62 / 64
第62話 古い手紙
しおりを挟む
私がアレキア人と話していたのはほんの一瞬で、彼は王妃様にご挨拶出来て非常に光栄だったと、ルフラン語で大げさに礼を述べて、出て行った。
翌日、読みたいわけではなかったが、私は思い切って封を開けた。
子どもみたいな字で書いてある。殿下の字だった。間違いない。
『オーガスタへ。
あなたに会いたい。僕が帰るまで待っていてくれ。僕を愛しているって書いて返事をください。待っている』
相変わらずのたわごと。
つたない殿下の字。深みも何もない、一方的に押し付けるだけの文。
長い時を飛び越えて、何年も前の瞬間へ引き戻されたような錯覚を覚えた。
何一つ変わらないだけに、逆に、そのまますぎる。殿下が生きて話しかけているようだ。
「オーガスタ、何をしているの?」
突然、ラルフが姿を現した。私はビクッとして彼を見上げた。
『あなたの夫は、王太子殿下を憎んでいたんでしょう』
アレキア人の言葉がよみがえった。
この人は……
「あの……アレキアの公使が離任のあいさつに来たわ」
ラルフの目が光ったような気がした。
「それはなに?」
ラルフの目線は、殿下の古い手紙に落ちた。
彼は一瞬で短い文を読み、意味を悟ると私の手から取り上げた。
「ダメよ」
ラルフは厚手の上等の用箋だったのに、あっという間に引き裂いた。
「偽物だ」
「偽じゃないわ」
「こんなものに惑わされるな」
引き裂かれた手紙の中から、はらりと小さな紙片が落ちた。
私とラルフは同時に手を伸ばし、ほんのわずかの差で私が先に紙を掴んだ。
『月曜日。七時。小鹿亭』
くちゃくちゃになった汚いメモ。ラルフの字だった。
すぐにラルフの手が紙を取り上げ、粉々に引き裂いた。
私は指先が冷たくなり、手が震えた。
小鹿亭……殿下が殺されたその店の名。
時間は七時過ぎ。合っている。
曜日は知らない。
だが、おそらくそうなのだろう。
ラルフがメモを送ることは、立場上、無理じゃなかった。
彼は公爵家でずっと殿下の接待係を務めていた。殿下は、ラルフの筆跡くらい知っているはず。信じただろう。
私とラルフは、まるで仲違いして何年も会わなかった昔の友人が再会したみたいに、冷たい表情で警戒しあって、お互いを見つめた。
やがて、私はつぶやくようにラルフに言った。
「あなただったのね。殿下の話をアレキアに教えたのは」
永遠の沈黙がその場を支配した。
「殿下が死んだのはずっと前だ」
ラルフの声は低くて、ほとんど聞き取れないくらいだった。
「どうしても気になっていたの。ずっと腑に落ちなかったの」
ラルフは何とも言えない顔で私を見つめた。
「オーガスタ……」
ずいぶん長い間黙っていたあと、ラルフは口を切った。
「セリムは嘘を言っている」
私は冷たい目でラルフを見た。
本当に誰が真実を語っているのかわからない。
ラルフは早口で続けた。
「セリムは王都で商売をしていた時、市庁舎のパーティで殿下と知り合いになったらしい。僕は関係ない。それに僕は殿下が亡くなられた時、王都にいた。殿下と話など出来ない」
「セリムは王都であなたに会ったと言っていたわ。そして、殿下が砦の外に出ていると言う話を聞いて早馬を飛ばしたと。そして、あなたは殿下にメモを送ると約束した……」
「オーガスタ!」
突然、ラルフは私に抱きついた。
「そんなこと、信じてはいけない。たとえ僕がセリムに何か話したとしても、関係ない。殿下はずっとアレキアに狙われていたのだ。当たり前だ。砦の外に出て行くなど、絶対にしてはいけないことだったのだ」
私は首を振った。
では、なぜ、砦の外に出ていることをセリムに教えたのだ。
私はラルフを見上げた。
「……やつが憎かった」
あのラルフが、ついに言葉を吐いた。
「死ねばいいと思っていた」
ぽろぽろと言葉が出て来る。
