49 / 64
番外編 騎士団に復帰後のアレコレ
父さんと母さんの料理久々だなぁ! すんごく楽しみ!
しおりを挟む
――アレコレ準備が終わって、お土産や旅の荷物を馬車に積んで王都を出発!
そして1週間かけて帰って来たぞブレッデへ! 久々の我が故郷っ!
天候に恵まれてスケジュールが遅れることもなく南部に到着した俺達は、予約してたホテルでひとまず休憩。挨拶に行く約束の日である翌日に、実家に向かった。事前にランチを食べにおいでと連絡されていたので、午前中のちょっと早い時間に突撃だ!
父さんが経営している料理店のすぐ裏手にある、レンガ造りのでっかい家がマイホームだぞ。広めの庭にはハーブなんかがびっしり植えられている。
手入れや採取の手伝いがてら、母さんからどんな料理に使うと美味しくなるかとか、煎じるとどういう薬効があるかとか、教えられてたなぁ。料理だけでなくて薬学もかなり齧らされてたんだなって気付いたのは、騎士団でサバイバル的な訓練を受けたときだった。料理と薬学は繋がってる!
おっと、かなり脱線した! とにかく数年ぶりの実家はとっても懐かしいっ!
「ただいまー!」
こっちに居た頃のノリで言いながら、チリンチリンと自宅の呼び鈴を鳴らすとドアの向こうから「はーい!」って声がしてすぐにドアが開いた。
「ハス! 久しぶりね! 元気そうで何よりだわ」
出てきたのはメルシャだった。キャラメル色をした髪と瞳が魅力的な美少女……っていうか、あれ? なんかすんごく大人っぽくなってる! 美少女じゃなくて、美女って感じだ! まあ、最後に会ったのは数年前だから大人にもなるか……。しかもママになったんだしな!
「久しぶり! メルも元気そうだな。子育ては順調?」
「順調よ。ミレさんもユリザリンさんも手伝ってくれるし、ロタも頑張ってるから」
「あはは! そっか、ロタもパパしてんるんだなぁ」
思わず話し込みそうになったところで「ハス君、私に彼女を紹介してくれませんか」って、カムロさんに促されてしまった。そうだった! ごめんカムロさん!
「あっと、すみません。メルシャですよ。俺の幼馴染で、弟の嫁です」
「あら、ごめんなさい。メルシャ・ブレッデです。初めまして」
がばりとお辞儀をするメルシャに、カムロさんがゆったりとお辞儀を返して「初めましてメルシャさん。カムロ・ディザートです。カムロと呼んでください。よろしくお願いしますね」と、やわらかい挨拶を返してくれた。
「はい。よろしくお願いしますカムロさん。立ち話も何ですから、中へどうぞ。ハス、レーンが今ちょうど起きてるから、抱っこしてあげてね」
「うん、抱っこしたい!」
レーンは甥っ子の名前だ。ソワソワしながらダイニングの方へ向かうと、ロタがレーンを抱っこしてミルクをあげていた。おおう、ちゃんとパパしてるなロタ! 兄ちゃん安心したぞ!
「お帰り兄ちゃん! おっ、兄ちゃんの旦那さん、すげぇイケメンだな!」
「ちょ、おまっ!」
こらああ! いきなりぶちかましてくんなよ!
「こら! ロタったら挨拶もしないで失礼よっ!」
ぐにっとほっぺたをつねられて「イダダダ! ごめ、ごめん! ぐあー!」ってなってるロタ。レーンは騒ぐ両親に挟まれても、平気な顔でちゅっちゅとミルクを飲んでた。いつもこんな調子なのか、慣れてる感じがする!
カムロさんが「仲がいいですね」なんて言ってくすくす笑ってロタとも挨拶をしてくれた。さすがにちょっとかしこまった顔で、ロタが「初めまして、ハスの弟のロタっていいます」なんて言ってるのが少し笑えた。瞳は俺と同じ茶色なんだけど、髪は明るい茶髪でとにかく顔が良い。すっきりした雰囲気のイケメンだ。地味顔の俺とはちっとも似てないけど、血の繋がった弟なんだよなぁ……。不思議!
