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その後の二人* ー発情期編ー(1)
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「六号室の清掃終わりー。あ、リナ、そこ終わったらシーツ全部出しておいて。後で全部持って行くから」
通りがかった顔なじみに声をかければ、はーい、と明るい返答が聞こえた。溌剌とした女の子の声っていいよな、と思いながら抱えた掃除用具を手に取って、隣室に移動する。
宿屋の朝は忙しい。特に客の朝食が終わった後から従業員にとっては戦場だ。
受付や経理は父の配分、料理や仕込みは母の配分、そしてその他の雑用は基本全部俺が担当している。
件の黒王騒ぎから半年後、俺はちょっとした有名人となり、おかげで実家の宿屋は常に混むようになった。予約が半年後まで埋まるようになってしまうと、さすがに宿を増築する方針にして、そして先日遂に新館もオープンした。当然人手も足りなくて、仲の良かった同級生に声をかけてその伝で何人か新しく働いてくれている。
勇者一行の一員の宿。世間はそれだけで飛びつくんだからすごいよな。
まあ確かに、今でも時折俺の顔を見に仲間の誰かが訪問したりするもんだから、偶然その場に出くわした客が誰かにそれを漏らしたりして……と、噂は噂を呼び、あっという間に情報が広まったようだ。運が良ければ勇者一行様にお会いできる、なんて付加価値がつき結果として宿はこの状態だ。
ただでさえαは憧れの対象だ。その中でも最高峰のαたちを一目でも見られるかも、なんていったら、Ωだけじゃなくβからもαからも予約が殺到した。そこにどんな理由があるのか知りたくもないが、改めて彼等の存在の大きさを思い知る。
ありがたいことなんだが、そのおかげでこっちは不眠不休とまでは行かないけど、かなり忙しい。
ぶっちゃけ一日中働いて気が付いたら寝落ちしているような生活なので、あいつらがその後何をしているのかほとんど知らないままだ。
たまに黒魔道士が来て、「順調だよ。大丈夫だよ、何にも心配いらない」なんてにっこり笑うけど、逆にそれが怖くて買い出しに行ったときはどこかに刺客がいないか挙動不審になったりした。
いや、いたとしても無抵抗のまま殺される自信があるけどさ。
バサ、バサと洗い立てのシーツをベッドに広げながらふう、嘆息する。
昨日は散々だった。
俺の休みは週の真ん中の一日だけだ。最近じゃ疲れでほとんど眠って終わるような休日だったんだが、昨日は久々に学生時代の友人たちと会う約束をしていた。なのに昼過ぎ、ふらっとアレスが立ち寄ったせいでその約束がおじゃんになった。
大体あいつ、いつも突然来て問答無用で転移して問答無用で服を脱がしてくるからたまったもんじゃない。昨日は夜からの約束だったから悠長に寝こけていた俺も悪いけど、にしたっていきなり部屋に現れて寝込みを襲うとかふざけてるだろ。
よくわらかんうちに尻をほぐされてて、ちんぽなんかガチガチで、あれ、なんでこんなに気持ちいいの?って寝ぼけ眼で覚醒したときはもう既に遅かった。
その後ずっぽり挿入されて状況把握する前にイった俺の気持ちを考えてみろ。
『なっ……なん、な、ぁぁぁぁ──っ♡♡』
『お前、起きるの遅すぎじゃねえか。ちんぽ入れる直前とかどんだけ寝入ってんだ。俺じゃなければどうするつもりだ』
『ひ、ぁ♡ あ♡ おま、ふざけん、なっ♡』
大体俺にこんなことするやつお前しかいねえだろ!
