89 / 185
レイビック伯
第89話 ファン島占拠
しおりを挟む
ロドリックはあたりを見まわした。見回すまでもなかった。ルシアの気配はフロースラントの声がした時から消えていた。
「一枚目は隠しておこう」
ロドリックの言葉に、フリースラントは浮かない顔で黙って頷いた。
「それより、ファン島だ」
ロドリックは、そっちの方がよほど気になった。
「ファン島ってなんだ?」
フリースラントが無邪気に尋ねた。
フリースラントは、ロンゴバルトとの戦いを知らなかった。学校の歴史の授業で習っただけだった。あの戦争の時、彼はまだ五歳くらいだったろう。知らなくて当たり前だった。
「ファン島は、我が国とロンゴバルトを隔てる海の中間地点にある島だ。天然の良港を備え、ロンゴバルトが我が国に攻め入るときの足掛かりとして極めて役に立つ。その為、前回の講和の際も、ファン島の帰属が大問題になった」
「どっちになったのだ?」
「サジシームの父上の遺体を帰す条件で、我が国の帰属になった。ロンゴバルト軍が上陸するなんて、守備隊はどうなったんだ」
「さっきの使者をたたき起こして連れて来い」
フリースラントが手短に命令した。
使者は旗や使者の服装をすっかり脱いで、寝間着を着た珍妙なかっこうだったが、あわててやって来た。
「なぜ、ロンゴバルトがファン島に来たのだ?」
「それは、守備兵がほとんどいなかったせいで……」
「そんなことはあるまい。常時百人体制で、半年ごとの交代のはずだ」
ロドリックが妙に詳しいので、使者はどぎまぎした。
「はい。まことに。当初はそういう決まりでございました。それが……」
前王が亡くなって以来、新王夫妻が建築熱に取りつかれたことは誰もが知る事実だった。建築には金がかかる。この頃ではだんだん金回りが悪くなり、いささか勢いも衰えたが、愚にもつかない妙な建築物を企画するのが彼らの趣味だった。
「守備兵の人数が減らされまして、十人ほどが島で暮らしておりました」
「暮らしておりました?」
「まあ、軍と言う体制ではなくなったのでございます。ここ2,3年ほどは至って平和なもので、交代もなくなり、島の中で結婚して暮らし始める者たちが出てきたのでございます」
「まるで、灯台守の家族のようだ……」
フリースラントがつぶやいた。彼はファン島がどんなに悲惨な戦闘地だったか知らないので、使者の話を聞いてそんな感想を言ったのだった。ロドリックはそうではなかった。
「それでは、ひとたまりもなかったろう。家族で暮らしていたなら女子供もいたはずだ。虐殺だな」
「いえ、それがですね、全員無事で本土の方へ戻ってまいりました」
「? なぜ、無事だったのだ?」
意味がわからないと言った様子で、ロドリックが聞いた。
「島の所有者が変更になったとロンゴバルト軍が言うのでございます。それで、島の住人は追い出されたのですが、別にけがをした者もおりません」
「それなら、ほっておけばいいじゃないか」
フリースラントが言った。
「何言っているんだ。あそこは喫水の深い大きい入り江があるので、いくらでも船が入れる。ロンゴバルトからどんどん船が来れば、立派な補給地として機能する。水も出るし、食料の備蓄もあるはずだ」
「それはロンゴバルトが戦争の準備をしていると言う意味か?」
「もちろんそうだろう。機会さえあれば狙ってくる」
「国王はなぜ放置しているのだ」
二人は使者の顔を見た。使者は答えにくそうだった。
「ゲルグ殿などは、王宮へ来られまして、連日、王に出兵を促しておられましたが、王はあまり興味をお持ちにならないのでございます。もともと、狩猟もお嫌いなくらいですから……」
想像できるだけに、ゲルグ殿が誰だか知らなかったが、気の毒になってきた。
「それで?」
ロドリックが不機嫌に促した。
「ええと、それで、まあ、レイビック伯爵様は武勇で高名なお方、ご活躍頂けないだろうかと……」
「いくら出すんだ?」
フリースラントが突然割り込んできて聞いた。
「え……お金でございますか?」
「もちろんだ。ウマ一頭だってただでは調達できないぞ?」
「それについてはうかがっておりません」
「ほお?」
ロドリックは青筋を立て始めたが、フリースラントは考えていた。
「で、それはいつの話だったのだ?」
「二週間ほど前の話でございます」
「敵方の将の名は?」
「サジシーム殿とうかがっております」
ロドリックとフリースラントは思わず顔を見合わせた。
ルシアの披露パーティから3ヶ月たっていない。
「それで、いったい何をどうして欲しいのか?」
「この通り警備にあたるようにと」
「ファン島にいるロンゴバルト兵を警備してどうするんだ?」
「違います。ロンゴバルト兵が、ファン島から出てこないように、本土の方を警備していただきたいのでございます」
「では聞くが、なぜ、こんな北の果てにあるレイビック辺境伯に頼むのだ。もっと、海岸線に近い領主が大勢いて、彼らは脅威を感じているだろう?」
「むろん、彼らも自衛のために準備はしております。しかし、まとまった軍事力があるわけではございません。それぞれ、ある程度の兵は持っているのでしょうが……」
フリースラントは昔のヴォルダ家の城を思い出した。警備のための者たちは確かにいたが、彼らは兵士ではない。
「それに……わたくしは、中身について聞いておりませんので、わからないのですが、一通目の手紙にレイビック伯爵様にお願いする理由を書いてあるから、了承していただけるはずだと王妃様がおっしゃるのです」
「どういう意味だ?」
「ルシアを王女だと認めたことと、出兵に何の関連性があるって言うんだ?」
「結婚すれば、王女の夫だが、別にだからと言って出兵の義務が生じるわけではないと思うが?」
「相変わらず、訳が分からんな、あの王妃は」
ロドリックが吐き捨てるように言うと、フリースラントが返した。
「私はそもそも結婚できなくて困っている」
ロドリックは、フリースラントの顔から目を逸らした。そして、ギジオラに向き直った。結婚問題を論じている場合ではない。国家の重大事である。
「王の軍隊はどこへ行ったのだ?」
使者は辛そうだった。
「前の国王陛下の時代には、ヌーヴィーを中心に駐屯地があり、海岸線を中心に配備されていました。もちろんファン島は最前線でしたから、交代で精鋭が配属されていました。ですが……」
「ですが? 何なんだ?」
「ペッシ殿が、平和は大事である、世界は愛で包まれているべきだ、敵意が戦争を生み出すのだとおっしゃられて、兵を解散されました」
「いつの話?」
「5年ほど前でしたでしょうか?」
「なぜ、そんなことをしたの? おかしいんじゃないの?」
「多分、お金がなかったのでしょう」
「前の王の時代にはお金はあったよね? 軍を維持するくらいのお金は?」
「ございました。しかし、今の陛下は建築に力を入れておられて、特に向きの良い、神のみ心に適う建造物をということをおっしゃっておられます」
残念な感じの沈黙があたりを支配した。
ロドリックは青筋を立てていた。彼はどれだけの犠牲を払って、島を奪還したのかわかっていた。
「なぜ、島に攻め込まないのだ。もともと我が国のものなのだぞ? 警備とは意味が分からん」
「ええと、それは、王妃様が、サジシーム様にファン島をプレゼントなさったとかで……」
「「は?」」
二人は声をそろえて聞いてしまった。プレゼントした?
「今、所有権はサジシーム殿が持つそうです」
「意味が分からない」
「王妃様がサジシーム殿に借金のカタに差し上げたそうで、証書はサジシーム殿が持っていらっしゃるそうでございます。それで、島に住む者どもはしぶしぶ出て行かざるを得なかったそうで」
ロドリックは、手におえないと言った様子で使者を眺めた。
使者の方は、赤面して、説明に窮している様子だった。
フリースラントは、ファン島の話や、その価値をロドリックのようには、よく知らなかったが、ロドリックと使者のギジオラの話を聞いているうち、状況が呑み込めてきた。
「サジシーム殿は、素晴らしい島で釣りをして楽しんでいると言うのです」
「あそこは釣りを楽しむための場所じゃない」
噛みつくようにロドリックが言った。
「何かを企んでいるのだ」
「一枚目は隠しておこう」
ロドリックの言葉に、フリースラントは浮かない顔で黙って頷いた。
「それより、ファン島だ」
ロドリックは、そっちの方がよほど気になった。
「ファン島ってなんだ?」
フリースラントが無邪気に尋ねた。
フリースラントは、ロンゴバルトとの戦いを知らなかった。学校の歴史の授業で習っただけだった。あの戦争の時、彼はまだ五歳くらいだったろう。知らなくて当たり前だった。
「ファン島は、我が国とロンゴバルトを隔てる海の中間地点にある島だ。天然の良港を備え、ロンゴバルトが我が国に攻め入るときの足掛かりとして極めて役に立つ。その為、前回の講和の際も、ファン島の帰属が大問題になった」
「どっちになったのだ?」
「サジシームの父上の遺体を帰す条件で、我が国の帰属になった。ロンゴバルト軍が上陸するなんて、守備隊はどうなったんだ」
「さっきの使者をたたき起こして連れて来い」
フリースラントが手短に命令した。
使者は旗や使者の服装をすっかり脱いで、寝間着を着た珍妙なかっこうだったが、あわててやって来た。
「なぜ、ロンゴバルトがファン島に来たのだ?」
「それは、守備兵がほとんどいなかったせいで……」
「そんなことはあるまい。常時百人体制で、半年ごとの交代のはずだ」
ロドリックが妙に詳しいので、使者はどぎまぎした。
「はい。まことに。当初はそういう決まりでございました。それが……」
前王が亡くなって以来、新王夫妻が建築熱に取りつかれたことは誰もが知る事実だった。建築には金がかかる。この頃ではだんだん金回りが悪くなり、いささか勢いも衰えたが、愚にもつかない妙な建築物を企画するのが彼らの趣味だった。
「守備兵の人数が減らされまして、十人ほどが島で暮らしておりました」
「暮らしておりました?」
「まあ、軍と言う体制ではなくなったのでございます。ここ2,3年ほどは至って平和なもので、交代もなくなり、島の中で結婚して暮らし始める者たちが出てきたのでございます」
「まるで、灯台守の家族のようだ……」
フリースラントがつぶやいた。彼はファン島がどんなに悲惨な戦闘地だったか知らないので、使者の話を聞いてそんな感想を言ったのだった。ロドリックはそうではなかった。
「それでは、ひとたまりもなかったろう。家族で暮らしていたなら女子供もいたはずだ。虐殺だな」
「いえ、それがですね、全員無事で本土の方へ戻ってまいりました」
「? なぜ、無事だったのだ?」
意味がわからないと言った様子で、ロドリックが聞いた。
「島の所有者が変更になったとロンゴバルト軍が言うのでございます。それで、島の住人は追い出されたのですが、別にけがをした者もおりません」
「それなら、ほっておけばいいじゃないか」
フリースラントが言った。
「何言っているんだ。あそこは喫水の深い大きい入り江があるので、いくらでも船が入れる。ロンゴバルトからどんどん船が来れば、立派な補給地として機能する。水も出るし、食料の備蓄もあるはずだ」
「それはロンゴバルトが戦争の準備をしていると言う意味か?」
「もちろんそうだろう。機会さえあれば狙ってくる」
「国王はなぜ放置しているのだ」
二人は使者の顔を見た。使者は答えにくそうだった。
「ゲルグ殿などは、王宮へ来られまして、連日、王に出兵を促しておられましたが、王はあまり興味をお持ちにならないのでございます。もともと、狩猟もお嫌いなくらいですから……」
想像できるだけに、ゲルグ殿が誰だか知らなかったが、気の毒になってきた。
「それで?」
ロドリックが不機嫌に促した。
「ええと、それで、まあ、レイビック伯爵様は武勇で高名なお方、ご活躍頂けないだろうかと……」
「いくら出すんだ?」
フリースラントが突然割り込んできて聞いた。
「え……お金でございますか?」
「もちろんだ。ウマ一頭だってただでは調達できないぞ?」
「それについてはうかがっておりません」
「ほお?」
ロドリックは青筋を立て始めたが、フリースラントは考えていた。
「で、それはいつの話だったのだ?」
「二週間ほど前の話でございます」
「敵方の将の名は?」
「サジシーム殿とうかがっております」
ロドリックとフリースラントは思わず顔を見合わせた。
ルシアの披露パーティから3ヶ月たっていない。
「それで、いったい何をどうして欲しいのか?」
「この通り警備にあたるようにと」
「ファン島にいるロンゴバルト兵を警備してどうするんだ?」
「違います。ロンゴバルト兵が、ファン島から出てこないように、本土の方を警備していただきたいのでございます」
「では聞くが、なぜ、こんな北の果てにあるレイビック辺境伯に頼むのだ。もっと、海岸線に近い領主が大勢いて、彼らは脅威を感じているだろう?」
「むろん、彼らも自衛のために準備はしております。しかし、まとまった軍事力があるわけではございません。それぞれ、ある程度の兵は持っているのでしょうが……」
フリースラントは昔のヴォルダ家の城を思い出した。警備のための者たちは確かにいたが、彼らは兵士ではない。
「それに……わたくしは、中身について聞いておりませんので、わからないのですが、一通目の手紙にレイビック伯爵様にお願いする理由を書いてあるから、了承していただけるはずだと王妃様がおっしゃるのです」
「どういう意味だ?」
「ルシアを王女だと認めたことと、出兵に何の関連性があるって言うんだ?」
「結婚すれば、王女の夫だが、別にだからと言って出兵の義務が生じるわけではないと思うが?」
「相変わらず、訳が分からんな、あの王妃は」
ロドリックが吐き捨てるように言うと、フリースラントが返した。
