13 / 62
第13話 襲われる
しおりを挟む
「おはよう」
台所で、ベーコンと野菜入りのスープを作っていると、声を掛けられた。
結局、夕方まで騎士は起きなかった。私は、熱に浮かされたようにパンケーキを作り続けていた。
多分ラビリアとふたりだけなら、十日間くらいパンケーキだけを食べ続けても食べ終わらないくらい大量に。
よろよろの騎士が、口元に愛想笑いを浮かべて立っていた。
心臓がドキンとした。生きていた。よかった。
「死ぬかと思ったよ。調子が悪くて」
「今はどう?」
「調子はだいぶ良くなった。すまないけど、お腹が減ったんだ」
彼の目は食事に釘付けだった。
「食べていいわよ」
「いいのかい? お金は先払いってことで? 調子が悪いのさえ治れば、どこかで護衛の仕事につけるから」
「気にしないで」
騎士は口いっぱいにパンケーキを頬張っていたが、不審そうに眉を動かした。口も手もいっぱいだったから眉しか動かせなかったのだ。
「どうした、ドロシー。守銭奴で金一筋だった君から、そんな言葉が聞けるとは?」
「ドロシーじゃない、ティナよ。他人から無料で治療を受けようとか甘すぎるわよ、ウィル」
「君の大事なウィルじゃなくて、エドだよ。これでも女の子には自信があったんだけどな」
「骨と皮で同情を買うとか?」
「君はひどいね。元は筋肉隆々だったんだ。それはとにかく、腕の傷さえ治れば元の生活に戻れる」
「元の生活って?」
「護衛騎士。あちこちに雇われる。腕は一流だ」
「だってねえ」
私はスープを出しながら聞いた。
「一流の騎士は、王家に仕えるもんだと思っていたわ」
彼は黙った。
「この街は広いからね」
彼はまるで見当はずれのことを言いだした。
「君に雇われてもいいんだよ? ティナ」
ウサギ印は有名になりつつあるそうだ。
「危険だと思うな。悪い奴らに狙われたらどうするの? 年端も行かない、か弱い女の子が?」
む! また子ども扱い。
「子どもじゃないわ!」
「でも、女の子だ。そろそろ護衛だって必要だよ。ウサギ印のラビレットは、もう有名だ」
「でも、私は、この冬さえ凌げればそれでいいの。春になったらラビレットはお終いよ」
「なんで?」
エドは驚いて尋ねた。
「だって、同じ村の人たちを助けたかっただけなの。今年の冬は訪れが早かった。農作物がダメになって、飢饉が目に見えていた。だから、薬を売って、食料を足して、それでなんとかこの冬さえ乗り切ればそれでいいと思っていたの」
エドは神経質そうな目つきになって、私のことを眺めた。
「失礼。君がいくつなのか俺は知らないけど……」
「十五歳よ」
「商売ってものは、そうは簡単に終わらせることはできないと思うな。特に君のウサレット」
「ラビレット。栄養剤ね」
「うん。すごく効く。俺も試したけど、あんなすごい物はない。ウサギ印のポーションはさらに垂涎の的だ。金持ちたちが動いている」
私は困って彼を見た。脅している訳ではないらしい。
「本当だ。リンデの村が出どころだと俺さえ知っている」
ウサギ印のポーションとラビレットが大人気ですって?
製作者を抑えれば、大儲けができる。
こんな男、見殺しにすればよかったかも?
まさか私を狙って、瀕死です、みたいな芝居を打った訳じゃないよね?
いやいや、彼は本当に瀕死だった。それは私がよく知っている。彼以上に。
私は黙って彼の言葉に耳を傾けた。
「ものは値打ちがあればあるほど、危険度も増していく。身分が高ければ高いほど、責任と危険が大きくなっていくように」
一介の騎士が言うにはおかしな例えだ。
「リンデの村は危険かもしれない。雪が溶ければ」
「雪があるから今は大丈夫だというの?」
慎重にエドはうなずいた。
「大勢を動かせないから。それに今はもう一つ、ポーションほどではないせよ、リンデの村を狙う理由ができてしまった」
「な、なにを脅すのよ?」
「どうしてウサギ印だなんて名前をつけたんだ」
「え? だって、誰も買ってくれなかったから。ポーションと関係があれば、買ってくれる人が増えるかもしれないと思って」
「安直だったかもしれない。ラビレットもリンデの村の製品なんだよね?」
「誰にも言ったことはないわ」
「でも、想像がつく。もし、ラビレットも抑えられたら、大儲けだ」
私たちは黙り込んだ。室内には、エドがむしゃむしゃ食べる音が響くだけ。
「これ、美味しい。もう一枚ください」
私はため息をついて、最後の一枚を取りに台所へ戻った。確か三十枚は焼いた筈。絶対余るから、私とラビリアの朝食にしようと思っていたのに。
どっぷりとはちみつとバターをつけて、エドはいかにも美味しそうにパンケーキを詰め込んだ。
「辛いものはありませんか? ちょっと甘口だったな」
呆れ返って、私は文句を言おうとした時、表の扉が開く音がした。
私とエドは咄嗟に顔を見合わせた。
「誰でしょう?」
二人とも、まったく心当たりはなかった。
「出口は?」
「反対側にもう一ヶ所」
だが、台所に近い反対側の扉もこっそりと開けられる音がした。近所に気付かれないようにしているのか、静かな音。できるだけ静かな……だが、大勢の足音。
「俺たちが入るところを見られたんだろう。ここから出よう」
「どこから? 出口は二カ所だけよ?」
「上だ。屋根裏があるんだろう。屋根づたいに逃げよう。この辺は密集している。早く」
「屋根づたいなんて無理じゃない?」
「いいから早く!」
私たちは階段を静かに素早く登った。
ドタドタという足音がする。
「なんのためにこの家に押し入ったのかしら?」
私はささやき声で騎士に聞いた。
「君だろう。ウサギ印は今や命の綱だ。いいから早く」
私は半泣きだった。
「大丈夫だ。命の恩人。君はただで助けてくれた。俺の命なんか、もうないも同然だ。なんの為に生まれてきたのか知らないが、君がしたいことができるように守るよ」
「安いわね、あなたの命」
エドは私の顔を見た。
「安くない。値打ちがある。守るべきものが君なら」
「上だ! 下には誰もいない」
叫び声に我にかえって、屋根裏部屋の窓を開けたエドはクシャッと顔を顰めた。
「この家は角屋か! こっちに向いてしか窓はないのか」
最初から私は無理だと思ったの。他の家は知らないけど、くっついて建ってはいるものの、屋根伝いなんて無理。
エドは剣を抜いた。
「ダメよ、エド。引き渡せばいい。剣を振るえば犯罪になる。あなたは殺されてしまうかもしれないわ!」
「どうせ、俺は表を歩けない身の上なんだ。日陰者だ、ずっと一生そうなんだ!」
「何を言っているのよ!」
「ここだああ」
声がする。鍵をかけたが、何人かが体当たりでドアをぶち開けようとしている。
「開けるぞぉ」
「せーのぉ!」
野太い男の声が数人分、声をそろえている。
他に方法はない。私はエドに抱きついて、部屋の真ん中に突き飛ばし、魔法陣の真ん中に一緒に倒れた。
「村の城へ!」
魔法陣が発動した。
台所で、ベーコンと野菜入りのスープを作っていると、声を掛けられた。
結局、夕方まで騎士は起きなかった。私は、熱に浮かされたようにパンケーキを作り続けていた。
多分ラビリアとふたりだけなら、十日間くらいパンケーキだけを食べ続けても食べ終わらないくらい大量に。
よろよろの騎士が、口元に愛想笑いを浮かべて立っていた。
心臓がドキンとした。生きていた。よかった。
「死ぬかと思ったよ。調子が悪くて」
「今はどう?」
「調子はだいぶ良くなった。すまないけど、お腹が減ったんだ」
彼の目は食事に釘付けだった。
「食べていいわよ」
「いいのかい? お金は先払いってことで? 調子が悪いのさえ治れば、どこかで護衛の仕事につけるから」
「気にしないで」
騎士は口いっぱいにパンケーキを頬張っていたが、不審そうに眉を動かした。口も手もいっぱいだったから眉しか動かせなかったのだ。
「どうした、ドロシー。守銭奴で金一筋だった君から、そんな言葉が聞けるとは?」
「ドロシーじゃない、ティナよ。他人から無料で治療を受けようとか甘すぎるわよ、ウィル」
「君の大事なウィルじゃなくて、エドだよ。これでも女の子には自信があったんだけどな」
「骨と皮で同情を買うとか?」
「君はひどいね。元は筋肉隆々だったんだ。それはとにかく、腕の傷さえ治れば元の生活に戻れる」
「元の生活って?」
「護衛騎士。あちこちに雇われる。腕は一流だ」
「だってねえ」
私はスープを出しながら聞いた。
「一流の騎士は、王家に仕えるもんだと思っていたわ」
彼は黙った。
「この街は広いからね」
彼はまるで見当はずれのことを言いだした。
「君に雇われてもいいんだよ? ティナ」
ウサギ印は有名になりつつあるそうだ。
「危険だと思うな。悪い奴らに狙われたらどうするの? 年端も行かない、か弱い女の子が?」
む! また子ども扱い。
「子どもじゃないわ!」
「でも、女の子だ。そろそろ護衛だって必要だよ。ウサギ印のラビレットは、もう有名だ」
「でも、私は、この冬さえ凌げればそれでいいの。春になったらラビレットはお終いよ」
「なんで?」
エドは驚いて尋ねた。
「だって、同じ村の人たちを助けたかっただけなの。今年の冬は訪れが早かった。農作物がダメになって、飢饉が目に見えていた。だから、薬を売って、食料を足して、それでなんとかこの冬さえ乗り切ればそれでいいと思っていたの」
エドは神経質そうな目つきになって、私のことを眺めた。
「失礼。君がいくつなのか俺は知らないけど……」
「十五歳よ」
「商売ってものは、そうは簡単に終わらせることはできないと思うな。特に君のウサレット」
「ラビレット。栄養剤ね」
「うん。すごく効く。俺も試したけど、あんなすごい物はない。ウサギ印のポーションはさらに垂涎の的だ。金持ちたちが動いている」
私は困って彼を見た。脅している訳ではないらしい。
「本当だ。リンデの村が出どころだと俺さえ知っている」
ウサギ印のポーションとラビレットが大人気ですって?
