67 / 109
青年藩主編
第二十七話
しおりを挟む
◇◇◇養父 紀州藩家老 加納政直
「仕込みは済んだか」
人払いを願い面談の時間を取ってもらうと、殿は待っていられないとばかりに問うてこられた。以前であれば、周りの状況を確認し、相手の表情を見て察してくださる程、英邁なお方で会ったのだが。時が過ぎるというのは、なんと無常な事か。
いや、今、我らの行っている事を考えれば、無事に歳を重ねられた事は、ありがたき日々であるのか。
「はい、既に少量ずつ毒を飯に混ぜ込んでいるとの報告がありました」
「ずいぶん早いではないか」
「藩の設立して、すぐ伏せさせた草(現地に土着した忍び)を使用しました。もう二度と他の用途に用いる事は出来ませぬ」
さすがに殿でも今の話のおかしさに気が付かれたようだ。
「向こうの方が九年は先に設立されたであろう。なぜ紀州藩もないうちにそのような事が……もしやお爺様(光貞は家康の孫)か?」
「左様にございまする。尾張公の義直様は尊皇思想が強いお方であったそうな。せっかく京と離れた江戸に幕府を開いたとて、将軍が京の言いなりでは、まずかろうと。まさに神君家康公の深慮遠謀」
「自分の子にすら……そこまでするのか。我らなぞ、お爺様の掌の上か」
「日ノ本を統べられ神に祀られるお方ですぞ。それも致し方ない事かと」
殿は晩年になり、自分の能力が下がるだけである事を実感しておられる。若ければ至らなくとも、歳を経て到達できるかもしれないという希望を持てる。晩年ではもう希望を持てない。そんな自分を慰める方法は、今までの人生の功績を他者と比べる事くらいだ。しかしその比較は自分が勝っていても満足できない。結局は自分の敵わない人物を見つけ人生を後悔するのだ。
「ここまでは早く出来ましたが、結果は来年以降になるでしょう。毒味役の確認をすり抜けるには、ごく少量の毒しか紛れ込ませられませぬ」
「それで良い。既に尾張藩藩主 徳川 綱誠は我が掌の上。奴の命運が尽きるのを、我が余生の楽しみとしようぞ」
「--っ! 殿、余生とは一体」
「儂は隠居する。家督は綱教に譲ろうぞ。もう何年も政務に気が乗らん。心が萎えてならんのじゃ。どうにかこうにか体に鞭を打って藩内の体制を整えた。検地もしたし、名寄帳も整理した。赤字の紀州藩とはいえど、いくらか綱教もやりやすくなったであろう」
「……」
儂は思わず否定の言葉を口にするのを躊躇われた。この場でそれを言うと殿を傷付けてしまうと思ったからだ。
「あやつを道連れに出来れば、頼方も安全になるだろう。あやつは母に似て優しすぎる。藩主のような業の深いお役目には向かぬのじゃ」
「確かにお優しい方ですな。しかし殿に似て英邁であらせられる。藩主としても優秀でしょう。頼方様に他意がなくとも、近いうちに尾張を刺激するはずです。何とかして殿の子息方をお守りせねば」
「尾張藩主の綱誠がいつくたばるかわからぬからの。それまでの間に尾張の間の手が伸びるとも限らん。それにしても忍びを入れてくるとはな」
「それはお互い様でしょう。こちらも忍びを送っていますので。まあ江戸の宗家も水戸も同じ事をしているでしょう。水戸は家格が一段下ですから、将軍位争いのためではないかと思いますが」
「そうじゃの。身内で疑心暗鬼で骨肉の争い。本当に大名とは業の深い生き物じゃ」
◇◇◇松平頼方(徳川吉宗)
あの事件から一月ほど経った。俺の日々は大きく変わりない。現地に出向している藩士から葛野藩の状況を知らせる報告書に目を通し、署名をする。空いている時間は、武芸の鍛錬、そして山波屋敷で政策論争。自分でいうのもあれだが、本当に変わりないな。
