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第一の神獣。死の軍勢の片鱗
57話 シルの策略.2
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人では無く制御の出来ないシルを助けることが出来ない。しかし、少なからず情を感じていてたリオンは最後の言葉を尋ねた。
シルは自身を生み出した親への遺言をリオンに伝え最後を迎えるかに思われた。だが、
「…でも、大丈夫。自分で言うから」
彼女は伝えた遺言を自分の口で伝えると宣言した。
「そうか。…ッ!」
リオンはシルに向けて手を翳す。魔法で彼女を攻撃するためである。しかし、リオンはそこで今までに感じたことの無い異様な感覚に苛まれた。
それは、自身のマナが無限あるいは無に等しい量にも感じられる不気味な感覚である。
「お前、何をした?」
リオンは突き出した手を戻すとファイティングポーズを取る。
すると、シルが先程まで変身していた青年へと姿を変え、リオンの置かれた状況に対して長々と説明を始めた。
「僕が出来たのはマナの知覚を狂わせることだけ。精神に作用する魔法はロックされているけど、抜け道が無い訳じゃ無い。
後、もう一つ。マナは共有して使い潰して置いたから。『縮地魔法』二、三回分のマナしか残ってない。拒否反応が無いのは感覚が狂ってるからだね。」
シルはリオンに手を差し出す。
「で、協力する?答えは決まり切ってるけどね」
彼は自信満々に提案した。だが、返って来た答えは期待に反する内容であった。
「え?普通にヤダけど…」
リオンは特に悩む様子もなく断った。
「ん?ちょっと待って、もう一回聞いていい?」
シルは自分の耳を疑う。断られるなど夢にも思っていなかったのである。
「もう帰るけどいいか?」
リオンの答えは変わらなかった。しかも、彼の返答は軽い言葉遣いであり、深刻な印象は一切無い。
「え、えっと…君ともあろう人間がこの状況を理解できない訳でもないよね?」
シルは混乱して聞き返す。しかし、リオンの目を見てそれが駆け引きでも無くほんきである事が分かる。
(んー…)
シルは思考を巡らせ原因を探る。
Q.現在の状況を理解していない?
A.奴はそこまで無能では無い
Q.ブラフだと思われている?
A.そう判断するには材料不足である
Q.自らを犠牲にシルを抑える?
A.奴はそんな性格では無い。加えて、非効率
Q.自分でも見破れない高度な演技?
A.ーーーーーーー
Q.情報不足による作戦の破綻?
A.ーーーーーーー
すると、否定しきれない問いが二つ浮上した。どちらもあり得る事柄であり、片方は自身の詰みわ意味した。
「もしかして、一人で帰れる?」
シルは恐る恐る問いかける。
ーーーーーーーー
撃つ手がなく静まり返った司令室にリオンが転移して来た。
「奴はどうした?」
学長が戻ってきたリオンに尋ねる。
「置いてきた」
「そうか…あいつも産まれるのがもうちょい遅ければの~」
学長はリオンの言葉を聞いて残念そうに言う。
「いや、ダメだ。最後にとんでもない提案をしてきた。あれは外に出しちゃいけねぇ…」
リオンはゾッと身震いをする。
「青い顔して珍しいの、何があった?」
学長はリオンをからかうように聞く。
「何も聞かないでくれ、それよりも奴はどうだ?かなりの餌を与えちまった。暴れられると流石に学園でも落ちかねないぞ」
リオンはニマニマする学長をよそに万軍について考える。
「その事なんだけど…話したいことがあるの」
トウカの分身の最後の生き残りがリオンに話しかける。
彼女たち分身は役目を終えてそれでも霧散していなかった場合本体であるトウカに吸収される。
そうすることで、分身の経験は本体に継承される。
「お前、生きてたのか…」
「その言い方やめて、それよりもちょっといい?」
彼女はそう言ってリオンの耳に顔を近づける。
「なんだ?」
リオンは耳を澄ませ彼女の話を聞く。
「あのストーカーを使うわ」
彼女は周りに聞かれないようにそっと告げる。
