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第56話 真実の愛の行方
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アンセルムは、初めて見るアルクマールのクリスティーナ姫の顔に見入った。
「美しい方だな」
エドがふんぞり返った……ように見えた。
「はじめてお目にかかります。クレイモア伯爵アンセルムでございます」
マントにくるまれたまま、私はクレイモア伯爵から手にキスを受けた。
「初めてではありませんわ。ずっとお会いしていたではありませんか。平民のティナとして」
クレイモア伯爵は少しまぶしそうな顔をした。
「さすが、クリスティーナ姫の真のかんばせは高貴でございますな。話しかけるのがためられわれるほどでございます」
人間、見た目が八割って言うものね。
栗色の髪のティナはもういない。居るのは澄んだ青目と金髪がきらきらする威厳たっぷりな王女殿下だけだ。
私は着替えるために、目を白黒している侍女に伴われて部屋を出た。
当主である伯爵本人が非常に下手に出るほどの人物とは誰なのか。
侍女には見当もつかなかったに違いない。だが、伯爵直々の命令で何も聞かなかった。
ぴったりのドレスは、すでに(栗色の髪の)ティナ嬢の部屋に用意してあった。私がこっそり持ち込んでおいたのだ。
侍女はこのドレスにも驚いたに違いない。
ティナ嬢のドレスではなかった。アルクマールのクリスティーナ姫のドレスは、侍女の度肝を抜くのに十分な上質さだった。
ファルクが買い与えただドレスではない。そしてどこから来たのか、侍女にはわからないだろうけど、儀式用ではない普段着と思われるドレスなのに明らかに高額なドレスだった。
私は、それをまとい、エドとアンセルムの前に現れた。
「リール家は再度メアリ嬢とファルクの婚約を申し出るだろう。だけど、ファルクの恋人を殺して、自分の娘を婚約者に押し付けるなんて……」
「許されることではない。今度は落とし前をつけてもらう」
二人は議論していた。私は彼らがいるアンセルムの書斎に入り、声をかけた。
「エドウィン殿下、アンセルム殿」
私は呼びかけた。
アルクマールのクエリスティーナ姫は、クレイモア伯爵家よりもはるかに高位に当たる。
二人は、黙り私の姿に見いった。
アンセルムは驚いていた。さっきはマントの中に埋まって、顔だけのぞかせていたのだが、今は自分の足でしっかり立っていた。
王女らしいいでたちで。
「魔法が解けたので、帰りますわ。目立たない馬車をお貸しくださいませ」
「殿下、この屋敷のご滞在いただくと言う選択はありませんか?」
しばらく私をじっくり眺めたうえで、アンセルムが尋ねた。
私は首を振った。
「機を見てアルクマールに帰りたいと存じます」
エドが何か言いかけたが、私は聞かなかった。
私は、元の自分の家に戻った。
クレイモア家には残らなかった。居るわけにはいかなかった。傷心のファルクを見るのが辛い。
ファルクは、無事に自邸に戻ったが、恋人は攫われ行方不明になっていた。
彼は死に物狂いになって探していたが、彼女は馬に乗った見知らぬ男に連れ去られたままだった。
恋人がどうしても見つからず、ファルクが半狂乱になっていると言う噂がここまで聞こえてきた。
リール家は、アンセルムとエドの予想通り、ほとぼりが冷めた頃を見計らって、ファルクにメアリ嬢との結婚を持ちかけるつもりだったらしいが、それどころではなくなっていた。
ファルクの恋人がさらわれたのは、リール家の仕業だったとバレた途端、怒った民衆にリール家の屋敷は取り囲まれ、メアリ嬢は家から一歩も出られなくなったのだ。
なにしろ、ファルクの真実の愛物語は有名だった。
恋人が彼にふさわしい女で、あの冷淡な男が優しく彼女を愛し、誠をささげていたことも。
