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第一章
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「んあ、だめ、……ッダメ、……そこ、変な感じがする。こわい……」
「大丈夫。怖くはないのだよ。そんなに不安ならつかまっておいで」
「ねぇ、」
「なんだ」
「んんはっ、いつも……」
「ん?」
「いつも、そういう……んはっ、んんん」
「そういう? なんだ?」
「そういう、話し方をするんですか?」
「ああ、癖だな。いやか? 気を付けよう」
「そうじゃなくて……」
息をゆっくり吐いた。
「僕の……好きな人も、そう言う話し方をするんです」
「好きな奴がいるのか」
小さく頷いた。
ヤマトの指の動きはとまらない。慎重にあおのそこを解していく。
ぬぷっとゆっくり挿入するだけで甘い快楽に変化していく。他人の指が己の中を這いまわっているなんて今迄何度妄想していたものよりも遥かに卑猥だった。
先程お尻の割れ目をそって垂らしたものはローションらしく、本来入れる為に作られていないその穴は、何もしなくて濡れることはないと教えてくれた。
「ゆっくり感じていいんだよ」
指を奥までググっと突っ込まれればまた抜かれ、その繰り返しに体の中から反りあがる快感に頭がおかしくなりそうだった。挿れられているだけでもそれなのに、ヤマトが強引に動かすものだからたまったものではない。一本だった指はあおの隙を見て二本に増え、きついその中をゆっくりと愛情深く広げた。
「んふ、それ……ぞくぞくするの……、お願い抜いて――、いやぁ」
「本気に聞こえないよ。嫌なら殴ってもいいよ。殴り返したりしないから」
必死に快感を逃がそうとするあおは、幾度となく腰を動かした。快楽のポイントだと理解したヤマトは逃げるあおを執拗にかわいがった。
「抜いて? もっとの間違いではないのか? 感じている人間のイヤは洟から信用していないのだよ」
ヤマトはあおをじっと見つめ啄むように幾度となくキスをした。
「んは、いや、ねぇお願い、優しくするって言ったくせに」
あおの耳元に唇を近づけ、ちゅっと音をさせる。ピクンとのけぞる小さなお尻は指を咥え込む様にぎゅっとしまった。
「優しくしているだろう」
何度も舐るように繰り返される愛撫に意識が混濁する。
「っあ、んあ、あ、あ、んんんん」
指の動きにそのまま感じ声が出てそれがとてつもなく恥ずかしかった。
「ほら、気持ちいいのだろう? もっとっておねだりしてごらん」
感じる所を執拗に責められ、快感が波のように幾度も引いては押し寄せた。それがどれほどなのかを、もう、あおは知ってしまったのだ。
知ってしまえば戻れなくなる。それは恐怖でしかなかった。
「いやだ、好きな人が……いるんだよ……」
「だから何だ。俺だっているぞ」
その言葉に、あおは目を丸くしてヤマトを見つめた。
「なら……その人としなよ。ほかの奴に恋い焦がれた手で触らないでよ」
唇を嚙んで張った虚勢は、あおの精一杯だった。
自分勝手な一言なのは理解している。それでもその声で囁かれるたび、もしかして……と、淡い想いが希望となって膨れ上がっていたのだ。
「片思いだ。あおは恋人がいるのに男をハンティングしてるのか?」
言いながらヤマトは自身のシャツを脱いだ。天を向いてそそり立つ異様な大きさの男根に、あおの顔が青ざめた。
「それ入らないよ……。そんな大きいの……無理だから……。それに恋人なんか、いない。職場で好きな人がいるんだ。顔も、知らないけど」
顔を知らない男に片思い?
「そんな事あるわけないだろう」
「あるんだから仕方がないだろう」
「顔も見ないで好きになれるものか? 俺は無理だぞ」
あおはヤマトの情に訴えかけた。
「声が好きなんだ。あなたの声が、その彼とそっくりだったから、それで……つい……失礼なこと言って、ごめんなさい」
普段はコンタクトをしておらず、実は見えていないのだと教えてくれた。
「仕方がないな、では咥えて逝かせてもらおうか」
「え? いいの?」
自分からいやだいやだという割に、挿れられることを半ばあきらめていたかのようなセリフはヤマトを優しい気持ちにさせた。
「その代わり飲んでくれるか?」
「飲む? あ、うん。初めてだよ」
あおはヤマトのボクサーパンツを口で下げ、ブルンと出てきたそれを一生懸命、口に咥えた。
苦しげに涙を浮かべながら、頬を膨らませ、喉奥まで咥え込もうと必死に舐めていく。
あまりの一生懸命さに、ヤマトは後頭部を掴むと、かたくそそりたったそれを、一気に押し込んだ。
「んん、そう、飲んで、あお……」
「大丈夫。怖くはないのだよ。そんなに不安ならつかまっておいで」
「ねぇ、」
「なんだ」
「んんはっ、いつも……」
「ん?」
「いつも、そういう……んはっ、んんん」
「そういう? なんだ?」
「そういう、話し方をするんですか?」
「ああ、癖だな。いやか? 気を付けよう」
「そうじゃなくて……」
息をゆっくり吐いた。
「僕の……好きな人も、そう言う話し方をするんです」
「好きな奴がいるのか」
小さく頷いた。
ヤマトの指の動きはとまらない。慎重にあおのそこを解していく。
ぬぷっとゆっくり挿入するだけで甘い快楽に変化していく。他人の指が己の中を這いまわっているなんて今迄何度妄想していたものよりも遥かに卑猥だった。
先程お尻の割れ目をそって垂らしたものはローションらしく、本来入れる為に作られていないその穴は、何もしなくて濡れることはないと教えてくれた。
「ゆっくり感じていいんだよ」
指を奥までググっと突っ込まれればまた抜かれ、その繰り返しに体の中から反りあがる快感に頭がおかしくなりそうだった。挿れられているだけでもそれなのに、ヤマトが強引に動かすものだからたまったものではない。一本だった指はあおの隙を見て二本に増え、きついその中をゆっくりと愛情深く広げた。
「んふ、それ……ぞくぞくするの……、お願い抜いて――、いやぁ」
「本気に聞こえないよ。嫌なら殴ってもいいよ。殴り返したりしないから」
必死に快感を逃がそうとするあおは、幾度となく腰を動かした。快楽のポイントだと理解したヤマトは逃げるあおを執拗にかわいがった。
「抜いて? もっとの間違いではないのか? 感じている人間のイヤは洟から信用していないのだよ」
ヤマトはあおをじっと見つめ啄むように幾度となくキスをした。
「んは、いや、ねぇお願い、優しくするって言ったくせに」
あおの耳元に唇を近づけ、ちゅっと音をさせる。ピクンとのけぞる小さなお尻は指を咥え込む様にぎゅっとしまった。
「優しくしているだろう」
何度も舐るように繰り返される愛撫に意識が混濁する。
「っあ、んあ、あ、あ、んんんん」
指の動きにそのまま感じ声が出てそれがとてつもなく恥ずかしかった。
「ほら、気持ちいいのだろう? もっとっておねだりしてごらん」
感じる所を執拗に責められ、快感が波のように幾度も引いては押し寄せた。それがどれほどなのかを、もう、あおは知ってしまったのだ。
知ってしまえば戻れなくなる。それは恐怖でしかなかった。
「いやだ、好きな人が……いるんだよ……」
「だから何だ。俺だっているぞ」
その言葉に、あおは目を丸くしてヤマトを見つめた。
「なら……その人としなよ。ほかの奴に恋い焦がれた手で触らないでよ」
唇を嚙んで張った虚勢は、あおの精一杯だった。
自分勝手な一言なのは理解している。それでもその声で囁かれるたび、もしかして……と、淡い想いが希望となって膨れ上がっていたのだ。
「片思いだ。あおは恋人がいるのに男をハンティングしてるのか?」
言いながらヤマトは自身のシャツを脱いだ。天を向いてそそり立つ異様な大きさの男根に、あおの顔が青ざめた。
「それ入らないよ……。そんな大きいの……無理だから……。それに恋人なんか、いない。職場で好きな人がいるんだ。顔も、知らないけど」
顔を知らない男に片思い?
「そんな事あるわけないだろう」
「あるんだから仕方がないだろう」
「顔も見ないで好きになれるものか? 俺は無理だぞ」
あおはヤマトの情に訴えかけた。
「声が好きなんだ。あなたの声が、その彼とそっくりだったから、それで……つい……失礼なこと言って、ごめんなさい」
普段はコンタクトをしておらず、実は見えていないのだと教えてくれた。
「仕方がないな、では咥えて逝かせてもらおうか」
「え? いいの?」
自分からいやだいやだという割に、挿れられることを半ばあきらめていたかのようなセリフはヤマトを優しい気持ちにさせた。
「その代わり飲んでくれるか?」
「飲む? あ、うん。初めてだよ」
あおはヤマトのボクサーパンツを口で下げ、ブルンと出てきたそれを一生懸命、口に咥えた。
苦しげに涙を浮かべながら、頬を膨らませ、喉奥まで咥え込もうと必死に舐めていく。
あまりの一生懸命さに、ヤマトは後頭部を掴むと、かたくそそりたったそれを、一気に押し込んだ。
「んん、そう、飲んで、あお……」
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