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今日もお弁当を持ってミヤのところに会いに行く。
お弁当を食べ終えたあとしばらくミヤと遊んでいた。
ガサガサ...
え、誰か来た??
急いで振り返る。
「え、あ、九条様...?」
「よお、お前いつもここにいんのな。」
「あ、はい。」
「そのネコ名前なんていうんだ?」
「ミヤっていいます。僕がそう呼んでるだけなので他に名前があるかは分からないですけど...」
「そっか、ミヤかぁ。かわいいな。」
「そうなんです!最初の頃より大分大きくなったんです!」
なんで僕は九条様とミヤの話してるんだろう...?
九条様が何を考えてるのか全然読めない。
「なぁ、西園寺。お前、西園寺敦じゃないよな。」
「え....」
突然言われたことに頭が真っ白になる。
「なんだっけ、そうそう、碧、だったか?」
え、なんで、バレてる?
パニックになる。
名前までバレてるってことは調べられてるってこと??
「もう調べはついてるから隠しても無駄だ。まだ兄の方が意識が戻ってないんだってな。」
全てが知られている。言わないでいてくれるってこと...?
「ごめんなさい...他の人には言わないでください....」
「そんな慌てなくていい。別に他の人に吹聴する訳じゃない。あまりにも前までの西園寺と違う人で、まあ他にも色々おかしい点いっぱいあったからな。悠人は目が曇ってて見なきゃいけないものから目を逸らしているせいで気づけてないけど。」
「そうだったんですね...」
「お前、悠人からのあたり強かっただろ?まあ最近はそうでもないみたいだけど。なんでか知ってるか?」
「いや、すみません、分からないんです。」
「お前のせいじゃねえよ。兄の方の問題だからな。お前兄のことどれくらい知ってるんだ?まあ大方知らないんだよな、たしか。」
「そうですね...ここに来て噂を耳にして何となくこんな人なのかなっていう感じです。」
「まあ、だいたい言われてる感じのやつで、まあそれだけなら関わらなければどうでもよかったんだがな。前悠人はここで同じようにちっこいネコを可愛がってたんだ。」
え、ネコを??
「弱ってた子猫をどうにかミルクやエサやって助けて可愛がって育ててたんだ。それで敦は悠人のこと気に入っていたけど相手にされてなかったからな、その子猫を利用することにしたんだ。」
「子猫を利用...ですか...?」
「そう、わざと自分でその子猫をいじめて衰弱させてから助けてるふりをして悠人に絡んでいったんだ。最初は悠人も気づかなくて助けてくれてありがとうって敦の方に感謝しててな。優しくして構ってもらえたことにつけあがってアイツはどんどんその子猫をいじめるのをヒートアップさせてな。」
「そんな...」
「さすがに悠人もおかしいと思った時にはその子猫は死んじゃったんだ。」
「死んじゃった...んですか...」
「それ以降は悠人もアイツのことをほんとに怒って一生許さないって言ってたわけ。」
「そんなことがあったんですね....」
目から涙が零れてくる。
「すみません、自分の兄がそんなことしてたなんて...謝って許されることじゃないですよね...」
「お前がしたことじゃないんだしお前が謝る必要は無い。まあ他の奴らはお前のこと敦だと思ってるからどうしようもないが...」
「教えてくださってありがとうございました。皇様には不快な気持ちにさせないように気をつけます。」
「まあ、今いい関係になれてそうだしこんな話した俺もだけどあんまり気にせり今まで通り過ごしてたらいいんじゃね?」
「そうだといいんですけど...」
「あとお前が敦じゃないって知ってるのは俺だけだからそこは気にすんなよ。」
「黙ってて頂いてありがとうございます。」
「それじゃ。」
九条様はそう言って颯爽と帰っていった。
なんで僕が皇様によく思われてなかったか分かった。
知れて本当によかったと思う。
------------------------
(蓮side)
しばらく家の都合で学園休まないとだからな。
今の西園寺碧の様子を見る限り大丈夫そうだ。
悠人ともうまくやれてるし、理由もなしに嫌われてたわけじゃないと知れたら少しはましだろう。
これで安心して休めそうだ。
お弁当を食べ終えたあとしばらくミヤと遊んでいた。
ガサガサ...
え、誰か来た??
急いで振り返る。
「え、あ、九条様...?」
「よお、お前いつもここにいんのな。」
「あ、はい。」
「そのネコ名前なんていうんだ?」
「ミヤっていいます。僕がそう呼んでるだけなので他に名前があるかは分からないですけど...」
「そっか、ミヤかぁ。かわいいな。」
「そうなんです!最初の頃より大分大きくなったんです!」
なんで僕は九条様とミヤの話してるんだろう...?
九条様が何を考えてるのか全然読めない。
「なぁ、西園寺。お前、西園寺敦じゃないよな。」
「え....」
突然言われたことに頭が真っ白になる。
「なんだっけ、そうそう、碧、だったか?」
え、なんで、バレてる?
パニックになる。
名前までバレてるってことは調べられてるってこと??
「もう調べはついてるから隠しても無駄だ。まだ兄の方が意識が戻ってないんだってな。」
全てが知られている。言わないでいてくれるってこと...?
「ごめんなさい...他の人には言わないでください....」
「そんな慌てなくていい。別に他の人に吹聴する訳じゃない。あまりにも前までの西園寺と違う人で、まあ他にも色々おかしい点いっぱいあったからな。悠人は目が曇ってて見なきゃいけないものから目を逸らしているせいで気づけてないけど。」
「そうだったんですね...」
「お前、悠人からのあたり強かっただろ?まあ最近はそうでもないみたいだけど。なんでか知ってるか?」
「いや、すみません、分からないんです。」
「お前のせいじゃねえよ。兄の方の問題だからな。お前兄のことどれくらい知ってるんだ?まあ大方知らないんだよな、たしか。」
「そうですね...ここに来て噂を耳にして何となくこんな人なのかなっていう感じです。」
「まあ、だいたい言われてる感じのやつで、まあそれだけなら関わらなければどうでもよかったんだがな。前悠人はここで同じようにちっこいネコを可愛がってたんだ。」
え、ネコを??
「弱ってた子猫をどうにかミルクやエサやって助けて可愛がって育ててたんだ。それで敦は悠人のこと気に入っていたけど相手にされてなかったからな、その子猫を利用することにしたんだ。」
「子猫を利用...ですか...?」
「そう、わざと自分でその子猫をいじめて衰弱させてから助けてるふりをして悠人に絡んでいったんだ。最初は悠人も気づかなくて助けてくれてありがとうって敦の方に感謝しててな。優しくして構ってもらえたことにつけあがってアイツはどんどんその子猫をいじめるのをヒートアップさせてな。」
「そんな...」
「さすがに悠人もおかしいと思った時にはその子猫は死んじゃったんだ。」
「死んじゃった...んですか...」
「それ以降は悠人もアイツのことをほんとに怒って一生許さないって言ってたわけ。」
「そんなことがあったんですね....」
目から涙が零れてくる。
「すみません、自分の兄がそんなことしてたなんて...謝って許されることじゃないですよね...」
「お前がしたことじゃないんだしお前が謝る必要は無い。まあ他の奴らはお前のこと敦だと思ってるからどうしようもないが...」
「教えてくださってありがとうございました。皇様には不快な気持ちにさせないように気をつけます。」
「まあ、今いい関係になれてそうだしこんな話した俺もだけどあんまり気にせり今まで通り過ごしてたらいいんじゃね?」
「そうだといいんですけど...」
「あとお前が敦じゃないって知ってるのは俺だけだからそこは気にすんなよ。」
「黙ってて頂いてありがとうございます。」
「それじゃ。」
九条様はそう言って颯爽と帰っていった。
なんで僕が皇様によく思われてなかったか分かった。
知れて本当によかったと思う。
------------------------
(蓮side)
しばらく家の都合で学園休まないとだからな。
今の西園寺碧の様子を見る限り大丈夫そうだ。
悠人ともうまくやれてるし、理由もなしに嫌われてたわけじゃないと知れたら少しはましだろう。
これで安心して休めそうだ。
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