そして、誰もが、身分を超えた恋などと言うものには懐疑的な貴族たちさえ、この話には好意を抱いていた。
だから、婚約までようやく進むことができた若いカップルを暖かく見守っていたのに、突然の婚約者の事実上の死は残酷すぎて、その反応は怖いくらいだった。
しかも、その理由が、平民だと侮って邪魔な恋人を殺し、代わりに高慢な貴族の令嬢の政略結婚をすすめるためのものだったと聞けば、たいていの人間が逆上した。
「お可哀想なファルク様」
娘たちは泣いたし、恋人のいる男だって同じだった。大事な人がいる者は、みんなリール家を憎んだ。
「面白いところを全部見損ねた!」
茶色のウサギを侍女の姿に戻すと、ラビリアはカンカンだった。
「面白くはなかった」
私はしょんぼりしていた。ファルクがどうなっているのか、気になって仕方なかった。
ファルクのことを好きだったわけじゃない。
私は平民。身分差というものがどうしても邪魔をして、彼に言いたいことが言えなかった。
それにファルクの兄のアンセルムに、なんとかエドを助けてもらいたかったし。
ラビリアは呆れていた。
「エド様を好きなら好きと、言えばよかったのに」
「エドは十三歳の格好になっているのに?」
私は渋々言った。
「うーん。確かに変態になりますね。それどころか犯罪者になりますね、ティナ様が」
ラビリアは言いにくかったと言う点は認めてくれた。
「でも、それとこれは別でしょう? ファルク様を好きじゃないなら、そう言えばよかったんですよ」
「ファルクは強引なんだもん」
私はラビリアに口答えしたが、本当の理由は、私の立場が平民だったからだ。王女だって言うわけにはいかなかった。
平民の私が反対したり、好きじゃないと言ったら、ファルクはどんな顔をしただろうか。
絶対、諦めないで、いろんなことを聞いて、障害を排除しようと頑張り始めただろう。最悪、エドの反対派に回ったかも。
「うわあ、悪女ですねえ、ティナ様。それ、男の気持ちを手玉に取る悪女の発想ですよ?」
「どうして?」
「ファルク様を好きなふりして、結局、エド様の利益を図っているんですね。悪女ー」
私はますます凹んだ。
ファルクの心を思うと、どうしても罪悪感が残った。
アンセルムとエドにとっては、一石三鳥くらい都合のいい計画だった。
でもファルクはどんな気持ちだったのかしら。
私はどこかでクリスティーナ姫に戻らなくちゃいけなかった。それもわかっていた。
ラビリアの悪女ですねえという言葉が胸をえぐった。いや、ほんと、私は何の為に変装なんかしたんだろう。
しかし、ラビリアは言うだけ言うと、食べ損ねたデザートの催促を始めた。
「ウサギの格好だと、みんなが楽しそうにお茶とお菓子を食べているのを見てるだけなんですよ! ひどくないですか?」
「潮時だ」
満を持して、クレイモア家の当主は、エドウィン王子の帰還を発表した。
私には知る由もなかったが、この衝撃的なニュースはガレンの国中を駆け巡った。
多分、リール家と関係の深い貴族以外は、全員、エドウィン王子派についたのではないだろうか。街の人々も、話を聞いた農民たちも、誰もが全員。
なぜなら、王子は数ヶ月前、婚約者を迎えに行った際、闇討ちに遭い殺されかけた上、深手を負った身をガレンとアルクマールの国境の森に連れ去られたと証言したからだ。
「数ヶ月の間、生死の淵をさ迷い、森で親切な民に救われて、ようやく傷は癒えたが、その時には、私はアルクマールの姫君を襲撃した犯人にされていた。私はクリスティーナ姫を愛していたのに、引き裂かれ再会できていない」
「いやあ、これ、なんか狙ってますよね」
ラビリアが感心した。
「口先だけじゃないかしら……」
私は呟いた。
だって、エドとはあれっきり会えていない。
連絡も来ない。
リール家が王家の権力を牛耳っていて、外に出られないことはわかっていたが、使者くらい寄越してくれてもいいんじゃないかしら?
