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第四章 紬
7 新しい生活
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◇
あれから一週間、東條さんの退院も決まり家の中はバタバタしていた。
彼のマンションに戻った僕は、シーツを変えたり部屋の換気をしたりやることは山盛りで、懸念材料だった仕事も、高見沢さんが川崎さんに掛け合ってくれた事で、お咎めもなしになり、下着のモデルは社内の人間で持ちまわっていると言われた。
あんなに下着の創作意欲がわく人材はなかなかいないと言われ、どの会社でも続かなかった時と比べて、雲泥の待遇だった。
声をかけられることは最初の頃はあったものの、突然めっきり無くなって、今では平和だ。
そろそろ僕にも飽きたのかと思っていたら、今日会社のパソコンを持って来てくれた高見沢さんにメールを一個消さなくてはと、当時のものを見せてもらった。
「これが君の心の支えになればと、消す前に持ってきた。あいつはもうそろそろつくのか?」
「はい、先ほど車に乗ったとご実家の運転手さんからメールをいただきました」
「そうか、では一つだけ君にプレゼントだ」
そう言って見せてもらったメールは、さも誤配されたように見えて、れっきとした威嚇メールだった。
「これ、大和さんが高見沢さんに送ろうとして、間違えて皆に?」
「さぁどうだろうなぁ。もしかしてわざとかもしれない」
そう言われた内容は、僕を喜ばせた。
念願かなって僕と付き合うことになったというメールを、誤配という形で社内一斉送信した大和さんの気持ちが凄く嬉しかった。
あれから一週間、東條さんの退院も決まり家の中はバタバタしていた。
彼のマンションに戻った僕は、シーツを変えたり部屋の換気をしたりやることは山盛りで、懸念材料だった仕事も、高見沢さんが川崎さんに掛け合ってくれた事で、お咎めもなしになり、下着のモデルは社内の人間で持ちまわっていると言われた。
あんなに下着の創作意欲がわく人材はなかなかいないと言われ、どの会社でも続かなかった時と比べて、雲泥の待遇だった。
声をかけられることは最初の頃はあったものの、突然めっきり無くなって、今では平和だ。
そろそろ僕にも飽きたのかと思っていたら、今日会社のパソコンを持って来てくれた高見沢さんにメールを一個消さなくてはと、当時のものを見せてもらった。
「これが君の心の支えになればと、消す前に持ってきた。あいつはもうそろそろつくのか?」
「はい、先ほど車に乗ったとご実家の運転手さんからメールをいただきました」
「そうか、では一つだけ君にプレゼントだ」
そう言って見せてもらったメールは、さも誤配されたように見えて、れっきとした威嚇メールだった。
「これ、大和さんが高見沢さんに送ろうとして、間違えて皆に?」
「さぁどうだろうなぁ。もしかしてわざとかもしれない」
そう言われた内容は、僕を喜ばせた。
念願かなって僕と付き合うことになったというメールを、誤配という形で社内一斉送信した大和さんの気持ちが凄く嬉しかった。
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