「私はそもそも結婚できなくて困っている」
ロドリックは、フリースラントの顔から目を逸らした。そして、ギジオラに向き直った。結婚問題を論じている場合ではない。国家の重大事である。
「王の軍隊はどこへ行ったのだ?」
使者は辛そうだった。
「前の国王陛下の時代には、ヌーヴィーを中心に駐屯地があり、海岸線を中心に配備されていました。もちろんファン島は最前線でしたから、交代で精鋭が配属されていました。ですが……」
「ですが? 何なんだ?」
「ペッシ殿が、平和は大事である、世界は愛で包まれているべきだ、敵意が戦争を生み出すのだとおっしゃられて、兵を解散されました」
「いつの話?」
「5年ほど前でしたでしょうか?」
「なぜ、そんなことをしたの? おかしいんじゃないの?」
「多分、お金がなかったのでしょう」
「前の王の時代にはお金はあったよね? 軍を維持するくらいのお金は?」
「ございました。しかし、今の陛下は建築に力を入れておられて、特に向きの良い、神のみ心に適う建造物をということをおっしゃっておられます」
残念な感じの沈黙があたりを支配した。
ロドリックは青筋を立てていた。彼はどれだけの犠牲を払って、島を奪還したのかわかっていた。
「なぜ、島に攻め込まないのだ。もともと我が国のものなのだぞ? 警備とは意味が分からん」
「ええと、それは、王妃様が、サジシーム様にファン島をプレゼントなさったとかで……」
「「は?」」
二人は声をそろえて聞いてしまった。プレゼントした?
「今、所有権はサジシーム殿が持つそうです」
「意味が分からない」
「王妃様がサジシーム殿に借金のカタに差し上げたそうで、証書はサジシーム殿が持っていらっしゃるそうでございます。それで、島に住む者どもはしぶしぶ出て行かざるを得なかったそうで」
ロドリックは、手におえないと言った様子で使者を眺めた。
使者の方は、赤面して、説明に窮している様子だった。
フリースラントは、ファン島の話や、その価値をロドリックのようには、よく知らなかったが、ロドリックと使者のギジオラの話を聞いているうち、状況が呑み込めてきた。
「サジシーム殿は、素晴らしい島で釣りをして楽しんでいると言うのです」
「あそこは釣りを楽しむための場所じゃない」
噛みつくようにロドリックが言った。
「何かを企んでいるのだ」
0
お気に入りに追加
86
あなたにおすすめの小説
聖女は傭兵と融合して最強唯一の魔法剣士になって好き勝手に生きる
ブレイブ31
ファンタジー
勇猛な女傭兵と、聖なる力を宿した聖女が、壮絶な悪魔たちとの戦闘での負傷によりひとつの体に融合してしまう。
≪剣の達人と凄まじい天使の力を行使できる最強唯一の魔法剣士≫が誕生する。
しかしその結果、司祭の謀略により聖王国を追放されてしまう。
逃げた先の国で天使の力を使い依頼をこなしていき、いつのまにか周りからも≪天使≫、≪英雄≫と言われる存在になっていく。
自分達への望みのため動いていたが、いつのまにか世界を巻き込む大騒動を巻き起こしてしまう物語
毎日20:10に更新予定!
虚無からはじめる異世界生活 ~最強種の仲間と共に創造神の加護の力ですべてを解決します~
すなる
ファンタジー
追記《イラストを追加しました。主要キャラのイラストも可能であれば徐々に追加していきます》
猫を庇って死んでしまった男は、ある願いをしたことで何もない世界に転生してしまうことに。
不憫に思った神が特例で加護の力を授けた。実はそれはとてつもない力を秘めた創造神の加護だった。
何もない異世界で暮らし始めた男はその力使って第二の人生を歩み出す。
ある日、偶然にも生前助けた猫を加護の力で召喚してしまう。
人が居ない寂しさから猫に話しかけていると、その猫は加護の力で人に進化してしまった。
そんな猫との共同生活からはじまり徐々に動き出す異世界生活。
男は様々な異世界で沢山の人と出会いと加護の力ですべてを解決しながら第二の人生を謳歌していく。
そんな男の人柄に惹かれ沢山の者が集まり、いつしか男が作った街は伝説の都市と語られる存在になってく。
(
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
恋愛
公爵家の末娘として生まれた8歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと時分の正体が明らかに。
普通に恋愛して幸せな毎日を送りたい!
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる