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第21話 学院恒例ダンスパーティ
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ダンスパーティの日、ロザリアはピンクのドレスを着せてくれた。
「ダドリー様はとことんケチでございますよね」
ダドリー様とはあれっきり会っていない。マーガレット大伯母様のところへ、ダドリーは堂々と手紙をよこし、ダンスパーティ当日に会おうと言ってきたので、私はドレス代をおねだりしてみた。
が、案の定、マーガレット夫人がどうにかしてくれるだろうと言う他力本願な返事が返ってきた。
『未来の侯爵夫人にふさわしい、いいドレスを着てこい。うまいこと、マーガレット夫人をちょろまかすんだ。死ぬ前からでも構わんから、小遣いをもらってこい。あれだけの大金持ちなんだ。いくらでもあるだろう』
これを読んだ時のマーガレット大伯母様の顔が見ものだった。
サッと手紙をテーブルから取り上げ、ビリビリッと真っ二つに引き裂こうとしたが、ふと手を止めた。
「これは、ダドリー侯爵家に見せた方がいいわね。人の死をなんだと思っているのかしら」
マーガレット大伯母様は、若い頃もてはやされた美貌をゆがめて、魔女のように笑った。
「愚かの極み。人間誰しも欲望はあると思うけれど、この一家には思いやりというものが欠けているわ。生きている値打ちがないような気すらする」
「クズですわ」
ロザリアも苦々しげに言った。私は小さな声で言った。
「人って、もっとあたたかいものだと思っていたわ」
「どうして怒らないのですか? シシリー様」
「わからないわ。とてもかわいそうなものを見ている気がしてきて……」
「ダメですよ! シシリー様!」
「わかっているわよ。こんな人たちを放置することはできないわ。自分がやったことの責任を取ってもらいますわ」
私は言った。
カフェでぼんやりダドリー様の相手をしていた時と今度は違う。私には希望があるの。
「これを着るのね?」
「はい。そしてあのダドリーとご入場ください」
「そのピンクのカツラは、本当にイメージが変わるわね。眉も下げて描いてあるし、口紅と頬紅が強すぎて、本当に、もう、実物と違って下品……」
マーガレット大伯母様が見物に来ていたが、すごく嫌そうに言った。
「シシリーの魅力が全然伝わらないわ」
「ダドリーのレベルに合わせなくてはいけないので。すごく残念ですけど」
ロザリアが本気で残念そうに言った。
「しかも、安物のペラペラドレス。そんなものをシシリーが着るだなんて身震いするわ!」
「ところがお嬢様が着るとですね……」
私は、ロザリアの手によって最後の着付けでスカートを着付けられた。
「ね? 不思議なことに可憐になっちゃうのです」
大伯母様も黙り込んだ。
「……本当ね」
「さあ、急ぎましょう!」
決戦会場は、兄とドリュー様が通う学園で開催されるダンスパーティ会場。
私は、母が長く患っていたせいで、親戚の訪問すらマーガレット大伯母様のお屋敷以外行ったことがない。パーティなんか初めてだ。
兄が時々きてエスコートの手順やダンスの相手をしてくれたので、基本だけは勉強したが、ダンスパーティは雰囲気が全然違うと思う。
「卒業パーティだ。生徒は貴族がほとんどなので、社交界へのデビュー前の仕上げみたいなものだ」
兄もしっかり夜会服を着ていた。
「母が俺には婚約者を世話してくれなくて、本当に助かったよ」
「ロイ様とは別の馬車で行きます。シシリー様はこちらの馬車に」
ばれてはいけないから、ロザリアが街で調達してきたボロの貸馬車に乗るように私に言った。
「馬車は貸馬車ですけど、セバスと家の護衛が一緒に行きます」
「会場で会おう、シシリー」
兄が手を振った。
うーん。これは、気合を入れて、相当頑張らないと。この会場に私は一人だ。