「僕は、殿下が公爵家に来た時の話し相手を務めていた。殿下の話はいつもあなたのことばかり。殿下が不満だったのは、あなたがつれないから。満たされない気持ちで、いっぱいだった。エレノアと付き合い始めても、彼はあなたのことしか頭になかった」
殿下はいつも何か不満そうだった。イライラしているようだった。だから……私のことを嫌いなんだと思っていた。
「結婚できるかも知れないと思った時、僕は覚悟した。権力者が女を手に入れたかったら、どうするか、知っている?」
「……知らないわ?」
私はラルフと結婚した。だから、話はそれでおしまいのはずだ。
ラルフは否定した。
「結婚くらいで忘れられるものか。多分、僕だけが殿下の気持ちを察していたと思う。殿下の唯一は、ベロス嬢でもエレノア嬢でもなかった。だから、いずれ婚約破棄が間違いだったことを悟って、殿下はあなたのところへ戻ってくる」
「そんなこと、あり得ないわ!」
私は言ったが、ラルフの言葉が本当なのだとわかっていた。
「人妻を取り上げる場合、夫がどうなるか知っているかい? 離婚するだけでは済まないかも知れない。あなたは公爵家の令嬢。ベロス嬢が正妻なら、あなたを愛妾にするわけにはいかない。そして合意の上の愛人にあなたは決してならない。あの殿下すら、それは理解していた。残る道は、夫の不慮の死か、あからさまな夫の不貞による離婚か」
ラルフは私を抱きしめた。
「もっとも傷がつかないのが、夫の死だ。白い結婚ならなおさらだ」
「そんな……」
「結婚式の日、公爵は殿下があなたに未練があるとは考えていなかった。でも、僕は覚悟を決めていた。結婚していても、たとえ僕がどれほどあなたを愛していても、やつは、あなたを取り戻すかもしれなかった」
「無理よ」
「王妃様が僕を殺すかもしれなかった。あるいは、知らない間に不貞行為がでっちあげられるかもしれなかった。あなたも見ただろう? セリムが証言した時、簡単に死罪を宣告した」
私は身が震えるのを感じた。
「王と王妃は、あなたの方が妃として好ましいと思っていた。殿下の結婚式はまだだったし、ひっくり返る可能性はいつでもあった。やつが死なない限り」
「ラルフ……」
「賭けだった……」
ラルフが言った。
「夜中、砦の外に出ると思う? 日時と場所を指定されたら、ワナに決まってる」
私はラルフの顔を見つめていた。彼は私が見たことのない表情をしていた。
「だが、僕だけは知っていた。殿下は絶対に行くと。恋に狂っていると。賭けだ。命の賭けだ」
「どう言うこと?」
私は口の中でつぶやいた。
「僕だって、そうなのだ。今の紙切れをもし誰かに見られたら、僕は確実に死ぬ」
たちまち賭けと言う言葉を使った意味がわかった。
ラルフか、殿下。そのどちらかしか残らない賭け。
仕掛けたのはラルフ……
「だが、僕の自筆でないとヤツはあなたの誘いだと思わない。出て来ない。あなたと最後に会った時、あなたはヤツに微笑んだ」
「それは……知りたいことがあっただけで……」
殿下に好意があったわけではない。
「ヤツの心に火を付けてしまった。あいつの元々なかった理性を吹っ飛ばした」
ラルフが、いつも余裕綽々のラルフが、冷静さをなくして私の目を睨んでいた。むき出しの何かを見ているようだ。
「……ラルフ、私は……」
殿下なんかちっとも好きじゃなかった。笑ってみせたのは、ただの方便で、そんなつもりじゃなかった。なぜ、そんなことになるの? 私は……
「このままだと、いつか必ず盗られるのだと悟った。殺してでも手に入れたかったのは、王位なんかじゃない。本当に欲しかったのは……」
翌日、読みたいわけではなかったが、私は思い切って封を開けた。
子どもみたいな字で書いてある。殿下の字だった。間違いない。
『オーガスタへ。
あなたに会いたい。僕が帰るまで待っていてくれ。僕を愛しているって書いて返事をください。待っている』
相変わらずのたわごと。
つたない殿下の字。深みも何もない、一方的に押し付けるだけの文。
長い時を飛び越えて、何年も前の瞬間へ引き戻されたような錯覚を覚えた。
何一つ変わらないだけに、逆に、そのまますぎる。殿下が生きて話しかけているようだ。
「オーガスタ、何をしているの?」
突然、ラルフが姿を現した。私はビクッとして彼を見上げた。
『あなたの夫は、王太子殿下を憎んでいたんでしょう』
アレキア人の言葉がよみがえった。
この人は……
「あの……アレキアの公使が離任のあいさつに来たわ」
ラルフの目が光ったような気がした。
「それはなに?」
ラルフの目線は、殿下の古い手紙に落ちた。
彼は一瞬で短い文を読み、意味を悟ると私の手から取り上げた。
「ダメよ」
ラルフは厚手の上等の用箋だったのに、あっという間に引き裂いた。
「偽物だ」
「偽じゃないわ」
「こんなものに惑わされるな」
引き裂かれた手紙の中から、はらりと小さな紙片が落ちた。
私とラルフは同時に手を伸ばし、ほんのわずかの差で私が先に紙を掴んだ。
『月曜日。七時。小鹿亭』
くちゃくちゃになった汚いメモ。ラルフの字だった。
すぐにラルフの手が紙を取り上げ、粉々に引き裂いた。
私は指先が冷たくなり、手が震えた。
小鹿亭……殿下が殺されたその店の名。
時間は七時過ぎ。合っている。
曜日は知らない。
だが、おそらくそうなのだろう。
ラルフがメモを送ることは、立場上、無理じゃなかった。
彼は公爵家でずっと殿下の接待係を務めていた。殿下は、ラルフの筆跡くらい知っているはず。信じただろう。
私とラルフは、まるで仲違いして何年も会わなかった昔の友人が再会したみたいに、冷たい表情で警戒しあって、お互いを見つめた。
やがて、私はつぶやくようにラルフに言った。
「あなただったのね。殿下の話をアレキアに教えたのは」
永遠の沈黙がその場を支配した。
「殿下が死んだのはずっと前だ」
ラルフの声は低くて、ほとんど聞き取れないくらいだった。
「どうしても気になっていたの。ずっと腑に落ちなかったの」
ラルフは何とも言えない顔で私を見つめた。
「オーガスタ……」
ずいぶん長い間黙っていたあと、ラルフは口を切った。
「セリムは嘘を言っている」
私は冷たい目でラルフを見た。
本当に誰が真実を語っているのかわからない。
ラルフは早口で続けた。
「セリムは王都で商売をしていた時、市庁舎のパーティで殿下と知り合いになったらしい。僕は関係ない。それに僕は殿下が亡くなられた時、王都にいた。殿下と話など出来ない」
「セリムは王都であなたに会ったと言っていたわ。そして、殿下が砦の外に出ていると言う話を聞いて早馬を飛ばしたと。そして、あなたは殿下にメモを送ると約束した……」
「オーガスタ!」
突然、ラルフは私に抱きついた。
「そんなこと、信じてはいけない。たとえ僕がセリムに何か話したとしても、関係ない。殿下はずっとアレキアに狙われていたのだ。当たり前だ。砦の外に出て行くなど、絶対にしてはいけないことだったのだ」
私は首を振った。
では、なぜ、砦の外に出ていることをセリムに教えたのだ。
私はラルフを見上げた。
「……やつが憎かった」
あのラルフが、ついに言葉を吐いた。
「死ねばいいと思っていた」
ぽろぽろと言葉が出て来る。
「僕は、殿下が公爵家に来た時の話し相手を務めていた。殿下の話はいつもあなたのことばかり。殿下が不満だったのは、あなたがつれないから。満たされない気持ちで、いっぱいだった。エレノアと付き合い始めても、彼はあなたのことしか頭になかった」
殿下はいつも何か不満そうだった。イライラしているようだった。だから……私のことを嫌いなんだと思っていた。
「結婚できるかも知れないと思った時、僕は覚悟した。権力者が女を手に入れたかったら、どうするか、知っている?」
「……知らないわ?」
私はラルフと結婚した。だから、話はそれでおしまいのはずだ。
ラルフは否定した。
「結婚くらいで忘れられるものか。多分、僕だけが殿下の気持ちを察していたと思う。殿下の唯一は、ベロス嬢でもエレノア嬢でもなかった。だから、いずれ婚約破棄が間違いだったことを悟って、殿下はあなたのところへ戻ってくる」
「そんなこと、あり得ないわ!」
私は言ったが、ラルフの言葉が本当なのだとわかっていた。
「人妻を取り上げる場合、夫がどうなるか知っているかい? 離婚するだけでは済まないかも知れない。あなたは公爵家の令嬢。ベロス嬢が正妻なら、あなたを愛妾にするわけにはいかない。そして合意の上の愛人にあなたは決してならない。あの殿下すら、それは理解していた。残る道は、夫の不慮の死か、あからさまな夫の不貞による離婚か」
ラルフは私を抱きしめた。
「もっとも傷がつかないのが、夫の死だ。白い結婚ならなおさらだ」
「そんな……」
「結婚式の日、公爵は殿下があなたに未練があるとは考えていなかった。でも、僕は覚悟を決めていた。結婚していても、たとえ僕がどれほどあなたを愛していても、やつは、あなたを取り戻すかもしれなかった」
「無理よ」
「王妃様が僕を殺すかもしれなかった。あるいは、知らない間に不貞行為がでっちあげられるかもしれなかった。あなたも見ただろう? セリムが証言した時、簡単に死罪を宣告した」
私は身が震えるのを感じた。
「王と王妃は、あなたの方が妃として好ましいと思っていた。殿下の結婚式はまだだったし、ひっくり返る可能性はいつでもあった。やつが死なない限り」
「ラルフ……」
「賭けだった……」
ラルフが言った。
「夜中、砦の外に出ると思う? 日時と場所を指定されたら、ワナに決まってる」
私はラルフの顔を見つめていた。彼は私が見たことのない表情をしていた。
「だが、僕だけは知っていた。殿下は絶対に行くと。恋に狂っていると。賭けだ。命の賭けだ」
「どう言うこと?」
私は口の中でつぶやいた。
「僕だって、そうなのだ。今の紙切れをもし誰かに見られたら、僕は確実に死ぬ」
たちまち賭けと言う言葉を使った意味がわかった。
ラルフか、殿下。そのどちらかしか残らない賭け。
仕掛けたのはラルフ……
「だが、僕の自筆でないとヤツはあなたの誘いだと思わない。出て来ない。あなたと最後に会った時、あなたはヤツに微笑んだ」
「それは……知りたいことがあっただけで……」
殿下に好意があったわけではない。
「ヤツの心に火を付けてしまった。あいつの元々なかった理性を吹っ飛ばした」
ラルフが、いつも余裕綽々のラルフが、冷静さをなくして私の目を睨んでいた。むき出しの何かを見ているようだ。
「……ラルフ、私は……」
殿下なんかちっとも好きじゃなかった。笑ってみせたのは、ただの方便で、そんなつもりじゃなかった。なぜ、そんなことになるの? 私は……
「このままだと、いつか必ず盗られるのだと悟った。殺してでも手に入れたかったのは、王位なんかじゃない。本当に欲しかったのは……」
6
お気に入りに追加
1,041
あなたにおすすめの小説

最愛の婚約者に婚約破棄されたある侯爵令嬢はその想いを大切にするために自主的に修道院へ入ります。
ひよこ麺
恋愛
ある国で、あるひとりの侯爵令嬢ヨハンナが婚約破棄された。
ヨハンナは他の誰よりも婚約者のパーシヴァルを愛していた。だから彼女はその想いを抱えたまま修道院へ入ってしまうが、元婚約者を誑かした女は悲惨な末路を辿り、元婚約者も……
※この作品には残酷な表現とホラーっぽい遠回しなヤンデレが多分に含まれます。苦手な方はご注意ください。
また、一応転生者も出ます。
あなたのためなら
天海月
恋愛
エルランド国の王であるセルヴィスは、禁忌魔術を使って偽の番を騙った女レクシアと婚約したが、嘘は露見し婚約破棄後に彼女は処刑となった。