「ストーカーって、あの牛か!?」
リオンは分身の正気を疑う。
なぜなら、その牛はモンスターであり、気まぐれで、シル以上の力を持っている。力がありすぎて機嫌を取る他に対策がないほどである。
その対策については気に入られているトウカに一任されている。
「そうよ。でもそれしか無いじゃない」
「大丈夫か?」
「問題ないわ。アイツチョロいもの」
彼女はコアの扱い方には一日の長があった
「詳しいことは知らんが、分かった。手伝えることはあるか?」
「じゃあ、あなたのクラスのコアを連れてきて、アレを使って連絡を取るわ」
「よし、了解した」
リオンは話し終えると魔法を使いリュート達の元へ行きコアを連れてきた。
しかし、そのコアの容姿は今までの状態からかけ離れていた。
「は、はぁ!?」
トウカは声を上げて驚いた。彼女が見たのは自分と全く同じ姿した何かが、どじょう踊りをしていたのである。
「はぁ、先生やい、『行くぞ』で連れてかれる身にもなるのじゃ。今回に限っては絶対準備が必要じゃろ…うわぁ!」
トウカの姿をしたコアは後ろに振り向き腰を抜かす。正確には自身の息の根を止めるべく猪突猛進するトウカを見てである。
「死になさい!」
彼女は『水魔法』でナイフを生成する。
「ごめんなさい!許して!何でもするのじゃ!」
コアは迫力に気圧されて全力の謝罪を実行した。
「え?」
「は?」
トウカとリオンは予想外の反応に驚いた。
ーーーーー
しばらくして、
万軍は自ら大陸へと移動し、発生したしている窓から個別に外界へと帰っていった。
その過程、交渉の際に外界へ行った。ランク外の教員は口を揃え警告した。
「自分達の世界もやばい」
と、
ーーーーーーー
追伸
後々考えて「テンポ悪くない?」と、なりました。その為、最後にむちゃくちゃ飛ばして終わられました。
※今後はテンポ良く行く予定です。
そもそも、この章は九割が一年後のための伏線みたいになってます。過去回想とかでちょくちょく消費すればいいのに、時系列順に全部描いて本当に馬鹿ですよね。
質問、感想、考察、等ありましたらコメントお願いします。
回答あるいは参考にさせていただきます。
シルは自身を生み出した親への遺言をリオンに伝え最後を迎えるかに思われた。だが、
「…でも、大丈夫。自分で言うから」
彼女は伝えた遺言を自分の口で伝えると宣言した。
「そうか。…ッ!」
リオンはシルに向けて手を翳す。魔法で彼女を攻撃するためである。しかし、リオンはそこで今までに感じたことの無い異様な感覚に苛まれた。
それは、自身のマナが無限あるいは無に等しい量にも感じられる不気味な感覚である。
「お前、何をした?」
リオンは突き出した手を戻すとファイティングポーズを取る。
すると、シルが先程まで変身していた青年へと姿を変え、リオンの置かれた状況に対して長々と説明を始めた。
「僕が出来たのはマナの知覚を狂わせることだけ。精神に作用する魔法はロックされているけど、抜け道が無い訳じゃ無い。
後、もう一つ。マナは共有して使い潰して置いたから。『縮地魔法』二、三回分のマナしか残ってない。拒否反応が無いのは感覚が狂ってるからだね。」
シルはリオンに手を差し出す。
「で、協力する?答えは決まり切ってるけどね」
彼は自信満々に提案した。だが、返って来た答えは期待に反する内容であった。
「え?普通にヤダけど…」
リオンは特に悩む様子もなく断った。
「ん?ちょっと待って、もう一回聞いていい?」
シルは自分の耳を疑う。断られるなど夢にも思っていなかったのである。
「もう帰るけどいいか?」
リオンの答えは変わらなかった。しかも、彼の返答は軽い言葉遣いであり、深刻な印象は一切無い。
「え、えっと…君ともあろう人間がこの状況を理解できない訳でもないよね?」
シルは混乱して聞き返す。しかし、リオンの目を見てそれが駆け引きでも無くほんきである事が分かる。
(んー…)
シルは思考を巡らせ原因を探る。
Q.現在の状況を理解していない?
A.奴はそこまで無能では無い
Q.ブラフだと思われている?
A.そう判断するには材料不足である
Q.自らを犠牲にシルを抑える?
A.奴はそんな性格では無い。加えて、非効率
Q.自分でも見破れない高度な演技?
A.ーーーーーーー
Q.情報不足による作戦の破綻?
A.ーーーーーーー
すると、否定しきれない問いが二つ浮上した。どちらもあり得る事柄であり、片方は自身の詰みわ意味した。
「もしかして、一人で帰れる?」
シルは恐る恐る問いかける。
ーーーーーーーー
撃つ手がなく静まり返った司令室にリオンが転移して来た。
「奴はどうした?」
学長が戻ってきたリオンに尋ねる。
「置いてきた」
「そうか…あいつも産まれるのがもうちょい遅ければの~」
学長はリオンの言葉を聞いて残念そうに言う。
「いや、ダメだ。最後にとんでもない提案をしてきた。あれは外に出しちゃいけねぇ…」
リオンはゾッと身震いをする。
「青い顔して珍しいの、何があった?」
学長はリオンをからかうように聞く。
「何も聞かないでくれ、それよりも奴はどうだ?かなりの餌を与えちまった。暴れられると流石に学園でも落ちかねないぞ」
リオンはニマニマする学長をよそに万軍について考える。
「その事なんだけど…話したいことがあるの」
トウカの分身の最後の生き残りがリオンに話しかける。
彼女たち分身は役目を終えてそれでも霧散していなかった場合本体であるトウカに吸収される。
そうすることで、分身の経験は本体に継承される。
「お前、生きてたのか…」
「その言い方やめて、それよりもちょっといい?」
彼女はそう言ってリオンの耳に顔を近づける。
「なんだ?」
リオンは耳を澄ませ彼女の話を聞く。
「あのストーカーを使うわ」
彼女は周りに聞かれないようにそっと告げる。
「ストーカーって、あの牛か!?」
リオンは分身の正気を疑う。
なぜなら、その牛はモンスターであり、気まぐれで、シル以上の力を持っている。力がありすぎて機嫌を取る他に対策がないほどである。
その対策については気に入られているトウカに一任されている。
「そうよ。でもそれしか無いじゃない」
「大丈夫か?」
「問題ないわ。アイツチョロいもの」
彼女はコアの扱い方には一日の長があった
「詳しいことは知らんが、分かった。手伝えることはあるか?」
「じゃあ、あなたのクラスのコアを連れてきて、アレを使って連絡を取るわ」
「よし、了解した」
リオンは話し終えると魔法を使いリュート達の元へ行きコアを連れてきた。
しかし、そのコアの容姿は今までの状態からかけ離れていた。
「は、はぁ!?」
トウカは声を上げて驚いた。彼女が見たのは自分と全く同じ姿した何かが、どじょう踊りをしていたのである。
「はぁ、先生やい、『行くぞ』で連れてかれる身にもなるのじゃ。今回に限っては絶対準備が必要じゃろ…うわぁ!」
トウカの姿をしたコアは後ろに振り向き腰を抜かす。正確には自身の息の根を止めるべく猪突猛進するトウカを見てである。
「死になさい!」
彼女は『水魔法』でナイフを生成する。
「ごめんなさい!許して!何でもするのじゃ!」
コアは迫力に気圧されて全力の謝罪を実行した。
「え?」
「は?」
トウカとリオンは予想外の反応に驚いた。
ーーーーー
しばらくして、
万軍は自ら大陸へと移動し、発生したしている窓から個別に外界へと帰っていった。
その過程、交渉の際に外界へ行った。ランク外の教員は口を揃え警告した。
「自分達の世界もやばい」
と、
ーーーーーーー
追伸
後々考えて「テンポ悪くない?」と、なりました。その為、最後にむちゃくちゃ飛ばして終わられました。
※今後はテンポ良く行く予定です。
そもそも、この章は九割が一年後のための伏線みたいになってます。過去回想とかでちょくちょく消費すればいいのに、時系列順に全部描いて本当に馬鹿ですよね。
質問、感想、考察、等ありましたらコメントお願いします。
回答あるいは参考にさせていただきます。
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