製作者を抑えれば、大儲けができる。
こんな男、見殺しにすればよかったかも?
まさか私を狙って、瀕死です、みたいな芝居を打った訳じゃないよね?
いやいや、彼は本当に瀕死だった。それは私がよく知っている。彼以上に。
私は黙って彼の言葉に耳を傾けた。
「ものは値打ちがあればあるほど、危険度も増していく。身分が高ければ高いほど、責任と危険が大きくなっていくように」
一介の騎士が言うにはおかしな例えだ。
「リンデの村は危険かもしれない。雪が溶ければ」
「雪があるから今は大丈夫だというの?」
慎重にエドはうなずいた。
「大勢を動かせないから。それに今はもう一つ、ポーションほどではないせよ、リンデの村を狙う理由ができてしまった」
「な、なにを脅すのよ?」
「どうしてウサギ印だなんて名前をつけたんだ」
「え? だって、誰も買ってくれなかったから。ポーションと関係があれば、買ってくれる人が増えるかもしれないと思って」
「安直だったかもしれない。ラビレットもリンデの村の製品なんだよね?」
「誰にも言ったことはないわ」
「でも、想像がつく。もし、ラビレットも抑えられたら、大儲けだ」
私たちは黙り込んだ。室内には、エドがむしゃむしゃ食べる音が響くだけ。
「これ、美味しい。もう一枚ください」
私はため息をついて、最後の一枚を取りに台所へ戻った。確か三十枚は焼いた筈。絶対余るから、私とラビリアの朝食にしようと思っていたのに。
どっぷりとはちみつとバターをつけて、エドはいかにも美味しそうにパンケーキを詰め込んだ。
「辛いものはありませんか? ちょっと甘口だったな」
呆れ返って、私は文句を言おうとした時、表の扉が開く音がした。
私とエドは咄嗟に顔を見合わせた。
「誰でしょう?」
二人とも、まったく心当たりはなかった。
「出口は?」
「反対側にもう一ヶ所」
だが、台所に近い反対側の扉もこっそりと開けられる音がした。近所に気付かれないようにしているのか、静かな音。できるだけ静かな……だが、大勢の足音。
「俺たちが入るところを見られたんだろう。ここから出よう」
「どこから? 出口は二カ所だけよ?」
「上だ。屋根裏があるんだろう。屋根づたいに逃げよう。この辺は密集している。早く」
「屋根づたいなんて無理じゃない?」
「いいから早く!」
私たちは階段を静かに素早く登った。
ドタドタという足音がする。
「なんのためにこの家に押し入ったのかしら?」
私はささやき声で騎士に聞いた。
「君だろう。ウサギ印は今や命の綱だ。いいから早く」
私は半泣きだった。
「大丈夫だ。命の恩人。君はただで助けてくれた。俺の命なんか、もうないも同然だ。なんの為に生まれてきたのか知らないが、君がしたいことができるように守るよ」
「安いわね、あなたの命」
エドは私の顔を見た。
「安くない。値打ちがある。守るべきものが君なら」
「上だ! 下には誰もいない」
叫び声に我にかえって、屋根裏部屋の窓を開けたエドはクシャッと顔を顰めた。
「この家は角屋か! こっちに向いてしか窓はないのか」
最初から私は無理だと思ったの。他の家は知らないけど、くっついて建ってはいるものの、屋根伝いなんて無理。
エドは剣を抜いた。
「ダメよ、エド。引き渡せばいい。剣を振るえば犯罪になる。あなたは殺されてしまうかもしれないわ!」
「どうせ、俺は表を歩けない身の上なんだ。日陰者だ、ずっと一生そうなんだ!」
「何を言っているのよ!」
「ここだああ」
声がする。鍵をかけたが、何人かが体当たりでドアをぶち開けようとしている。
「開けるぞぉ」
「せーのぉ!」
野太い男の声が数人分、声をそろえている。
他に方法はない。私はエドに抱きついて、部屋の真ん中に突き飛ばし、魔法陣の真ん中に一緒に倒れた。
「村の城へ!」
魔法陣が発動した。
14
お気に入りに追加
788
あなたにおすすめの小説

【完結】王太子殿下が幼馴染を溺愛するので、あえて応援することにしました。