「私がおりますわ、シシリー様」
ロザリアが言った。
「むかつくダドリー、コテンパンにしましょう。再起不能に」
「そ、そうね。ロザリア、頑張りましょうね」
「おお、マリリン!」
門のところで、ダドリー様に出会った。
「遅いぞ。俺より早く来い。門のところで待っていればいいんだ」
集合時間書いてませんでしたけど。兄にダンスパーティの始まる時間を聞かなきゃならなかったわ。それに門のところで待ってる令嬢なんか誰もいませんよ。普通男性がエスコートするものでしょ? 十分早く来たのに、変わらず自己中だわ。
ダドリー様が異様に大声なので、通る人達がみんな私の顔を見て行った。女性たちは、私のドレスをチラリと値踏みしていく。安物なのがすぐわかるのね。
ドレスだけでなく、私は変なお化粧なので妙に目立った。とりあえず派手。
そして下品。
本来の顔の上に絵を描いているよう。ピンクピンクした口紅は本来の唇よりも大きく描かれ、顔中がピンクに塗りたくられていた。
「これでまぶたを塗りたくって、まつ毛を強調すれば完成なんですけど、お嬢様の場合、もともとの目が大きすぎて……」
母からずっとはみっともなくてかわいそうといわれ続けてきたのだけど。
「そんなことはございません。お母さまの呪縛から逃れる時が来たんですよ。まあ、今のお化粧、本当に似合ってませんけど。変装するためなので、仕方ないです」
「おお。いいな。かわいいな。ハハハ、ピンクはいいな」
人が多いので、学内に入るまでに結構時間を食ってしまった。
それにダドリー様は地声がすごく大きいのだと言うことを私は発見した。
大勢がダドリー様を見て行く。それはそうだ。ダドリー様が連れている女性が一体誰なのか、誰にもわからない。本来なら、ダドリー様が人目もはばからず、ずっと罵っていた婚約者のシシリーのはずなのだが……
だが、カフェに出入りしていた連中は結構多くて、その連中は私の顔を知っていた。
「あれ、マリリンだろ?」
「マリリンだ。ダドリーのやつ、婚約者はどうしたんだ」
学園の生徒は確かに多いが、ダドリーは悪い意味で有名人なのだと私は確信した。
遠巻きにして様子を見ている。
「マリリン? どなたなの?」
耳が早い女性たちは好奇心に駆られて、事情を知っていそうな男子生徒に聞きに来た。
「貴族の令嬢ではない。平民だ。街のカフェで働いていた店員だよ。かわいい顔をしていたけど」
「まあ……」
彼女たちは憐れみのような侮蔑のような表情を一斉に浮かべた。
「でも、あの化粧はないわ。派手なばかりで、奥ゆかしさなんか微塵もないじゃない。平民が精いっぱい着飾りましたって感じだわ」
そりゃそう思うでしょう。
「しかも何? あの安物のドレス?」
女性同士はコソコソと噂した。
ダドリー様は私を連れてきたばかりに大注目を集めてしまった。
「裕福な男爵家の娘と持参金目当てに結婚すると聞いていたけど、違うのね?」
「連れてるあの娘、ずいぶんと下品じゃないの。その婚約者の娘はどうしたのかしら? 変わり者の大変醜い娘だとダドリー様が言いふらしていると聞いたけれど」
「やかましい。このマリリンは、マーガレット夫人の隠し子なんだ」
雷鳴のような声でダドリーはわめいた。
会場は広い学園の食堂だった。卒業を祝う会だったので、生徒だけでなく親たちも多く参加していたし、ダンスパーティでもあったからパートナーも参加していた。
大人数だったのに、不思議なことに、ダドリーの声は部屋の隅々まで届いた。
「ダドリー様、違います。マーガレット夫人の隠し子ではなくて、遺産相続人」
私は小声で注意した。このままでは、マーガレット大伯母様のさらなる激怒を買うわ。
「そうだ。遺産相続人だ。だから、俺は真実の愛を取ったんだ」
財産の多い方を選んだんですよね。でも、それを言うと一斉に反発を買うから、真実の愛を語るのか。
「俺はここに誓う。シシリー嬢との婚約は破棄して、このマリリンと結婚する」
会場はシンと静まり返った。
「ダドリー様はとことんケチでございますよね」
ダドリー様とはあれっきり会っていない。マーガレット大伯母様のところへ、ダドリーは堂々と手紙をよこし、ダンスパーティ当日に会おうと言ってきたので、私はドレス代をおねだりしてみた。
が、案の定、マーガレット夫人がどうにかしてくれるだろうと言う他力本願な返事が返ってきた。
『未来の侯爵夫人にふさわしい、いいドレスを着てこい。うまいこと、マーガレット夫人をちょろまかすんだ。死ぬ前からでも構わんから、小遣いをもらってこい。あれだけの大金持ちなんだ。いくらでもあるだろう』
これを読んだ時のマーガレット大伯母様の顔が見ものだった。
サッと手紙をテーブルから取り上げ、ビリビリッと真っ二つに引き裂こうとしたが、ふと手を止めた。
「これは、ダドリー侯爵家に見せた方がいいわね。人の死をなんだと思っているのかしら」
マーガレット大伯母様は、若い頃もてはやされた美貌をゆがめて、魔女のように笑った。
「愚かの極み。人間誰しも欲望はあると思うけれど、この一家には思いやりというものが欠けているわ。生きている値打ちがないような気すらする」
「クズですわ」
ロザリアも苦々しげに言った。私は小さな声で言った。
「人って、もっとあたたかいものだと思っていたわ」
「どうして怒らないのですか? シシリー様」
「わからないわ。とてもかわいそうなものを見ている気がしてきて……」
「ダメですよ! シシリー様!」
「わかっているわよ。こんな人たちを放置することはできないわ。自分がやったことの責任を取ってもらいますわ」
私は言った。
カフェでぼんやりダドリー様の相手をしていた時と今度は違う。私には希望があるの。
「これを着るのね?」
「はい。そしてあのダドリーとご入場ください」
「そのピンクのカツラは、本当にイメージが変わるわね。眉も下げて描いてあるし、口紅と頬紅が強すぎて、本当に、もう、実物と違って下品……」
マーガレット大伯母様が見物に来ていたが、すごく嫌そうに言った。
「シシリーの魅力が全然伝わらないわ」
「ダドリーのレベルに合わせなくてはいけないので。すごく残念ですけど」
ロザリアが本気で残念そうに言った。
「しかも、安物のペラペラドレス。そんなものをシシリーが着るだなんて身震いするわ!」
「ところがお嬢様が着るとですね……」
私は、ロザリアの手によって最後の着付けでスカートを着付けられた。
「ね? 不思議なことに可憐になっちゃうのです」
大伯母様も黙り込んだ。
「……本当ね」
「さあ、急ぎましょう!」
決戦会場は、兄とドリュー様が通う学園で開催されるダンスパーティ会場。
私は、母が長く患っていたせいで、親戚の訪問すらマーガレット大伯母様のお屋敷以外行ったことがない。パーティなんか初めてだ。
兄が時々きてエスコートの手順やダンスの相手をしてくれたので、基本だけは勉強したが、ダンスパーティは雰囲気が全然違うと思う。
「卒業パーティだ。生徒は貴族がほとんどなので、社交界へのデビュー前の仕上げみたいなものだ」
兄もしっかり夜会服を着ていた。
「母が俺には婚約者を世話してくれなくて、本当に助かったよ」
「ロイ様とは別の馬車で行きます。シシリー様はこちらの馬車に」
ばれてはいけないから、ロザリアが街で調達してきたボロの貸馬車に乗るように私に言った。
「馬車は貸馬車ですけど、セバスと家の護衛が一緒に行きます」
「会場で会おう、シシリー」
兄が手を振った。
うーん。これは、気合を入れて、相当頑張らないと。この会場に私は一人だ。
「私がおりますわ、シシリー様」
ロザリアが言った。
「むかつくダドリー、コテンパンにしましょう。再起不能に」
「そ、そうね。ロザリア、頑張りましょうね」
「おお、マリリン!」
門のところで、ダドリー様に出会った。
「遅いぞ。俺より早く来い。門のところで待っていればいいんだ」
集合時間書いてませんでしたけど。兄にダンスパーティの始まる時間を聞かなきゃならなかったわ。それに門のところで待ってる令嬢なんか誰もいませんよ。普通男性がエスコートするものでしょ? 十分早く来たのに、変わらず自己中だわ。
ダドリー様が異様に大声なので、通る人達がみんな私の顔を見て行った。女性たちは、私のドレスをチラリと値踏みしていく。安物なのがすぐわかるのね。
ドレスだけでなく、私は変なお化粧なので妙に目立った。とりあえず派手。
そして下品。
本来の顔の上に絵を描いているよう。ピンクピンクした口紅は本来の唇よりも大きく描かれ、顔中がピンクに塗りたくられていた。
「これでまぶたを塗りたくって、まつ毛を強調すれば完成なんですけど、お嬢様の場合、もともとの目が大きすぎて……」
母からずっとはみっともなくてかわいそうといわれ続けてきたのだけど。
「そんなことはございません。お母さまの呪縛から逃れる時が来たんですよ。まあ、今のお化粧、本当に似合ってませんけど。変装するためなので、仕方ないです」
「おお。いいな。かわいいな。ハハハ、ピンクはいいな」
人が多いので、学内に入るまでに結構時間を食ってしまった。
それにダドリー様は地声がすごく大きいのだと言うことを私は発見した。
大勢がダドリー様を見て行く。それはそうだ。ダドリー様が連れている女性が一体誰なのか、誰にもわからない。本来なら、ダドリー様が人目もはばからず、ずっと罵っていた婚約者のシシリーのはずなのだが……
だが、カフェに出入りしていた連中は結構多くて、その連中は私の顔を知っていた。
「あれ、マリリンだろ?」
「マリリンだ。ダドリーのやつ、婚約者はどうしたんだ」
学園の生徒は確かに多いが、ダドリーは悪い意味で有名人なのだと私は確信した。
遠巻きにして様子を見ている。
「マリリン? どなたなの?」
耳が早い女性たちは好奇心に駆られて、事情を知っていそうな男子生徒に聞きに来た。
「貴族の令嬢ではない。平民だ。街のカフェで働いていた店員だよ。かわいい顔をしていたけど」
「まあ……」
彼女たちは憐れみのような侮蔑のような表情を一斉に浮かべた。
「でも、あの化粧はないわ。派手なばかりで、奥ゆかしさなんか微塵もないじゃない。平民が精いっぱい着飾りましたって感じだわ」
そりゃそう思うでしょう。
「しかも何? あの安物のドレス?」
女性同士はコソコソと噂した。
ダドリー様は私を連れてきたばかりに大注目を集めてしまった。
「裕福な男爵家の娘と持参金目当てに結婚すると聞いていたけど、違うのね?」
「連れてるあの娘、ずいぶんと下品じゃないの。その婚約者の娘はどうしたのかしら? 変わり者の大変醜い娘だとダドリー様が言いふらしていると聞いたけれど」
「やかましい。このマリリンは、マーガレット夫人の隠し子なんだ」
雷鳴のような声でダドリーはわめいた。
会場は広い学園の食堂だった。卒業を祝う会だったので、生徒だけでなく親たちも多く参加していたし、ダンスパーティでもあったからパートナーも参加していた。
大人数だったのに、不思議なことに、ダドリーの声は部屋の隅々まで届いた。
「ダドリー様、違います。マーガレット夫人の隠し子ではなくて、遺産相続人」
私は小声で注意した。このままでは、マーガレット大伯母様のさらなる激怒を買うわ。
「そうだ。遺産相続人だ。だから、俺は真実の愛を取ったんだ」
財産の多い方を選んだんですよね。でも、それを言うと一斉に反発を買うから、真実の愛を語るのか。
「俺はここに誓う。シシリー嬢との婚約は破棄して、このマリリンと結婚する」
会場はシンと静まり返った。
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