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第25話 毎日、イエスと言わせたい
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ダドリー様は、父親の侯爵に言わせると被害者だそうだが、世の中では加害者扱いだった。
そのほかにひそかに嘲笑もされていた。だって、裕福な婚約者を一方的に婚約破棄して、よくわからない平民の娘との婚約を宣言したのだ。
確かに愛しか理由は考えられないはずだが、ダドリー様の怠惰で金に目がない性格はよく知られていた。彼の場合、どう考えても愛とか恋とかの出番はなさそう。
そのうえ、相手の女性は、会場からかき消すようにいなくなってしまった。
「誰だったのかしら?」
「見たことのない女性だったね?」
彼女の安物のピンクのドレスは笑いものだった。
「婚約者によくあんな貧相なドレスを着せて歩くな」
その声にダドリー様は気が付いたらしかった。
その部分は侯爵家の跡取りたる自分が世話をしなくてはいけなかったのだと。
「ダドリーによるとね、マリリンが何とかしてくれるんだと思ってたそうなんだ」
ドリュー様があとで聞いた話として教えてくれた。
「なんとかするとは、どう言う意味でしょうね?」
マリリンにドレスを買えるだけのお金がないことは、よくわかっていたはずだ。ダドリーはチップも出さなかった。安上がりでいいと喜んでいたくらいだ。
確かにマーガレット夫人に頼め、みたいな文面の手紙を受け取ってはいた。マリリンが自分でドレスを都合することを期待した文章だった。遺産相続を本気で信じていたのだろう。何の根拠もないのに。
「マリリンは頼りがいがあって、いつも何とかしてくれたらしい」
「ええ? 何をしてくれたと?」
私は猛烈に驚いた。私は嫌々ながら話を聞いていただけである。ずっとカフェにいたから、何かをしたことはない。
「相談しても、的確な返事だし、助言はその通りにすれば、たいていのことはどうにかなったらしい」
おかしいな? 何を言っているんだろう。
「頼ってばかりだったんだろうな。学院での出来事もマリリンに相談していたって。そういえばマリリンがシシリーに交代してから、学院でダドリーがまともになったと言われていたよ」
私は思い出した。
「そういえばいろんなことを聞かれましたわ。適当に生返事していただけですけど」
「婚約破棄も、マリリンに認められたので、やってもいいと思ったらしい」
え? 本気でそう思っていたの? ダドリー様式の婚約破棄は醜聞になるに決まっていた。自分の将来を破滅させる行動だ。
やっていいことだとは言わなかったけど、大歓迎した。だって、それが目的だったのですもの。
ドリュー様はちょっと尊敬のまなざしっぽい目つきで私を見た。
「シシリーは偉いよね。あのダドリーから絶大な信用を勝ち取ったんだ」
ん? 私、本当に当たり前のことしか返事していないのですけど?
「当たり前って結構難しいんだよ。ダドリーには何が当たり前なのかわからなかったんだ」
例の四人の襲撃予定犯たちも未遂だったので大した罪にはならなかったが、計画が稚拙すぎるのと女性の品位を軽く見過ぎていると言う理由から、ダドリー様もろとも世の中で軽蔑の対象になった。
一方で私は、ふつうなら婚約破棄されたとなると何か女性の方に問題があるのではないかと疑われるところだったのだが、派手な婚約破棄のおかげでダドリー様の異様さが目立って目立って、むしろ同情票を集めた。
「シシリー様というのは、上品なすらりとした美人だったわ。なんであんな下品なマリリンとか言う娘の方を選んだのかさっぱりわからないわ」
一緒に現れたマリリンは下品の代表として有名になってしまった。あれも私なんですけどね。
それに大伯母のマーガレット夫人が、宣言通り、大パーティを催してくださった。
「あの邪魔なダドリーがいなくなったから、これからは思う存分シシリーを甘やかせるわ! 念願の娘ができたみたいよ!」
絶好調の大伯母様は、ちょっと目を見張るくらいに派手なパーティを開催してくれた。