そう叫びたいのに、寝起きで全然力の入らない身体を好き勝手揺さぶられて、ぐるりとひっくり返されて四つん這いで突かれて、奥の奥までしつこく抉られたら為す術もなく射精してしまう。アレスのちんぽが中でびゅくびゅくしてて、一拍おいてまた腰を動かし始めたときは咄嗟にその手を掴んで制止したぞ。
『や、やめ、これからっ♡ でかけ♡ っるっ♡』
『……どこへ』
『と、ともだち、との、のっ♡ のみっ、い──っっ♡♡』
言い終わらぬうちにぐ、と両尻を強く掴まれ、アレスが更に力強く腰を振る。
アレスの両手に自分の手を置いたまま、その猛攻に枕に頬を埋めながら馬鹿みたいに喘いだ。
ぱんぱんぱん、と激しすぎるピストンをされ数秒もしないうちに絶頂に襲われる。中イキだ。深い快楽に硬直する身体を簡単に押さえつけられ、アレスの猛攻は止まらない。
『行けるなら行けよ。俺が満足したら、だが』
『っ、やめ♡ やら♡ ま、またっ♡♡』
それから三度ほどアレスが射精して(俺が何度イッたかなんか知るか)、ようやく解放されたけど当然まともに動けるはずもない。なので必然的に予定はキャンセルだ。
確かに友人たちは俺がいなくても問題なく楽しんでいるだろうし、誰かがいなくても気にしもしない奴らだけど。
その後疲労困憊の俺をすっきり顔のアレスが風呂まで連れて行き、内部のものをご丁寧に掻き出してやると指を入れられ、ビクビクする俺をサド丸出しの顔つきで見下ろすアレスに指だけでイカせられ、更に体力を奪われる羽目になった。
なんでこんな目に遭ってんだ? と恨めしい顔をしてもアレスはどこ吹く風で、そのあとはベッドに横たわりながらボソボソ近況を少し話して、どこかの店で軽食を調達したアレスと飯を食った。
夜中からはなんか用があるとかで挨拶もそこそこ、奴はさっさと転移していった。
いや、たまには普通に家を出ろ。
そうつっこむ気力もなく、その後また死んだように寝たけど。
……まだ、ちんぽが挟まってる感覚がする。
一月ぶりくらいに会ったしな。
無意識にきゅ、と尻をすぼめてシーツを整えようとベッドに乗り上げたときだ。
ガシ、と誰かに腰を掴まれる感触がした。
「うわあっ!」
驚きで跳ねた背中に何かがのし掛かってくる。恐怖と混乱で悲鳴を上げてもがきながら、咄嗟に身をよじり後ろを確認すれば、昨日見た、藍色の髪が見えた。
アレスだ。
「な、なに、なんだっ、ズボン脱がすな!」
心臓が止まりかけたわ!
見慣れた男の姿にほんの少し安心するが、そんな俺にアレスは無言でベッドに押さえつけ、そのまま問答無用にズボンを毟り取る勢いで掴んでくる。
なんなんだ? と疑問を持つ暇もなく脱がしにかかる男に抵抗していると、ハアハア、と吐息が首筋にかかり恐怖が増した。
「っていうかなんだよ! 待て、こら……っ、待てってばっ」
バタバタと暴れながら服を剥ぎ取ろうとするアレスから逃げようとするが、そこはα。体格差も力の差も圧倒的に違うのであっという間に尻を丸出しにされる。
いや、マジで一体何なんだ。なんか無言だし、こいつハアハアしてて息荒いし、何よりも目が、目が本気だ。噛みつかれそうな雰囲気で、抵抗する俺の腕を掴む力も容赦ない。
まるで、いつだかの呪い発動の時みたいな……。
「……って、お前、まさか、発情期かっ?」
なんとか向き合い叫ぶと、苦しげに眉を寄せたアレスの青い目とぶつかる。
時間にして一瞬だったと思う。
だがその目を見て俺はこれが洒落にならない状況だと理解してしまった。咄嗟に両腕を突き出し、男の顔を抑えた自分の反射神経に感謝したい。
「ここではまずいっ、仕事中だぞ……っ!」
夕方には新規の客が入る部屋だ。ドアだって開けっ放しだし、他の従業員も通り過ぎる。何よりもこんなことをしている場合ではない。
だが、アレスもそれどころではないらしい。
それでも顔を抑えつけられたアレスは、顎を明後日の方向に向けたまま我に返ったようで、おもむろに俺の服から手を離しベッドから降りて、そして俺の腰を抱え上げた。
いや、俺尻丸出しだし、荷物じゃないんだよな。
抗議する間もなく、次にはぐわん、と視界が揺れて、そして俺は今度こそ自室のベッドに押し倒されていた。
え、発情期って言った?
たぶん、こいつが不憫なのはこの問題だけだ。
むき出しにされた尻を掴まれ、サイドテーブルの引き出しから出した潤滑油を無言で塗りたくられた俺。昨夜の行為でまだ柔らかいそこをアレスの骨張った長い指が潜り込む。
魔法で潤滑油をいちいち作るのは面倒だろうといつからか用意していたものだが、これが意外と性急なアレスにはあっていたらしく、もうすぐ小瓶の中身もなくなりそうだ。
まあ、自慰にも使うし?
ていうかそのつもりで買ったのに、勝手にこいつが引き出し漁って発掘した挙げ句、なんか不機嫌になって男連れ込んでるのかとかなんとか言わた。あまりのしつこさに辟易し、正直に白状したらおとなしくなった。挿入前に散々尻での自慰を見せたのは、今でも根に持ってるけど。
ていうか、俺をこんな身体にしたのはお前だろ。なーにが他に連れ込む、だ。
なんて過去の記憶を引っ張り出してると、ぐり、と二本目の指が容赦ない場所に当たり、そのままぐぽぐぽと出し入れされて呻いた。膝までしか下ろされていないズボンのせいで、俺の両足はそろえた状態で身体を横向きにされている。アレスの指が潜り込む度、まるで人形のように全身が揺れてしまう。
穴の縁が、じんじんする。
昨日もしつこかったのに、このタイミングで発情期になるとかどうなってんだ。
そこまで考えて、あれ? と違和感に気付く。
αの発情期って、自然発生するのか?
俺の偽フェロモンで散々理性をぶっ飛ばした奴を見てきたが、今まで理由もなく理性を飛ばした状態は一度たりともない。
αが唯一屈するのはΩフェロモンだけだ、と過去のあいつも言っていた。
つまり。
通りがかった顔なじみに声をかければ、はーい、と明るい返答が聞こえた。溌剌とした女の子の声っていいよな、と思いながら抱えた掃除用具を手に取って、隣室に移動する。
宿屋の朝は忙しい。特に客の朝食が終わった後から従業員にとっては戦場だ。
受付や経理は父の配分、料理や仕込みは母の配分、そしてその他の雑用は基本全部俺が担当している。
件の黒王騒ぎから半年後、俺はちょっとした有名人となり、おかげで実家の宿屋は常に混むようになった。予約が半年後まで埋まるようになってしまうと、さすがに宿を増築する方針にして、そして先日遂に新館もオープンした。当然人手も足りなくて、仲の良かった同級生に声をかけてその伝で何人か新しく働いてくれている。
勇者一行の一員の宿。世間はそれだけで飛びつくんだからすごいよな。
まあ確かに、今でも時折俺の顔を見に仲間の誰かが訪問したりするもんだから、偶然その場に出くわした客が誰かにそれを漏らしたりして……と、噂は噂を呼び、あっという間に情報が広まったようだ。運が良ければ勇者一行様にお会いできる、なんて付加価値がつき結果として宿はこの状態だ。
ただでさえαは憧れの対象だ。その中でも最高峰のαたちを一目でも見られるかも、なんていったら、Ωだけじゃなくβからもαからも予約が殺到した。そこにどんな理由があるのか知りたくもないが、改めて彼等の存在の大きさを思い知る。
ありがたいことなんだが、そのおかげでこっちは不眠不休とまでは行かないけど、かなり忙しい。
ぶっちゃけ一日中働いて気が付いたら寝落ちしているような生活なので、あいつらがその後何をしているのかほとんど知らないままだ。
たまに黒魔道士が来て、「順調だよ。大丈夫だよ、何にも心配いらない」なんてにっこり笑うけど、逆にそれが怖くて買い出しに行ったときはどこかに刺客がいないか挙動不審になったりした。
いや、いたとしても無抵抗のまま殺される自信があるけどさ。
バサ、バサと洗い立てのシーツをベッドに広げながらふう、嘆息する。
昨日は散々だった。
俺の休みは週の真ん中の一日だけだ。最近じゃ疲れでほとんど眠って終わるような休日だったんだが、昨日は久々に学生時代の友人たちと会う約束をしていた。なのに昼過ぎ、ふらっとアレスが立ち寄ったせいでその約束がおじゃんになった。
大体あいつ、いつも突然来て問答無用で転移して問答無用で服を脱がしてくるからたまったもんじゃない。昨日は夜からの約束だったから悠長に寝こけていた俺も悪いけど、にしたっていきなり部屋に現れて寝込みを襲うとかふざけてるだろ。
よくわらかんうちに尻をほぐされてて、ちんぽなんかガチガチで、あれ、なんでこんなに気持ちいいの?って寝ぼけ眼で覚醒したときはもう既に遅かった。
その後ずっぽり挿入されて状況把握する前にイった俺の気持ちを考えてみろ。
『なっ……なん、な、ぁぁぁぁ──っ♡♡』
『お前、起きるの遅すぎじゃねえか。ちんぽ入れる直前とかどんだけ寝入ってんだ。俺じゃなければどうするつもりだ』
『ひ、ぁ♡ あ♡ おま、ふざけん、なっ♡』
大体俺にこんなことするやつお前しかいねえだろ!
そう叫びたいのに、寝起きで全然力の入らない身体を好き勝手揺さぶられて、ぐるりとひっくり返されて四つん這いで突かれて、奥の奥までしつこく抉られたら為す術もなく射精してしまう。アレスのちんぽが中でびゅくびゅくしてて、一拍おいてまた腰を動かし始めたときは咄嗟にその手を掴んで制止したぞ。
『や、やめ、これからっ♡ でかけ♡ っるっ♡』
『……どこへ』
『と、ともだち、との、のっ♡ のみっ、い──っっ♡♡』
言い終わらぬうちにぐ、と両尻を強く掴まれ、アレスが更に力強く腰を振る。
アレスの両手に自分の手を置いたまま、その猛攻に枕に頬を埋めながら馬鹿みたいに喘いだ。
ぱんぱんぱん、と激しすぎるピストンをされ数秒もしないうちに絶頂に襲われる。中イキだ。深い快楽に硬直する身体を簡単に押さえつけられ、アレスの猛攻は止まらない。
『行けるなら行けよ。俺が満足したら、だが』
『っ、やめ♡ やら♡ ま、またっ♡♡』
それから三度ほどアレスが射精して(俺が何度イッたかなんか知るか)、ようやく解放されたけど当然まともに動けるはずもない。なので必然的に予定はキャンセルだ。
確かに友人たちは俺がいなくても問題なく楽しんでいるだろうし、誰かがいなくても気にしもしない奴らだけど。
その後疲労困憊の俺をすっきり顔のアレスが風呂まで連れて行き、内部のものをご丁寧に掻き出してやると指を入れられ、ビクビクする俺をサド丸出しの顔つきで見下ろすアレスに指だけでイカせられ、更に体力を奪われる羽目になった。
なんでこんな目に遭ってんだ? と恨めしい顔をしてもアレスはどこ吹く風で、そのあとはベッドに横たわりながらボソボソ近況を少し話して、どこかの店で軽食を調達したアレスと飯を食った。
夜中からはなんか用があるとかで挨拶もそこそこ、奴はさっさと転移していった。
いや、たまには普通に家を出ろ。
そうつっこむ気力もなく、その後また死んだように寝たけど。
……まだ、ちんぽが挟まってる感覚がする。
一月ぶりくらいに会ったしな。
無意識にきゅ、と尻をすぼめてシーツを整えようとベッドに乗り上げたときだ。
ガシ、と誰かに腰を掴まれる感触がした。
「うわあっ!」
驚きで跳ねた背中に何かがのし掛かってくる。恐怖と混乱で悲鳴を上げてもがきながら、咄嗟に身をよじり後ろを確認すれば、昨日見た、藍色の髪が見えた。
アレスだ。
「な、なに、なんだっ、ズボン脱がすな!」
心臓が止まりかけたわ!
見慣れた男の姿にほんの少し安心するが、そんな俺にアレスは無言でベッドに押さえつけ、そのまま問答無用にズボンを毟り取る勢いで掴んでくる。
なんなんだ? と疑問を持つ暇もなく脱がしにかかる男に抵抗していると、ハアハア、と吐息が首筋にかかり恐怖が増した。
「っていうかなんだよ! 待て、こら……っ、待てってばっ」
バタバタと暴れながら服を剥ぎ取ろうとするアレスから逃げようとするが、そこはα。体格差も力の差も圧倒的に違うのであっという間に尻を丸出しにされる。
いや、マジで一体何なんだ。なんか無言だし、こいつハアハアしてて息荒いし、何よりも目が、目が本気だ。噛みつかれそうな雰囲気で、抵抗する俺の腕を掴む力も容赦ない。
まるで、いつだかの呪い発動の時みたいな……。
「……って、お前、まさか、発情期かっ?」
なんとか向き合い叫ぶと、苦しげに眉を寄せたアレスの青い目とぶつかる。
時間にして一瞬だったと思う。
だがその目を見て俺はこれが洒落にならない状況だと理解してしまった。咄嗟に両腕を突き出し、男の顔を抑えた自分の反射神経に感謝したい。
「ここではまずいっ、仕事中だぞ……っ!」
夕方には新規の客が入る部屋だ。ドアだって開けっ放しだし、他の従業員も通り過ぎる。何よりもこんなことをしている場合ではない。
だが、アレスもそれどころではないらしい。
それでも顔を抑えつけられたアレスは、顎を明後日の方向に向けたまま我に返ったようで、おもむろに俺の服から手を離しベッドから降りて、そして俺の腰を抱え上げた。
いや、俺尻丸出しだし、荷物じゃないんだよな。
抗議する間もなく、次にはぐわん、と視界が揺れて、そして俺は今度こそ自室のベッドに押し倒されていた。
え、発情期って言った?
たぶん、こいつが不憫なのはこの問題だけだ。
むき出しにされた尻を掴まれ、サイドテーブルの引き出しから出した潤滑油を無言で塗りたくられた俺。昨夜の行為でまだ柔らかいそこをアレスの骨張った長い指が潜り込む。
魔法で潤滑油をいちいち作るのは面倒だろうといつからか用意していたものだが、これが意外と性急なアレスにはあっていたらしく、もうすぐ小瓶の中身もなくなりそうだ。
まあ、自慰にも使うし?
ていうかそのつもりで買ったのに、勝手にこいつが引き出し漁って発掘した挙げ句、なんか不機嫌になって男連れ込んでるのかとかなんとか言わた。あまりのしつこさに辟易し、正直に白状したらおとなしくなった。挿入前に散々尻での自慰を見せたのは、今でも根に持ってるけど。
ていうか、俺をこんな身体にしたのはお前だろ。なーにが他に連れ込む、だ。
なんて過去の記憶を引っ張り出してると、ぐり、と二本目の指が容赦ない場所に当たり、そのままぐぽぐぽと出し入れされて呻いた。膝までしか下ろされていないズボンのせいで、俺の両足はそろえた状態で身体を横向きにされている。アレスの指が潜り込む度、まるで人形のように全身が揺れてしまう。
穴の縁が、じんじんする。
昨日もしつこかったのに、このタイミングで発情期になるとかどうなってんだ。
そこまで考えて、あれ? と違和感に気付く。
αの発情期って、自然発生するのか?
俺の偽フェロモンで散々理性をぶっ飛ばした奴を見てきたが、今まで理由もなく理性を飛ばした状態は一度たりともない。
αが唯一屈するのはΩフェロモンだけだ、と過去のあいつも言っていた。
つまり。
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