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水草を採取する
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「穏やかな天気ねぇ」
「本当、お散歩日和ですねぇ」
なんて、穏やかな会話をしながら、私たちは徒歩でペサレの泉を目指している。
ペサレの泉は冒険者ギルドの門を出てすぐの森の奥にあるとのことで、地図を見てみたらそれほど遠くなかったので移動は徒歩を選んだわけだ。
ギルドの敷地内もギルドの外も、いろんな聖獣がいて、皆違って皆かわいい。
そして私の足元をのしのし付いて来ているモルンもとてもかわいい。
よく見たら時々私のことを見上げているようで、それはそれはとてもかわいい。
お仕事が終わったらおやつを買ってあげようねぇ。
私はギルドの敷地内に聖獣のおやつ屋さんというのを見付けていたのだ。
このお仕事が終わって報酬を貰ったら一番におやつとアクセサリー的なものを買うと決めている。
ちなみに聖獣は野生動物ではないので食べ物を食べなくても生きていける。
食べたければ食べるし、食べることに興味がない聖獣は一生食べないこともあるのだとか。
そして聖獣は聖獣を食べないので、肉食獣であるウォルクとモルンやネポスが一緒に生活していても問題はない。
聖獣とは実に不思議でかわいい生き物なのである。
「森だわ。この奥にある泉ね」
歩いて歩いて、時々モルンと目と目を合わせて微笑んで、そんなことをしていたらあっという間に森に着いていた。
「水の音もしてますし、迷うこともなさそうですね」
「そうね」
森に足を踏み入れたあたりから、小川のせせらぎが聞こえ始めていた。
森といっても鬱蒼とした森ではなく、ピクニックが出来そうな森のようだ。
ギルドで見せてもらった依頼書にも猛獣や魔物の出現はなしと書かれていたから、初心者に優しい森なのかもしれない。
「しかし水草を急ぎで採取してほしいってどういうことなんでしょうね?」
と、ティーモが首を傾げる。
それに答えたのはイヴォンだった。
「ウンディーネの髪飾りは薬草だから、どこかで病人が出たんじゃないかな」
ウンディーネの髪飾りって薬草だったんだ。
「薬草なんですねぇ」
ティーモも知らなかったようで、感心している。
「そう、薬草。確かなんとかっていう疫病の薬を作る素材だったと思うけど」
「疫病?」
「はい。どっかで流行り病でも出たのかも……?」
採取量も多ければ多いほど助かる感じだったし、あながち間違いではなさそうな気もする。
「じゃあ出来るだけたくさん採取して帰りましょうね」
「そうしましょうそうしましょう」
採取するのはモルンなんだけど、モルンは大丈夫かしら?
「モルン、お願いね」
「きゅるるるる」
やる気に満ちているようだ。いやまぁいつものかわいい顔だけれど。
そんなこんなでペサレの泉に到着した。
「それじゃあモルン、ウンディーネの髪飾りっていう水草を取ってきてください」
私がそう声を掛けると、モルンは「ふんっ」と気合いの鼻息を零して泉に飛び込んだ。
「泳ぐモルンもかわいいわねぇ」
普段あんなにのしのし歩いてるのに、水に入ってしまえばすいすい泳いでいる。かわいい。
あんよがびよーんってなっててかわいい。
「綺麗な泉ですね。泳ぐモルンさんがよく見える」
ティーモが言った。
「本当ねぇ」
泉のほとりで、モルンの仕事ぶりを眺めながら感心していると、イヴォンも泉を覗き込みに来た。
「ペサレの泉の水は裂傷によく効くポーションにも使われるから、持って帰れば売れるんじゃないかと」
だそうだ。売れるのなら持って帰りたいところ。
「イヴォンさんって、さっきの薬草のこともですけど、そういうのに詳しいんですね」
ティーモが呟いた。
確かに、ウンディーネの髪飾りが疫病に効く薬の素材になるなんて、依頼書にも書いてなかったな。
「昔の知り合いに、魔法薬専門の薬師がいたもので」
「なるほど」
「魔法薬専門の薬師……ってことは、本当に流行り病だったとしたら、その知り合いさんも忙しくしてるかも?」
私がそう問いかけると、イヴォンはふ、と微笑んだ。昔を懐かしむように。
「あ、モルンさんが戻ってきましたよ」
さっきまで潜っていたモルンが、すい~、と上昇してきている。かわいい。
「え、なんかもっさり持ってきてますよね」
「本当だわ、もっさりしてる」
モルンは一度に大量の水草を取って来たようで、口元が水草でもっさりしている。
「わぁ、ありがとうモルン!」
「きゅー」
泉のほとりにもっさりとしたウンディーネの髪飾りを置いて、またすぐに潜っていった。
「じゃあ私たちはこれを袋に詰めましょうか」
「はい!」
モルンが持ってきてくれたウンディーネの髪飾りを、アブルとネポスが長さごとに仕分けをしてくれているので、私とティーモとイヴォンの三人で黙々と袋に詰めていく。
「葉っぱの色も綺麗だし、なんか真珠みたいな実もついてるし、本当に髪飾りみたいですねぇ」
「確かにこのまま髪飾りに出来そう」
「でもこれ乾くとすぐに黒くなるんですよ」
ティーモと私がウンディーネの髪飾りを髪に当ててみたりしていたら、イヴォンがぽつりと零した。
こんなにも綺麗なのに、すぐに黒くなってしまうなんて。
「じゃあ髪飾りには出来ないのね。こんなに綺麗なのに」
「そうですね。俺は黒くなった状態の物しか見たことがなかったから、こんなに綺麗だったなんて知りませんでした」
イヴォンがくすりと笑った。
「お、もっさり第二弾が来た!」
どうやらモルンはとても働き者のようだ。
もっさりを陸に置いてもう一度潜っていってしまった。
そんなもっさりをせっせせっせと袋に詰めて、用意していた袋が全てぱんぱんになった。
「きゅるるる、きゅるるる」
もうそろそろ終わりにしようと思っていたが、モルンがもう一度潜っていった。
またもっさりを持ってくるのかと思ったが、上がって来たモルンの口元にもっさりはない。
泳ぎたくなったのかな? と思ってモルンの動向を見ていると、モルンはかわいい鳴き声を零しながら私のところへ歩いてきた。
「どうしたの?」
座って作業をしていた私の腕に鼻先を擦り付けているので何事かと思えば、モルンは私の膝の上に何かを置いた。
「何、あら、綺麗ね」
どうやらモルンは泉の底で宝石のような物を見付けてきたらしい。
「私にくれるの?」
「きゅるる」
ということは、私へのプレゼントということ!? 最高にかわいい!
「ありがとうモルン」
そう言って耳のあたりをなでると、モルンは嬉しそうに目を細めて「くくく」と鳴いた。
「本当、お散歩日和ですねぇ」
なんて、穏やかな会話をしながら、私たちは徒歩でペサレの泉を目指している。
ペサレの泉は冒険者ギルドの門を出てすぐの森の奥にあるとのことで、地図を見てみたらそれほど遠くなかったので移動は徒歩を選んだわけだ。
ギルドの敷地内もギルドの外も、いろんな聖獣がいて、皆違って皆かわいい。
そして私の足元をのしのし付いて来ているモルンもとてもかわいい。
よく見たら時々私のことを見上げているようで、それはそれはとてもかわいい。
お仕事が終わったらおやつを買ってあげようねぇ。
私はギルドの敷地内に聖獣のおやつ屋さんというのを見付けていたのだ。
このお仕事が終わって報酬を貰ったら一番におやつとアクセサリー的なものを買うと決めている。
ちなみに聖獣は野生動物ではないので食べ物を食べなくても生きていける。
食べたければ食べるし、食べることに興味がない聖獣は一生食べないこともあるのだとか。
そして聖獣は聖獣を食べないので、肉食獣であるウォルクとモルンやネポスが一緒に生活していても問題はない。
聖獣とは実に不思議でかわいい生き物なのである。
「森だわ。この奥にある泉ね」
歩いて歩いて、時々モルンと目と目を合わせて微笑んで、そんなことをしていたらあっという間に森に着いていた。
「水の音もしてますし、迷うこともなさそうですね」
「そうね」
森に足を踏み入れたあたりから、小川のせせらぎが聞こえ始めていた。
森といっても鬱蒼とした森ではなく、ピクニックが出来そうな森のようだ。
ギルドで見せてもらった依頼書にも猛獣や魔物の出現はなしと書かれていたから、初心者に優しい森なのかもしれない。
「しかし水草を急ぎで採取してほしいってどういうことなんでしょうね?」
と、ティーモが首を傾げる。
それに答えたのはイヴォンだった。
「ウンディーネの髪飾りは薬草だから、どこかで病人が出たんじゃないかな」
ウンディーネの髪飾りって薬草だったんだ。
「薬草なんですねぇ」
ティーモも知らなかったようで、感心している。
「そう、薬草。確かなんとかっていう疫病の薬を作る素材だったと思うけど」
「疫病?」
「はい。どっかで流行り病でも出たのかも……?」
採取量も多ければ多いほど助かる感じだったし、あながち間違いではなさそうな気もする。
「じゃあ出来るだけたくさん採取して帰りましょうね」
「そうしましょうそうしましょう」
採取するのはモルンなんだけど、モルンは大丈夫かしら?
「モルン、お願いね」
「きゅるるるる」
やる気に満ちているようだ。いやまぁいつものかわいい顔だけれど。
そんなこんなでペサレの泉に到着した。
「それじゃあモルン、ウンディーネの髪飾りっていう水草を取ってきてください」
私がそう声を掛けると、モルンは「ふんっ」と気合いの鼻息を零して泉に飛び込んだ。
「泳ぐモルンもかわいいわねぇ」
普段あんなにのしのし歩いてるのに、水に入ってしまえばすいすい泳いでいる。かわいい。
あんよがびよーんってなっててかわいい。
「綺麗な泉ですね。泳ぐモルンさんがよく見える」
ティーモが言った。
「本当ねぇ」
泉のほとりで、モルンの仕事ぶりを眺めながら感心していると、イヴォンも泉を覗き込みに来た。
「ペサレの泉の水は裂傷によく効くポーションにも使われるから、持って帰れば売れるんじゃないかと」
だそうだ。売れるのなら持って帰りたいところ。
「イヴォンさんって、さっきの薬草のこともですけど、そういうのに詳しいんですね」
ティーモが呟いた。
確かに、ウンディーネの髪飾りが疫病に効く薬の素材になるなんて、依頼書にも書いてなかったな。
「昔の知り合いに、魔法薬専門の薬師がいたもので」
「なるほど」
「魔法薬専門の薬師……ってことは、本当に流行り病だったとしたら、その知り合いさんも忙しくしてるかも?」
私がそう問いかけると、イヴォンはふ、と微笑んだ。昔を懐かしむように。
「あ、モルンさんが戻ってきましたよ」
さっきまで潜っていたモルンが、すい~、と上昇してきている。かわいい。
「え、なんかもっさり持ってきてますよね」
「本当だわ、もっさりしてる」
モルンは一度に大量の水草を取って来たようで、口元が水草でもっさりしている。
「わぁ、ありがとうモルン!」
「きゅー」
泉のほとりにもっさりとしたウンディーネの髪飾りを置いて、またすぐに潜っていった。
「じゃあ私たちはこれを袋に詰めましょうか」
「はい!」
モルンが持ってきてくれたウンディーネの髪飾りを、アブルとネポスが長さごとに仕分けをしてくれているので、私とティーモとイヴォンの三人で黙々と袋に詰めていく。
「葉っぱの色も綺麗だし、なんか真珠みたいな実もついてるし、本当に髪飾りみたいですねぇ」
「確かにこのまま髪飾りに出来そう」
「でもこれ乾くとすぐに黒くなるんですよ」
ティーモと私がウンディーネの髪飾りを髪に当ててみたりしていたら、イヴォンがぽつりと零した。
こんなにも綺麗なのに、すぐに黒くなってしまうなんて。
「じゃあ髪飾りには出来ないのね。こんなに綺麗なのに」
「そうですね。俺は黒くなった状態の物しか見たことがなかったから、こんなに綺麗だったなんて知りませんでした」
イヴォンがくすりと笑った。
「お、もっさり第二弾が来た!」
どうやらモルンはとても働き者のようだ。
もっさりを陸に置いてもう一度潜っていってしまった。
そんなもっさりをせっせせっせと袋に詰めて、用意していた袋が全てぱんぱんになった。
「きゅるるる、きゅるるる」
もうそろそろ終わりにしようと思っていたが、モルンがもう一度潜っていった。
またもっさりを持ってくるのかと思ったが、上がって来たモルンの口元にもっさりはない。
泳ぎたくなったのかな? と思ってモルンの動向を見ていると、モルンはかわいい鳴き声を零しながら私のところへ歩いてきた。
「どうしたの?」
座って作業をしていた私の腕に鼻先を擦り付けているので何事かと思えば、モルンは私の膝の上に何かを置いた。
「何、あら、綺麗ね」
どうやらモルンは泉の底で宝石のような物を見付けてきたらしい。
「私にくれるの?」
「きゅるる」
ということは、私へのプレゼントということ!? 最高にかわいい!
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