私はもう関係ないのかしら。
「美しい方だな」
エドがふんぞり返った……ように見えた。
「はじめてお目にかかります。クレイモア伯爵アンセルムでございます」
マントにくるまれたまま、私はクレイモア伯爵から手にキスを受けた。
「初めてではありませんわ。ずっとお会いしていたではありませんか。平民のティナとして」
クレイモア伯爵は少しまぶしそうな顔をした。
「さすが、クリスティーナ姫の真のかんばせは高貴でございますな。話しかけるのがためられわれるほどでございます」
人間、見た目が八割って言うものね。
栗色の髪のティナはもういない。居るのは澄んだ青目と金髪がきらきらする威厳たっぷりな王女殿下だけだ。
私は着替えるために、目を白黒している侍女に伴われて部屋を出た。
当主である伯爵本人が非常に下手に出るほどの人物とは誰なのか。
侍女には見当もつかなかったに違いない。だが、伯爵直々の命令で何も聞かなかった。
ぴったりのドレスは、すでに(栗色の髪の)ティナ嬢の部屋に用意してあった。私がこっそり持ち込んでおいたのだ。
侍女はこのドレスにも驚いたに違いない。
ティナ嬢のドレスではなかった。アルクマールのクリスティーナ姫のドレスは、侍女の度肝を抜くのに十分な上質さだった。
ファルクが買い与えただドレスではない。そしてどこから来たのか、侍女にはわからないだろうけど、儀式用ではない普段着と思われるドレスなのに明らかに高額なドレスだった。
私は、それをまとい、エドとアンセルムの前に現れた。
「リール家は再度メアリ嬢とファルクの婚約を申し出るだろう。だけど、ファルクの恋人を殺して、自分の娘を婚約者に押し付けるなんて……」
「許されることではない。今度は落とし前をつけてもらう」
二人は議論していた。私は彼らがいるアンセルムの書斎に入り、声をかけた。
「エドウィン殿下、アンセルム殿」
私は呼びかけた。
アルクマールのクエリスティーナ姫は、クレイモア伯爵家よりもはるかに高位に当たる。
二人は、黙り私の姿に見いった。
アンセルムは驚いていた。さっきはマントの中に埋まって、顔だけのぞかせていたのだが、今は自分の足でしっかり立っていた。
王女らしいいでたちで。
「魔法が解けたので、帰りますわ。目立たない馬車をお貸しくださいませ」
「殿下、この屋敷のご滞在いただくと言う選択はありませんか?」
しばらく私をじっくり眺めたうえで、アンセルムが尋ねた。
私は首を振った。
「機を見てアルクマールに帰りたいと存じます」
エドが何か言いかけたが、私は聞かなかった。
私は、元の自分の家に戻った。
クレイモア家には残らなかった。居るわけにはいかなかった。傷心のファルクを見るのが辛い。
ファルクは、無事に自邸に戻ったが、恋人は攫われ行方不明になっていた。
彼は死に物狂いになって探していたが、彼女は馬に乗った見知らぬ男に連れ去られたままだった。
恋人がどうしても見つからず、ファルクが半狂乱になっていると言う噂がここまで聞こえてきた。
リール家は、アンセルムとエドの予想通り、ほとぼりが冷めた頃を見計らって、ファルクにメアリ嬢との結婚を持ちかけるつもりだったらしいが、それどころではなくなっていた。
ファルクの恋人がさらわれたのは、リール家の仕業だったとバレた途端、怒った民衆にリール家の屋敷は取り囲まれ、メアリ嬢は家から一歩も出られなくなったのだ。
なにしろ、ファルクの真実の愛物語は有名だった。
恋人が彼にふさわしい女で、あの冷淡な男が優しく彼女を愛し、誠をささげていたことも。
そして、誰もが、身分を超えた恋などと言うものには懐疑的な貴族たちさえ、この話には好意を抱いていた。
だから、婚約までようやく進むことができた若いカップルを暖かく見守っていたのに、突然の婚約者の事実上の死は残酷すぎて、その反応は怖いくらいだった。
しかも、その理由が、平民だと侮って邪魔な恋人を殺し、代わりに高慢な貴族の令嬢の政略結婚をすすめるためのものだったと聞けば、たいていの人間が逆上した。
「お可哀想なファルク様」
娘たちは泣いたし、恋人のいる男だって同じだった。大事な人がいる者は、みんなリール家を憎んだ。
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茶色のウサギを侍女の姿に戻すと、ラビリアはカンカンだった。
「面白くはなかった」
私はしょんぼりしていた。ファルクがどうなっているのか、気になって仕方なかった。
ファルクのことを好きだったわけじゃない。
私は平民。身分差というものがどうしても邪魔をして、彼に言いたいことが言えなかった。
それにファルクの兄のアンセルムに、なんとかエドを助けてもらいたかったし。
ラビリアは呆れていた。
「エド様を好きなら好きと、言えばよかったのに」
「エドは十三歳の格好になっているのに?」
私は渋々言った。
「うーん。確かに変態になりますね。それどころか犯罪者になりますね、ティナ様が」
ラビリアは言いにくかったと言う点は認めてくれた。
「でも、それとこれは別でしょう? ファルク様を好きじゃないなら、そう言えばよかったんですよ」
「ファルクは強引なんだもん」
私はラビリアに口答えしたが、本当の理由は、私の立場が平民だったからだ。王女だって言うわけにはいかなかった。
平民の私が反対したり、好きじゃないと言ったら、ファルクはどんな顔をしただろうか。
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「どうして?」
「ファルク様を好きなふりして、結局、エド様の利益を図っているんですね。悪女ー」
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多分、リール家と関係の深い貴族以外は、全員、エドウィン王子派についたのではないだろうか。街の人々も、話を聞いた農民たちも、誰もが全員。
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「いやあ、これ、なんか狙ってますよね」
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私は呟いた。
だって、エドとはあれっきり会えていない。
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