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第二章 魔力無し転生者は仲間を探す

第十一話 冒険者試験開始!

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 ターゲットが入った店はペット入店OKなカフェだった。
 私はそんな彼と背中合わせになるように席に座った。無警戒。この試験を初めて受ける受験者は大抵がそう。まさか受験日より前からこんな試験があるなんて知っている者は少ないのだから、当たり前と言えばあたりまえだけど。ま、推薦者が教える場合もあるみたいだけど。
 それにしても隙だらけね。どうぞ取ってください。って言っているようなもんじゃない。それにしても本当に可愛いわね、あの銀色の魔狼。リアナが触りたいって言うのも納得だわ。
 それにこの受験者も顔は悪くない。いえ、イケメンの分類に入る方でしょうね。周りの女性客もチラホラ視線を向けたりしているし。
 それにしても彼の体は凄いわね。服の上からだと分かりづらいけど、ちゃんと鍛えられている。だけど残念ね。それで少しでも魔力があれば合格する可能性があったかもしれないけど。
 魔力がない君では合格は不可能よ。

「銀悪いが少し待っててくれ。トイレに行って来る」
 トイレか。流石にトイレの中は無理ね。彼が店を出るその時まで待ちましょ。

『おい、ターゲットはどこに行ったんだ?』
『え!?居なくなったんですか!』
「違うわよ。お手洗いに行っただけよ」
『窓から逃げる気じゃないだろうな』
『確認してきましょうか?』
「大丈夫よ。魔狼は私の後ろに居るし、店に入った時にお手洗いは最初に調べたから」
『なら、大丈夫だな』
 まったく男勝りな癖に心配性なんだから。
 数分してお手洗いから出てきたターゲット。よし、さっさと店を出て――

「ちょっと良いか?」
「え?」
 突然ターゲットから話しかけられる。もしかして私ミスでもした?いえ、今は平常心よ。ここで慌てたら全てが台無しだもの。

「何かしら?」
「少し話がしたいんだが構わないか?」
「もしかしてナンパ。そう言うのはお断りしてるんだけど」
「別にそう言う気はないんだが。ま、嫌なら良いや。声掛けて悪かったな」
 え、本当にそれで終わり?いったいなんだったの?
 そんな好奇心とも言える興味を私は抑える事が出来なかった。

「待って」
「なんだ?」
「話がしたいんでしょ。なら座って」
「そうか。なら、遠慮なく」
 そう言うと彼はテーブルに置いてあったカップを持って私の前に座る。

『おいおいどうなってんだ?どうしてターゲットがソーナと同席してるんだ』
『え、今どんな状況になってるんですか!』
「(お願いだから少し黙ってて!)」
「なんか言ったか?」
「なんでもないわ」
「そうか。俺は鬼瓦仁。で、こっちが家族の銀だ。よろしく」
「ソーナよ。よろしくね」
 なんで私ターゲットと一緒に同席してるんだろ。いえ、これはチャンスよ。仲良くなればそれだけで奪えるチャンスが増えるもの。

「それで話ってなにかしら?」
「なんで俺の事を尾行してたんだ?」
「え?」
 今、何て言ったの?びこう?どうして彼が尾行の事に気づいたの?

「何を言ってるのかしら?」
「惚けるのか。ま、事情があるんだろうが、ずっと3人で尾行してただろ?」
 人数までバレてる!?

「今だって対面のビルの3階のお店に1人とこのお店の裏口に1人が俺がお店出るのを待ってるよな。裏口に配置したのは見失わないようにするためか?」
 バレてる。何もかも全て。どうして?私たちは誰一人としてミスを犯していない。それなのにどうしてバレたの。それよりもいつから尾行に気づいていたの?
 この時の私はまるで大型魔獣を前にしているかと思うほど生きた心地がしなかった。だからなのか早くそんな恐怖から開放されたい。そう思ってしまった。

「いつから尾行に気づいていたの?」
「皇宮を出た時から」
「最初から!」
「ああ」
 そんな……最初からバレていたなんて。いったい彼は何者なの?

「それよりも仲間も呼んだらどうだ?ずっと尾行させていても疲れるだろ?」
「そうね」
 私はレダとリアナに連絡して店の中に入ってくるように伝えた。
 数分して合流した私たちは改めて対面した。

「彼女たちは私とパーティーを組んでる」
「レダだ」
「リアナです。よろしく」
「鬼瓦仁だ。で、こっちが銀」
「ガウッ!」
 この状況を理解しているのかギンちゃんは宜しくと吼えた。とても賢いのね。リアナに至っては早く触りたいのか指をワシャワシャさせていた。やめなさいよその手。

「それで何で俺を尾行してたんだ?」
「アンタが持ってる物が欲しいのさ」
 レダ。もう少し言葉を選びなさいよ。それじゃ悪党みたいじゃない。

「物ってなんだ?」
「カードです。冒険者試験の受験票と言った方が良いですかね」
「ああ、あれか。どうしてあれが欲しいんだ?」
「既に試験が始まっているからよ」
「試験が?」
「私たちはこの試験を裏試験と呼んでいるわ。冒険者組合がギルドに依頼して受験者からカードを奪う。そうすれば私たちは報酬とは別にボーナスが貰えるの。で、カードを取られるような間抜けな奴に冒険者になる資格はないってわけ」
「なるほどね。どんな時でも警戒を怠るなってことか」
「そう言うことよ」
「だからそのカード私たちにくれよ」
「渡したらどうなるんだ?」
「勿論試験は受けられないわ」
「なら、無理だな」
「チッ!」
 レダ、ターゲットを前に欲望を見せないでよ。パーティーメンバーとして恥ずかしいわ。

「あ、あのジン君!」
「ん?」
「そ、そのもしも良かったらギンちゃんを抱かせて貰えないでしょうか?」
「別に良いぞ。銀」
「ガウッ!」
 彼の言葉でギンちゃんはリアナの膝に飛び移った。本当に賢い子ね。それにしても私だって触りたいんだからね!

「ああ~最高~、なんて素晴らしい毛並みなんでしょう」
 冒険者が他人の前で緩んだ顔をしないで欲しいわ。でもそんなに触り心地良いのかしら?

「で、もう一つ聞きたいんだが」
「何かしら?」
「この裏試験はいつまで続くんだ。まさか試験当日の会場に入るまでとか言わないよな?」
「ええ、その通りよ」
「マジか……」
 大きく目を見開けて驚いていた。ま、そうよね。私もその話を初めて聞いたときは呆れたもの。

「でも、私たちはターゲットであるアナタに正体を知られてしまった。よって私たちの依頼はこれで終了よ」
「え、そうなの?」
「ええ。依頼は試験当日の入場するまでだけど、カードを奪うか、ターゲットに正体を知られたら強制的に終了なの」
 私の言葉に安堵する。ま、誰だってそうよね。で、レダまでギンちゃんの可愛さにやられたのね。
 結局は正体がバレた私たちは、ギンちゃんの可愛さで癒して貰っていた。ああ、本当に可愛いし触り心地最高ね!モフモフがやめられない。私もペット飼ってみようかしら。
 私たち3人はモフモフを堪能し終えるとジン君たちと一緒にカフェを出た。

「それじゃあね。アナタが合格出来る事を祈ってるわ」
「ありがとうよ」
 嘘ではない。合格して欲しいとは思っている。だけど彼が合格出来るビジョンがまったく思い浮かばない。

「じゃあな」
「ええ、また」
 きっと会えたとしてもそれは偶然街中で会えた時でしょう。きっと仕事で会うことはない。
 だけど憂鬱な帰路ね。ギルドマスターになんて報告すれば良いのよ。

「まさか尾行に気づかれてるなんてな。魔力が無いのにどうやって気づいたんだ?」
 レダの言うとおりだわ。彼には魔力がない。なら魔力感知が出来るはずがない。なのにどうして私たちが尾行してることに気が付いたの?

「あ!」
「リアナどうしたの?」
「カフェに忘れ物でもしたか?」
「思い出しました!どこかで見たことがあると思ったんですが彼ですよ!彼!」
「誰のことだよ」
「私にも分からないわ」
 リアナが目を見開けて言ってくるが私たちにはピンとこない。

「スヴェルニ王国の王族が貴族令嬢を暗殺を行ったり麻薬で自分の物にしようとした事件ですよ!」
「それがどうかしたの?」
「その第三王子の悪行を潰したのが彼ですよ!」
「「あ!」」
 思い出した!そう言われればそうよ!すっかり忘れていたわ。と言うよりもどうして忘れていのかしら。
 ニュースにも取り上げられたビックニュースじゃない。
 王族の悪行を潰し貴族令嬢を助けた騎士。しかし王族に手を出した事で国外追放された男。未だに一般市民から不当判決だの声も上がっている問題じゃない。なのに私どうして忘れていたのかしら?仕事が忙しかった覚えもないし。

「でもよ、アイツが合格できないだろうな」
「そうよね……」
 悲劇の騎士として取り上げられても冒険者試験には関係ない。冒険者になるのにもっとも必要なのは実力。その実力がなければ冒険者になることは到底不可能。

「もう、二人ともまだ忘れてますよ」
「何をだよ」
「スヴェルニ王国で行われてる2年に1度の学生のみによる武闘大会。二学期本戦に出場するため各校で選抜戦が行われているのは知ってますよね?」
「ええ」
「そんなの当たり前だろ」
「スヴェルニ学園で行われた武闘大会個人戦学園代表選抜で神童と言われているイザベラ・レイジュ・ルーベンハイトや送り人であるオスカー・ベル・ハワードなどが出場した代表選抜でその二人を倒し全勝で優勝して学園代表となったのが彼。オニガワラ・ジンですよ!」
 その証拠にとスマホに格好の代表選手とその成績が取り上げられた記事を表示して私たちに見せる。

「おいおいマジかよ……」
「嘘でしょ……」
 魔力も無い彼があの神童と送り人を倒した男ですって。いったい彼は何者なのよ。
 リアナが齎した事実に私の中では彼に対する謎が深まるばかりだった。

            ************************

 ソーナたち冒険者と別れた俺と銀は魔物も大丈夫なホテルを探す。思いのほか時間を食ってしまったからな早く見つけないと。

「それにしても裏試験か」
 まさかそんな物があったなんて知らなかったぜ。ボルキュス陛下も教えてくれれば良かったのによ。ま、カードは手元にあるし別に良いんだけどよ。


 9月1日土曜日。
 いよいよ冒険者試験当日がやってきた。
 ボルキュス陛下に教えて貰った会場レイノーツ冒険者専用第4訓練所へとやってきた。見た目ははっきり言って大きなドームだ。野球やサッカー用の会場だと思うほどだ。
 受付嬢の前に立つ。

「試験を受けに来ました」
「では、受験票を見せてください」
「はい」
 受験票と言う名のカードを手渡すとパソコンで調べ始める。まさかあの中にデータが入っていたとは思わなかった。

「確認しました。それでは二階の第二会議室に行ってください」
「了解です」
 受付嬢の言葉に従って会議室に向かう。
 視界に入った受験者の一人がどうやら受験票を無くしたらしい。きっと冒険者に取られたんだろうな。南無。
 会議室に入ると既に20人近い受験者が席に座っていた。えっと俺の席は……ここか。
 後ろから二番目、右から一番目の席に座った俺。なんだか運転免許の筆記試験の時を思い出すな。あの時もこんな感じの場所だったからな。
 あと10分で試験開始だな。

「あの……隣良いですか?」
「ああ、構わないぞ」
 ブラウンのボブヘアの髪と同じ色の瞳の女性。随分と幼く見えるな。シャルロットと同い年って言われても信じるぞ。だけどシャルロットとは絶対に違う場所が……なんてデカイ胸なんだ!

「あ、あの、何か?」
「いや、なんでもない」
 危ない危ない。女性は男性の視線に敏感って言うからな。セクハラで訴えられたら敵わん。それよりも席は決められてるんだから、一々許可を取らなくても良いと思うんだが。

「あっ!私の名前はカルア・テカータって言います!」
「俺は鬼瓦仁だ。よろしく」
「よ、よろしくお願いします!」
 今俺の傍に銀はいない。使役している魔物が居れば試験会場につれて来ても良いが、筆記試験の時は別の部屋で待機して貰っている。その間は冒険者組合の職員が面倒を見てくれているらしい。それにしても、そんなに緊張していて大丈夫なのか?でもここに居るって事は裏試験を合格したって事だよな。ならこれは相手を油断させる演技か?

「何をしているさっさと席に座れ」
「は、はい!」
 入ってきた試験官に注意されるカルア。本当に演技なのか?ま、俺はいつも通りにやるだけだが。

「それではこれより筆記試験を始めるが、その前に注意事項を伝えておく。筆記試験は問題用紙一枚、解答用紙一枚だ。もしもどちらかがなければ今のうちに挙手をして報告してくれ」
 一旦そこで話を切り、会場内を見渡すが誰も挙手するものはいなかった。

「筆記試験の制限時間は90分。どこから解いても構わないが名前の記入を忘れるなよ。書いてなかったら即座に失格だからな」
 ま、そこら辺は前世の学校と一緒だな。

「制限時間内に全ての問題を解いて大丈夫と言う者は解答用紙を私の許に持って来い。ただし一度でも席を立てば再び回答することは出来ない。よく考えて立つように。それでは二分後に試験を開始する」
 試験会場に静寂が訪れる。この始まるまでの数分間って空気が重たくて無駄に緊張するんだよな。
 腕時計をジッと見つめる試験官。

「それでは筆記試験開始!」
 突き広がるような合図に俺たち受験者は一斉に問題用紙を引っくり返した。
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