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第17話 マリリン、遺産相続人になる?
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怒涛の愛の告白に、私はくらくらした。
給仕が丁重に席に案内していくれて、初めてここがモスコーという名前の有名レストランであることに気が付いた。
この店では、ドレスコードがギリギリだ。
カジュアルという位置づけになっているけど、おいしいと評判で、金持ちしか来ない。つまり貴族とか。
私は周りに目をやろうとしたけれど、ドリュー様の一言が衝撃的で、他のことは忘れてしまった。
「この後、マルダルトン宝石店に行く。指輪を買おう」
「私には婚約者が……」
「そのセリフは聞き飽きた。それにあなたの婚約者は、あなたをないがしろにし続けた。会おうともしない。それだけでも婚約解消の理由としては十分だ」
「侯爵家のことを忘れていますわ」
私は言った。
「息子がデートをすっぽかしたことがわかったら、平謝りに来ると思います。ダドリーも親に連れられてやってきて、謝罪して婚約続行を希望するでしょう。家同士としては、私はあのダドリー様と意味のないデートをして、関係修復のふりをして、そして結婚しないといけなくなると思います」
そんなに甘い話ではない。ないがしろにしているだけでは契約は無効にならない。多額の持参金がかかってるのだ。
しばらくドリュー様は苦り切って黙っていたが、やがて言った。
「マルダルトン宝石店の代わりに、別の場所に行こう。一つ考えがある」
「ど、どこへ?」
「マーガレット夫人のところだ」
「え? 招かれてもいないのに?」
「まあ、だって僕はマーガレット夫人の三番目の夫の妹の子どもなんだ」
「えええええ?」
私はマジで驚いた。あら、いけない。ヤベエ構文が出てしまったわ。
「ダドリー様と一緒……」
「彼は二人目の夫の妹の子だって言ってたね」
彼は苦笑いした。
「ヤツと遠い縁戚だと思うと寒気がする」
「私なんか、妻予定ですわ」
「それが困る。あなたはダドリーにマーガレット夫人から遺産がもらえるかも知れないって嘘を教えたんだよね?」
「ええ」
私は不安になってきた。
「勝手に噂を流して、大伯母様から叱られないかしら?」
「ただの噂さ。でも、あなたはマーガレット夫人にかわいがられているんだよね? ロイが言っていた」
「ええ。とてもかわいがってくださってますわ。大伯母様は母のことを非常識だと考えてらっしゃって、私のことを何とか助けようとしてくれました」
「その延長線だよ。あなたのお母様のせいであなたが陥った窮地からあなたを救うんだ。あのダドリーとの婚約なんか、大伯母様は賛成じゃなかったんだろ?」
「ええ。とても怒ってらっしゃいました」
「マーガレット夫人に二週間だけ我慢して欲しいんだ。真っ向からマーガレット夫人本人がこの噂を否定したら、全部だめになるから」
「大伯母様、なんでおっしゃるかしら?」
「シシリーのことをかわいがってくださっているなら、短い期間の、とても信じがたい噂だ。黙認してくださると思う」
私は悩んだけど、腹を決めた。
ダドリー様と絶対に結婚したくない。
先のことはわからない。ドリュー様に何か一言言われると、私は大混乱に陥ってしまうのだけど、とにかく一つずつ前に進まなくては。
食事はしたけど、味がわからなかった。ドリュー様の顔を見ているだけで、胸がいっぱいになった。
彼は私のことを真剣に考えてくれているのだわ。
だが、帰り際に私は別な不安でいっぱいになった。
店内に、顔見知りはいなかった。でも、私自身はほとんど外に出ない暮らしをしていたから知っている人自体が少ない。でも、ドリュー様はどうなのかしら?
だって、見ないようにして、店内の客ほぼ全員が私たちを見ていた。
もっと庶民的な、ドリュー様のお知り合いが少なそうなお店を選んでくれればよかったのに。
私たちはマーガレット夫人の屋敷に出向いて、当たって砕けろで訪問をお願いした。
「お留守かもしれないわ」
だが、運よく大伯母様は在宅していて、私たちの話を聞いてくれた。しかし、(当然)大目玉をくらった。
「シシリー、遺言状の話を持ち出すなんて、私を殺す気なの?」
突然の訪問にもかかわらず、大伯母はセンスのいいドレス姿で堂々としていた。
「とんでもない!」
「遺言状の話なんて、よくもまあ本人に向かってするわね」
「申し訳ない!」
「マーガレット夫人、彼女をそそのかしたのは俺なんです! シシリーを責めないでください」
「そりゃあなたでしょうよ。シシリーがそんなこと思いつくはずがないですからね。遺産だのなんだのって。人の死をあてにするなんて、どんな人間なの?」
ああ。でも、想定の範囲内。
「真偽もはっきりしない噂を流したいだけなんです。多分、気が大きくなって、婚約破棄に回るんじゃないかと」
「甘いわね!」
マーガレット大伯母様に一喝された。
「ダドリーが二重取りできると踏んで喜ぶだけでしょう、そんな噂」
やっぱりそうかー。
「あんな人間は、満足や身の程ってものを知らないのですよ。人間のクズです」
大伯母様、的確過ぎ。
「そんな噂流すくらいなら、もっとマシな別な噂を流しなさい」
「は?」
「私が全財産を夫の隠し子のマリリンに渡すと言う噂を流すのよ!」
ドリュー様と私は、百戦錬磨の大伯母の顔を、目を限界まで見開き、口を開けたまま見つめた。
「いいこと? あのダドリーは本気でカネ次第の男。遺産と結婚は矛盾しないけど、もし、マリリンが巨額の遺産を相続することになったら、結婚相手はシシリーかマリリンかどっちかを選ばないといけなくなるのよ。わかる? シシリー」
大伯母は私を指した。
「あなたのお家と私の財産、どっちが多いか知ってる?」
「ええと。知りません。あ、でも、大伯母様の方が財産家ですわ!」
「違います。実はあなたの実家です」
大伯母様は言った。
「でも、大伯母様のこのお屋敷だけでもウチの資産を超えますし、それから、大通りにお持ちのアパルトマンの貸し出し料だけでも相当な収入のはずですわ」
私はおずおずと言った。
「違うのよ。あなたのお父様はご商売をしてらっしゃる。動くお金は強いの。どんどん増えて行くわ。でも、ダドリーにそんな知恵はない」
「絶対にありませんね」
ドリュー様がほんのり笑って同意した。
さすが王家の文官試験合格者!
大伯母様は大きくうなずいた。
「だから、ダドリーは絶対にマリリンを選ぶわ」
「でも、ただの噂です。簡単に信じるかどうか」
「今日からあなたがここに住めばいいのよ」
大伯母様は唐突に命じた。
「えっ?」
「噂のマリリンが、突然、この屋敷に引き取られたら、みんな、なんて思うかしら?」
大伯母様はニヤリと笑った。黒絹の贅沢な衣装と同じレースを使った扇子で口元を隠していたが、ニヤリ笑いはニヤリ笑いだ。
絶対、絶対、遺産相続人がマリリンなのだと誰も信じるだろう。
それは社交界全体に激震をもたらすのでは?
大伯母様は声高らかに笑った。面白くて仕方ないと言った様子で。
「大丈夫よ。確かに当家にマリリンという名前の女中はその時期に入ってきたけど、隠し子でも何でもないと、私があとから否定するだけよ。マリリンなんて名前の娘、いくらでもいるわ」
大伯母様はケロリとしていた。
「でも、そんな噂、流すの、少し怖いですわ……?」
マリリンがマーガレット大伯母様の家に引き取られただなんて噂が流れたら、それは噂ではなくなってしまう。もはや確定事項になるわ。
大伯母様はキッとなった。
「ダドリーに遺産が渡るなんて言う噂よりはるかにマシよ。あんなクズ男に誰が好き好んで遺産を残すのよ。こっちの噂の方が、それよりはるかに効果的な噂よ。だって、正式な妻はたった一人なのよ? マリリンと結婚したかったら、シシリーと婚約破棄しないわけにはいかないわ」
目からウロコとはこのことだ。
確かに! 確かに、大伯母様の提案は他のどんなプランより強力で確実だわ!
「そのままカフェにも行って、マリリンが遺産相続人になった噂をダドリーの耳に入れて。それと……ちょうどいいわ、ドリュー」
伯爵家の御曹司を呼び捨て?
「あなたは対抗馬。マリリンの機嫌を取って付き纏いなさい。お前には邪魔な婚約者がいるじゃないかって焚き付けて」
「わかりました!」
ドリュー様が目を光らせて、膝をついて、大伯母様に礼をした。
「いいこと? あなたがマリリンに付きまとえば付きまとうほど、ダドリーは噂を信じるわ」
「お任せください。大得意です」
マーガレット大伯母様はニヤリとした。
「いいこと? どんな嘘くさい噂でもみんなが信じれば事実になる。勝ち誇ったダドリーに派手に婚約破棄をさせましょう」
給仕が丁重に席に案内していくれて、初めてここがモスコーという名前の有名レストランであることに気が付いた。
この店では、ドレスコードがギリギリだ。
カジュアルという位置づけになっているけど、おいしいと評判で、金持ちしか来ない。つまり貴族とか。
私は周りに目をやろうとしたけれど、ドリュー様の一言が衝撃的で、他のことは忘れてしまった。
「この後、マルダルトン宝石店に行く。指輪を買おう」
「私には婚約者が……」
「そのセリフは聞き飽きた。それにあなたの婚約者は、あなたをないがしろにし続けた。会おうともしない。それだけでも婚約解消の理由としては十分だ」
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私は言った。
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そんなに甘い話ではない。ないがしろにしているだけでは契約は無効にならない。多額の持参金がかかってるのだ。
しばらくドリュー様は苦り切って黙っていたが、やがて言った。
「マルダルトン宝石店の代わりに、別の場所に行こう。一つ考えがある」
「ど、どこへ?」
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「え? 招かれてもいないのに?」
「まあ、だって僕はマーガレット夫人の三番目の夫の妹の子どもなんだ」
「えええええ?」
私はマジで驚いた。あら、いけない。ヤベエ構文が出てしまったわ。
「ダドリー様と一緒……」
「彼は二人目の夫の妹の子だって言ってたね」
彼は苦笑いした。
「ヤツと遠い縁戚だと思うと寒気がする」
「私なんか、妻予定ですわ」
「それが困る。あなたはダドリーにマーガレット夫人から遺産がもらえるかも知れないって嘘を教えたんだよね?」
「ええ」
私は不安になってきた。
「勝手に噂を流して、大伯母様から叱られないかしら?」
「ただの噂さ。でも、あなたはマーガレット夫人にかわいがられているんだよね? ロイが言っていた」
「ええ。とてもかわいがってくださってますわ。大伯母様は母のことを非常識だと考えてらっしゃって、私のことを何とか助けようとしてくれました」
「その延長線だよ。あなたのお母様のせいであなたが陥った窮地からあなたを救うんだ。あのダドリーとの婚約なんか、大伯母様は賛成じゃなかったんだろ?」
「ええ。とても怒ってらっしゃいました」
「マーガレット夫人に二週間だけ我慢して欲しいんだ。真っ向からマーガレット夫人本人がこの噂を否定したら、全部だめになるから」
「大伯母様、なんでおっしゃるかしら?」
「シシリーのことをかわいがってくださっているなら、短い期間の、とても信じがたい噂だ。黙認してくださると思う」
私は悩んだけど、腹を決めた。
ダドリー様と絶対に結婚したくない。
先のことはわからない。ドリュー様に何か一言言われると、私は大混乱に陥ってしまうのだけど、とにかく一つずつ前に進まなくては。
食事はしたけど、味がわからなかった。ドリュー様の顔を見ているだけで、胸がいっぱいになった。
彼は私のことを真剣に考えてくれているのだわ。
だが、帰り際に私は別な不安でいっぱいになった。
店内に、顔見知りはいなかった。でも、私自身はほとんど外に出ない暮らしをしていたから知っている人自体が少ない。でも、ドリュー様はどうなのかしら?
だって、見ないようにして、店内の客ほぼ全員が私たちを見ていた。
もっと庶民的な、ドリュー様のお知り合いが少なそうなお店を選んでくれればよかったのに。
私たちはマーガレット夫人の屋敷に出向いて、当たって砕けろで訪問をお願いした。
「お留守かもしれないわ」
だが、運よく大伯母様は在宅していて、私たちの話を聞いてくれた。しかし、(当然)大目玉をくらった。
「シシリー、遺言状の話を持ち出すなんて、私を殺す気なの?」
突然の訪問にもかかわらず、大伯母はセンスのいいドレス姿で堂々としていた。
「とんでもない!」
「遺言状の話なんて、よくもまあ本人に向かってするわね」
「申し訳ない!」
「マーガレット夫人、彼女をそそのかしたのは俺なんです! シシリーを責めないでください」
「そりゃあなたでしょうよ。シシリーがそんなこと思いつくはずがないですからね。遺産だのなんだのって。人の死をあてにするなんて、どんな人間なの?」
ああ。でも、想定の範囲内。
「真偽もはっきりしない噂を流したいだけなんです。多分、気が大きくなって、婚約破棄に回るんじゃないかと」
「甘いわね!」
マーガレット大伯母様に一喝された。
「ダドリーが二重取りできると踏んで喜ぶだけでしょう、そんな噂」
やっぱりそうかー。
「あんな人間は、満足や身の程ってものを知らないのですよ。人間のクズです」
大伯母様、的確過ぎ。
「そんな噂流すくらいなら、もっとマシな別な噂を流しなさい」
「は?」
「私が全財産を夫の隠し子のマリリンに渡すと言う噂を流すのよ!」
ドリュー様と私は、百戦錬磨の大伯母の顔を、目を限界まで見開き、口を開けたまま見つめた。
「いいこと? あのダドリーは本気でカネ次第の男。遺産と結婚は矛盾しないけど、もし、マリリンが巨額の遺産を相続することになったら、結婚相手はシシリーかマリリンかどっちかを選ばないといけなくなるのよ。わかる? シシリー」
大伯母は私を指した。
「あなたのお家と私の財産、どっちが多いか知ってる?」
「ええと。知りません。あ、でも、大伯母様の方が財産家ですわ!」
「違います。実はあなたの実家です」
大伯母様は言った。
「でも、大伯母様のこのお屋敷だけでもウチの資産を超えますし、それから、大通りにお持ちのアパルトマンの貸し出し料だけでも相当な収入のはずですわ」
私はおずおずと言った。
「違うのよ。あなたのお父様はご商売をしてらっしゃる。動くお金は強いの。どんどん増えて行くわ。でも、ダドリーにそんな知恵はない」
「絶対にありませんね」
ドリュー様がほんのり笑って同意した。
さすが王家の文官試験合格者!
大伯母様は大きくうなずいた。
「だから、ダドリーは絶対にマリリンを選ぶわ」
「でも、ただの噂です。簡単に信じるかどうか」
「今日からあなたがここに住めばいいのよ」
大伯母様は唐突に命じた。
「えっ?」
「噂のマリリンが、突然、この屋敷に引き取られたら、みんな、なんて思うかしら?」
大伯母様はニヤリと笑った。黒絹の贅沢な衣装と同じレースを使った扇子で口元を隠していたが、ニヤリ笑いはニヤリ笑いだ。
絶対、絶対、遺産相続人がマリリンなのだと誰も信じるだろう。
それは社交界全体に激震をもたらすのでは?
大伯母様は声高らかに笑った。面白くて仕方ないと言った様子で。
「大丈夫よ。確かに当家にマリリンという名前の女中はその時期に入ってきたけど、隠し子でも何でもないと、私があとから否定するだけよ。マリリンなんて名前の娘、いくらでもいるわ」
大伯母様はケロリとしていた。
「でも、そんな噂、流すの、少し怖いですわ……?」
マリリンがマーガレット大伯母様の家に引き取られただなんて噂が流れたら、それは噂ではなくなってしまう。もはや確定事項になるわ。
大伯母様はキッとなった。
「ダドリーに遺産が渡るなんて言う噂よりはるかにマシよ。あんなクズ男に誰が好き好んで遺産を残すのよ。こっちの噂の方が、それよりはるかに効果的な噂よ。だって、正式な妻はたった一人なのよ? マリリンと結婚したかったら、シシリーと婚約破棄しないわけにはいかないわ」
目からウロコとはこのことだ。
確かに! 確かに、大伯母様の提案は他のどんなプランより強力で確実だわ!
「そのままカフェにも行って、マリリンが遺産相続人になった噂をダドリーの耳に入れて。それと……ちょうどいいわ、ドリュー」
伯爵家の御曹司を呼び捨て?
「あなたは対抗馬。マリリンの機嫌を取って付き纏いなさい。お前には邪魔な婚約者がいるじゃないかって焚き付けて」
「わかりました!」
ドリュー様が目を光らせて、膝をついて、大伯母様に礼をした。
「いいこと? あなたがマリリンに付きまとえば付きまとうほど、ダドリーは噂を信じるわ」
「お任せください。大得意です」
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