「シシリーは、ここ一番に抜群の演技力を発揮する度胸あふれる逸材よ!」
卒業パーティでのマリリンの話か。あの時は必死だったから……
だがドリュー様はうなずいた。
「あの時、あなたを見ていたらワクワクした。これから何が始まるのか知っていたけど、それでも、心配なんか全然なくって、順調に乗せられていくダドリーを見ていて、嘘みたいだと思いながら、成功を信じた」
ただの男爵家の娘だと言うのに、大伯母のご縁で選りすぐった人々だけが招かれたパーティーはそれはそれは華やかで、にぎやかで、楽しかった。
「姪の娘のシシリーですの。幼い時から可愛がってきた自慢の娘ですわ」
大伯母は、得意げに私を紹介した。
もう、母の好みの地味で重苦しいドレスを着なくてもいい。ダドリーの好きな安っぽいピンクを着なくてもいいのだ。
私は自分の好きな色のドレスを初めて着ることができた。
「ああ、お嬢様。本当によく似合いますわ!」
私はごく薄いブルーのドレスを着た。ピンクはもうこりごりだ。ゴテゴテ飾らないで、スッキリしたドレスだ。だが、大伯母が気前よく貸してくれたダイヤのネックレスとそろいの涙型のダイヤのイヤリングは、どんなにドレスがスッキリしていても、圧巻だった。
大勢の方とお知り合いになり、ドリュー様の姿が薄れるくらいだった。
婚約のお申し出は山のようになり、執事のセバスは「これは困りました」と言いながらもっともらしく頭をひねっていた。口元がだいぶゆるんでいたけど。
でも、大伯母様が財産を譲ると宣言したので、そのせいでたくさんの男性から結婚のお申し出をいただいたのだと思う。私は投機の対象になったのではないかしら。
父も引き続き華やかなパーティを開催してくれた。
なにしろ、商売の権利すべてを譲るほか、大金貨三十万枚をダドリーに支給するだなんて破格も破格、後継者の兄が飢え死にしそうな持参金の話がなくなったのだ。
ホッとして大盤振る舞いになるのも無理はない。
その華やかな様子を見て、さらに大勢の殿方からお話をいただいた。
けれど、私はドリュー様を選んだ。
彼だけは財産でなく、私を選んでくれたから。
いいえ、多分、私たちはお互いにだんだん好きになっていったのだ。
最初、私はドリュー様を遊び人だと信じていたし、ドリュー様は婚約破棄を宣言させるだなんて面白いじゃないかとゲームに参加するような気軽さだった。
あの小さなカフェで私たちは長い長い時間を過ごした。
相談したり、考えたり、笑ったり、悩んだり、最初は友人でさえなかったけど、仲間になり、相棒になり、途中から私にとってドリュー様はかけがえのない大事な人になった。
「俺にとって、あなたは二回目に会った時から、もうすでにかけがえのない存在になった」
あいかわらず、口がうまいわ!
「シシリー、あなたみたいに美しい人に出会ったことがない」
「……私もですわ」
ドリュー様はイケメンですもの。カフェ女子の意見も一致していた。
「悪い虫がついてからでは遅い。結婚すると約束してくれないか? イエスかノーか」
ドリュー様こそ悪い虫がついたら困る。私は彼のすらりとしたイケメンぶりを鑑賞しながら考えた。
「イエス。でも、ドリュー様、それ毎日おっしゃってますわね」
「毎日、イエスと言われたい」
ドリュー様は熱を込めて言った。
「アホらしくて見てられないわ。毎日、毎日」
この結果、候補者は全員、見事に撤退していった。防虫作戦としては完ぺきな問答集ではないだろうか。私はドリュー様の頭の良さに惚れ直した。
カフェの時も、ダドリー様の前で迫真の演技力で私の争奪戦を演じてくださったものね。
「いや……。全部、本気なんだけど……」
ドリュー様は何か言っていたが、ドリュー様と結婚したいのは私の方なので、彼の演技には心の底から感謝した。
ドリュー様のご両親のマクダネルご夫妻ももろ手を挙げて私たちの結婚を祝福してくれたので、話はとんとん拍子に進んだ。
もう誰一人としてダドリー侯爵家のことなど思い出しもしなかった。
私たちは大勢の人たちから祝福を受けて結婚した。かつてのぼさびさ眉毛の幽霊シシリーは、キリリとした眉が特長の端麗な美人と言われるようになった。
