犯され探偵

白石潤之介

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思わぬ展開

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「ホント?友香。去年みたいに〝おとり捜査〟っていうの?あれしてるんじゃない?」
母さんに痛いところを突かれた!

「大丈夫よ、安心して母さん、おとり捜査なんて危なっかしい事は、していないから」とうそをついてしまった!

 それより、今大事な電話中だった!
優作くんに向かって・・・

 「優作くん、どうしたの?」

 それから、しばらくして
「もしもし友香ちゃん、優作です」と応答があった!
「はい、友香よ、どうしたの?」

「実は、たいへんな展開になりました」
「何が、たいへんなのよ!」
優作くんは、いったい何を見たんだろう?

「友香ちゃん、驚かないでくださいね」と優作くんは、前置きして
「実は、角田の奴、とんでもない人と待ち合わせをしていたんです」
「えぇ~誰よ?」とあたしが問い詰めると・・・

「相手は、陽子さんです」
あたしは、聞き違いかと思ってオウム返しに、問いただした。
「陽子って田沢陽子ちゃん?」

「友香ちゃんの親友で、事件の被害者でもある陽子さんです」
と優作くんは、淡々と応える。
「どうして?」としかわたしは、言えなかった。

 被害者の陽子ちゃんと容疑者の角田が秘密裏に接触していた、という事実は予想外だった!

「優作くん、今ふたりはどうしてるの?」
「気軽なもんですよ、ふたりでイチャイチャ仲良くしてます」

 知らなかった、陽子ちゃんが角田とつきあっていたなんて?



 わたしは、呆然としたままスマートフォンをただただ見つめていた。



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