政策について以前から三つの課題を挙げていた。藩運営、人事評価、情報収集であるが、このうち人事評価は一定の水準まで煮詰まったのは以前話した通り。今は情報収集に力を入れていて実験をしているところだ。
情報収集というのは、できるにはできる。しかし正確さを求めると、とたんに難しくなる。なぜなら、同じものを見ても、人それぞれ感じ方が違うからだ。そのため、主観を排除し、客観的に報告するのを最上とする。これにより思い込みや偏向などから逃れることができるのだ。
かといって、主観を排除し客観性のある事実だけを集めたところで問題がある。客観性というのにも多面性があると考えている。俺からすると客観的な報告だからといって、すべて正しいと言えないのだ。
ある人物を前と後ろで二人が見たとしよう。その人物が急に立ち止まる。後ろから見れば、そのまま見た通り、急に立ち止まったと報告するだろう。一方前から見ていれば、顔に羽虫がぶつかったので立ち止まったという情報を得た。
この場合、立ち止まったのは事実といえ、見る面によって情報処理に問題が出る。後ろから見ていた情報では、情報を受け取った者がその立ち止まった場所で目的地を確認したのか、目印を確認したのか選択肢を狭めることはできない。
客観的事実という言葉に拘らず、多角的に情報を集め、判断を下す必要がある。
前から見た情報もあれば、この動きに意味の無いと判断できよう。こういうのを情報の深さというべきなのだろうか。
結局のところ情報収集とは、正確な情報を集める事、そしてその情報を適正に処理する事が大切になる。
誰が情報を集約するのか、そして誰が情報を基に判断するのか。その辺りの役割分担も考えねばなるまい。
話を戻そう。
情報収集の実験だ。実は先ほど話した内容は、この実験で発生した事である。今回、この実験に参加してもらったのは、山波まさのぶや宮地殿の同輩、庭番の者たちだ。非番の者に二、三人に声をかけ、少ないが報酬を渡して協力してもらった。
最初はひまり殿も花を摘みに行っている山へ行ってもらい、印のつけた木の情報を持ち帰ってもらうといった内容だ。
こうして解ったのだが、どれだけ客観的事実を報告して欲しいといっても、人によって報告の内容が違うのだ。全く同じ者を見たにも関わらず。
目的の木を遠目で見て姿形を報告する者もいれば、ある者は西側、ある者は東側から見た様子を報告してきた。グルっと回って全体を見る者もいた。地面の様子、落ち葉が茂っているとか斜面になっている等々の報告をする者もいた。
何かを確認してくるという行動を一つ取っても、人により集める情報の深さが違うことがよく解った。そして指示を出す側も何を求めているのか、しっかり伝える必要があり、認識を統一しなければ人海戦術で多角的な情報を集めざるを得ず、非効率であるという事も理解できた。
この実験をする前は、色々考えて主観と客観を排除するにはどうするかなど考えていたのだが、やってみれば、そこはさしたる問題ではなかった。
むしろ問題はその先にある。そして情報を集める側の整備も必要だが、統率者の育成も必要なのだという現実に気がつき、打ちのめされた気分になった。問題はさらに大きくなったように感じたのだ。
「仕込みは済んだか」
人払いを願い面談の時間を取ってもらうと、殿は待っていられないとばかりに問うてこられた。以前であれば、周りの状況を確認し、相手の表情を見て察してくださる程、英邁なお方で会ったのだが。時が過ぎるというのは、なんと無常な事か。
いや、今、我らの行っている事を考えれば、無事に歳を重ねられた事は、ありがたき日々であるのか。
