αと嘘をついたΩ

赤井ちひろ

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第三章 共生

30霜月 揺れる想い②

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「卵の殻が気になるか?」
「まあ……」
「美月の中には不純物が沢山あるんだよ」
 神無月はホントに優しい。見た目はすごい男っぽいのにあの世話好きは癖になりそうな中毒性がある。コックの腕って筋肉が綺麗についてるんだなってのが大人になった神無月を初めて見たときに出た感想だ。
「僕に不純物ですか」
「そうだ。いつかは俺が飽きるんじゃないのか、とか。いつかは女の方が良いって思うんじゃないのかとか、もしかしたら自分は子供が出来ないんじゃないのか……とかな、余計な不純物を抱えすぎだ」
 紫苑の目が泳いでいた。
「何で知って……」
 白い頬に触れる神無月の大きな節くれだった手は、大好きなパーツの1つである。
 その手からすっと伸びる親指と人差し指が乳首を摘まんだ。
「んん」
 長い首に似合うトレボットーニと呼ばれる紫苑の着ている仕事着は、イタリア製の首に3つのボタンが縦に並ぶシャツである。首や手足が長いからこそ似合う一着。その色気あるシャツの上から更に乳首を摘まみゆっくりと力をいれた。
「あんっ」
 つい反応して可愛い声が漏れた。
「可愛すぎだろ、美月……」
「違っ……たまたまですよ……不意打ちは卑怯だって前に柊がいったのに」
 ――柊。呼ばれて顔が赤くなる。
「真っ赤ですね。トマトみたい」
 ――可愛くない。
「ツンデレだよな」 
 摘まむ指先に力を入れて、もう片方の手は小さな引き締まった尻を揉んだ。
「火が着いているんじゃないんですか?」
 コンソメを気にする紫苑に――仕事人間だな。と耳元で囁いた。
「負けず劣らず仕事人間なんだ。コンソメはもう殻はひきあげてあるよ。美月に手を出して途中でお預けなんかいやだからな」
「店ではしませんよ。何度言えばわかるんですか」
 カウンターに手を付き、後ろから体を密着させられ紫苑は逃げ場を塞がれた。
 紫苑の足の間に神無月が膝を割り込ませ無理やり足を開かせた。
 乳首を触っていた手はそのまま下に伸び、丘のようにパンパンに張った黒ズボンの中央に手を置いた。
「ちょっ、やめて下さい」
「パンパン、エッロ」
 耳朶を後ろから咥え、耳の穴に舌をねじこんだ。
「ここでは止めて……」
 ジッパーをゆっくり下ろすと中から薄い陰毛に覆われた小さめなペニスがブルンと顔を出した。
「んなこと言える状況か?」
「ちょっと、握らないで下さっ、あん、あぁ、扱……かないで……」
 気持ちいい?耳を食みながら、耳の裏をきつくすった。
「マーキング」
 ベロりと首裏から耳を舐めあげた。
 
 
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