なんだか違和感。
でも、誰も異議を唱えないので、財産は万能なのねと実感した。
ドリュー様が最も熱心にほめてくださる。素直にうれしい。
「もう、ドリューと呼んで。様なんかつけないで」
そのほかにひそかに嘲笑もされていた。だって、裕福な婚約者を一方的に婚約破棄して、よくわからない平民の娘との婚約を宣言したのだ。
確かに愛しか理由は考えられないはずだが、ダドリー様の怠惰で金に目がない性格はよく知られていた。彼の場合、どう考えても愛とか恋とかの出番はなさそう。
そのうえ、相手の女性は、会場からかき消すようにいなくなってしまった。
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その声にダドリー様は気が付いたらしかった。
その部分は侯爵家の跡取りたる自分が世話をしなくてはいけなかったのだと。
「ダドリーによるとね、マリリンが何とかしてくれるんだと思ってたそうなんだ」
ドリュー様があとで聞いた話として教えてくれた。
「なんとかするとは、どう言う意味でしょうね?」
マリリンにドレスを買えるだけのお金がないことは、よくわかっていたはずだ。ダドリーはチップも出さなかった。安上がりでいいと喜んでいたくらいだ。
確かにマーガレット夫人に頼め、みたいな文面の手紙を受け取ってはいた。マリリンが自分でドレスを都合することを期待した文章だった。遺産相続を本気で信じていたのだろう。何の根拠もないのに。
「マリリンは頼りがいがあって、いつも何とかしてくれたらしい」
「ええ? 何をしてくれたと?」
私は猛烈に驚いた。私は嫌々ながら話を聞いていただけである。ずっとカフェにいたから、何かをしたことはない。
「相談しても、的確な返事だし、助言はその通りにすれば、たいていのことはどうにかなったらしい」
おかしいな? 何を言っているんだろう。
「頼ってばかりだったんだろうな。学院での出来事もマリリンに相談していたって。そういえばマリリンがシシリーに交代してから、学院でダドリーがまともになったと言われていたよ」
私は思い出した。
「そういえばいろんなことを聞かれましたわ。適当に生返事していただけですけど」
「婚約破棄も、マリリンに認められたので、やってもいいと思ったらしい」
え? 本気でそう思っていたの? ダドリー様式の婚約破棄は醜聞になるに決まっていた。自分の将来を破滅させる行動だ。
やっていいことだとは言わなかったけど、大歓迎した。だって、それが目的だったのですもの。
ドリュー様はちょっと尊敬のまなざしっぽい目つきで私を見た。
「シシリーは偉いよね。あのダドリーから絶大な信用を勝ち取ったんだ」
ん? 私、本当に当たり前のことしか返事していないのですけど?
「当たり前って結構難しいんだよ。ダドリーには何が当たり前なのかわからなかったんだ」
例の四人の襲撃予定犯たちも未遂だったので大した罪にはならなかったが、計画が稚拙すぎるのと女性の品位を軽く見過ぎていると言う理由から、ダドリー様もろとも世の中で軽蔑の対象になった。
一方で私は、ふつうなら婚約破棄されたとなると何か女性の方に問題があるのではないかと疑われるところだったのだが、派手な婚約破棄のおかげでダドリー様の異様さが目立って目立って、むしろ同情票を集めた。
「シシリー様というのは、上品なすらりとした美人だったわ。なんであんな下品なマリリンとか言う娘の方を選んだのかさっぱりわからないわ」
一緒に現れたマリリンは下品の代表として有名になってしまった。あれも私なんですけどね。
それに大伯母のマーガレット夫人が、宣言通り、大パーティを催してくださった。
「あの邪魔なダドリーがいなくなったから、これからは思う存分シシリーを甘やかせるわ! 念願の娘ができたみたいよ!」
絶好調の大伯母様は、ちょっと目を見張るくらいに派手なパーティを開催してくれた。
「シシリーは、ここ一番に抜群の演技力を発揮する度胸あふれる逸材よ!」
卒業パーティでのマリリンの話か。あの時は必死だったから……
だがドリュー様はうなずいた。
