高度10キロメートルの告白

新婚初夜②

「ジーザス」
「そんな逃げなくても良いだろう？」
「涼……」
　調教してやる位の勢いなのに実際はなんかとても甘く今までのセックスはなんだったのかって思うくらいだ。
「女抱くみたいに抱いてンじゃねーよ！今までみたいに突っ込めよ」
　いたたまれなくなって叫んでいた。
「女を抱いた事なんか、もう覚えてないから知らないよ。それより少し黙れ悠」
　甘い空気に大好きなバリトンボイス、テレビの音さえスパイスになっている。
「テレビ見ているのか？」
「見てないよ」
　みてるなんて言ったらヤバイ気がして、とっさに嘘がでた。
「嘘はダメだぞ？ 悠」
「別に嘘とかついてないし……」
　涼がおもむろにベッドから立ち上がり、何やらテレビの下を探してる。何をしてるんだ？
「何をしてるんだ？」
「あーお宝映像その①だ」



「アンッ、ンフ、ンンン――」
　何これ……。
「アー、ぐちゃぐちゃしてるー」

　お前……！何これ……どうみても俺じゃないか？
「なんだよ……これ……」

「雨宮悠、アナニーお宝映像パート1」
　涼が存外爽やかに言ったもんだから、俺は頭のネジが飛んだ音が聞こえた。
「なんで、んなもんあるんだよ！」
「隠し撮りだよ、そんなん決まってる」
「いつ！」
　まてよ、俺アナルでオナニーするとき涼の名前呼ばないか？いつの？太いディルドが上手く入らなかったやつとかのじゃないよな……。

「いつって聞かれてもなー、いつだろう」
　俺が涼に絡んでる間もテレビの中では俺の喘ぎ声がアンアン聞こえて

　羞恥心で死ねるってこんな気分なんだろうな……。
「止めろよ」

「嫌だね、良いから、ほら、ただのBGMだよ。本物より映像がいいなんか言わねーよ。自分に嫉妬すんなよ」
「んなんじゃねーよ！」
　ベッドに戻ってきたアイツのペニスは狂暴な程いきり立っていた。
「んなのはいンねーって……」
　泣きそうな俺にアイツは追い撃ちをかけた。
「俺のとアナルボールの二本刺し出来るように開発してやるよ」

　ムリムリムリ――――――――

　俺の恐怖で萎えたチンコの裏スジを舐めながらアイツは言った。
「俺の言葉で指で、舌で、俺のする全ての痛みや快楽で……よがりきる……お前が見たい……悠」

　部屋に充満する涼の声は、甘い媚薬の香りがした。