「あら。飲み終わったみたいね。今日もたくさん飲んでくれて嬉しいわ。レーン」
メルシャに抱き取られて背中ぽんぽんされたレーンが「ケフッ」って、かんわいいゲップをした。うわー、赤ん坊って何しても可愛いなぁ! ゲップも可愛いなんて天使過ぎる!
「はは、可愛いなぁ。お腹一杯になったかなレーン。ハス伯父さんだぞー。初めましてだな」
リンゴ色のほっぺをふにふにと突くと、レーンがちっちゃな手できゅっと俺の指を握ってくれた! ちっちゃいけれどしっかり握ってくれるその力加減がまた可愛いっ!
「ううっ、可愛いいが過ぎる!」
「ハス、抱っこしてみて」
「うん、するする!」
そーっと腕に抱いたレーンは、それなりのずっしりとした重みがあって、ふんわりと赤ん坊特有のミルクっぽい匂いがした。くりっとした目が俺をじっと見上げてくる。穢れない瞳がすんごい綺麗だ! 見られてるだけで浄化されそう!
「……かっ、かわっ、かわい! 幸せの塊だ……」
「ぶっは! 兄ちゃんもうメロメロじゃん!」
「おまっ、お前だってレーンのこと可愛いって思ってるだろ。こんっなに可愛いんだから」
「そりゃそうだけどさ。兄ちゃんの顔、父さんのメロメロ顔とそっくりで笑える。ぷっ、くくく!」
ロタは、ほんとによく笑う。そんなところが好きなのよってメルシャがいつか言ってたけど、変なタイミングで吹いたりしないか心配だよ兄ちゃんは。
「ふふ、メロメロなハス君も可愛いですよ。勿論、レーン君もですが」
「あはは! 惚気が凄い! カムロさんは兄ちゃんにメロメロなんだな!」
「ええ、そうですよ。メロメロです」
ぎゃあ! なんでそこで妙に意気投合してやがってんですかこの2人! レーンを抱っこしてるから叫べなかったけど、むちゃくちゃ恥ずかしいっ!
「カ、カムロさんも抱っこ、しますか? いいよな? メル」
「ええ、いいわよ。抱っこしてあげてくださいカムロさん」
「はい。してみたいです」
俺と同じようにそーっとレーンを抱っこしたカムロさんは、腕の中のレーンを見て「初めて赤子を抱きましたけど、……なんというか……感動しますね」なんて言ってふわ……っと微笑んだ。
うわあああああ……、神々しい!
レーンとカムロさんの組み合わせが神々しいぞ! 可愛いと可愛いが共演して超神々しい! 「……ハス、貴方の旦那様って、強烈ね」なんて、メルシャがしきりに瞬きしながら俺に言ってきた。うん、その瞬きの意味、すんごく分かる。眩しいよな俺の旦那様っ!
「異論はない! 俺、今だにカムロさんの伴侶になったのが夢かと思うときがあるし。あ、そう言えば父さんと母さんはどこ行ってるんだよ」
「ユリザリンさん達は店の方よ。今日は貸し切り状態にしてランチの準備をしてるわ」
「そっか。もうすぐ昼だもんな。なんか腹減ってきた!」
「もうっ、ハスったら食いしん坊なところ変わってないわねぇ……」
クスクスと笑われちゃったけど、食いしん坊なのは自覚してる! そして恥ずかしくないぞ! さああてと! カムロさんと一緒に挨拶と結婚の報告を2人にしなくちゃだ! 店の方にも突撃だ! そして挨拶の後は皆で楽しいランチタイムだぞおお!
――父さんと母さんの料理久々だなぁ! すんごく楽しみ!
※甥っ子レーン君登場。両親のいいとこ取りな美形に育ちます。
※自分を凡人だと思っているハスですが、実は薬学スキルも高そうです。仲間を助けて自分も生き残れるタイプ。地味キャラのふりをしたお役立ちキャラ。
そして1週間かけて帰って来たぞブレッデへ! 久々の我が故郷っ!
天候に恵まれてスケジュールが遅れることもなく南部に到着した俺達は、予約してたホテルでひとまず休憩。挨拶に行く約束の日である翌日に、実家に向かった。事前にランチを食べにおいでと連絡されていたので、午前中のちょっと早い時間に突撃だ!
父さんが経営している料理店のすぐ裏手にある、レンガ造りのでっかい家がマイホームだぞ。広めの庭にはハーブなんかがびっしり植えられている。
手入れや採取の手伝いがてら、母さんからどんな料理に使うと美味しくなるかとか、煎じるとどういう薬効があるかとか、教えられてたなぁ。料理だけでなくて薬学もかなり齧らされてたんだなって気付いたのは、騎士団でサバイバル的な訓練を受けたときだった。料理と薬学は繋がってる!
おっと、かなり脱線した! とにかく数年ぶりの実家はとっても懐かしいっ!
「ただいまー!」
こっちに居た頃のノリで言いながら、チリンチリンと自宅の呼び鈴を鳴らすとドアの向こうから「はーい!」って声がしてすぐにドアが開いた。
「ハス! 久しぶりね! 元気そうで何よりだわ」
出てきたのはメルシャだった。キャラメル色をした髪と瞳が魅力的な美少女……っていうか、あれ? なんかすんごく大人っぽくなってる! 美少女じゃなくて、美女って感じだ! まあ、最後に会ったのは数年前だから大人にもなるか……。しかもママになったんだしな!
「久しぶり! メルも元気そうだな。子育ては順調?」
「順調よ。ミレさんもユリザリンさんも手伝ってくれるし、ロタも頑張ってるから」
「あはは! そっか、ロタもパパしてんるんだなぁ」
思わず話し込みそうになったところで「ハス君、私に彼女を紹介してくれませんか」って、カムロさんに促されてしまった。そうだった! ごめんカムロさん!
「あっと、すみません。メルシャですよ。俺の幼馴染で、弟の嫁です」
「あら、ごめんなさい。メルシャ・ブレッデです。初めまして」
がばりとお辞儀をするメルシャに、カムロさんがゆったりとお辞儀を返して「初めましてメルシャさん。カムロ・ディザートです。カムロと呼んでください。よろしくお願いしますね」と、やわらかい挨拶を返してくれた。
「はい。よろしくお願いしますカムロさん。立ち話も何ですから、中へどうぞ。ハス、レーンが今ちょうど起きてるから、抱っこしてあげてね」
「うん、抱っこしたい!」
レーンは甥っ子の名前だ。ソワソワしながらダイニングの方へ向かうと、ロタがレーンを抱っこしてミルクをあげていた。おおう、ちゃんとパパしてるなロタ! 兄ちゃん安心したぞ!
「お帰り兄ちゃん! おっ、兄ちゃんの旦那さん、すげぇイケメンだな!」
「ちょ、おまっ!」
こらああ! いきなりぶちかましてくんなよ!
「こら! ロタったら挨拶もしないで失礼よっ!」
ぐにっとほっぺたをつねられて「イダダダ! ごめ、ごめん! ぐあー!」ってなってるロタ。レーンは騒ぐ両親に挟まれても、平気な顔でちゅっちゅとミルクを飲んでた。いつもこんな調子なのか、慣れてる感じがする!
カムロさんが「仲がいいですね」なんて言ってくすくす笑ってロタとも挨拶をしてくれた。さすがにちょっとかしこまった顔で、ロタが「初めまして、ハスの弟のロタっていいます」なんて言ってるのが少し笑えた。瞳は俺と同じ茶色なんだけど、髪は明るい茶髪でとにかく顔が良い。すっきりした雰囲気のイケメンだ。地味顔の俺とはちっとも似てないけど、血の繋がった弟なんだよなぁ……。不思議!
「あら。飲み終わったみたいね。今日もたくさん飲んでくれて嬉しいわ。レーン」
メルシャに抱き取られて背中ぽんぽんされたレーンが「ケフッ」って、かんわいいゲップをした。うわー、赤ん坊って何しても可愛いなぁ! ゲップも可愛いなんて天使過ぎる!
「はは、可愛いなぁ。お腹一杯になったかなレーン。ハス伯父さんだぞー。初めましてだな」
リンゴ色のほっぺをふにふにと突くと、レーンがちっちゃな手できゅっと俺の指を握ってくれた! ちっちゃいけれどしっかり握ってくれるその力加減がまた可愛いっ!
「ううっ、可愛いいが過ぎる!」
「ハス、抱っこしてみて」
「うん、するする!」
そーっと腕に抱いたレーンは、それなりのずっしりとした重みがあって、ふんわりと赤ん坊特有のミルクっぽい匂いがした。くりっとした目が俺をじっと見上げてくる。穢れない瞳がすんごい綺麗だ! 見られてるだけで浄化されそう!
「……かっ、かわっ、かわい! 幸せの塊だ……」
「ぶっは! 兄ちゃんもうメロメロじゃん!」
「おまっ、お前だってレーンのこと可愛いって思ってるだろ。こんっなに可愛いんだから」
「そりゃそうだけどさ。兄ちゃんの顔、父さんのメロメロ顔とそっくりで笑える。ぷっ、くくく!」
ロタは、ほんとによく笑う。そんなところが好きなのよってメルシャがいつか言ってたけど、変なタイミングで吹いたりしないか心配だよ兄ちゃんは。
「ふふ、メロメロなハス君も可愛いですよ。勿論、レーン君もですが」
「あはは! 惚気が凄い! カムロさんは兄ちゃんにメロメロなんだな!」
「ええ、そうですよ。メロメロです」
ぎゃあ! なんでそこで妙に意気投合してやがってんですかこの2人! レーンを抱っこしてるから叫べなかったけど、むちゃくちゃ恥ずかしいっ!
「カ、カムロさんも抱っこ、しますか? いいよな? メル」
「ええ、いいわよ。抱っこしてあげてくださいカムロさん」
「はい。してみたいです」
俺と同じようにそーっとレーンを抱っこしたカムロさんは、腕の中のレーンを見て「初めて赤子を抱きましたけど、……なんというか……感動しますね」なんて言ってふわ……っと微笑んだ。
うわあああああ……、神々しい!
レーンとカムロさんの組み合わせが神々しいぞ! 可愛いと可愛いが共演して超神々しい! 「……ハス、貴方の旦那様って、強烈ね」なんて、メルシャがしきりに瞬きしながら俺に言ってきた。うん、その瞬きの意味、すんごく分かる。眩しいよな俺の旦那様っ!
「異論はない! 俺、今だにカムロさんの伴侶になったのが夢かと思うときがあるし。あ、そう言えば父さんと母さんはどこ行ってるんだよ」
「ユリザリンさん達は店の方よ。今日は貸し切り状態にしてランチの準備をしてるわ」
「そっか。もうすぐ昼だもんな。なんか腹減ってきた!」
「もうっ、ハスったら食いしん坊なところ変わってないわねぇ……」
クスクスと笑われちゃったけど、食いしん坊なのは自覚してる! そして恥ずかしくないぞ! さああてと! カムロさんと一緒に挨拶と結婚の報告を2人にしなくちゃだ! 店の方にも突撃だ! そして挨拶の後は皆で楽しいランチタイムだぞおお!
――父さんと母さんの料理久々だなぁ! すんごく楽しみ!
※甥っ子レーン君登場。両親のいいとこ取りな美形に育ちます。
※自分を凡人だと思っているハスですが、実は薬学スキルも高そうです。仲間を助けて自分も生き残れるタイプ。地味キャラのふりをしたお役立ちキャラ。
51
お気に入りに追加
435
あなたにおすすめの小説
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。

稀代の英雄に求婚された少年が、嫌われたくなくて逃げ出すけどすぐ捕まる話
こぶじ
BL
聡明な魔女だった祖母を亡くした後も、孤独な少年ハバトはひとり森の中で慎ましく暮らしていた。ある日、魔女を探し訪ねてきた美貌の青年セブの治療を、祖母に代わってハバトが引き受ける。優しさにあふれたセブにハバトは次第に心惹かれていくが、ハバトは“自分が男”だということをいつまでもセブに言えないままでいた。このままでも、セブのそばにいられるならばそれでいいと思っていたからだ。しかし、功を立て英雄と呼ばれるようになったセブに求婚され、ハバトは喜びからついその求婚を受け入れてしまう。冷静になったハバトは絶望した。 “きっと、求婚した相手が醜い男だとわかれば、自分はセブに酷く嫌われてしまうだろう” そう考えた臆病で世間知らずなハバトは、愛おしくて堪らない英雄から逃げることを決めた。
【堅物な美貌の英雄セブ×不憫で世間知らずな少年ハバト】
※セブは普段堅物で実直攻めですが、本質は執着ヤンデレ攻めです。
※受け攻め共に、徹頭徹尾一途です。
※主要人物が死ぬことはありませんが、流血表現があります。
※本番行為までは至りませんが、受けがモブに襲われる表現があります。
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
*
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
何も知らない人間兄は、竜弟の執愛に気付かない
てんつぶ
BL
連峰の最も高い山の上、竜人ばかりの住む村。
その村の長である家で長男として育てられたノアだったが、肌の色や顔立ちも、体つきまで周囲とはまるで違い、華奢で儚げだ。自分はひょっとして拾われた子なのではないかと悩んでいたが、それを口に出すことすら躊躇っていた。
弟のコネハはノアを村の長にするべく奮闘しているが、ノアは竜体にもなれないし、人を癒す力しかもっていない。ひ弱な自分はその器ではないというのに、日々プレッシャーだけが重くのしかかる。
むしろ身体も大きく力も強く、雄々しく美しい弟ならば何の問題もなく長になれる。長男である自分さえいなければ……そんな感情が膨らみながらも、村から出たことのないノアは今日も一人山の麓を眺めていた。
だがある日、両親の会話を聞き、ノアは竜人ですらなく人間だった事を知ってしまう。人間の自分が長になれる訳もなく、またなって良いはずもない。周囲の竜人に人間だとバレてしまっては、家族の立場が悪くなる――そう自分に言い訳をして、ノアは村をこっそり飛び出して、人間の国へと旅立った。探さないでください、そう書置きをした、はずなのに。
人間嫌いの弟が、まさか自分を追って人間の国へ来てしまい――
平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます
ふくやまぴーす
BL
旧題:平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます〜利害一致の契約結婚じゃなかったの?〜
名前も見た目もザ・平凡な19歳佐藤翔はある日突然初対面の美形双子御曹司に「自分たちを助けると思って結婚して欲しい」と頼まれる。
愛のない形だけの結婚だと高を括ってOKしたら思ってたのと違う展開に…
「二人は別に俺のこと好きじゃないですよねっ?なんでいきなりこんなこと……!」
美形双子御曹司×健気、お人好し、ちょっぴり貧乏な愛され主人公のラブコメBLです。
🐶2024.2.15 アンダルシュノベルズ様より書籍発売🐶
応援していただいたみなさまのおかげです。
本当にありがとうございました!

親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。

麗しの眠り姫は義兄の腕で惰眠を貪る
黒木 鳴
BL
妖精のように愛らしく、深窓の姫君のように美しいセレナードのあだ名は「眠り姫」。学園祭で主役を演じたことが由来だが……皮肉にもそのあだ名はぴったりだった。公爵家の出と学年一位の学力、そしてなによりその美貌に周囲はいいように勘違いしているが、セレナードの中身はアホの子……もとい睡眠欲求高めの不思議ちゃん系(自由人なお子さま)。惰眠とおかしを貪りたいセレナードと、そんなセレナードが可愛くて仕方がない義兄のギルバート、なんやかんやで振り回される従兄のエリオットたちのお話し。完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる