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国崩し・東瀬織と悪意の箱のこと
国崩し・東瀬織と悪意の箱のこと55-決戦編-
しおりを挟む-もう一柱のヒトカタにして最終攻撃目標〈豊穣の人造神・ウカ〉-
地球の大気圏外、赤道上空36000キロメートル──そこは即ち、静止軌道と呼ばれる宇宙空間。
地上よりも影は濃く冷たく、光は明るく熱い、無音の空間だ。
静止軌道は人が宇宙に手を伸ばすようになってから、多くの人工衛星が投入されてきた場所だが──その空域は、利用価値の低い軌道ポジションだった。
商業的、軍事的に利用価値の高い軌道には多くの人工衛星がひしめいているが、そうでない場所には広いスペースが空いている。地方と都市部の差のようなものと考えて良い。
この空域では、衛星同士の距離は数千キロメートルも離れている。意図的でない限り、衝突することはまずないだろう。
微細なスペースデブリが、ゆっくりと漂う静止軌道上は……深海に似ていた。
そんな静かな宇宙の海の中に、白い柱が浮かんでいる。
デブリの衝突や太陽光の照射で僅かに色あせた、白い柱型の人工衛星だ。
直径10メートル、長さ50メートルのそれは、長い年月をかけて部品を打ち上げ、宇宙空間で自己を組み立てた。
しかし20年以上の時をかけても尚、機能も外観も未完であった。
いつか来たるべき刻に、神として天空から威光を放つために完成を目指した──それは一種のモニュメントだった。
柱の外装にかかっていたカバーに、人の手が……否、神の手が触れた。
剥がれたカバーの下には、この柱の銘が五文字の漢字で記されていた。
『建木・通天柱……。世界の中央に立つ、天と地を結ぶ世界樹の名……』
音のない宇宙空間で呟くのは、少女の姿をした人造の神。
白い水干と緋袴を着た、色素の薄い茶髪の美しい少女は、人の夢の結晶だった。
彼女の名は、若木ウカ。
古の呪術人形の首と、現代科学の体とを繋ぎ合わせて完成した、新たな人造神だった。
多くの人の願い、長い年月、莫大な国家予算を注ぎ込まれた彼女は今、夢の終わりに差し掛かっていた。
『何十年か後……世界の全てに私が満ちて、私の存在が自然に受け入れられた時……私はこの御柱より、神としての姿を晒して、万の人々の拠り所になるはずでした。それが私を作り、ウ計画を進める人達の夢でした。人はいつの時代も、拠り所を欲するものですから……』
ウカは独り、空しく虚空に呟く。
砕けてしまった夢の欠片を思い浮かべて。
そして、一人の人間のことを思い出して……蒼い地球を遠望した。
『剣持一尉……私はあなたと共に戦えたことを、幸いに思います。短い間でも、大きな学びのある時間でした。かけがえのない経験でした。人に寄り添い、人を助け、共に生きる……その素晴らしさを我が身で知ることが出来ました』
ウカの手が、冷たい虚空に伸びた。
手の届かない、蒼い星に向かって。
雷光の中に消えてしまった、もう一人の自分に向けて、
『ありがとう、剣持一尉。私は最後まで、戦術支援AIとしての務めを果たすことが出来ました。でも……私はもっと、多くの人のために働きたかった。それが私の存在意義。私の……唯一の願い』
ウカは静かに、通天柱の白い外壁に足をつけた。
その背中には、翡翠色の糸が繋がっていた。
外壁に垂直に立って、頭上に位置する地球を見上げた。
『私は自己の保全のために戦います。今日を永らえ、いつか人の夢が蘇る日のために……』
地球に伸ばした指先を、遠い星空に掲げる。
通天柱から数十キロメートル離れた空間に、人工衛星の光点が現れた。
一つではない。大型の光点は二つ。小型の光点が数十個。
それらは、人に作られた遊星。
主星たるデウス・エクス・マキナの周囲を回る、機械仕掛けの守護星だった。
大きな光点──大型人工衛星に、太陽の光が当たった。
ソーラーパネルを展開した、本体直径4メートル、全長12メートルの人工衛星。
その表面には、消えかけたロシア語で〈Полюс 3〉と書かれていた。
『攻撃用人工衛星ポリウス。かつての冷戦の残滓。あなた達もまた、役目を果たせなかった夢の星屑。その未練、私が果たしてあげましょう』
ウカの端末と化した〈Полюс 3〉と〈Полюс 4〉が、攻撃陣形を組んだ。
主砲たるレーザー集束器が開口し、照準用小型レーザーのレンズが展開した。
ポリウスとは、冷戦時にロシアがアメリカのSDI構想に対抗して開発した攻撃型人工衛星だ。
冷戦末期に1号機が打ち上げられたものの、政治的判断により軌道投入されず、大気圏突入で廃棄された。
2号機はバイコヌール宇宙基地に放置され、計画は完全に放棄された──と思われていた。
しかし、3号機と4号機が秘密裏に打ち上げられていた。
なんらかの理由で遺棄されていたそれらを、ウカが回収。
自己の防衛端末として改造を施し、今こうして実戦投入となったのである。
同様に、ロシア製の〈アルマースT〉に類する小型攻撃衛星も数十機を鹵獲し、配下に加えていた。こちらは機関砲を装備した攻撃タイプと、レーダーを搭載した偵察タイプが混在している。
『そして我が神体。機械仕掛けのヒトカタ、デウス・エクス・マキナ……』
ウカの足元、通天柱の外装が動き始めた。
外装は音もなく展開して、内包していた巨大なる神体を露わにした。
それは、千手観音を思わせる意匠の、30メートル近い白い神像だった。
本来、数十年後の未来で、AIが社会の全てを人間に代わって担う新時代のモニュメントとして華々しく公開されるはずだった機械の神──というよりは大仏の一種であろう、
このデウス・エクス・マキナの巨大な機体を駆動させる技術は、現代には存在しない。
既存の人工筋肉もサーボモーターも、ここまで巨大な物体の関節を滑らかに駆動させることはできない。
技術力の不足は、時間が解決してくれるはずだった。
故に、一種のマリオネットとして辻褄を合わせた。
デウス・エクス・マキナの頭上には、翡翠色の球体が浮遊していた。そこから全身に糸が伸びている。
これは常温超伝導を応用した高出力モーターをメタマテリアルの繊維で覆った回転駆動体で、メタマテリアルのワイヤーを引っ張ることで全身を駆動させる力技だった。
モーターが発生させる熱はメタマテリアルに吸着、放散させる形で強制冷却を行う。
『私もまた、我が身を戦装束に包みましょう……』
ウカは、デウス・エクス・マキナの蓮華座にて戦闘用装備への換装を行った。
自衛隊の装甲戦闘服や各種ロボット兵器の技術を応用した、空間戦闘用の機動装甲の装着だった。
これにはウカ自身の神性や呪術適正も考慮され、対妖魔兵器のノウハウも注ぎ込まれている。
全てが破格の高級装備だった。
迎撃戦力は万全である──が、
『うっ……!』
ウカの脳裏に、冷たい稲妻が走った。
自分と同じヒトカタ、しかし相反する性質の存在の意識が流れ込んできた。
『ほほほほ……なァに互角の戦いが出来る~みたいな顔してるんですかねぇ~? この戦争素人が』
邪悪なるヒトカタ、もう一柱の人造神、東瀬織──。
『今まで離れすぎていたから、位置が特定できなかった。でも、ここまで来れば分かりますわ。わたくしの予備部品とガラクタの寄せ集めの、出来損ないの居場所が……!』
邪念と悪意に塗れた精神感応が、ウカの頭脳に直接響き渡る。
これは同じ部品で構築されたが故の共鳴。ハイコストの退魔装備でもレジスト不能な、血縁の呪縛ともいうべき現象だった。
『瀬織さん……! 私の性能で、あなたに劣っている所は一つたりともない!』
『じゃあ、なんであなたは負けてんですかね~?』
『私を運用する人間に……敗因がありました。あなたはその弱点を突いた!』
『あら~? 他人のせいにしちゃいますか~? 他責思考は無能な人間の言い訳みたいですわよ~? 俺が評価されないのは世の中の方が間違ってるからだ~? みたいな? ほほほほ……一回死んで異世界転生でもしてみますかぁ~~?』
ウカは思考にダイレクトな挑発を受けながらも、全力で索敵を行っていた。
偵察型〈アルマースT〉のレーダーと、デウス・エクス・マキナの全天光学カメラ、そして自身の魔力探知で瀬織の位置を探す。
それと並列しながら、ウカは考えた。
自分の本当の敗因を。
自分が瀬織に劣っている部分を。
『戦争を理解すること……それは人の憎悪、狂気、怯懦、浅慮、無知、不寛容、あらゆる愚かしさを理解すること。私は……それが出来なかった!』
『そう、意志と英知を併せ持つ人間なぞ、いつの時代も一握り。大衆は愚かで弱い無力! しかしバカとハサミは使いよう。扇動と情報操作で、皆さん鉄砲玉になってくれましたわ~っ! あなたは、それすら学べなかった!』
『私の学習内容に……制限が! かけられていたからっ!』
『あなたを道具として使う人間にとって、都合の悪い情報ですからねぇ~ッ! 便利な道具を自分で使えない道具にするんだから、マジウケですわよ人間って~~ッ!』
ウカと直結していたデウス・エクス・マキナの光学センサーが、光の反射を捉えた。
即、望遠映像を意識に投映。
地球の大気圏を第一宇宙速度で突破してきたロケットの、先端貨物ブロックが外装をパージして中身を放出したのが見えた。
黒い人型の物体が、減速なしにこちらに──通天柱の在る静止軌道にまで、楕円軌道を描いて突っ込んでくる。
否、減速どころか更に加速している。
人間ならGに耐えられない急加速、そして真空であろうとも、人造神の体ならば何も問題ない。
『枷にはめられた哀れな出来損ないの道具! 今から! あなたに! 敗北の味を教育してさしあげますわぁぁぁぁぁぁぁッ!』
『──ッッッ!』
ウカの思考に、初めて鈍い感傷が生じた。
内部構造が劣化したオイルのような不快感に塗れる。
脊椎フレームがじりじりと焦げ付くような錯覚が光ファイバーの神経に充満する。
これらを人間の感情で表すなら──焦燥。
『私が……負・け・る・かーーーーっっっ!』
自分が追い詰められている、敗北するという恐怖を否定するように叫ぶ。
デウス・エクス・マキナの火器管制システムが、各攻撃衛星に迎撃の指令を出した。
東瀬織らしきターゲットは、まだ4000キロメートルの彼方を飛行している。
〈Полюс 3〉と〈Полюс 4〉に搭載された二酸化炭素レーザーが発振され、数十機の〈アルマースT〉から機関砲が発射された。
レーザーは大気のない宇宙空間では視認できない。
機関砲から発射された弾道修正用の曳光弾だけが流星となって、豆粒のように小さい遥か遠方のターゲットに落ちていく。
レーザーは光の速さでターゲットを打ち抜く。
宇宙空間に火花が爆ぜた。
レーダー上では撃墜判定だが、ウカの中の直感がそれを否定した。
『違う! デコイだっ!』
ウルとして剣持と共に戦った経験が生きた。難敵との戦いがこんな簡単に終わるわけがない。
瀬織はなんらかの手段でこちらの索敵を欺瞞したのだ。
頭の中に鈍痛と共にじんじんと広がる共鳴も消えていない。
宇宙空間の距離と速度は大気中のそれとは異なる。
無数の曳光弾の流星雨が、瀬織の進行方向上に降り注ぐ。音速を遥かに超える質量弾を受ければ、軽装甲の手足なぞ容易に吹き飛ぶ──
が、砲弾は全て虚空を切るのみ。
流れ弾で低軌道の人工衛星が何個か砕け散っただけだ。
『どこに……?』
思わず、ウカは自身の首を振って全天を探した。
『ほほほほ……ハリネズミのように武装すれば勝てると思っている。だから戦争素人だと言う……』
瀬織の不敵な挑発が思考に走るや、ウカに対して上空に位置していた〈Полюс 3〉が爆散した。
外装を撃ちぬかれ、姿勢制御用スラスターの推進剤に引火したのだ。
『攻撃! どこからっ!』
ウカはすぐさま敵射点を割り出そうと索敵を始めて、火器管制システムに違和感を覚えた。
思考と連動する〈アルマースT〉のレーダーが、自分とデウス・エクス・マキナをターゲットとして判定している。
『しまっ……!』
いつの間にか、〈アルマースT〉数機の制御を瀬織に乗っ取られていた!
ウカがそれに気づいた時には、〈アルマースT〉の半数がフレンドリーファイアによって撃墜されていた。〈Полюс 3〉も同様の手段で破壊されたのだ。
50キロメートル上空の頭上で人工衛星群が爆発し、無数のデブリが飛散する。
ウカはデウス・エクス・マキナの展開したシールドに守られながら、デブリとは別の飛翔体を確認した。
画像認識に補正をかけると、それが瀬織の装着する〈マガツチ改〉の電子戦用端末であると分かった。
こちらの衛星に打ち込むことで制御を乗っ取り、逆に無線制御したというわけだ。
電子戦能力でウカを凌駕する瀬織らしい戦法であるが──
『その端末、遠くまでは飛ばせないはずです! つまり、あなたは近くにいる!』
『ご明察~♪』
ウカの推測を嘲笑うかのような念話が響き、新たな攻撃が撃ち込まれた。
無数の魔力弾の嵐がデウス・エクス・マキナのシールドに衝突し。激しいメタマテリアル発火現象を引き起こす!
『重連方術弩・信濃! ですわっ!』
瀬織の召喚した方術兵器による攻撃だった。
大技である。射点位置の特定は容易い。だが、メタマテリアル飛散による電磁障害でセンサー機能が低下していた。
そこへ、更に攻撃が叩きこまれた。
『重連方戟斧・金剛ォ!』
瀬織が戦斧型の方術兵器を振るい、直接攻撃を仕掛けてきた!
視認距離にて、黄金の戦斧がシールドに衝突。
数百万トンの仮想質量を押し付けられて、メタマテリアルシールドは砕け散った。
その巨大質量を、デウス・エクス・マキナが千手にて受け止めた。
マニドライブを応用した対魔力用レジストが、膨大な方術と疑似質量を分解し、熱量がエーテルと荷電粒子の奔流と化して渦を巻く。
その最中、瀬織がウカの懐に飛び込んできた。
もはや念話の必要もない。
「宣告通りに! 殺りに来ましたわぁぁぁぁぁぁっ!」
空間に充満したエーテルが、瀬織の生の叫びを伝導する。
瀬織のぐるぐると渦巻く狂気の目と、ウカの焦燥に渦巻く目とが反発しあって視線眼光の火花を散らした。
「いつの間に、こんな距離に!」
「索敵がボケ☆ボケなんですわよォォォォ!」
瀬織の背中の天鬼輪がガチリと回り運命輪転。
殺気と共に黄金の神気が練り上がり、七支刀型の方術武装を召喚した。
「重連方術剣・扶桑ォ!」
瀬織、扶桑刀の黄金一閃を振り下ろす! 太陽神の力の一端を再現した閃光の唐竹割り!
その剣戟を、ウカは大刀で受け止めた
炎を帯びた灼熱の刀身が、逆に扶桑の刃を打ち砕いていく。
「破魔の力を宿すヴァジュラ・カルトリ! あなたの方術は通用しません!」
「あら? そうですかぁ?」
瀬織は不敵な笑みを浮かべた。
ウカは不穏な空気を感じたのと同時に、胸に衝撃を受けた。
「かはっ……?」
至近距離からの、コイルガンの射撃だった。電磁加速されたメタマテリアル弾体が、ウカの胸部装甲を深々と穿っていた。
瀬織はあっさりと扶桑刀を手放して鍔迫り合いを放棄。コイルガンに持ち替えていた。
「お行儀よすぎ~~♪ 戦争が下手糞なんですわよ、あなた♪」
続いて、瀬織はウカの頭部に狙いを定める。
ウカの並列する思考は己の甘さを呪い、自省し、即座に行動に反映させる。
火器管制システムとリンクし、上空の〈Полюс 4〉のレーザーの照準を自分の位置に設定した。
「撃て……ポリウスっ!」
命令、照射、着弾、全てが同時だった。
光の速さで照射された二酸化炭素レーザーは、ウカと瀬織の間の空間を貫いた。
コイルガンの直撃でノックバックしたウカに対して、瀬織はコイルガンを破壊された。
「うっ!」
コイルガン諸共、足場が溶解。
瞬時に身を翻した瀬織だったが、薙ぎ払う形で照射されたレーザーを避け切れなかった。
右肩の装甲と背中の天鬼輪を溶断され、溶けた金属が血飛沫となって無重力空間に舞った。
「ほぅぅぅ……ちょっと、やりますわねぇ!」
「我が身をも武器とする捨て身の戦いは……学習済みです!」
ウカは心の中で剣持に感謝した。
彼の与えてくれた覚悟を以てすれば勝てると信じて、更に我が身を死線の奥に押しこんでいく!
頭上の〈アルマースT〉からの機関砲が、弾雨の掃射となって降り注いだ。
ウカも瀬織も見境なく飲み込む無差別攻撃。
しかし強度に勝るウカの装甲は砲弾を弾き、瀬織がまとう軽装甲の〈マガツチ改〉は砕かれていった。
そこに、更なる追い討ちのごとくデウス・エクス・マキナが、千手腕からワイヤー・ネイルを打ち込んだ。
「ぬっううううううう……っ!」
瀬織は回避せんとしたが、ワイヤーの飽和攻撃を割け切れるものではなかった。
全身の装甲が削られ、抉られ、インナースーツまでもが破られて、その下の制服と素肌が露わになる。
身動きの取れなくなった瀬織に向かって、ウカが炎の二刀を振り上げた。
「これで! 全て! 終わり! ですッッ! ノウマク・サンマンダ・ボダナン・キリカク・ソワカ! カンド・ヴァジュラ・ヴァーラーヒーッッッ!」
ウカの名の由来たるウカノミタマと習合せし、荼枳尼天の真言と共に放たれるは火炎旋風の斬撃。
全ての幻を砕く鋭き炎の叫びが、空間を切断した。
通天柱の周囲が、太陽の影に入った。
灼熱の斬撃の軌跡が、陰中の残光となった。
音もなく、足場が溶け落ちる。
溶解した金属が鮮血のように舞い上がり、瀬織の体が虚空へと投げ出された。
瀬織の長い黒髪が、ふわり、ぱらぱらと、力なく宇宙に踊る。
邪悪なる女神は今──破魔の力によって打倒されたのだった。
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