魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

月見酒

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第二章 魔力無し転生者は仲間を探す

第七十八話 銀髪の吸血鬼少女 ⑫

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 盗聴される心配がないと分かった俺はさっそく事情を聞くために質問した。

「俺たちは敵対派閥の吸血鬼たちを倒せば良いと聞いて来たんだが、具体的にはいつだ?」
「大まかな日にちは私にも分かりません。しかし近日中とだけ言っておきましょう」
 なんとも曖昧な。
 それにしても予想外だ。
 ヴァンパイアハンターでハルナの上司だからどれだけ厳つい人かと思ったが、インテリお兄さんだったとは。
 それにインテリだからと言って堅物じゃない。とても爽やかで好感の持てる男だ。
 ま、奴から感じる気配は尋常じゃないけど。さすがは超等執行官と言ったところか。

「分かった。なら俺たちはそれまで何をしていれば良い」
「そうですね。貴方たちは冒険者ですが、今はヴァンパイアハンターです。マーベラス特等の直属の部下と言うことで登録しておきますから自由に過ごしてください。ただし一定階級でなければ入れない区画なんかありますから気をつけてください。皆さんは特等の直属の部下ですが、階級は三等執行官ですから」
「分かった」
「あ、それから西塔には行かない事をお勧めします」
「西塔に。なんでだ?」
「あそこは敵対派閥のテリトリーですから、その服装で行けば」
「あ~なるほどな。分かった行かないようにしよう。無駄に争うのは面倒だからな」
「では、マーベラス特等。彼等を寝泊り出来る部屋に案内してきてください」
「分かりました」
 簡単な会話をした俺たちはハルナの案内で部屋を出た。それにしてもはぐらかされた気もしないではない。
 確実な日にちは決まってはいない。だが、近日中に何かが起こることだけは分かっている。
 いったい何が起こるって言うんだ。
 数分してハルナが木製の扉のドアをあけた。
 中はとても簡素でテーブルや机すらない。
 あるのは大人がどうにか出れるぐらいの小窓と二段ベッドが両サイドに置かれているだけだった。

「ここが皆さんのお部屋です」
 その言葉に俺たちの目から光が消えた。

「あ、あのどうかされたんですか?」
「まさか俺たち全員この部屋で数日暮らすのか?」
「はい。皆さんは三等執行官ですからこの部屋になります」
 確かに軍だと階級で4人部屋、2人部屋、個室と別れるが、まさか雇われた俺等まで4人部屋で暮らす羽目になるとは思わなかった。
 いや、今回は客人じゃなく依頼だ。内部の人間に手を貸して貰って潜入している状態と言っても過言ではない状況だ。
 だから文句が言えるたちばでは無いが流石に問題があるだろ。 
 別に俺たち全員成人してるし、そう言った関係になるとは思ってない。と言うか誰もそんなこと微塵も思ってはいない。
 だけど同じ1つの部屋で皆で寝られるかと問われれば、流石に考えさせられる。
 特にアインが問題だ。
 この傲慢不遜メイドが黙っているとは思えないからだ。

「アイン?」
 部屋に最初に入ったアインの後姿に俺たちは困惑する。コイツいったい何を考えているんだ?

「何をしているんですか?早く入らないと不自然に思われますよ。あ、それから私は右の二段目を使わせて貰いますから」
 そう言ってアインは右のベッドに座る。
 あまりにも予想外の出来事に俺たちは数秒間思考が停止していた。
 ともかく俺たちは部屋に入り、それぞれが寝るベッドを決めた。
 アインとヘレンが右の二段目と一段目。俺と影光が左の二段目と一段目だ。

「朝食の時間になったら呼びますのでそれまでゆっくり休んでいてください。それではお休みなさい」
 そう言うとハルナは扉を閉めた。

「さてアイン。いったいどう言った心境だ」
「何がですか?」
「お前が俺たちと一緒の部屋で寝ることを素直に受け入れたことだよ」
「その事ですか。別に大した理由ではありません。既に依頼は始まり敵対派閥も直ぐ傍にいます。そんな状況で目立つ行為は避けるべきでしょう」
「その通りだが、またなんで」
「決まってるじゃありませんか。マスターのためですよ。もしも目立ち私たちの正体がバレでもしたらマスターに危険が及びます。それを避けるために私は我慢しただけのこと。出なければ誰が蛆虫と同じ部屋で寝たりしますか」
 まさかあのアインの口から我慢と言う言葉が出てくるとは思わなかった。
 これまでは俺が銀の名前を出すまでは傲慢不遜な態度で好き勝手にしてたサイボーグ女が自ら我慢するなんて……成長ってなんて素晴らしいんだ。涙が出そうになる。
 ま、相変わらず口は悪いけどな。

「それでアイン。この部屋に隠しカメラや盗聴器は仕掛けられてないか?」
「ありますよ。ですがこの部屋に入った時にハッキングして全て壊しておきました」
「そうか」
 アインにかかれば電子機器なんて敵じゃないな。ま、有線の外部接続は出来ないけど。

「それよりも影光はダグラスに会ってどう思った?」
「何か隠しているのは間違いないと思う」
「やはりお前もそう思ったか」
 あのタイプの人間は澄ました顔で嘘を吐くからな。また中々ボロを出さないから面倒だ。
 問題なのは奴が敵対派閥の内通者じゃ無いことだ。派閥のトップが敵対派閥と手を組んでいたらそれこそ終わりだ。それどころか何で今まで行動を起こさなかったのか不思議なぐらいだからな。

「それにしてもやはりあの男は只者じゃありませんね」
「アインもそう思うのか?」
「はい。きっとこの部屋もあの男が用意させたものでしょう。内装は確かにみすぼらしく三等執行官が使う部屋と同じ造りですが、壁と壁との間は分厚い鋼鉄の板が入っていますし、その木製の扉も思いのほか頑丈に作られています。もしかしたらこの部屋は疑われている者たちを監視するための部屋。もしくは謹慎などで使う部屋なのかもしれません」
「だろうな。ハルナに雇われたとは言え、早々信用されるわけがないからな。ま、その日が来るまでは大人しくしてるさ」
 それにこれはチャンスでもある。
 ここ最近まともな休みが無かったからな。ベッドのランクは落ちるけど部屋でのんびり出来るのは間違いないしな。

「ま、今日はどうせもうする事はないだろうし、さっさと寝ようぜ」
「そうですね」
 俺たちは電気を消して就寝に入った。うん、やはりベッドが硬いな。


 10月24日水曜日。
 小窓から差し込む日光で目を覚ました俺は軽く背伸びをする。
 寒っ。さすがは北国だな。いっきに眠気が吹っ飛んでしまった。
 ベッドから降りて小窓から外を眺める。
 高い城壁でそれ以上は見えないか。だけどこんな朝早くからヴァンパイアハンターたちは朝の鍛錬に励んでいた。
 服装からしてハルナたちと同じ派閥の奴等なんだろが、それにしても朝早くから模擬戦が出来るな。
 俺たちフリーダムの戦闘能力から考えれば遥かに低いレベルの模擬戦だ。それでも朝か遣っていることに俺は感嘆した。
 お、あれはハルナか。特等の癖にアイツも朝かよくやるよな。
 グレーの軍服姿のハルナの右手には以前戦った時に持っていた同じ銀色の槍が握られていた。スペアがあったのか。

「なんだ仁、もう起きてたのか」
「おはよう影光」
 ベッドから立ち上がった影光は俺の隣にまでやって来る。
 それにしても何がもう起きてたのかだ。俺がベッドから降りた足音で気付いていた癖によ。

「それで何を見ておるのだ?」
「あれだよ」
「ほう………なかなかやるな」
「ああ。他の連中とは明らかにレベルが違うな」
 素人目からでも分かるほどハルナの動きは洗練されており無駄が無い。
 特にあの三連突きはさすがの俺でも3%の力で躱すのは難しいだろうな。

「仁よ、あそこ」
「ん?」
 真剣な声音で影光は城壁の上を指差す。
 そこには黒い外套を被った男がハルナに銃を構えようとしていた。

「拙いの」
「ああ、ちょうどハルナ殿からは死角だ」
 俺はアイテムボックスからパチンコ玉を取り出す。
 それに気がついた影光が空気を読んで小窓をあけてくれた。
 取り出したパチンコ玉を親指で弾く。
 弾き飛ばされたパチンコ玉は早朝の空気の中を高速で移動しアサルトライフルのトリガーに指を掛ける男の右手を撃ちぬいた。

「ぐあああああああぁぁ!!」
 突然の激痛に男は思わず絶叫する。
 早朝の静かな要塞に男の絶叫はよく響いた。それに気がついたハルナたちは急いで外套を着た男の許へと向かったが、男も捕まるわけにはいかないとその場から走って逃げる。

「これで大丈夫だろうな」
「ま、捕まえられるかはハルナたちの頑張りしだいだろうけどな」
 小窓に視線を向けると完全に閉められていた。きっと影光が俺たちの仕業でないように見せかけるために閉めたのだろう。ま、恩を売るつもりはないので俺としてはありがたかった。

「まったく朝から騒がしいですね。いったい何事ですか」
「なんだアインもう起きたのか」
「何を言っている。アインな拙者よりも早く目を覚ましておったぞ」
「え、そうなのか?」
 きっと魔力感知で気付いていたんだろうが、俺は魔力がないので分からない。だってサイボーグのアインには気が無いからな。気付くわけないだろ。

「それよりも静かにして下さい。マスターが起きたらどうするんですか」
「分かったよ」
 俺と影光は嘆息する。
 俺は小窓の枠に凭れ掛かり、影光は自分のベッドに座る。

「それにしても思いのほかヴァンパイアハンターの本部と言うのは血なまぐさい場所なんですね。朝から暗殺未遂があるなんて」
「見てもないのに良く分かるな」
「それぐらい魔力察知で分かります。ま、私に向けられたものでは無かったので無視しておきましたけど」
「いやいや、俺たちの雇い主なんだから助けろよ」
「何故ですか、私にはマスターの睡眠を守護する責務があります。ですから赤の他人を助けている余裕などないのです。それに貴方たちが居ましたから動く必要は無いと判断したまでのことです」
「そうかよ」
 まったく相変わらず自分勝手な奴だな。
 そう思い嘆息していると何故か影光がニヤニヤしていた。

「何ですか、その気持ち悪い笑みは」
「アインの言うとおりだぞ」
「お前たちそれはちと酷いぞ。いや、そんな事が言いたいわけじゃなくてだな。拙者が言いたいのはようやくアインも仁の事は認めたんだと思ってな」
「はぁあ?貴方は何をほざいているのですか?どうして私がこのような家畜以下の蛆虫を認めなければならないのですか?」
 ほんと朝から人を見下せるな。怒りを通り越して感心すら覚えるぞ。

「だが、アインよ。お前は今貴方たちが居ましたから動く必要が無いと判断したまでのこと。と言ったよな?」
「それがどうかしたのですか?」
 あ、そうか。
 俺は影光が言いたい事に気がついたか、アインはまだ気がついていないようだった。

「それはつまり仁の実力だけは認めていると言う事ではないのか?」
「っ!私としたことがまさかそのような失言をしてしまうとは。どうやらまだ寝ぼけているようですね」
 いや、今のお前の発言の方が寝ぼけているだろ。

「アインよ。これは前々から思っていた事なんだが、どうして仁の事を目の敵にするのだ?」
「そんなのこの男が魔力がな――」
「魔力が無くても強いことはお前だって知っているはずだが?」
「………」
 影光の鋭い視線がアインに向けられる。
 おいおい朝っぱらから急に重たい空気になったがどうしたって言うんだよ。

「分かっているはずだ。お前は仁よりも――」
「それぐらい最初に会ったときから分かっています!」
 狭い室内にアインの言葉が響き渡る。
 感情を表に出すことの無いアインの本音の言葉に俺は驚きを隠せない。
 サイボーグだからとかそんな話は置いといてだ。あのアインがこんな姿を見せるとは思っていなかった。
 だってそうだろ。いつも上から目線で傲慢不遜な態度で毒舌を俺に吐くアインがこんな感情を剥き出しにする事なんてなかったんだからな。

「そうか。分かっているのなら何も言うことは無い。朝っぱらから悪かったな」
「………まったくです」
 そう言うとアインはベッドに横になるのだった。
 流石の俺も困惑し思わず影光に視線を向ける。

「朝から揉めるような事をして悪かったな」
「いや、別にそれは良いんだが、急にあんな事を言ったんだ?」
「なに、相手の実力を認められない者に強くなる資格はない。同じ仲間として今までは見逃してきたが流石に限界だった。だがそれは拙者の勘違いだったようだ。だから忘れてくれ」
「あ、ああ」
 忘れろって言われて忘れられるわけないだろうが。
 きっと影光もそれぐらい分かってて言っているんだろう。今は頭の隅に置いておいてくれって事なんだろう。
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