かとるり
恋愛
王太子のオースティンが愛するのは婚約者のティファニーではなく、幼馴染のリアンだった。
ティファニーは何度も傷つき、一つの結論に達する。
二人が結ばれるよう、あえて応援する、と。
君は妾の子だから、次男がちょうどいい
月山 歩
恋愛
侯爵家のマリアは婚約中だが、彼は王都に住み、彼女は片田舎で遠いため会ったことはなかった。でもある時、マリアは妾の子であると知られる。そんな娘は大事な子息とは結婚させられないと、病気療養中の次男との婚約に一方的に変えさせられる。そして次の日には、迎えの馬車がやって来た。

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

【完結】仕事を放棄した結果、私は幸せになれました。
キーノ
恋愛
わたくしは乙女ゲームの悪役令嬢みたいですわ。悪役令嬢に転生したと言った方がラノベあるある的に良いでしょうか。
ですが、ゲーム内でヒロイン達が語られる用な悪事を働いたことなどありません。王子に嫉妬? そのような無駄な事に時間をかまけている時間はわたくしにはありませんでしたのに。
だってわたくし、週4回は王太子妃教育に王妃教育、週3回で王妃様とのお茶会。お茶会や教育が終わったら王太子妃の公務、王子殿下がサボっているお陰で回ってくる公務に、王子の管轄する領の嘆願書の整頓やら収益やら税の計算やらで、わたくし、ちっとも自由時間がありませんでしたのよ。
こんなに忙しい私が、最後は冤罪にて処刑ですって? 学園にすら通えて無いのに、すべてのルートで私は処刑されてしまうと解った今、わたくしは全ての仕事を放棄して、冤罪で処刑されるその時まで、押しと穏やかに過ごしますわ。
※さくっと読める悪役令嬢モノです。
2月14~15日に全話、投稿完了。
感想、誤字、脱字など受け付けます。
沢山のエールにお気に入り登録、ありがとうございます。現在執筆中の新作の励みになります。初期作品のほうも見てもらえて感無量です!
恋愛23位にまで上げて頂き、感謝いたします。

あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます
おぜいくと
恋愛
「あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます。さようなら」
そう書き残してエアリーはいなくなった……
緑豊かな高原地帯にあるデニスミール王国の王子ロイスは、来月にエアリーと結婚式を挙げる予定だった。エアリーは隣国アーランドの王女で、元々は政略結婚が目的で引き合わされたのだが、誰にでも平等に接するエアリーの姿勢や穢れを知らない澄んだ目に俺は惹かれた。俺はエアリーに素直な気持ちを伝え、王家に代々伝わる指輪を渡した。エアリーはとても喜んでくれた。俺は早めにエアリーを呼び寄せた。デニスミールでの暮らしに慣れてほしかったからだ。初めは人見知りを発揮していたエアリーだったが、次第に打ち解けていった。
そう思っていたのに。
エアリーは突然姿を消した。俺が渡した指輪を置いて……
※ストーリーは、ロイスとエアリーそれぞれの視点で交互に進みます。

他人の婚約者を誘惑せずにはいられない令嬢に目をつけられましたが、私の婚約者を馬鹿にし過ぎだと思います
珠宮さくら
恋愛
ニヴェス・カスティリオーネは婚約者ができたのだが、あまり嬉しくない状況で婚約することになった。
最初は、ニヴェスの妹との婚約者にどうかと言う話だったのだ。その子息が、ニヴェスより年下で妹との方が歳が近いからだった。
それなのに妹はある理由で婚約したくないと言っていて、それをフォローしたニヴェスが、その子息に気に入られて婚約することになったのだが……。
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる