40 / 57
第40話 バーバラ嬢を引き合わせる
しおりを挟む
「まず、知り合いになってもらわなければ」
遊び人として名を鳴らし、遊びや社交については上から下まで大体のことは見知っている……はずのモンゴメリ卿だったが、公爵が出席していると言うこのパーティーは、いささか異様だと思わずにはいられなかった。
まずもって、雰囲気がおかしい。
公爵ともあろう高貴な人士が足を運ぶような雰囲気は微塵もなかった。
無論、自国では好きでこっそり遊んでいるだろうが、今は公式訪問の最中である。
モンゴメリ卿がよく知ってはいるが普段は避けているような放蕩で有名な人物ばかりが来ているようだった。
女の方は誰一人知らない。いや、知っている顔もあったが、まずい行き先で知ってる女たちだった。
良家の子女など一人もいないのではないか。
モンゴメリ卿はとなりのバーバラ嬢に目をやった。
パーティの女たちは、金で集められた商売女ばかりだろう。バーバラ嬢とはさすがに種類が異なる。
しかし、灯火に照らされた広いホールでバーバラ嬢は、平然と微笑んでいた。
「おお、モンゴメリ卿!」
知り合いの一人に見つかってしまった。
いつもなら、出来るだけ関わり合いにならないよう気を付けている金持ちの息子だ。親がこの男のことを嘆いていることは知っていた。
「珍しい! お連れの方はどなたかな?」
「ソーントン男爵令嬢だよ」
事情が事情だ。普段なら、こんな男に連れの女性の名前なんか絶対に教えてやらないのだが、今は彼女の名前を広めなければならない。
十メートル先にまで、聞こえるように。
「へええ?」
すでに酔っている彼は、足元を乱れさせながらバーバラ嬢の顔を覗き込みに来た。そして、笑いながら失礼にも大声で感想を述べた。
「なかなか気の強そうなご令嬢だなあ。だが、美人だな。いい女だ」
十メートル先のロストフ公爵に聞こえますように! 公爵の耳が、酔っ払ってダメになっていませんように! モンゴメリ卿は痛切に願った。
公爵は元々体格が良かったが、最初に会った頃より1フィートほど横幅が広がったように見えたのは、気のせいだろうか。
その赤らんだ顔だけがくるりと回転して、モンゴメリ卿を捕らえた。
ではない、モンゴメリ卿の隣の令嬢を捕らえた。
モンゴメリ卿は腐っても紳士である。
本能的に令嬢を背中に隠してしまった。
本当は前に出さなくてはいけないのに!
しかしこの場合は良い方に働いたいらしい。
ご令嬢が隠されたのを見ると、ロストフ公爵は脊髄反射で興味を持った。
それまでどこかの女の腰を抱いていた手を緩めると、大急ぎでモンゴメリ卿のところにつかつかと近寄ってきた。
「モンゴメリ卿、お久し振りですな」
もう、永遠にお会いしたくないもので……という本音はとにかく、卿は麗々しく公爵にあいさつした。
「ところで、今日はどちらのご令嬢とご一緒なのかな?」
挨拶もそこそこに、ロストフ公爵は目を光らせてバーバラ嬢の顔を確認しようとした。
「知人の娘でして……ソーントン男爵令嬢、バーバラ嬢と申します」
「ほおお? まさかモンゴメリ卿の婚約者と言うのではないでしょうね? 何しろ、この国には婚約者が多すぎて……」
「いや、そんなことはございません。田舎の領地から出てきたばかりで、婚約者どころか私のような年よりがお相手を務めさせていただいております」
「なるほど……」
バーバラ嬢は顔を伏せていた。いかにも貞淑でおとなしそうに見える。
モンゴメリ卿には、ロストフ公爵が舌なめずりする音が聞こえるような気がした。
「男爵令嬢か……」
モンゴメリ卿はドキドキした。美人局とかハニートラップとか、余計な単語ばかりが脳裏に浮かぶ。
「ソーントン嬢、よろしければ私とあちらで歓談いたしませんか? せっかくお目にかかったのも何かの縁です。国の話を聞かせて進ぜよう」
ソーントン嬢はモンゴメリ卿の方をチラリと見やった。
「ああ、ロストフ公爵、あの、彼女はあまり、本当に男性とご縁がなかった方なので……」
「心配ご無用。いいですか? 私は陛下の又従兄弟にあたる、大公爵なのです」
娘は驚いたようにロストフ公爵の顔を見上げた。
この自己紹介に何か痛いものを感じて、モンゴメリ卿も一緒にうっかり驚いてしまった。
「まあ」
彼女の口から、小さな驚きの声が漏れる。
「まさか、本当にうわさの帝国から来られた公爵様でございますか? 王位継承権をお持ちだと言う?」
公爵の口元が勝手に緩んで、言いようもない得意げな微笑みが広がった。
「驚いたかな?」
「まあ、こんなにご立派な方だなんて存じ上げませんでした……」
「おや。どんな人物だと思っていたのです?」
「実は……誠に申し訳ないながら」
「かまわぬ。言ってみよ」
「実は……」
娘は上目遣いに朱の唇で言葉を繋げる。
「もっとご年配の方だと思っておりました。こんなにお若くて……見目麗しい方とは……」
公爵はにっこり笑った。口元がワニのように裂けたかに見えた。
もちろん、モンゴメリ卿の個人的な感想である。
公爵は彼女の顔をつくづく眺めてから、隅の居心地のよさそうなソファを指定した。
「なんと美しい! さあ、あちらへ」
「公爵様、曲がりなりにも男爵令嬢で未婚の方でございます。まだ、婚約者も決まっておりません。あまり若い令嬢とごいっしょされますのも……」
モンゴメリ卿は最後まで言えなかった。公爵が手ぶりで何かを命じ、物陰から呼応して現れたボードヒル子爵に身柄拘束されたのである。
「オーケー、オーケー。よくやった。アーサー」
子爵はモンゴメリ卿の耳元で囁いた。
腕をつかまれ、引きずられるように会場の反対側まで連れ去られていくモンゴメリ卿と子爵の様子は、堂に入ったものだった。
モンゴメリ卿と来たら、広間のじゅうたんにつまずくふりまでして見せたのだ。
「これで私はロストフ公爵のご不興を取り戻せる」
子爵はそう言い、モンゴメリ卿はささやいた。
「バーバラ嬢の名演技には、ビックリさせられたぞ。ロストフ公爵のツボをぐっさりだ」
どこから取り出してきたのか、双眼鏡まで出してきてモンゴメリ卿は、二人がソファから場所を移して、庭の方へ出ていく様子を監視し始めた。
「連れて行ってはいけないと言われると、どうしても連れて行きたくなるタイプだったんだな、彼は」
子爵は独り言を言った。
遊び人として名を鳴らし、遊びや社交については上から下まで大体のことは見知っている……はずのモンゴメリ卿だったが、公爵が出席していると言うこのパーティーは、いささか異様だと思わずにはいられなかった。
まずもって、雰囲気がおかしい。
公爵ともあろう高貴な人士が足を運ぶような雰囲気は微塵もなかった。
無論、自国では好きでこっそり遊んでいるだろうが、今は公式訪問の最中である。
モンゴメリ卿がよく知ってはいるが普段は避けているような放蕩で有名な人物ばかりが来ているようだった。
女の方は誰一人知らない。いや、知っている顔もあったが、まずい行き先で知ってる女たちだった。
良家の子女など一人もいないのではないか。
モンゴメリ卿はとなりのバーバラ嬢に目をやった。
パーティの女たちは、金で集められた商売女ばかりだろう。バーバラ嬢とはさすがに種類が異なる。
しかし、灯火に照らされた広いホールでバーバラ嬢は、平然と微笑んでいた。
「おお、モンゴメリ卿!」
知り合いの一人に見つかってしまった。
いつもなら、出来るだけ関わり合いにならないよう気を付けている金持ちの息子だ。親がこの男のことを嘆いていることは知っていた。
「珍しい! お連れの方はどなたかな?」
「ソーントン男爵令嬢だよ」
事情が事情だ。普段なら、こんな男に連れの女性の名前なんか絶対に教えてやらないのだが、今は彼女の名前を広めなければならない。
十メートル先にまで、聞こえるように。
「へええ?」
すでに酔っている彼は、足元を乱れさせながらバーバラ嬢の顔を覗き込みに来た。そして、笑いながら失礼にも大声で感想を述べた。
「なかなか気の強そうなご令嬢だなあ。だが、美人だな。いい女だ」
十メートル先のロストフ公爵に聞こえますように! 公爵の耳が、酔っ払ってダメになっていませんように! モンゴメリ卿は痛切に願った。
公爵は元々体格が良かったが、最初に会った頃より1フィートほど横幅が広がったように見えたのは、気のせいだろうか。
その赤らんだ顔だけがくるりと回転して、モンゴメリ卿を捕らえた。
ではない、モンゴメリ卿の隣の令嬢を捕らえた。
モンゴメリ卿は腐っても紳士である。
本能的に令嬢を背中に隠してしまった。
本当は前に出さなくてはいけないのに!
しかしこの場合は良い方に働いたいらしい。
ご令嬢が隠されたのを見ると、ロストフ公爵は脊髄反射で興味を持った。
それまでどこかの女の腰を抱いていた手を緩めると、大急ぎでモンゴメリ卿のところにつかつかと近寄ってきた。
「モンゴメリ卿、お久し振りですな」
もう、永遠にお会いしたくないもので……という本音はとにかく、卿は麗々しく公爵にあいさつした。
「ところで、今日はどちらのご令嬢とご一緒なのかな?」
挨拶もそこそこに、ロストフ公爵は目を光らせてバーバラ嬢の顔を確認しようとした。
「知人の娘でして……ソーントン男爵令嬢、バーバラ嬢と申します」
「ほおお? まさかモンゴメリ卿の婚約者と言うのではないでしょうね? 何しろ、この国には婚約者が多すぎて……」
「いや、そんなことはございません。田舎の領地から出てきたばかりで、婚約者どころか私のような年よりがお相手を務めさせていただいております」
「なるほど……」
バーバラ嬢は顔を伏せていた。いかにも貞淑でおとなしそうに見える。
モンゴメリ卿には、ロストフ公爵が舌なめずりする音が聞こえるような気がした。
「男爵令嬢か……」
モンゴメリ卿はドキドキした。美人局とかハニートラップとか、余計な単語ばかりが脳裏に浮かぶ。
「ソーントン嬢、よろしければ私とあちらで歓談いたしませんか? せっかくお目にかかったのも何かの縁です。国の話を聞かせて進ぜよう」
ソーントン嬢はモンゴメリ卿の方をチラリと見やった。
「ああ、ロストフ公爵、あの、彼女はあまり、本当に男性とご縁がなかった方なので……」
「心配ご無用。いいですか? 私は陛下の又従兄弟にあたる、大公爵なのです」
娘は驚いたようにロストフ公爵の顔を見上げた。
この自己紹介に何か痛いものを感じて、モンゴメリ卿も一緒にうっかり驚いてしまった。
「まあ」
彼女の口から、小さな驚きの声が漏れる。
「まさか、本当にうわさの帝国から来られた公爵様でございますか? 王位継承権をお持ちだと言う?」
公爵の口元が勝手に緩んで、言いようもない得意げな微笑みが広がった。
「驚いたかな?」
「まあ、こんなにご立派な方だなんて存じ上げませんでした……」
「おや。どんな人物だと思っていたのです?」
「実は……誠に申し訳ないながら」
「かまわぬ。言ってみよ」
「実は……」
娘は上目遣いに朱の唇で言葉を繋げる。
「もっとご年配の方だと思っておりました。こんなにお若くて……見目麗しい方とは……」
公爵はにっこり笑った。口元がワニのように裂けたかに見えた。
もちろん、モンゴメリ卿の個人的な感想である。
公爵は彼女の顔をつくづく眺めてから、隅の居心地のよさそうなソファを指定した。
「なんと美しい! さあ、あちらへ」
「公爵様、曲がりなりにも男爵令嬢で未婚の方でございます。まだ、婚約者も決まっておりません。あまり若い令嬢とごいっしょされますのも……」
モンゴメリ卿は最後まで言えなかった。公爵が手ぶりで何かを命じ、物陰から呼応して現れたボードヒル子爵に身柄拘束されたのである。
「オーケー、オーケー。よくやった。アーサー」
子爵はモンゴメリ卿の耳元で囁いた。
腕をつかまれ、引きずられるように会場の反対側まで連れ去られていくモンゴメリ卿と子爵の様子は、堂に入ったものだった。
モンゴメリ卿と来たら、広間のじゅうたんにつまずくふりまでして見せたのだ。
「これで私はロストフ公爵のご不興を取り戻せる」
子爵はそう言い、モンゴメリ卿はささやいた。
「バーバラ嬢の名演技には、ビックリさせられたぞ。ロストフ公爵のツボをぐっさりだ」
どこから取り出してきたのか、双眼鏡まで出してきてモンゴメリ卿は、二人がソファから場所を移して、庭の方へ出ていく様子を監視し始めた。
「連れて行ってはいけないと言われると、どうしても連れて行きたくなるタイプだったんだな、彼は」
子爵は独り言を言った。
0
お気に入りに追加
130
あなたにおすすめの小説

【改稿版・完結】その瞳に魅入られて
おもち。
恋愛
「——君を愛してる」
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった——
幼い頃に交わした婚約だったけれど私は彼を愛してたし、彼に愛されていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く『邪魔者』でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
『このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない』
『私も一度でいいから、あんな風に愛されたい』
でも貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
必死で気持ちに蓋をして、淡々と日々を過ごしていたある日。偶然見つけた一冊の本によって、私の運命は大きく変わっていくのだった。
私も、貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか……?
※後半、壊れてる人が登場します。苦手な方はご注意下さい。
※このお話は私独自の設定もあります、ご了承ください。ご都合主義な場面も多々あるかと思います。
※『幸せは人それぞれ』と、いうような作品になっています。苦手な方はご注意下さい。
※こちらの作品は小説家になろう様でも掲載しています。

【完結】彼を幸せにする十の方法
玉響なつめ
恋愛
貴族令嬢のフィリアには婚約者がいる。
フィリアが望んで結ばれた婚約、その相手であるキリアンはいつだって冷静だ。
婚約者としての義務は果たしてくれるし常に彼女を尊重してくれる。
しかし、フィリアが望まなければキリアンは動かない。
婚約したのだからいつかは心を開いてくれて、距離も縮まる――そう信じていたフィリアの心は、とある夜会での事件でぽっきり折れてしまった。
婚約を解消することは難しいが、少なくともこれ以上迷惑をかけずに夫婦としてどうあるべきか……フィリアは悩みながらも、キリアンが一番幸せになれる方法を探すために行動を起こすのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも掲載しています。

【完結】もう辛い片想いは卒業して結婚相手を探そうと思います
ユユ
恋愛
大家族で大富豪の伯爵家に産まれた令嬢には
好きな人がいた。
彼からすれば誰にでも向ける微笑みだったが
令嬢はそれで恋に落ちてしまった。
だけど彼は私を利用するだけで
振り向いてはくれない。
ある日、薬の過剰摂取をして
彼から離れようとした令嬢の話。
* 完結保証付き
* 3万文字未満
* 暇つぶしにご利用下さい

一途な皇帝は心を閉ざした令嬢を望む
浅海 景
恋愛
幼い頃からの婚約者であった王太子より婚約解消を告げられたシャーロット。傷心の最中に心無い言葉を聞き、信じていたものが全て偽りだったと思い込み、絶望のあまり心を閉ざしてしまう。そんな中、帝国から皇帝との縁談がもたらされ、侯爵令嬢としての責任を果たすべく承諾する。
「もう誰も信じない。私はただ責務を果たすだけ」
一方、皇帝はシャーロットを愛していると告げると、言葉通りに溺愛してきてシャーロットの心を揺らす。
傷つくことに怯えて心を閉ざす令嬢と一途に想い続ける青年皇帝の物語
廃妃の再婚
束原ミヤコ
恋愛
伯爵家の令嬢としてうまれたフィアナは、母を亡くしてからというもの
父にも第二夫人にも、そして腹違いの妹にも邪険に扱われていた。
ある日フィアナは、川で倒れている青年を助ける。
それから四年後、フィアナの元に国王から結婚の申し込みがくる。
身分差を気にしながらも断ることができず、フィアナは王妃となった。
あの時助けた青年は、国王になっていたのである。
「君を永遠に愛する」と約束をした国王カトル・エスタニアは
結婚してすぐに辺境にて部族の反乱が起こり、平定戦に向かう。
帰還したカトルは、族長の娘であり『精霊の愛し子』と呼ばれている美しい女性イルサナを連れていた。
カトルはイルサナを寵愛しはじめる。
王城にて居場所を失ったフィアナは、聖騎士ユリシアスに下賜されることになる。
ユリシアスは先の戦いで怪我を負い、顔の半分を包帯で覆っている寡黙な男だった。
引け目を感じながらフィアナはユリシアスと過ごすことになる。
ユリシアスと過ごすうち、フィアナは彼と惹かれ合っていく。
だがユリシアスは何かを隠しているようだ。
それはカトルの抱える、真実だった──。

つかぬことをお伺いいたしますが、私はお飾りの妻ですよね?
蓮
恋愛
少しネガティブな天然鈍感辺境伯令嬢と目つきが悪く恋愛に関してはポンコツコミュ障公爵令息のコミュニケーションエラー必至の爆笑(?)すれ違いラブコメ!
ランツベルク辺境伯令嬢ローザリンデは優秀な兄弟姉妹に囲まれて少し自信を持てずにいた。そんなローザリンデを夜会でエスコートしたいと申し出たのはオルデンブルク公爵令息ルートヴィヒ。そして複数回のエスコートを経て、ルートヴィヒとの結婚が決まるローザリンデ。しかし、ルートヴィヒには身分違いだが恋仲の女性がいる噂をローザリンデは知っていた。
エーベルシュタイン女男爵であるハイデマリー。彼女こそ、ルートヴィヒの恋人である。しかし上級貴族と下級貴族の結婚は許されていない上、ハイデマリーは既婚者である。
ローザリンデは自分がお飾りの妻だと理解した。その上でルートヴィヒとの結婚を受け入れる。ランツベルク家としても、筆頭公爵家であるオルデンブルク家と繋がりを持てることは有益なのだ。
しかし結婚後、ルートヴィヒの様子が明らかにおかしい。ローザリンデはルートヴィヒからお菓子、花、アクセサリー、更にはドレスまでことあるごとにプレゼントされる。プレゼントの量はどんどん増える。流石にこれはおかしいと思ったローザリンデはある日の夜会で聞いてみる。
「つかぬことをお伺いいたしますが、私はお飾りの妻ですよね?」
するとルートヴィヒからは予想外の返事があった。
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。

婚約者様は大変お素敵でございます
ましろ
恋愛
私シェリーが婚約したのは16の頃。相手はまだ13歳のベンジャミン様。当時の彼は、声変わりすらしていない天使の様に美しく可愛らしい少年だった。
あれから2年。天使様は素敵な男性へと成長した。彼が18歳になり学園を卒業したら結婚する。
それまで、侯爵家で花嫁修業としてお父上であるカーティス様から仕事を学びながら、嫁ぐ日を指折り数えて待っていた──
設定はゆるゆるご都合主義です。

【完結80万pt感謝】不貞をしても婚約破棄されたくない美男子たちはどうするべきなのか?
宇水涼麻
恋愛
高位貴族令息である三人の美男子たちは学園内で一人の男爵令嬢に侍っている。
そんな彼らが卒業式の前日に家に戻ると父親から衝撃的な話をされた。
婚約者から婚約を破棄され、第一後継者から降ろされるというのだ。
彼らは慌てて学園へ戻り、学生寮の食堂内で各々の婚約者を探す。
婚約者を前に彼らはどうするのだろうか?
短編になる予定です。
たくさんのご感想をいただきましてありがとうございます!
【ネタバレ】マークをつけ忘れているものがあります。
ご感想をお読みになる時にはお気をつけください。すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる