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レイビック伯
第86話 ロドリックの噂
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一緒に戦った者以外の国民たちにとって、鋼鉄の騎士は、華やかな救国の英雄だった。
戦争が終わると同時に、忽然と消え去ったことも何かロマンチックな思い出を残した。
そして、今、彼は、圧倒的なまでの弓の腕前で正体を現したが、顔を隠していることで余計なファンを増やしていた。
最終の試合は、ロドリックとフリースラントが事前に予想した通り、彼らの一騎打ちになった。
フリースラントはもう必要がなかったので、マスクは外していた。
主催者のレイビック伯だと知れて、手加減をしてもらって勝ったのだと言われたら悔しいので、マスクをしていたのだ。フリースラントは実力で勝ち抜いたと言う栄誉が欲しかった。
「レイビック伯爵だ!」
城の観客には知られていたが、庭の見物人たちは知らなかったので、大騒ぎになった。
「でも、もう一人は? あの人は誰なの?」
フリースラントが意図したのと違って、注目はロドリックの方に集まってしまった。
「誰が注目されるかなんて、どうでもいい」
フリースラントは嬉しそうだった。
そう。ロドリックなら、手加減なんか、まったく必要ない。
ロドリックも同じことを考えたらしい。マスクの間から見える目が真剣だった。
フリースラントはひやりとした。ロドリックの本気を知らなかったからだ。
「どちらが勝つのかしら?」
いよいよ決勝戦となる。
城の中の貴族たち、金持ちたち、庭に詰めかけている観衆全員が息をつめた。
若いフリースラントは敏捷性に勝ったが、読みはロドリックの方にはるかに分があった。
剣がかち合うと火花が飛び散り、真剣でないが、刃こぼれしていく様子がわかった。よほどの力なのだろう。何度目かのフリースラントの打ち込みを、ロドリックが払った時、二人とも剣にひびが入り、次に折れた。
レフェリーが慌てて、予備の剣を渡そうと剣を手にした。だが、彼には剣が持てなかった。重すぎたのだ。持ち上げることすらできなかった。
他のレフェリーたちも走ってきて、何人かで一緒になって力を合わせて、ようやく持ち上げることができた。
観客は、あきれてその様子を眺めていた。
別の何人かが、折れた剣のところへ走り寄って、運ぼうとしていたが、折れた剣も恐ろしい重量であることがわかった。とても一人では無理だった。半分の重量しかないはずだったのに。
フリースラントとロドリックは、自分たちからレフェリーに近づいて、その剣を片手で取り上げた。
急に軽くなったので、運んでいた連中は、反動で尻もちをついた。
試合は再開され、鈍い打ち合う音や、薙ぎ払うさま、切っ先を合わせた状態で相手のすきを窺う様子など、真剣勝負が続いていたが、観客は、もはや歓声を上げることを忘れ、呆然と試合運びを見つめていた。
まるで、人間業ではない。
わずかに優勢だった、ロドリックの剣がかすかにフリースラントの肩に触れ、これで勝敗が付いた。
「油断した!」
大声でフリースラントが怒鳴った。
「バカ言え! 俺の勝ちだ!」
それを上回る大声で、ロドリックが怒鳴った。
あまりの試合運びに沈黙していた観衆が我に返った。
彼らは笑い出した。そして、大喝采した。
「ほうほう、見ごたえある試合じゃった。満足満足」
我に返ったマルギスタン公爵が満足そうだった。
「ね、ねえ、あのマスクの騎士、なんだか素敵じゃない?」
「そうね。だってレイビック伯爵は、ほんとにすてきな方だけど、もうお相手が決まってらっしゃるしね」
侍女たちは熱心に囁き始め、終わった後の祝賀パーティにさっきの騎士が出るのかどうかをしきりと気にし始めた。
ゼンダとリグの領主は、優勝式の様子を眺めながら小声で話をしていた。
「間違いなく鋼鉄の騎士だ……」
「彼は……恐ろしい戦士だった」
情け容赦ない殺しぶりは、ロンゴバルトの奴隷兵たちの間で恐怖を持って語られていた。
たとえ剣を折られても、鋼鉄の棒で殴り殺した。素手でも、まるでスイカを割るような具合に頭蓋骨を握りつぶしていた。
必ず死ぬまで追ってくる。逃れようのない恐怖だった。
「人間を殺すことを楽しんでいた……」
「いなくなってくれて、どんなにほっとしたことか……」
表彰式では、悔しそうなレイビック伯爵の表情が印象的だった。
弓の成績では一位が二人の扱いだったが、そちらは注目度が低いので、だいぶ悔しそうだった。
「騎馬の弓競技が残っているじゃないか」
ロドリックがいささか意地悪そうに慰めた。
「あっちの方がかっこいいぞ?」
ついにインゴットの授与が行われた。
「何に使いますか?」
司会が(実はドイチェ氏だったが)尋ねた。聴衆は緊張した。マスクの騎士の声が聞きたかったのだ。何に使うつもりなのかも知りたかった。だが、彼は答えた。
「レイビックとベルブルグの教会に寄付して、慈悲の家などにお使いいただきたいと思います」
深い、いい声だった。
ドイチェ氏はちっともびっくりしなかった。ロドリックだということを知っていたからだ。もちろん、彼だとばらすことは禁じられていた。だが、観衆はどよめいた。
「すごい。かっこいい」
ロドリックにしてみれば、インゴットなんか、もらっても仕方がなかった。彼は、いわば、金鉱の共同経営者だったから、使いたかったらインゴットを一本どころではない、何本でも使えたのだ。
レイビック伯爵は、弓で賞金を半分得たわけだが、主催者の彼がもらっても意味がないので、2位以下の成績優秀者に分け与えると発表した。
インゴット半分でも、相当な価値がある。
わざわざ遠くまで来た甲斐があったと言うものだ。フリースラントが横目で観察していると、ノイマン先生も大喜びしているようだった。
謎のマスクの騎士に、栄誉を持っていかれてレイビック伯がとても悔しがっているのは、はた目にも良く分かった。だが、これも、観客側はみんな結構面白がっていた。
しかし、この二人の戦いぶりは、二人が恐ろしく強いことを人々に印象付けた。
午後になると、自由参加の流鏑馬が行われ、弓の名手たちが馬上の人となり、走りながら弓を射た。
ロドリックは不参加で、フリースラントが優勝した。賞金は多くは出なかったが、人々は大喜びだった。
最後は参加者に軽い食事が提供され、お触れが出た。
つまり、2回戦を勝ち抜いた者には、レイビック辺境伯への仕官の希望資格があると言うお知らせだった。
「例えば、ノイマン先生は希望しないだろう。ここで働いても仕方ないからね。でも、若い者たちはどうかな? 働いてくれるかもしれないね」
意外にハードルが低かったので、お知らせを必死になって読んでいる者も多かった。
「すでに帰宅の途に就いている知り合いがいれば、知らせてやって欲しい」
レイビック伯はそう発表した。
この場には、見物に来た貴族たちの為にも席が設えられ、自由に気に入った剣士や弓の名手たちに話しかけに行っていいことになっていた。自分の席に、気に入りの剣士を呼んで、話し込んでいる貴族もいたし、一方では何人か集まって、レイビック伯への仕官について検討しているグループもいた。そこへ首を突っ込んで、相談に乗っているレイビックの金持ちもいた。美しい侍女たちのグループに話しかけられてどぎまぎしている若い剣士もいた。
日が暮れて、彼らは帰り始めた。壮大な大イベントは終了したのである。
ものすごく大変だったはずのゾフでさえ満足していた。
「おもしろうございました。特にフリースラント様のご活躍と来たら! あれほどまでにお強いとは、思ってもおりませんでした!」
ゾフは興奮気味だった。
フリースラントの兄も父も、剣や弓矢がさっぱりだったことを知っているだけに余計感動していた。
城中の下働きたちや、鉱山で働いている連中も、その日は休みで、彼らの殿の真剣勝負や、馬を駆って矢を放つかっこいいさまを見物していた。
戦争が終わると同時に、忽然と消え去ったことも何かロマンチックな思い出を残した。
そして、今、彼は、圧倒的なまでの弓の腕前で正体を現したが、顔を隠していることで余計なファンを増やしていた。
最終の試合は、ロドリックとフリースラントが事前に予想した通り、彼らの一騎打ちになった。
フリースラントはもう必要がなかったので、マスクは外していた。
主催者のレイビック伯だと知れて、手加減をしてもらって勝ったのだと言われたら悔しいので、マスクをしていたのだ。フリースラントは実力で勝ち抜いたと言う栄誉が欲しかった。
「レイビック伯爵だ!」
城の観客には知られていたが、庭の見物人たちは知らなかったので、大騒ぎになった。
「でも、もう一人は? あの人は誰なの?」
フリースラントが意図したのと違って、注目はロドリックの方に集まってしまった。
「誰が注目されるかなんて、どうでもいい」
フリースラントは嬉しそうだった。
そう。ロドリックなら、手加減なんか、まったく必要ない。
ロドリックも同じことを考えたらしい。マスクの間から見える目が真剣だった。
フリースラントはひやりとした。ロドリックの本気を知らなかったからだ。
「どちらが勝つのかしら?」
いよいよ決勝戦となる。
城の中の貴族たち、金持ちたち、庭に詰めかけている観衆全員が息をつめた。
若いフリースラントは敏捷性に勝ったが、読みはロドリックの方にはるかに分があった。
剣がかち合うと火花が飛び散り、真剣でないが、刃こぼれしていく様子がわかった。よほどの力なのだろう。何度目かのフリースラントの打ち込みを、ロドリックが払った時、二人とも剣にひびが入り、次に折れた。
レフェリーが慌てて、予備の剣を渡そうと剣を手にした。だが、彼には剣が持てなかった。重すぎたのだ。持ち上げることすらできなかった。
他のレフェリーたちも走ってきて、何人かで一緒になって力を合わせて、ようやく持ち上げることができた。
観客は、あきれてその様子を眺めていた。
別の何人かが、折れた剣のところへ走り寄って、運ぼうとしていたが、折れた剣も恐ろしい重量であることがわかった。とても一人では無理だった。半分の重量しかないはずだったのに。
フリースラントとロドリックは、自分たちからレフェリーに近づいて、その剣を片手で取り上げた。
急に軽くなったので、運んでいた連中は、反動で尻もちをついた。
試合は再開され、鈍い打ち合う音や、薙ぎ払うさま、切っ先を合わせた状態で相手のすきを窺う様子など、真剣勝負が続いていたが、観客は、もはや歓声を上げることを忘れ、呆然と試合運びを見つめていた。
まるで、人間業ではない。
わずかに優勢だった、ロドリックの剣がかすかにフリースラントの肩に触れ、これで勝敗が付いた。
「油断した!」
大声でフリースラントが怒鳴った。
「バカ言え! 俺の勝ちだ!」
それを上回る大声で、ロドリックが怒鳴った。
あまりの試合運びに沈黙していた観衆が我に返った。
彼らは笑い出した。そして、大喝采した。
「ほうほう、見ごたえある試合じゃった。満足満足」
我に返ったマルギスタン公爵が満足そうだった。
「ね、ねえ、あのマスクの騎士、なんだか素敵じゃない?」
「そうね。だってレイビック伯爵は、ほんとにすてきな方だけど、もうお相手が決まってらっしゃるしね」
侍女たちは熱心に囁き始め、終わった後の祝賀パーティにさっきの騎士が出るのかどうかをしきりと気にし始めた。
ゼンダとリグの領主は、優勝式の様子を眺めながら小声で話をしていた。
「間違いなく鋼鉄の騎士だ……」
「彼は……恐ろしい戦士だった」
情け容赦ない殺しぶりは、ロンゴバルトの奴隷兵たちの間で恐怖を持って語られていた。
たとえ剣を折られても、鋼鉄の棒で殴り殺した。素手でも、まるでスイカを割るような具合に頭蓋骨を握りつぶしていた。
必ず死ぬまで追ってくる。逃れようのない恐怖だった。
「人間を殺すことを楽しんでいた……」
「いなくなってくれて、どんなにほっとしたことか……」
表彰式では、悔しそうなレイビック伯爵の表情が印象的だった。
弓の成績では一位が二人の扱いだったが、そちらは注目度が低いので、だいぶ悔しそうだった。
「騎馬の弓競技が残っているじゃないか」
ロドリックがいささか意地悪そうに慰めた。
「あっちの方がかっこいいぞ?」
ついにインゴットの授与が行われた。
「何に使いますか?」
司会が(実はドイチェ氏だったが)尋ねた。聴衆は緊張した。マスクの騎士の声が聞きたかったのだ。何に使うつもりなのかも知りたかった。だが、彼は答えた。
「レイビックとベルブルグの教会に寄付して、慈悲の家などにお使いいただきたいと思います」
深い、いい声だった。
ドイチェ氏はちっともびっくりしなかった。ロドリックだということを知っていたからだ。もちろん、彼だとばらすことは禁じられていた。だが、観衆はどよめいた。
「すごい。かっこいい」
ロドリックにしてみれば、インゴットなんか、もらっても仕方がなかった。彼は、いわば、金鉱の共同経営者だったから、使いたかったらインゴットを一本どころではない、何本でも使えたのだ。
レイビック伯爵は、弓で賞金を半分得たわけだが、主催者の彼がもらっても意味がないので、2位以下の成績優秀者に分け与えると発表した。
インゴット半分でも、相当な価値がある。
わざわざ遠くまで来た甲斐があったと言うものだ。フリースラントが横目で観察していると、ノイマン先生も大喜びしているようだった。
謎のマスクの騎士に、栄誉を持っていかれてレイビック伯がとても悔しがっているのは、はた目にも良く分かった。だが、これも、観客側はみんな結構面白がっていた。
しかし、この二人の戦いぶりは、二人が恐ろしく強いことを人々に印象付けた。
午後になると、自由参加の流鏑馬が行われ、弓の名手たちが馬上の人となり、走りながら弓を射た。
ロドリックは不参加で、フリースラントが優勝した。賞金は多くは出なかったが、人々は大喜びだった。
最後は参加者に軽い食事が提供され、お触れが出た。
つまり、2回戦を勝ち抜いた者には、レイビック辺境伯への仕官の希望資格があると言うお知らせだった。
「例えば、ノイマン先生は希望しないだろう。ここで働いても仕方ないからね。でも、若い者たちはどうかな? 働いてくれるかもしれないね」
意外にハードルが低かったので、お知らせを必死になって読んでいる者も多かった。
「すでに帰宅の途に就いている知り合いがいれば、知らせてやって欲しい」
レイビック伯はそう発表した。
この場には、見物に来た貴族たちの為にも席が設えられ、自由に気に入った剣士や弓の名手たちに話しかけに行っていいことになっていた。自分の席に、気に入りの剣士を呼んで、話し込んでいる貴族もいたし、一方では何人か集まって、レイビック伯への仕官について検討しているグループもいた。そこへ首を突っ込んで、相談に乗っているレイビックの金持ちもいた。美しい侍女たちのグループに話しかけられてどぎまぎしている若い剣士もいた。
日が暮れて、彼らは帰り始めた。壮大な大イベントは終了したのである。
ものすごく大変だったはずのゾフでさえ満足していた。
「おもしろうございました。特にフリースラント様のご活躍と来たら! あれほどまでにお強いとは、思ってもおりませんでした!」
ゾフは興奮気味だった。
フリースラントの兄も父も、剣や弓矢がさっぱりだったことを知っているだけに余計感動していた。
城中の下働きたちや、鉱山で働いている連中も、その日は休みで、彼らの殿の真剣勝負や、馬を駆って矢を放つかっこいいさまを見物していた。
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