その後、セルヴィスの真の番だという侯爵令嬢アメリアが現れ、二人は婚姻を結んだ。
アメリアは心からセルヴィスを愛し、彼からの愛を求めた。
しかし、今のセルヴィスは彼女に愛を返すことが出来なくなっていた。
理由も分からないアメリアは、セルヴィスが愛してくれないのは自分の行いが悪いからに違いないと自らを責めはじめ、次第に歯車が狂っていく。
全ては偽の番に過度のショックを受けたセルヴィスが、衝動的に行ってしまった或ることが原因だった・・・。

【完結】あなたのいない世界、うふふ。
やまぐちこはる
恋愛
17歳のヨヌク子爵家令嬢アニエラは栗毛に栗色の瞳の穏やかな令嬢だった。近衛騎士で伯爵家三男、かつ騎士爵を賜るトーソルド・ロイリーと幼少から婚約しており、成人とともに政略的な結婚をした。
しかしトーソルドには恋人がおり、結婚式のあと、初夜を迎える前に出たまま戻ることもなく、一人ロイリー騎士爵家を切り盛りするはめになる。
とはいえ、アニエラにはさほどの不満はない。結婚前だって殆ど会うこともなかったのだから。
===========
感想は一件づつ個別のお返事ができなくなっておりますが、有り難く拝読しております。
4万文字ほどの作品で、最終話まで予約投稿済です。お楽しみいただけましたら幸いでございます。
月が隠れるとき
いちい千冬
恋愛
ヒュイス王国のお城で、夜会が始まります。
その最中にどうやら王子様が婚約破棄を宣言するようです。悪役に仕立て上げられると分かっているので帰りますね。
という感じで始まる、婚約破棄話とその顛末。全8話。⇒9話になりました。
小説家になろう様で上げていた「月が隠れるとき」シリーズの短編を加筆修正し、連載っぽく仕立て直したものです。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています

誰も残らなかった物語
悠十
恋愛
アリシアはこの国の王太子の婚約者である。
しかし、彼との間には愛は無く、将来この国を共に治める同士であった。
そんなある日、王太子は愛する人を見付けた。
アリシアはそれを支援するために奔走するが、上手くいかず、とうとう冤罪を掛けられた。
「嗚呼、可哀そうに……」
彼女の最後の呟きは、誰に向けてのものだったのか。
その呟きは、誰に聞かれる事も無く、断頭台の露へと消えた。

【完】ある日、俺様公爵令息からの婚約破棄を受け入れたら、私にだけ冷たかった皇太子殿下が激甘に!? 今更復縁要請&好きだと言ってももう遅い!
黒塔真実
恋愛
【2月18日(夕方から)〜なろうに転載する間(「なろう版」一部違い有り)5話以降をいったん公開中止にします。転載完了後、また再公開いたします】伯爵令嬢エリスは憂鬱な日々を過ごしていた。いつも「婚約破棄」を盾に自分の言うことを聞かせようとする婚約者の俺様公爵令息。その親友のなぜか彼女にだけ異様に冷たい態度の皇太子殿下。二人の男性の存在に悩まされていたのだ。
そうして帝立学院で最終学年を迎え、卒業&結婚を意識してきた秋のある日。エリスはとうとう我慢の限界を迎え、婚約者に反抗。勢いで婚約破棄を受け入れてしまう。すると、皇太子殿下が言葉だけでは駄目だと正式な手続きを進めだす。そして無事に婚約破棄が成立したあと、急に手の平返ししてエリスに接近してきて……。※完結後に感想欄を解放しました。※

私の完璧な婚約者
夏八木アオ
恋愛
完璧な婚約者の隣が息苦しくて、婚約取り消しできないかなぁと思ったことが相手に伝わってしまうすれ違いラブコメです。
※ちょっとだけ虫が出てくるので気をつけてください(Gではないです)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる