魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

月見酒

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第三章 魔力無し転生者はランクを上げていく

第十六話 スヴェルニ王国からやって来た友人 ⑯

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 目的を達成して都市ゲラントを出た俺たちは近くで待機していたエテとイヴェールが乗っているステルス機能搭載のオスプレイに似たジェット機に乗ってスヴェルニ王国を後にした。
 そんなジェット機の中で俺たちはいつもの服装に着替え直すとフカフカの座席に座って用意されていたお茶を飲む。お酒が飲みたいところだがそれはホームに帰るまで我慢するとしよう。
 その後は半日掛けて帝都に戻って来た頃には午前11時過ぎになっていた。完全に昼前と言っても言い時間帯だ。
 空港でエテとイヴェールと別れた俺たちはタクシーに乗ってホームに戻ると、リビングではグリードが料理を作って待っていてくれた。空港に到着した時にグリードに連絡したからな。
 クレイヴもソファーに座って寛いでいる。しかし護衛対象者であるフェリシティーに姿が見えなかった。

「グリード、フェリシティーは?」
「フェリシティーさんなら、後ろに……」
 何故か分からないがグリードの声がどこか怯えていた。クレイヴに至ってはグリードの言葉を耳にした瞬間に目を逸らす始末。いったい何があったんだ?と思いながら俺は振り返ると、俯いていて表情は見えないがフェリシティーが立っていた。

「よ、フェリシティー無事で良か――」
 と喋っている途中でフェリシティーが俺の胸に飛び込んでくるように抱きついて来た。
 どうして急にフェリシティーが俺に抱きついているのか分からない。表情を確かめようにも俺の胸に顔を埋めているため見ることが出来ない。え?驚かないのかって?そりゃぁ驚いているさ。だがどっかのラノベ主人公と違って俺は女性に免疫があるからこの程度で困惑したり、挙動不審になったりはしない。

「ど、どうしたんだ?何かあったのか?」
 おかしいな。疲れているのか?言葉に詰まってしまったぞ。

「良かった……」
「え?」
「無事で良かったです」
 フェリシティーは小さく不安そうに、だけどどこか嬉しそうな声音でそう呟いた。
 だが俺はそれだけでなんとなく理解した。

「心配させて悪かったな。ちゃんと無事に帰ってきたぜ」
 俺は優しくフェリシティーの頭を撫でながらそう返事をした。
 俺のそんな言葉を聞けた事で安心したのか、俺の服を握り締める指先から力が抜けていくのを感じると、フェリシティーは大きく溜息をするような深呼吸をした。
 胸辺りに生暖かな湿った空気を感じた俺は疑問に感じたながら怪訝な表情を浮かべてフェリシティーを見下ろす。
 すると勢いよく俺から離れたフェリシティーは眉を逆八の字にして俺に指を突きつける。

「ですが、私は納得したわけじゃありませんので、あとでしっかりと説明して貰います。良いですね!」
「わ、分かった」
 まるで女教師のように言い放つフェリシティーの姿に俺は言葉に詰まりながら返事をした。
 だが今すぐ説明しろと言わない辺り、フェリシティーもお腹が空いているのか、それとも俺たちに気を使っているのか分からない。
 ただ、俺が言えることはグリードとクレイヴが思いのほか口が軽いと言う事を知った事ぐらいだろう。後で注意しておかないとな。
 ま、そんなわけで無事に戻ってきた俺たちはグリードの手料理が冷めないうちに食べることにした。
 今回、テーブルに並ぶ料理は普通の昼食ではなく、宴会用の料理と言うべき品が並んでいた。
 そんな料理を囲んで俺たちは「頂きます」と言う挨拶の代わりにグラスを軽く打ち合わせて「乾杯!」と弾んだ声で叫ぶのだった。
 それぞれのグラスには焼酎やビール、ワイン、オレンジジュース、お茶、水と多種多様な飲み物が注がれている。勿論、誰がどの飲み物なのかは想像に難くない。俺も仕事終わりの酒を飲むつもりでいたが、食事の後でフェリシティーに説明をすると言う最終任務があることを、隣に座るフェリシティー本人からの突き刺さるジド目で思い出されてしまったため、渋々、お茶をグラスに注いだのだ。
 せっかくお酒に合いそうな料理が並んでいるのにお酒が飲めないってなんの罰ゲームだよ。てか、俺は今回頑張ったよな?ブラック・ハウンドの幹部とボスを倒したはずだよな。なのに1人だけ楽しみを没収されるってどんな拷問だよ!

「ジンさん、分かっていますよね?」
 爽やかな笑み向けながら訊ねてくる。しかしその瞳は全然笑ってはいなかった。
 そんな彼女を見た瞬間背筋に冷たい何かがスッと通り過ぎる。

「あ、ああ。勿論だ」
 俺はビクつきながらも、返事をする。あんな冷たく脅迫紛いの質問は気まぐれ島でも無かった。
 俺だけ体感温度が数度低いまま宴会は夜の8時まで続いて幕を閉じた。
 飯を食べ終わった俺は自分の寝室に戻ってベッドに横になる。別に疲れて眠くなったわけじゃない。ま、寝ようと思えば寝れるが、今寝たら間違いなくフェリシティーのブリザードのような冷たい視線を浴びる事になる。それだけは勘弁だ。
 コンコン。
 寛いでいるとドアをノックする音が聞こえる。誰が来たのか考える必要も無いほど分かっているし気配で確認済みだが、念のために「誰だ?」と言っておく。

「フェリシティーです。入っても良いですか?」
「ああ」
 言葉短く生返事をするとフェリシティーが入ってくる。
 先ほどまでは楽しそうな明るい笑顔を浮かべていたが、今は覚悟を決めたようなしかしどこかその表情には影が落ちていた。いったい何を考えているのか俺には分からないし、考える必要もない。なんせ今からその事を聞くのだから。
 それにこの俺が女性の表情を見て何を考えているのか分かるわけがない!戦闘ならある程度分かるんだけどな。ま、悲しいか、嬉しいかってぐらいならわかるけどな。
 俺は入ってきたフェリシティーを座るように促しながら冷蔵庫からお茶の入った500ミリリットルのペットボトル2本を取り出して、1本をフェリシティーに渡しながらベッドに座る。
 ってなんでフェリシティーまでベッドに座るんだ?
 俺からお茶を受け取った際にフェリシティーは小さな声で「ありがとうございます」と呟きながら俺の隣に腰を下ろしたのだ。椅子ならオフィスチェアがあるだろ。それに絨毯だって敷かれてるんだからその場に座っても汚れる心配はない。なのになんで?ま、良いか。
 考えていても仕方が無いので俺はさっそく話を切り出そうとしたが、

「どうして倒しに向かったりしたんですか?」
 数瞬早くフェリシティーがどこか掠れた声で問いかけてきた。
 なぜそんな辛そうな声で聞いてくるのか俺には分からない。表情を見ようとしても俯いていて分からない。
 ただ俺はフェリシティーに辛い想いをさせたって事はなんとなく分かる。
 ここで言葉を選んで言えばフェリシティーはそこまで怒る事はないだろう。だがそれを彼女が望んでいるとは到底思えない。こんな表情をさせたのは俺の責任だ。ならその責任を取るのが男ってものだろう。
 俺はただ真っ直ぐと前を見つめて本心を伝える事にした。

「俺は俺がしたい事をしただけだ」
「ブラック・ハウンドの人たちを倒す事がですが?」
 少しどこか怒気の篭った声音で聞き返してくるフェリシティーに視線だけを向けたが、俯いたままだった。しかし先ほどよりも渡したペットボトルを握る手に力が入っているような気がした。

「間違ってはいないが、そうじゃない。俺は早くフェリシティーお前の恐怖を取り除きたかった」
 かざりっけの無い本心を思い出話をするかのように口にする。

「またいつ襲ってくるかも分からない敵に怯え、俺たちに心配させまいと無理をした笑顔を向けるお前を見るのは嫌だった。だけどそれを取り除く方法が分からなかった。だけどこないだ屋上でフェリシティーが言ってくれたよな?」
「え?私ですか?」
 とても意外だったのかようやく顔を上げて俺の方へと向けてくるが、その顔は目を見開けて呆けておりマヌケな顔だった。だが可愛らしいと思えた。

「そうだ。覚えてないか?お前は、学生の時は友人のためとあらば平然と危険へ飛び込んでいました。ってな」
「た、確かに言いましが、そのあとに私が言ったこと覚えてますか!」
 フェリシティーは手に持っていたお茶を手放すと俺に迫り寄って来て、呆れと怒気の含んだ声で反論する。と言うよりも叱って来る。
 そんな彼女の姿に俺は反射的に体を反らせる。

「私はそのあとに、それを見て心の底から心配する人がいるのです。そこのところをちゃんと考えてください!って!」
「あ、ああ。確かに言われたな。だから俺は――」
「コッソリ行って、ブラック・ハウンドの人たちを倒してコッソリ戻ってくるつもりだったんですよね?」
 言い訳を言うつもりが、先にフェリシティーに言われてしまった。拙い!非常に拙い!この流れはイザベラやジュリアスと同じ長時間説教コースだ!それにフェリシティーも何度も見た事のある説教顔をしている。
 だけどここで否定したらもっと追求されれもっと長くなる事は間違いない。

「そ、そうだ」
 長時間説教コースと言う不安に急き立てられた俺の声はどこかビクついていた。

「私にバレるとは思わなかったのですか?それにブラック・ハウンドの本拠地があるのはスヴェルニ王国です。もしも入国している事が知られたら刑務所に入る羽目になっていたんですよ!なのにどうしてそんな危険を冒してまで向かったりしたんですか!」
 いつもは丁寧で滑らかな口調で喋るはずのフェリシティーだが、不満が爆発したかのか、物凄い勢いで愚痴るように怒鳴りだす。
 俺は今すぐにでもこの状況を打破する方法を考えなければならないのだが、スヴェルニ学園に在籍していた時には一度も見たことも無いフェリシティーのそんな姿に驚き、それどころではなかった。
 結果的に俺は、危険を冒したのか?って問いに頭に浮かんだ事をそのまま口にしてしまう。

「フェリシティーを助けたかったからだ」
「え?」
「さっきも言ったが、いつ襲ってくるか分からない恐怖に怯えながらも家族の事を心配して、それを俺たちに気づかれないように無理に笑みを浮かべるフェリシティーは正直見たくなかった。だから元凶を潰せば学生時代に見せた笑顔が戻ってくると思ったんだよ」
 友人が困っているんだ。助けるのは当然だろ。ましてや命を狙われながらも家族を心配して、俺たちには心配掛けまいと一生懸命に笑顔を作る姿なんて俺は見たくなかった。
 だから俺は元凶を潰した。ってこれだと、結局は何も考えてない猪突猛進と一緒なんじゃ。ヤバイ!このままだと間違いなく長時間説教コースだ!

「つ、つまりだ――」
 俺は慌てて長時間説教コースにならない言い訳を何も思いついていない脳みそをフル回転してしようとしていた時――唇に温かく柔らかい感触が覆う。
 一瞬何が起きたのか分からなかった。完全に脳みそがフリーズした。だが瞬時に俺は理解した。
 フェリシティーにキスをされているんだと。
 そしてフェリシティーの顔が見える距離まで離れると、

「ずるいですね。そんな事を言われれば、もう何一つとして文句を言えないじゃないですか」
 潤んだ瞳を俺に向けたながら彼女は湿った空気に混じって呟いた。
 どうしてフェリシティーがそんな事をしてくるのか俺には分からない。女心と秋の空って言うぐらいだしな。
 今にも泣きそうな表情をしている原因は俺にあるのだと理解できた。
 俺はどうにかしてフェリシティーの涙を止めようと彼女の頬に手を当てた。

「悪い」
「何故、ジンさんが謝るんですか」
 頬に触れている俺の右手にフェリシティーは左手を当てると、少し涙声で問いかけてきた。

「いや、今にも泣きそうだったからな」
「本当にジンさんはずるい人ですね」
 微笑を浮かべた彼女は涙声で俺を責めるような言葉を呟きながら目を瞑る。しかしそんな彼女の言葉に悪意は感じられなかった。
 フェリシティーはそのあと、何も喋ろうとしない。ただ俺の手の温もりを感じるように目を瞑ったままだ。

「ジンさん」
「なんだ?」
 ようや口を開いたフェリシティーは目を瞑ったまま語りかけるように俺の名前を呼ぶ。
 そしてゆっくりとだがハッキリと目を開けた彼女は口も開いて――

「私を抱いてくれませんか?」
 と、優しく、だけどどこか不安そうな声音で呟いた。
 え?今なんて言った?
 俺はその言葉が理解出来なかった。いや、意味は理解出来る。だが何でいきなり抱いて欲しいって事になるんだ?
 その理由が分からなく俺は混乱する。
 しかし彼女のダーク・マゼンタ色の瞳を見た瞬間そんな理由を考えるのが無粋であると悟った。
 だからこそ俺は「いいんだな?」なんて問い返すような事は言わず、フェリシティーをベッドに寝かせて覆い被さる。
 普段は気品があり、見た目は外人なのに性格は大和撫子のようなフェリシティーが恥ずかしそうに呟く。

「そ、その……初めてなので優しくして貰えると嬉しいです……」
 可愛い!これがギャップ萌えって奴なのか!っと危ない危ない。最近欲求不満だった事もあってか飛びつくところだったぜ!
 冷静になった俺はゆっくりと顔を近づけて、

「任せろ」
 俺は短く呟き唇と唇を重ね合わせた。
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