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第一の神獣。死の軍勢の片鱗
52話 実践パワーレベリング.2
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大量のモンスターがリュート達に向かってきている。彼らは今のリュート達では相手にならないほど強力な敵である。
しかし、手元には教員リオンの残した魔道具があった。それらは、当てれば一撃で敵を屠る力を持っている。
つまり、
「戦うわよ!あなた達!」
「「「うおーー!!」」」
サリアにの声掛け続き多数の生徒が雄叫びを上げた。
戦闘狂たちが名乗りを上げたのである。彼らの目的は遥か格上のモンスターを倒し自身を成長させることである。
彼らの中にはカイトやアヤメもいる。さらには、コアまでいる始末。彼はいつのまにかリュートの懐から抜け出していたらしい。
そんなことよりも重大なのは戦闘狂が纏まってしまったことである。
「あ"~…(やっちゃった)」
リュートは笑顔で赤い球(唯一の通信手段)を掲げるサリアを見て頭を抱える。
リュートは深く後悔した。それは現在の状態が事前に防ぐことの出来た事柄だったからである。
「(もう、遅い…か)混ぜて~!」
リュートは早々に諦めて戦闘狂の輪に加わった。
「おっ、来たな」
カイトがリュートを見て言った。彼はちょうど魔道具を装備し終わり、臨戦体制といった様子である。
「言ったところで、やめるつもりないでしょ(やっぱりカイトはこうでなくちゃ)」
リュートは呆れながらもカイトに対しては安心感を覚えた。先程まで止めるつもりであったが、これくらいの事は許容していなければ友達を続けることは出来ないのだろう。
「さすがリュートだ、わかってるな」
カイトは嬉しそうに笑う。
「えっ!?待って、それで戦うの?」
リュートはカイトの装備を見て驚愕した。カイトの装備は超接近戦仕様である。そんなことは想像すらしていなかった。
カイトは片刃の双剣と『加速魔法』などの接近戦を補助するアクセサリーの数々を装備していた。そこに飛び道具の類いは無く、遠距離での攻防は全く考慮されていなかった。
「あぁ、楽しみだよな」
カイトは目の前の戦闘に浮き足立っていた。彼はこの後に及んで技術面の向上も狙っているのである。
だが、それはカイトに限った事では無かった。彼に限らずほぼ全ての戦闘狂たちが自身の得意分野を強化する方向で装備を選んでいた。
その中で一際異性を放つ装備構成をした者がいた。
「……」
コアがマシンガン型の魔道具と一緒に転がっている。さらに、何も装備をつけていないため無防備な状態である。
「何してるの?」
リュートはコアを覗き込んだ。
「しっ、気づかれるのじゃ!」
コアが息を殺してリュートに注意する。
どうやら、ただのコアに擬態して奇襲を仕掛けるつもりらしい。
「恥ずかしくないの?」
リュートは皮肉を込めて言った。しかし、コアは負い目を感じていなかった。
「恥ずかしいも何もないのじゃ。狩は食うか食われるしか無い!」
コアは堂々と答える。これは、開き直ったというよりも考え方の違いであった。
「ちょと待ってください!(そういうのは一人の時にやってくれ!)」
メガネが必死の形相で異を唱えた。彼にとって成長のために命をかける行為は理解できても共感はできなかった。
(どうにかして止めなければ!)
メガネは巻き込まれるのを回避するために策を巡らす。
「貴方達に失って悲しむ人はいないんですか?」
メガネは本で得た知識を元に説得を試みた。
彼は人間は何かを得る事よりも失う事の方を意識するとの情報を得ていた。そこで、言い返しようの無い質問を投げつけた。
しかし、帰ってきた言葉は信じ難いものだった。
「居ないわね」
「いない、」
「許可は取ったな」
「居ないよ」
「居ない」
「居ねぇ」
「まぁ、大丈夫だろ」
「うーん、居ないのです」
リュートを含めた戦う側の人間がほぼ即答した。一部違う者もいたが、殆どの答えが「居ない」と言うものだった。
「えっ?ん?は?…あ」
メガネはその答えに困惑した。それと共に罪悪感に苛まれた。
なぜなら、窓(外界と源界を繋ぐ裂け目)が同時多発的に発生するこの時代に人の犠牲はそう少なく無い。
彼は数人の地雷を地雷を踏むことは覚悟していた。それでも、想像以上に悲惨な答えが返ってきた。
「すいません…ただ、私は戦いません!命あっての物種です!」
メガネは謝りつつも高らかに宣言した。
「「…?」」
戦闘狂達は何故謝られたのかが分からなかった。
「怖いなら戦わなくていいよ。危なかったら流石に(赤い球を)割るから。」
リュートがメガネに話しかける。
「あと、皆んな大切な人が亡くなったとかじゃ無いと思うから安心していいよ」
さらに、耳元で口添えした。
「えっ、どう言う…」
メガネは詳しく聞こうと思ったがそれには時間が足りなかった。
「戦いたく無い人は戦わなくていいよ!戦いたい人だけが戦う!誰かが死んでも誰も恨まない。これは徹底する!ただ邪魔はしないでほしい!」
リュートが改めて全体に話した。さらに、サリアから球を奪うとサイカに投げ渡した。
「これ持っててください」
サイカは受け取った球をメガネに預けた。
「え?」
メガネは唐突な出来事に唖然とした。
「私も戦いたいです」
サイカにが魔道具を持って前に出た。
「それなら、俺も行く」
イルカもそれに続いた。
(まさか、増えるとは思わなかった…)
リュートは嬉しい誤算にちょっと驚いた。
皆はモンスターを確認する。すると、それは1度目よりも大きく数の多い塊ということが判明した。
「もうすぐ来るわ!糧にしてやるわよ!」
サリアは鼓舞してネタで置かれたであろうミニガンを構えた。
しかし、手元には教員リオンの残した魔道具があった。それらは、当てれば一撃で敵を屠る力を持っている。
つまり、
「戦うわよ!あなた達!」
「「「うおーー!!」」」
サリアにの声掛け続き多数の生徒が雄叫びを上げた。
戦闘狂たちが名乗りを上げたのである。彼らの目的は遥か格上のモンスターを倒し自身を成長させることである。
彼らの中にはカイトやアヤメもいる。さらには、コアまでいる始末。彼はいつのまにかリュートの懐から抜け出していたらしい。
そんなことよりも重大なのは戦闘狂が纏まってしまったことである。
「あ"~…(やっちゃった)」
リュートは笑顔で赤い球(唯一の通信手段)を掲げるサリアを見て頭を抱える。
リュートは深く後悔した。それは現在の状態が事前に防ぐことの出来た事柄だったからである。
「(もう、遅い…か)混ぜて~!」
リュートは早々に諦めて戦闘狂の輪に加わった。
「おっ、来たな」
カイトがリュートを見て言った。彼はちょうど魔道具を装備し終わり、臨戦体制といった様子である。
「言ったところで、やめるつもりないでしょ(やっぱりカイトはこうでなくちゃ)」
リュートは呆れながらもカイトに対しては安心感を覚えた。先程まで止めるつもりであったが、これくらいの事は許容していなければ友達を続けることは出来ないのだろう。
「さすがリュートだ、わかってるな」
カイトは嬉しそうに笑う。
「えっ!?待って、それで戦うの?」
リュートはカイトの装備を見て驚愕した。カイトの装備は超接近戦仕様である。そんなことは想像すらしていなかった。
カイトは片刃の双剣と『加速魔法』などの接近戦を補助するアクセサリーの数々を装備していた。そこに飛び道具の類いは無く、遠距離での攻防は全く考慮されていなかった。
「あぁ、楽しみだよな」
カイトは目の前の戦闘に浮き足立っていた。彼はこの後に及んで技術面の向上も狙っているのである。
だが、それはカイトに限った事では無かった。彼に限らずほぼ全ての戦闘狂たちが自身の得意分野を強化する方向で装備を選んでいた。
その中で一際異性を放つ装備構成をした者がいた。
「……」
コアがマシンガン型の魔道具と一緒に転がっている。さらに、何も装備をつけていないため無防備な状態である。
「何してるの?」
リュートはコアを覗き込んだ。
「しっ、気づかれるのじゃ!」
コアが息を殺してリュートに注意する。
どうやら、ただのコアに擬態して奇襲を仕掛けるつもりらしい。
「恥ずかしくないの?」
リュートは皮肉を込めて言った。しかし、コアは負い目を感じていなかった。
「恥ずかしいも何もないのじゃ。狩は食うか食われるしか無い!」
コアは堂々と答える。これは、開き直ったというよりも考え方の違いであった。
「ちょと待ってください!(そういうのは一人の時にやってくれ!)」
メガネが必死の形相で異を唱えた。彼にとって成長のために命をかける行為は理解できても共感はできなかった。
(どうにかして止めなければ!)
メガネは巻き込まれるのを回避するために策を巡らす。
「貴方達に失って悲しむ人はいないんですか?」
メガネは本で得た知識を元に説得を試みた。
彼は人間は何かを得る事よりも失う事の方を意識するとの情報を得ていた。そこで、言い返しようの無い質問を投げつけた。
しかし、帰ってきた言葉は信じ難いものだった。
「居ないわね」
「いない、」
「許可は取ったな」
「居ないよ」
「居ない」
「居ねぇ」
「まぁ、大丈夫だろ」
「うーん、居ないのです」
リュートを含めた戦う側の人間がほぼ即答した。一部違う者もいたが、殆どの答えが「居ない」と言うものだった。
「えっ?ん?は?…あ」
メガネはその答えに困惑した。それと共に罪悪感に苛まれた。
なぜなら、窓(外界と源界を繋ぐ裂け目)が同時多発的に発生するこの時代に人の犠牲はそう少なく無い。
彼は数人の地雷を地雷を踏むことは覚悟していた。それでも、想像以上に悲惨な答えが返ってきた。
「すいません…ただ、私は戦いません!命あっての物種です!」
メガネは謝りつつも高らかに宣言した。
「「…?」」
戦闘狂達は何故謝られたのかが分からなかった。
「怖いなら戦わなくていいよ。危なかったら流石に(赤い球を)割るから。」
リュートがメガネに話しかける。
「あと、皆んな大切な人が亡くなったとかじゃ無いと思うから安心していいよ」
さらに、耳元で口添えした。
「えっ、どう言う…」
メガネは詳しく聞こうと思ったがそれには時間が足りなかった。
「戦いたく無い人は戦わなくていいよ!戦いたい人だけが戦う!誰かが死んでも誰も恨まない。これは徹底する!ただ邪魔はしないでほしい!」
リュートが改めて全体に話した。さらに、サリアから球を奪うとサイカに投げ渡した。
「これ持っててください」
サイカは受け取った球をメガネに預けた。
「え?」
メガネは唐突な出来事に唖然とした。
「私も戦いたいです」
サイカにが魔道具を持って前に出た。
「それなら、俺も行く」
イルカもそれに続いた。
(まさか、増えるとは思わなかった…)
リュートは嬉しい誤算にちょっと驚いた。
皆はモンスターを確認する。すると、それは1度目よりも大きく数の多い塊ということが判明した。
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