上 下
184 / 274
第三章 魔力無し転生者はランクを上げていく

第四話 スヴェルニ王国からやって来た友人 ④

しおりを挟む
 ま、そんなわけで俺たちは訓練所に来ていた。
 全員参加の訓練は数日ぶりだが問題ない。
 各自軽くストレッチを行った俺たちは一箇所に集まる。

「それで今から何をするんでしょうか?」
 フェリシティーが問いかけてくる。
 どうやらフェリシティーは現役の冒険者がどんな訓練をしているのか気になるようだ。
 実家がギルドを経営してるんだから気になるような事でもないと思うんだが、別のギルドだからなのかもしれない。
 ま、そんな話は置いといて。
 何をすると言われてもな。

「いつもなら、各自好きな訓練をしているからな」
「え?訓練メニューとか無いのですか?」
「これと言った訓練メニューはないな。最初は各自自由訓練だ。魔力操作の訓練をしたり、新たな技の開発や習得、あとは模擬戦をしたりだな。ま、最後は念のために陣形とイメージトレーニングはしているが、決まったメニューと言うのはないな」
「そ、そうなんですね。私の父が経営しているギルドでは訓練メニューがあったので、てっきり他のギルドでもあるものだと」
「ま、そこはギルドそれぞれと言うことだろ」
「ただ単に貴方が訓練メニューを作るのが面倒なだけではないのですか?」
 アインめ、何を適当な事を言ってるんだ。

「なら、俺が作った訓練メニューをお前はするのか?」
「するわけないでしょ」
 なら、最初から罵倒するような事を言うんじゃねぇよ。
 俺は鋭い視線をアインに向けるが気にする様子もなく、銀を撫でていた。コイツは俺以上に自由に生きている気がする。

「では今日はエンドレスバトルはしないのか?」
 影光が質問してくる。
 エンドレスバトルか。さてどうしたものか。

「あ、あの。そのエンドレスバトルって言うのはなんでしょうか?」
「ん?そう言えばフェリシティーに説明するのを忘れていたな。エンドレスバトルって言うのは簡単に説明するなら、勝つまで終わらない模擬戦だ」
「具体的にはどんな内容なのでしょうか?」
「一対一で模擬戦を行って負けた者が次の相手と戦う。それの繰り返し、戦う順番は始める前にジャンケンで決めるが、一周したからと言って終わりじゃない。勝つまで終わらない。制限時間はあるからそれまでに決着が付かなかったら、交代になるけどな。ただし2回連続で引き分けなければ交代は無しだ」
 1試合の制限時間は5分。
 致命傷と思われる攻撃が決まったと観戦者の半数が思ったらそこで決着。
 ま、大まかなルールはそれだけだ。
 軽傷なら放置して戦う奴も居るし、アリサの治癒魔法で治して貰う奴もいる。
 それにアリサの治癒魔法の訓練にもなるし、観戦するだけでも自分の観察眼を鍛える事になるからな。色々とお得なんだ。

「そ、それはなんともハードな訓練ですね」
「そうか?フリーダムうちでは大人気の訓練方法だぞ。そうだよな?」
「私はいっぱい戦えて楽しいのだ!」
「合法的に相手を倒せるのは嬉しいですしね」
「強くなれるからの」
「撃って撃って撃ちまくれるから最高だぜ!」
「疲れますけど、強くなれるので!」
「眠い。だけど強い相手と何度も戦えるのはありがたい」
「ほらな」
「あはははは……」
 頬を引き攣らせながら笑ってるが、フェリシティーどうしたんだ?
 だけどエンドレスバトルにフェリシティーを参加させるのは少し厳しいかもしれないな。なんせレベルが違い過ぎるからな。
 ま、最初は普通の訓練で良いだろう。
 だが問題は誰に教えさせるかだ。
 フェリシティーは銃器全般を扱うから一番良いのはアインだろう。アリサは教え方が全て擬音語になりそうだし、クレイヴは教える以前にやりたがらないだろうから、論外。やはりここはアインに任せてみるか。
 ま、問題なのは素直に引き受けて受けるかどうかだが。

「アイン、フェリシティーを見てやってくれないか?」
「別に構いませんけど」
「え?」
「何故、そんなに驚いているのですか?」
「いや、だって絶対に嫌がると思ったからな」
「貴方は私を何だと思っているのですか。護衛対象者である彼女を鍛えるのは当然です。ましてや私と同じタイプなのですから」
「え?それって」
 アインの言葉に驚くフェリシティー。
 同じとあらば無理もないか。

「私も魔導銃全般を使います」
「そうなんですね。って私教えましたか?」
「いえ、調べましたので」
「そ、そうなんですか」
 アインの不思議な力に驚いているようだな。だけど気にしない方が身のためだぞ。
 でもまアインがあっさりと引き受けてくれたお陰でどうにかなりそうだな。

「フェリシティーの訓練はアインに任せて俺たちも各自訓練と言うことで」
 俺の指示に全員が訓練を始めた。
 俺は瞬脚の訓練、影光とグリード、ヘレンとクレイヴと言う組み合わせで模擬戦をしていた。
 で、訓練場の隅でアインとフェリシティーが訓練をしているようだが、銃を使っての訓練ではなさそうだ。
 その場に座ってなにやらしている。多分だが魔力操作の訓練だろう。
 で、銀と三叉熊トライデント・ベアのトアはと言うと二人とも小動物サイズになってじゃれ合っていた。なんとも愛らしい光景である。
 そんなこんなで1時間があっと言う間に過ぎた。

「大丈夫か?」
「は、はい……大丈夫です」
 俺には分からないが魔力操作で相当な精神と体力を消耗したのだろう。
 その場に横たわっていた。

「いったいどんな訓練をしていたんだ?」
「これです」
「なんだこれ、黒い砂?」
 桶の中に大量に入っていたのは黒い砂だった。砂鉄のようにも見えるな。
 触ってみたが唯の砂の感触だ。炭を粉末にした物ではないと言う事が分かったな。

「これは魔石です」
「魔石って洞窟内によくある石の事か?」
「その通りです」
 魔石とは魔力を含んだ石や鉱石の事で、空気中に存在する魔素を多く吸収する事で出来るものだ。
 ただし魔石に含まれる魔力は発掘される高山の場所によって異なる。
 その理由としては空気中に含まれている魔素の濃度が原因である。
 濃度が濃いほど短時間で多く含む事が出来ると言うわけだ。
 気まぐれ島にも同じような物が幾つもあった。ま、暇な時は趣味として採掘したりしてたけど。

「この砂は魔石を加工する際に出た粒です。そしてこれに魔力を流し込むと――」
 そう言ってアインは片手で砂を掴み魔力を流すとまるで1つの球体へと変化した。

「この通り、球体にする事が出来ます。ただし魔力を流し込むのを止めれば――」
 その瞬間球体が崩壊し砂と戻りアインの指の隙間から流れ落ちる。

「元に戻ってしまいます」
「へぇ~面白いな」
「一定以上の魔力を流し込まなければ、球体を作る事が出来ませんし、手に取った魔石の砂の量で魔力量も変わってきます。ですから魔力操作には持って来いなのです」
「そうなのか?」
「やはり、貴方は馬鹿ですね」
「悪かったな。魔力がないから分からないんだよ」
「そうでしたね」
 おい、今鼻で笑わなかったか?
 ま、一々気にしていても仕方がないか。

「私が彼女にさせているのは、100グラムの魔石の砂を球体にするのに必要な魔力の見極めとそれの継続です」
 見極めと継続か。これまた精神的疲労が多そうな内容だな。

「少しでも多ければ、球体の強度が上がり、少なければ砂に戻ります。ですから球体として形が保てる程度の魔力量を見極めさせ、それが無意識にでも出来るようになる訓練をさせているのです」
 な、なるほどな。
 今の話を聞いて魔力が無い俺でもこれの難しさが理解できた。
 つまりは球体を作るのに魔力が5必要だとすれば、4.9なら崩れ、5.1なら強度が強いという事だ。
 だが普通に見ているだけなら5と5.1の違いなんて分からない。レグウェス帝国に技術によって生み出されたサイボーグであるアインにとってその違いを見極める事など簡単なのだろう。
 そんな彼女に魔力操作を教わっているんだ。上達することは間違いないだろうが疲れは相当なものの筈だ。

「彼女はヘレンほどでは無いにしろ魔力操作の才能があります。1週間も続けていればある程度モノに出来るでしょう」
「だとよ、良かったな」
「こ、これは1週間も続けるのですか。魔力枯渇で死にそうですね」
 フェリシティーはアインの言葉に用意されていたタオルで汗を拭きながら苦笑いを浮かべる。

「安心してください。そんな不効率な事はさせませんので」
「あ、はははは……」
 平然と答えるアインの言葉にフェリシティーから気力の無いから笑いが聞こえてくる。分かるぞ、今のは流石に俺でもわかる。これほど安心できない内容はそうそう無いだろうからな。
 ま、そんなわけで俺たちは訓練を切り上げてリビングに戻ってきた。
 グリードが作ってくれたオリジナルフルーツジュースを飲みながら体を休ませる俺たち。あ、そう言えば。

「フェリシティー」
「なんでしょうか?」
「これから此処に泊まるわけだからな、必要な物とかあるだろ。疲れているかもしれないが買い物にいかないか?」
「本当ですか。実はソーイングセットをオボロさんの所に忘れてきてしまいまして、新しいのを買いに行こうかと思っていたところなんです」
「そうか。なら買いに行くとするか」
「はい」
 フルーツジュースを飲み終わった俺とフェリシティーは立ち上がる。念のために聞いておくか。

「お前等はこのあとどうするんだ?」
「拙者は寝室で刀の手入れをしようかと」
「私はマスターと一緒に寛いでいます」
「私はアリサと一緒に訓練するつもりなのだ」
「僕は夕食の材料を買いに行こうかと」
「寝る」
 各自が自由に過ごすみたいだな。クレイヴが熟睡しないように祈るだけだな。

「分かった。だけど念のために全員インカムは持ち歩いておいてくれ」
『了解』
「それじゃ、行こうか」
「はい」
 俺とフェリシティーは一緒に買い物に向かった。ソーイングセットならコンビニでも買えるが、女子だしな他にも必要な物があるだろうし、なによりベッドとテーブルを買わないといけないので俺とフェリシティーは俺がいつも家具類を買っているお店に来ていた。ソーイングセットは後で買って貰えば良いだろう。
 1時間ほどで全ての買い物が終わった俺たちはホームに向かって歩いていた。

「ベルヘンス帝国は初めて来ましたので思いのほか買い込んでしましました」
「そ、そうだな」
 フェリシティーの言葉に同意の言葉を返すがどこかぎこちない返事になってしまった。
 いやね初めての場所で目にしたことの無い物を見れば欲しくなるのは分かる。俺だってヌイシャ連邦国で色んな種類の酒を衝動買いしてしまったからな。
 だけど買いすぎじゃないですかね。一日で30万RK以上の買い物って。流石の俺でもプライベートの買い物でそこまで使ったことはないぞ。
 と言うかなんでそんなに楽しんでいるんだ?数時間前まで怯えていたのに。
 影光たちに鍛えて貰える事が自信になっているのか、それとも俺の事を信頼してくれているのか、はたまたその両方なのかは分からないが、落ち込んでいるよりかはマシか。

「それにしても、こうして2人で出かけるのは初めてですね」
 俺の顔を覗き込んで来たフェリシティーは笑顔でそう言って来る。

「ん?言われてみればそうだな。スヴェルニ学園に在籍していた時はいつもジュリアスたちが居たからな」
「ジュリアス君たちが居た時は気付きませんでしたが、ちゃんと気遣ってくれているのですね」
「ん?何のことだ?」
 突然、そんな事を言って来るフェリシティーの言葉に首を傾げる。

「私が落ち込んでいると分かれば慰めてくれましたし、自信を付けるためにフリーダムの皆さんの訓練に参加させて貰っただけでなく色々と指導もしてく下さいました。それに今だってさり気なく道路側を歩いているじゃありませんか」
 言われて気付かなかったが、確かに俺は道路側を歩いていた。
 別に気にしてたわけじゃない。本当に無意識で道路側を歩いていただけなんだが。

「そういったさり気ない気遣いは女性として高評価ですよ」
「別に評価されるためにしてるわけじゃないんだけどな」
「なら、尚更高評価ですね」
 嬉しそうに笑みを浮かべるフェリシティー。
 まだ美女と呼べるほど大人びた雰囲気ではないが、同世代の中では間違いなく大人びた雰囲気を出している彼女が浮かべる笑みはとても魅力的だと感じた。
 だからと言って恋人の関係を望みはしない。と言うか俺みたいな男をフェリシティーが好きになる筈がないからな。

「ありがとうよ」
「はい」
 友人と言うには遠くも感じ、ただ仲間、相棒と言うには相応しい言葉を交わした俺たちはホームへと戻るのであった。
しおりを挟む
感想 255

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

元公務員が異世界転生して辺境の勇者になったけど魔獣が13倍出現するブラック地区だから共生を目指すことにした

まどぎわ
ファンタジー
激務で倒れ、そのまま死んだ役所職員。 生まれ変わった世界は、魔獣に怯える国民を守るために勇者が活躍するファンタジーの世界だった。 前世の記憶を有したままチート状態で勇者になったが、担当する街は魔獣の出現が他よりも遥かに多いブラック地区。これは出現する魔獣が悪いのか、通報してくる街の住人が悪いのか……穏やかに寿命を真っ当するため、仕事はそんなに頑張らない。勇者は今日も、魔獣と、市民と、共生を目指す。

日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊

北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。

騙されて異世界へ

だんご
ファンタジー
日帰りツアーに参加したのだが、気付けばツアー客がいない。 焦りながら、来た道を戻り始めるが、どんどん森が深くなり…… 出会った蛾?に騙されて、いつの間にか異世界まで連れられ、放り出され…… またしても、どこかの森に迷い込んでしまった。 どうすれば帰れるのか試行錯誤をするが、どんどん深みにハマり……生きて帰れるのだろうか?

虚無の統括者 〜両親を殺された俺は復讐の為、最強の配下と組織の主になる〜

サメ狐
ファンタジー
———力を手にした少年は女性達を救い、最強の組織を作ります! 魔力———それは全ての種族に宿り、魔法という最強の力を手に出来る力 魔力が高ければ高い程、魔法の威力も上がる そして、この世界には強さを示すSSS、SS、S、A、B、C、D、E、Fの9つのランクが存在する 全世界総人口1000万人の中でSSSランクはたったの5人 そんな彼らを世界は”選ばれし者”と名付けた 何故、SSSランクの5人は頂きに上り詰めることが出来たのか? それは、魔力の最高峰クラス ———可視化できる魔力———を唯一持つ者だからである 最強無敗の力を秘め、各国の最終戦力とまで称されている5人の魔法、魔力 SSランクやSランクが束になろうとたった一人のSSSランクに敵わない 絶対的な力と象徴こそがSSSランクの所以。故に選ばれし者と何千年も呼ばれ、代変わりをしてきた ———そんな魔法が存在する世界に生まれた少年———レオン 彼はどこにでもいる普通の少年だった‥‥ しかし、レオンの両親が目の前で亡き者にされ、彼の人生が大きく変わり‥‥ 憎悪と憎しみで彼の中に眠っていた”ある魔力”が現れる 復讐に明け暮れる日々を過ごし、数年経った頃 レオンは再び宿敵と遭遇し、レオンの”最強の魔法”で両親の敵を討つ そこで囚われていた”ある少女”と出会い、レオンは決心する事になる 『もう誰も悲しまない世界を‥‥俺のような者を創らない世界を‥‥』 そしてレオンは少女を最初の仲間に加え、ある組織と対立する為に自らの組織を結成する その組織とは、数年後に世界の大罪人と呼ばれ、世界から軍から追われる最悪の組織へと名を轟かせる 大切な人を守ろうとすればする程に、人々から恨まれ憎まれる負の連鎖 最強の力を手に入れたレオンは正体を隠し、最強の配下達を連れて世界の裏で暗躍する 誰も悲しまない世界を夢見て‥‥‥レオンは世界を相手にその力を奮うのだった。              恐縮ながら少しでも観てもらえると嬉しいです なろう様カクヨム様にも投稿していますのでよろしくお願いします

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話

kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。 ※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。 ※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 異世界帰りのオッサン冒険者。 二見敬三。 彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。 彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。 彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。 そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。 S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。 オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?

処理中です...