「はい、既に少量ずつ毒を飯に混ぜ込んでいるとの報告がありました」
「ずいぶん早いではないか」
「藩の設立して、すぐ伏せさせた草(現地に土着した忍び)を使用しました。もう二度と他の用途に用いる事は出来ませぬ」
さすがに殿でも今の話のおかしさに気が付かれたようだ。
「向こうの方が九年は先に設立されたであろう。なぜ紀州藩もないうちにそのような事が……もしやお爺様(光貞は家康の孫)か?」
「左様にございまする。尾張公の義直様は尊皇思想が強いお方であったそうな。せっかく京と離れた江戸に幕府を開いたとて、将軍が京の言いなりでは、まずかろうと。まさに神君家康公の深慮遠謀」
「自分の子にすら……そこまでするのか。我らなぞ、お爺様の掌の上か」
「日ノ本を統べられ神に祀られるお方ですぞ。それも致し方ない事かと」
殿は晩年になり、自分の能力が下がるだけである事を実感しておられる。若ければ至らなくとも、歳を経て到達できるかもしれないという希望を持てる。晩年ではもう希望を持てない。そんな自分を慰める方法は、今までの人生の功績を他者と比べる事くらいだ。しかしその比較は自分が勝っていても満足できない。結局は自分の敵わない人物を見つけ人生を後悔するのだ。
「ここまでは早く出来ましたが、結果は来年以降になるでしょう。毒味役の確認をすり抜けるには、ごく少量の毒しか紛れ込ませられませぬ」
「それで良い。既に尾張藩藩主 徳川 綱誠は我が掌の上。奴の命運が尽きるのを、我が余生の楽しみとしようぞ」
「--っ! 殿、余生とは一体」
「儂は隠居する。家督は綱教に譲ろうぞ。もう何年も政務に気が乗らん。心が萎えてならんのじゃ。どうにかこうにか体に鞭を打って藩内の体制を整えた。検地もしたし、名寄帳も整理した。赤字の紀州藩とはいえど、いくらか綱教もやりやすくなったであろう」
「……」
儂は思わず否定の言葉を口にするのを躊躇われた。この場でそれを言うと殿を傷付けてしまうと思ったからだ。
「あやつを道連れに出来れば、頼方も安全になるだろう。あやつは母に似て優しすぎる。藩主のような業の深いお役目には向かぬのじゃ」
「確かにお優しい方ですな。しかし殿に似て英邁であらせられる。藩主としても優秀でしょう。頼方様に他意がなくとも、近いうちに尾張を刺激するはずです。何とかして殿の子息方をお守りせねば」
「尾張藩主の綱誠がいつくたばるかわからぬからの。それまでの間に尾張の間の手が伸びるとも限らん。それにしても忍びを入れてくるとはな」
「それはお互い様でしょう。こちらも忍びを送っていますので。まあ江戸の宗家も水戸も同じ事をしているでしょう。水戸は家格が一段下ですから、将軍位争いのためではないかと思いますが」
「そうじゃの。身内で疑心暗鬼で骨肉の争い。本当に大名とは業の深い生き物じゃ」
◇◇◇松平頼方(徳川吉宗)
あの事件から一月ほど経った。俺の日々は大きく変わりない。現地に出向している藩士から葛野藩の状況を知らせる報告書に目を通し、署名をする。空いている時間は、武芸の鍛錬、そして山波屋敷で政策論争。自分でいうのもあれだが、本当に変わりないな。
政策について以前から三つの課題を挙げていた。藩運営、人事評価、情報収集であるが、このうち人事評価は一定の水準まで煮詰まったのは以前話した通り。今は情報収集に力を入れていて実験をしているところだ。
情報収集というのは、できるにはできる。しかし正確さを求めると、とたんに難しくなる。なぜなら、同じものを見ても、人それぞれ感じ方が違うからだ。そのため、主観を排除し、客観的に報告するのを最上とする。これにより思い込みや偏向などから逃れることができるのだ。
かといって、主観を排除し客観性のある事実だけを集めたところで問題がある。客観性というのにも多面性があると考えている。俺からすると客観的な報告だからといって、すべて正しいと言えないのだ。
ある人物を前と後ろで二人が見たとしよう。その人物が急に立ち止まる。後ろから見れば、そのまま見た通り、急に立ち止まったと報告するだろう。一方前から見ていれば、顔に羽虫がぶつかったので立ち止まったという情報を得た。
この場合、立ち止まったのは事実といえ、見る面によって情報処理に問題が出る。後ろから見ていた情報では、情報を受け取った者がその立ち止まった場所で目的地を確認したのか、目印を確認したのか選択肢を狭めることはできない。
客観的事実という言葉に拘らず、多角的に情報を集め、判断を下す必要がある。
前から見た情報もあれば、この動きに意味の無いと判断できよう。こういうのを情報の深さというべきなのだろうか。
結局のところ情報収集とは、正確な情報を集める事、そしてその情報を適正に処理する事が大切になる。
誰が情報を集約するのか、そして誰が情報を基に判断するのか。その辺りの役割分担も考えねばなるまい。
話を戻そう。
情報収集の実験だ。実は先ほど話した内容は、この実験で発生した事である。今回、この実験に参加してもらったのは、山波まさのぶや宮地殿の同輩、庭番の者たちだ。非番の者に二、三人に声をかけ、少ないが報酬を渡して協力してもらった。
最初はひまり殿も花を摘みに行っている山へ行ってもらい、印のつけた木の情報を持ち帰ってもらうといった内容だ。
こうして解ったのだが、どれだけ客観的事実を報告して欲しいといっても、人によって報告の内容が違うのだ。全く同じ者を見たにも関わらず。
目的の木を遠目で見て姿形を報告する者もいれば、ある者は西側、ある者は東側から見た様子を報告してきた。グルっと回って全体を見る者もいた。地面の様子、落ち葉が茂っているとか斜面になっている等々の報告をする者もいた。
何かを確認してくるという行動を一つ取っても、人により集める情報の深さが違うことがよく解った。そして指示を出す側も何を求めているのか、しっかり伝える必要があり、認識を統一しなければ人海戦術で多角的な情報を集めざるを得ず、非効率であるという事も理解できた。
この実験をする前は、色々考えて主観と客観を排除するにはどうするかなど考えていたのだが、やってみれば、そこはさしたる問題ではなかった。
むしろ問題はその先にある。そして情報を集める側の整備も必要だが、統率者の育成も必要なのだという現実に気がつき、打ちのめされた気分になった。問題はさらに大きくなったように感じたのだ。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
御庭番のくノ一ちゃん ~華のお江戸で花より団子~
裏耕記
歴史・時代
御庭番衆には有能なくノ一がいた。
彼女は気ままに江戸を探索。
なぜか甘味巡りをすると事件に巡り合う?
将軍を狙った陰謀を防ぎ、夫婦喧嘩を仲裁する。
忍術の無駄遣いで興味を満たすうちに事件が解決してしまう。
いつの間にやら江戸の闇を暴く捕物帳?が開幕する。
※※
将軍となった徳川吉宗と共に江戸へと出てきた御庭番衆の宮地家。
その長女 日向は女の子ながらに忍びの技術を修めていた。
日向は家事をそっちのけで江戸の街を探索する日々。
面白そうなことを見つけると本来の目的であるお団子屋さん巡りすら忘れて事件に首を突っ込んでしまう。
天真爛漫な彼女が首を突っ込むことで、事件はより複雑に?
周囲が思わず手を貸してしまいたくなる愛嬌を武器に事件を解決?
次第に吉宗の失脚を狙う陰謀に巻き込まれていく日向。
くノ一ちゃんは、恩人の吉宗を守る事が出来るのでしょうか。
そんなお話です。
一つ目のエピソード「風邪と豆腐」は12話で完結します。27,000字くらいです。
エピソードが終わるとネタバレ含む登場人物紹介を挟む予定です。
ミステリー成分は薄めにしております。
作品は、第9回歴史・時代小説大賞の参加作です。
投票やお気に入り追加をして頂けますと幸いです。
陸のくじら侍 -元禄の竜-
陸 理明
歴史・時代
元禄時代、江戸に「くじら侍」と呼ばれた男がいた。かつて武士であるにも関わらず鯨漁に没頭し、そして誰も知らない理由で江戸に流れてきた赤銅色の大男――権藤伊佐馬という。海の巨獣との命を削る凄絶な戦いの果てに会得した正確無比な投げ銛術と、苛烈なまでの剛剣の使い手でもある伊佐馬は、南町奉行所の戦闘狂の美貌の同心・青碕伯之進とともに江戸の悪を討ちつつ、日がな一日ずっと釣りをして生きていくだけの暮らしを続けていた……
異・雨月
筑前助広
歴史・時代
幕末。泰平の世を築いた江戸幕府の屋台骨が揺らぎだした頃、怡土藩中老の三男として生まれた谷原睦之介は、誰にも言えぬ恋に身を焦がしながら鬱屈した日々を過ごしていた。未来のない恋。先の見えた将来。何も変わらず、このまま世の中は当たり前のように続くと思っていたのだが――。
<本作は、小説家になろう・カクヨムに連載したものを、加筆修正し掲載しています>
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・地名とは一切関係ありません。
※この物語は、「巷説江戸演義」と題した筑前筑後オリジナル作品企画の作品群です。舞台は江戸時代ですが、オリジナル解釈の江戸時代ですので、史実とは違う部分も多数ございますので、どうぞご注意ください。また、作中には実際の地名が登場しますが、実在のものとは違いますので、併せてご注意ください。
西涼女侠伝
水城洋臣
歴史・時代
無敵の剣術を会得した男装の女剣士。立ち塞がるは三国志に名を刻む猛将馬超
舞台は三國志のハイライトとも言える時代、建安年間。曹操に敗れ関中を追われた馬超率いる反乱軍が涼州を襲う。正史に残る涼州動乱を、官位無き在野の侠客たちの視点で描く武侠譚。
役人の娘でありながら剣の道を選んだ男装の麗人・趙英。
家族の仇を追っている騎馬民族の少年・呼狐澹。
ふらりと現れた目的の分からぬ胡散臭い道士・緑風子。
荒野で出会った在野の流れ者たちの視点から描く、錦馬超の実態とは……。
主に正史を参考としていますが、随所で意図的に演義要素も残しており、また武侠小説としてのテイストも強く、一見重そうに見えて雰囲気は割とライトです。
三國志好きな人ならニヤニヤ出来る要素は散らしてますが、世界観説明のノリで注釈も多めなので、知らなくても楽しめるかと思います(多分)
涼州動乱と言えば馬超と王異ですが、ゲームやサブカル系でこの2人が好きな人はご注意。何せ基本正史ベースだもんで、2人とも現代人の感覚としちゃアレでして……。
土方歳三ら、西南戦争に参戦す
山家
歴史・時代
榎本艦隊北上せず。
それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。
生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。
また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。
そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。
土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。
そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。
(「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です)
柳鼓の塩小町 江戸深川のしょうけら退治
月芝
歴史・時代
花のお江戸は本所深川、その隅っこにある柳鼓長屋。
なんでも奥にある柳を蹴飛ばせばポンっと鳴くらしい。
そんな長屋の差配の孫娘お七。
なんの因果か、お七は産まれながらに怪異の類にめっぽう強かった。
徳を積んだお坊さまや、修験者らが加持祈祷をして追い払うようなモノどもを相手にし、
「えいや」と塩を投げるだけで悪霊退散。
ゆえについたあだ名が柳鼓の塩小町。
ひと癖もふた癖もある長屋の住人たちと塩小町が織りなす、ちょっと不思議で愉快なお江戸奇譚。
やり直し王女テューラ・ア・ダンマークの生存戦略
シャチ
歴史・時代
ダンマーク王国の王女テューラ・ア・ダンマークは3歳の時に前世を思いだす。
王族だったために平民出身の最愛の人と結婚もできす、2回の世界大戦では大国の都合によって悲惨な運命をたどった。
せっかく人生をやり直せるなら最愛の人と結婚もしたいし、王族として国民を不幸にしないために活動したい。
小国ダンマークの独立を保つために何をし何ができるのか?
前世の未来知識を駆使した王女テューラのやり直しの人生が始まる。
※デンマークとしていないのはわざとです。
誤字ではありません。
王族の方のカタカナ表記は現在でも「ダンマーク」となっておりますのでそちらにあえて合わせてあります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる