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第2章 人魚の肉【不老不死の霊薬】
12.人魚の肉【2】
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その日姜文は、蘭華たち霊薬探索隊の状況確認の打ち合わせがあり朝早くから徐福とは別行動をとっていた。
打ち合わせの後、蘭華から是非徐福と食べて欲しいと山菜とキノコを渡された。
男まさりで、気が強い所のある蘭華であったが、実は気配りがきく優しい一面がある。
『どうせ、徐福様はほっておくと、ヒマワリの種とお酒ばかりになりますでしょ・・。』
『姜文様、近くにいる貴方様が、徐福様の栄養を考えないといけませんよ。』
『鍋にこの具材をいれ、塩は控えめに、お肉を入れたら蓋をして▲▽分くらいかしら・・。』
(この女性は、私達の事の全てを考え抜いて、この山の恵みを準備してくれたんだな。)
(徐福様は、未だ彼女のこういう優しい部分を知らないだろうな・・。)と姜文は感心しながら聞いていると、蘭華が姜文の表情をみて、話を止める。
『姜文様、ちゃんと聞いてます。今、一番大事な所ですよ。この素材を生かすも殺すも、貴方様次第なんですよ、しっかり聞いて下さい。』
『ちゃんと聞いてますよ。唯、蘭華殿の私が知らなかった一面に感心してしまって・・。』
姜文がそう言うと、蘭華の白い肌が、どんどん真っ赤になる。
それは、もうリンゴの様に真っ赤である。
『ああ、私が料理もしない女子だと思っていたのでしょう!!。』
蘭華は、照れ隠しの様に、怒ったふりをする。
『そんな事有りません。蘭華殿が優しいなと・・・。』
姜文が言葉を出す毎に、蘭華の顔は、更に紅潮していったのであった。
(蘭華殿は、食材だけではなく、夕食の話題迄提供してくれる。・・・優しく、そしてなんて面白い人なのだろう。)
姜文はそれから暫く、蘭華の反応を試す様にいろいろな言葉を投げかけたのであった。
姜文が家の扉を開け、先ずは徐福に帰りの挨拶をする。
『徐福様、只今帰りました。蘭華殿から、たくさんの山菜やキノコを貰いました。今日は、久しぶりにキノコ鍋にでもしましょう。』
もらった食材を台所に置くと、徐福の寝室の方から徐福の叫ぶ様な声が聞こえて来た。
『姜文、スマン、直ぐにワシの部屋まで来てくれぇい。凛凛《リャンリャン》が食べてしまったかもしれん。』
『徐福様、何もそんなに大きな声で呼ばなくても、何があったのですか?』と徐福の状況を知らない姜文はどうせ大した事ではないだろうと穏やかに答え、ユックリと徐福の寝室へ向かった。
徐福の部屋の扉は開いており、扉越しに凛凛の可愛い姿が見えた。
その横で徐福が棒立ちになっている。
『徐福様ぁ?どうしました?』
『凛凛が、ヒマワリの種でも食べちゃったんですか?見た感じ、特に問題無いようですが、何をそんなに慌てているのですか・・?』
『姜文、無いのじゃ、無いのじゃ。大変な事になった。』
『無いって、何が無いのですか?お酒でも隠していて、それが見つからないのですか??。』
『妖の・・・、あの人魚からもらった角の一片が・・。無いのじゃ、もしかしたら、凛凛が食べちゃったのかもしれん。』
『・・・・・。妖、人魚、・・・・一片。エ、エエ、エエエエェ!!』
落ち着いていた姜文は、あまりの驚きに、失神しそうになる。
しかし、流石は日頃徐福のもってくる無理難題をこなしている姜文である。瞬時に、気持ちを抑え、その時しなければならない事を瞬時に導きだした。
『探すのです。とにかく、探しましょう。未だ、そうと決まったワケではありません。』
『オオウ、そうじゃな、二人で探せば、見つかるかもしれん。』と徐福は言い、二人は徐福の寝室の床を隅々まで探し始めたのであった。
しかし、どんなに探しても人魚の角の一片は見つからなかった。
『スマヌ、スマヌ、ワシのせいじゃ。ワシは何て事をしてしまったんじゃ。』と徐福が悲痛な後悔の念を漏らす。
『徐福様、お気持ちは分かりますが、徐福様のせいだけでは有りませぬ。人魚の角が入った小瓶が倒れ、蓋があき、角がこぼれてしまった。それは、予想できぬ事。』
『徐福様が悪いのは、赤子を部屋に残してしまった事。』
『悔いたいお気持ちは分かりますが、起こってしまった事は変えられません。我らが出来る事、これからしなければならない事を考えましょう!!。後悔するのは、その後です。』
角を探しながら、徐福の状況説明を聞いていた姜文は、徐福に慰めでもない、現実認識を伝えた。
『・・・・。そうじゃな、そうじゃ。』と徐福も、自分を奮い立たせるように、姜文の言葉に応える。
二人が今後の事を相談し、それが終わる頃、其処へ喧嘩の仲裁を終えた陸信が戻って来た。
二人は、いらぬ混乱を避ける為、先ずは陸信には状況を知らせず、陸信と凛凛を帰したのであった。
『あの妖に、もう一度会いに行くしか有りません。会って、凛凛が食べてしまったかどうかの確認方法、もしも食べてしまっていたら、解毒、いや、対処方法があるのかどうかを聞きましょう。陸信に伝えるのは、その後でも遅くは有りません。』
相談し、決めた今後の方針を姜文が確認する様に言うと、徐福もそれに無言で頷いたのであった。
打ち合わせの後、蘭華から是非徐福と食べて欲しいと山菜とキノコを渡された。
男まさりで、気が強い所のある蘭華であったが、実は気配りがきく優しい一面がある。
『どうせ、徐福様はほっておくと、ヒマワリの種とお酒ばかりになりますでしょ・・。』
『姜文様、近くにいる貴方様が、徐福様の栄養を考えないといけませんよ。』
『鍋にこの具材をいれ、塩は控えめに、お肉を入れたら蓋をして▲▽分くらいかしら・・。』
(この女性は、私達の事の全てを考え抜いて、この山の恵みを準備してくれたんだな。)
(徐福様は、未だ彼女のこういう優しい部分を知らないだろうな・・。)と姜文は感心しながら聞いていると、蘭華が姜文の表情をみて、話を止める。
『姜文様、ちゃんと聞いてます。今、一番大事な所ですよ。この素材を生かすも殺すも、貴方様次第なんですよ、しっかり聞いて下さい。』
『ちゃんと聞いてますよ。唯、蘭華殿の私が知らなかった一面に感心してしまって・・。』
姜文がそう言うと、蘭華の白い肌が、どんどん真っ赤になる。
それは、もうリンゴの様に真っ赤である。
『ああ、私が料理もしない女子だと思っていたのでしょう!!。』
蘭華は、照れ隠しの様に、怒ったふりをする。
『そんな事有りません。蘭華殿が優しいなと・・・。』
姜文が言葉を出す毎に、蘭華の顔は、更に紅潮していったのであった。
(蘭華殿は、食材だけではなく、夕食の話題迄提供してくれる。・・・優しく、そしてなんて面白い人なのだろう。)
姜文はそれから暫く、蘭華の反応を試す様にいろいろな言葉を投げかけたのであった。
姜文が家の扉を開け、先ずは徐福に帰りの挨拶をする。
『徐福様、只今帰りました。蘭華殿から、たくさんの山菜やキノコを貰いました。今日は、久しぶりにキノコ鍋にでもしましょう。』
もらった食材を台所に置くと、徐福の寝室の方から徐福の叫ぶ様な声が聞こえて来た。
『姜文、スマン、直ぐにワシの部屋まで来てくれぇい。凛凛《リャンリャン》が食べてしまったかもしれん。』
『徐福様、何もそんなに大きな声で呼ばなくても、何があったのですか?』と徐福の状況を知らない姜文はどうせ大した事ではないだろうと穏やかに答え、ユックリと徐福の寝室へ向かった。
徐福の部屋の扉は開いており、扉越しに凛凛の可愛い姿が見えた。
その横で徐福が棒立ちになっている。
『徐福様ぁ?どうしました?』
『凛凛が、ヒマワリの種でも食べちゃったんですか?見た感じ、特に問題無いようですが、何をそんなに慌てているのですか・・?』
『姜文、無いのじゃ、無いのじゃ。大変な事になった。』
『無いって、何が無いのですか?お酒でも隠していて、それが見つからないのですか??。』
『妖の・・・、あの人魚からもらった角の一片が・・。無いのじゃ、もしかしたら、凛凛が食べちゃったのかもしれん。』
『・・・・・。妖、人魚、・・・・一片。エ、エエ、エエエエェ!!』
落ち着いていた姜文は、あまりの驚きに、失神しそうになる。
しかし、流石は日頃徐福のもってくる無理難題をこなしている姜文である。瞬時に、気持ちを抑え、その時しなければならない事を瞬時に導きだした。
『探すのです。とにかく、探しましょう。未だ、そうと決まったワケではありません。』
『オオウ、そうじゃな、二人で探せば、見つかるかもしれん。』と徐福は言い、二人は徐福の寝室の床を隅々まで探し始めたのであった。
しかし、どんなに探しても人魚の角の一片は見つからなかった。
『スマヌ、スマヌ、ワシのせいじゃ。ワシは何て事をしてしまったんじゃ。』と徐福が悲痛な後悔の念を漏らす。
『徐福様、お気持ちは分かりますが、徐福様のせいだけでは有りませぬ。人魚の角が入った小瓶が倒れ、蓋があき、角がこぼれてしまった。それは、予想できぬ事。』
『徐福様が悪いのは、赤子を部屋に残してしまった事。』
『悔いたいお気持ちは分かりますが、起こってしまった事は変えられません。我らが出来る事、これからしなければならない事を考えましょう!!。後悔するのは、その後です。』
角を探しながら、徐福の状況説明を聞いていた姜文は、徐福に慰めでもない、現実認識を伝えた。
『・・・・。そうじゃな、そうじゃ。』と徐福も、自分を奮い立たせるように、姜文の言葉に応える。
二人が今後の事を相談し、それが終わる頃、其処へ喧嘩の仲裁を終えた陸信が戻って来た。
二人は、いらぬ混乱を避ける為、先ずは陸信には状況を知らせず、陸信と凛凛を帰したのであった。
『あの妖に、もう一度会いに行くしか有りません。会って、凛凛が食べてしまったかどうかの確認方法、もしも食べてしまっていたら、解毒、いや、対処方法があるのかどうかを聞きましょう。陸信に伝えるのは、その後でも遅くは有りません。』
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