「あの時、あなたを見ていたらワクワクした。これから何が始まるのか知っていたけど、それでも、心配なんか全然なくって、順調に乗せられていくダドリーを見ていて、嘘みたいだと思いながら、成功を信じた」
ただの男爵家の娘だと言うのに、大伯母のご縁で選りすぐった人々だけが招かれたパーティーはそれはそれは華やかで、にぎやかで、楽しかった。
「姪の娘のシシリーですの。幼い時から可愛がってきた自慢の娘ですわ」
大伯母は、得意げに私を紹介した。
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私は自分の好きな色のドレスを初めて着ることができた。
「ああ、お嬢様。本当によく似合いますわ!」
私はごく薄いブルーのドレスを着た。ピンクはもうこりごりだ。ゴテゴテ飾らないで、スッキリしたドレスだ。だが、大伯母が気前よく貸してくれたダイヤのネックレスとそろいの涙型のダイヤのイヤリングは、どんなにドレスがスッキリしていても、圧巻だった。
大勢の方とお知り合いになり、ドリュー様の姿が薄れるくらいだった。
婚約のお申し出は山のようになり、執事のセバスは「これは困りました」と言いながらもっともらしく頭をひねっていた。口元がだいぶゆるんでいたけど。
でも、大伯母様が財産を譲ると宣言したので、そのせいでたくさんの男性から結婚のお申し出をいただいたのだと思う。私は投機の対象になったのではないかしら。
父も引き続き華やかなパーティを開催してくれた。
なにしろ、商売の権利すべてを譲るほか、大金貨三十万枚をダドリーに支給するだなんて破格も破格、後継者の兄が飢え死にしそうな持参金の話がなくなったのだ。
ホッとして大盤振る舞いになるのも無理はない。
その華やかな様子を見て、さらに大勢の殿方からお話をいただいた。
けれど、私はドリュー様を選んだ。
彼だけは財産でなく、私を選んでくれたから。
いいえ、多分、私たちはお互いにだんだん好きになっていったのだ。
最初、私はドリュー様を遊び人だと信じていたし、ドリュー様は婚約破棄を宣言させるだなんて面白いじゃないかとゲームに参加するような気軽さだった。
あの小さなカフェで私たちは長い長い時間を過ごした。
相談したり、考えたり、笑ったり、悩んだり、最初は友人でさえなかったけど、仲間になり、相棒になり、途中から私にとってドリュー様はかけがえのない大事な人になった。
「俺にとって、あなたは二回目に会った時から、もうすでにかけがえのない存在になった」
あいかわらず、口がうまいわ!
「シシリー、あなたみたいに美しい人に出会ったことがない」
「……私もですわ」
ドリュー様はイケメンですもの。カフェ女子の意見も一致していた。
「悪い虫がついてからでは遅い。結婚すると約束してくれないか? イエスかノーか」
ドリュー様こそ悪い虫がついたら困る。私は彼のすらりとしたイケメンぶりを鑑賞しながら考えた。
「イエス。でも、ドリュー様、それ毎日おっしゃってますわね」
「毎日、イエスと言われたい」
ドリュー様は熱を込めて言った。
「アホらしくて見てられないわ。毎日、毎日」
この結果、候補者は全員、見事に撤退していった。防虫作戦としては完ぺきな問答集ではないだろうか。私はドリュー様の頭の良さに惚れ直した。
カフェの時も、ダドリー様の前で迫真の演技力で私の争奪戦を演じてくださったものね。
「いや……。全部、本気なんだけど……」
ドリュー様は何か言っていたが、ドリュー様と結婚したいのは私の方なので、彼の演技には心の底から感謝した。
ドリュー様のご両親のマクダネルご夫妻ももろ手を挙げて私たちの結婚を祝福してくれたので、話はとんとん拍子に進んだ。
もう誰一人としてダドリー侯爵家のことなど思い出しもしなかった。
私たちは大勢の人たちから祝福を受けて結婚した。かつてのぼさびさ眉毛の幽霊シシリーは、キリリとした眉が特長の端麗な美人と言われるようになった。
なんだか違和感。
でも、誰も異議を唱えないので、財産は万能なのねと実感した。
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