魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

月見酒

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第二章 魔力無し転生者は仲間を探す

第三話 寝台列車の旅

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 真っ暗な窓の外を見ると夜を迎えた事を実感させる。いつもなら数多煌く星星が夜空に輝いているのだが、今日に限って分厚い雲に覆われていた。嫌な予感がする。まるでこのあとに起きる出来事を予言しているかのようだ。
 そのためか室内も暗く、淀んだ空気が漂っていそうな錯覚を覚える。だからと言って困惑する俺じゃない。こんな事、あの島では日常茶飯事だ。
 天候も何もかもが出鱈目なあの島では完全な夜空を見られる事のほうが稀だ。
 そんな気まぐれ島で5年間も生きてきた俺だ。勿論夜の戦闘も経験済み。それも死ぬほど回数を重ねている。
 気配察知を密すると今まで以上に、他人の位置と行動が詳細に感じ取れる。
 隣の部屋の老夫婦はもう寝ているな。通路には今のところ人が歩いている気配ない。ん!
 老夫婦の部屋を挟んだ隣の部屋で、なんと夜の営みが行われていた。まったくこっちは戦闘があるかもしれないってのに、呑気に子作りかよ。羨ま……けしからんな!
 気配察知を密にすると見たくないものまで感じ取ってしまうな。ってそんな事思ってる場合じゃなさそうだな。
 隣の車両から歩いてきた3人組の男たち。どうみてもただの客じゃない。って最悪だ。よりにもよって空き部屋に一人入りやがった。それもこっちに向けてあれはミニガトリングガンを向けやがった!デカイスーツケースを持ってるとは思っていたがなんて物を入れてんだ!
 今すぐ行動開始するべきか。いや、撃つ気配がない。きっと二人が暗殺を失敗した時の備えだろう。まったく最後は他の客を巻き込んだ強行手段かよ。
 グレンダたちに教えるべきか。いや、今動いたら作戦が台無しになる可能性が高い。そうなれば敵が最初から強行手段に出る恐れだってある。だがこのままだとシャルロットたちに弾丸の嵐が降り注ぐ事になる。
 こんな事ならシャルロットだけでも風呂場に隠しておくべきだったな。
 考えがまとまらないうちに敵が二人入ってきやがった。仕方が無い。ここは昼に考えた作戦通りにやるしかない。
 男二人がシャルロットとグレンダにナイフを構える。
 別名「行き当たりばったり」作戦。開始だ!

「今だ!」
「「なっ!」」
 俺の合図と同時に俺とグレンダが男二人を殺す。勿論シャルロットの前だ。流血しないよう首の骨を折って絶命させる。

「二人とも地面に伏せろ!」
 俺の言葉に困惑するシャルロットだが、グレンダは即座に理解し、シャルロットをベッドから引き釣り出し地面に伏せさせる。
 ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!
 ミニガンから大量に発射された弾丸の嵐が壁を破壊しながら俺たちを襲う。視線で確認すると流星群のように曳光弾が隣の壁まで貫通していた。この攻撃でいったい何人の一般人が死んだのかは分からない。だが間違いなく胸糞悪い気分だ。
 数分して止んだ弾丸の嵐。俺は即座に立ち上がり隣の部屋に向かった。

「チッ!やはり予備も用意してるか」
 ミニガンを捨てた大柄な男はサブマシンガンを片手で発砲してきたが、イザベラの時と違って空中にいるわけじゃない。
 それにサブマシンガンは他の銃よりも連射速度が桁外れに速い。だがその分ブレも酷く大柄な男でも片手で軌道を維持するのは難しい。
 ましてや魔導銃でもない、ただのタブマシンガン。貫通力も発射速度も低い。
 それはつまり一瞬で相手の懐に入る事が出来るってことで、

「おらっ!」
 顔面目掛けて思いっきり殴り飛ばす。
 気絶したか?いや、死んでる。殴ったときに首の骨が折れたみたいだな。追撃される心配はなくなったな。

「さて、物色物色」
 この銃声だ。直ぐに車掌長や他の客が集まってくる――っ!

「ったく最悪な事だらけだな」
 大男の胸ポケットから取り出したスマホにはタイマーが表示されていた。
 残り時間は8分。
 確認できる範囲に爆弾は見当たらない。スーツケースの中も空だ。となると列車にしかけてあるのか。今すぐ探し出すのには時間がない。このスマホで解除することも簡単だがパスワードが必要だ。クソッ!こんな事なら男を殺すんじゃなかったな。
 ここで考えていても仕方が無い。今の間に1分経ってやがる。
 俺は急いで部屋に戻る。

「男は倒したのか?」
「ああ。だが、ゆっくりはしていられない」
「どういうことだ?」
「どうやらこの列車のどこかに爆弾が仕掛けられているみたいなんだ」
「なにっ!」
「そんな……」
 シャルロットからは悲痛の声が聞こえるが、励ましている場合じゃない。

「爆弾をどこに仕掛けた場所も分からない状況だ。今すぐ移動するぞ」
「何故だ。分からないのなら移動しないほうが安全じゃないか!」
「お前はそれでもシャルロットの側近か!」
「な、なんだと!」
「今日の出来事を全て思い出してみろ。この時期に運良く国境越えの列車に空き部屋が空いていた。そこに居合わせたかのように敵の刺客がやってきた。そんな偶然あるわけないだろ!ましてや昨日の今日だ。大量の爆弾を仕掛ける時間なんてない。となると奴等が仕掛ける場所といったら」
「この部屋の真下」
「そういう事だ。最悪この車両に複数とも考えられる。だから少しでも他の車両に移動するぞ!」
「で、ですが、この車両には他のお客も乗っていますす!」
「見捨てろ」
「そ、そんな!私のせいで無関係の一般人が死のうとしているのですよ!それを見捨てろだなんて……」
 ほんと優しいな。赤の他人のことまで心配するなんて。だけど、

「よく聞けシャルロット。俺とグレンダにとって一番守るべき存在はお前なんだ。お前が生きて助かるなら俺やグレンダは他の人間が死のうが関係ない」
「本当ですか、グレンダ!」
「はい……私にとってなにより守らなければならないのはシャルロット様です。貴方様が生きて国に帰国出来ると言うのであれば、私はこの命を捨てる覚悟です。そして他の命などどうでも良いと考えております」
「そ、そんな………でしたら私はここに残ります!」
「「なっ!」」
「私だけ生き残り他の一般市民の方もが死ぬと言うのであれば私もここで死にます!」
「馬鹿な事を言うな!」
「そうです。どうかお考え直してください!」
「いえ、私も一国の皇女です。皇女である私にも意地と信念があります!」
「お嬢様……」
 ったく、優しいだけのお嬢様かと思えば、とんだ頑固皇女じゃねぇか!
 クソッ!こうもしている間に2分も経過してやがる。

「シャルロット考え直せ!残り5分もないんだぞ!」
「いえ、私はここに残ります!」
「おい、グレンダ!お前シャルロットの側近だろ。なんとかしろ!」
「無理だ。お嬢様が一度でも決めたことは皇帝陛下でも変えることが出来なかったんだぞ!それを私が出来るわけないだろ!」
 皇帝陛下ですら無理ってどんなだけ頑固なんだよ。

「なら、無理やりにでも連れて行くしかないか」
「そんな事をすれば、私は舌を噛み切って自害します!」
「ほんと、見た目によらず頑固だな!」
「はい!」
 いや、はい。って。普通そこは否定するところだろ。

「はぁ……分かった。俺の負けだ」
「お、おい!」
「グレンダ、お前も諦めろ」
「だが……」
「大丈夫だ俺に任せろ」
 俺はジッとシャルロットを見つめ口を開いた。

「なら、命令しろ」
「め、命令ですか?」
「そうだ。お前は第二皇女で俺を雇ったんだろ。だったら俺とグレンダに命令しろよ。この車両の乗客を全員を助けろって。それぐらい言ってみろよ」
「分かりました。ベルヘンス帝国第二皇女、シャルロット・デューイ・ベルヘンスの名の下に命じます。この車両の乗客全てを助けなさい」
「ハッ!」
「了解だ、ボス!」
 俺とグレンダは急いで通路に出る。

「俺は左、グレンダは右を頼む!」
「分かった!」
 俺たちは片っ端から乗客たちに別の車両に移るように言っていく。説明なんてしている暇は無い。乱暴なやり方でも構わない。少しでも早く乗客たちを別車両に移動させる。
 でも、運が良い。さっきの銃声で大勢の人が見物に来ている。なら、

「この車両には爆弾が仕掛けられているぞ!死にたくなければ他の車両に移動しろ!」
 通路で叫ぶだけで乗客たちは脱兎の如く勢いで別車両へと逃げていく。
 あとはこの部屋だな。

「キャアアアアアッ!」
「誰だお前は!急に入ってきやがって!」
 また、子作り中のカップルかよ。さっきまで銃声してたのにアホかこいつ等は。

「この車両には爆弾が仕掛けられている。死にたくないなら、さっさと服を持って別の車両に移動しやがれ!」
「ば、爆弾!」
「そんな嘘が通じるわけがないだろ!」
「これを見てもか?」
 ドアを開けて通路の様子を見せる。そこには急いで逃げる乗客たちの姿があった。

「おいおい、マジかよ」
「だからさっきからマジだって言ってるだろうが!死にたくないのならさっさと行け!」
 近くに落ちていた服を持って逃げるカップル。俺だって美女と列車デートしたいてのによ。いやいや、こんな事考えている場合じゃないな。早く戻らねぇと!
 ちょうどグレンダも戻ってきたところみたいだな。

「シャルロット、全員他の車両に移動させた。俺たちも移動するぞ!」
「分かりました!」
 俺たちは急いで部屋を出た。

「あ、あの!」
 そこに一人の女性が不安げな表情で声をかけて来た。

「何してるんだ、もう爆発するぞ!」
 残り時間1分もないってのに何してるんだ。この女は。

「む、娘がお人形を取りに行くって部屋に戻ってしまったんです!」
「なにっ!」
 こんな緊急時にお人形が無いからって取りに戻るなよ!

「俺が助ける。部屋はどこだ?」
「こここから4つ先の部屋です!」
「4つ先だな。グレンダ、シャルロットとこの女を頼む!」
「分かった!」
「ジ、ジンさん……」
「大丈夫だから、任せろ。銀もシャルロットたちを守ってくれよ」
「ガウッ!」
 俺は急いで向かう。1つ、2つ、3つ……ここだな。

「お兄ちゃん誰?」
「お前こそなにしてるんだ!」
「ひうっ!」
 げっ!ここで泣かれたら面倒になる。落ち着け俺。怒鳴っても子供が泣くだけだ。冷静に……冷静にだ。

「怒鳴って悪かった。それで何してるんだ?
「お人形がベッドの下にあって取れないの」
「どれ?」
 ベッドの下を覗き込むとクマのぬいぐるみが奥にあった。また、なんであんな場所に。

「俺が取ってやる。ほら」
「ありがとう!」
「それよりも早く逃げるぞ!」
 俺は抱きかかえて急いで通路を走る。床を蹴る度に陥没しているが知ったことじゃない。どうせ爆発して駄目になるんだ。弁償なんてする必要ないだろ。それより時間だ。

「って残り3秒かよ!」
 これ以上速度を上げれば、この子の体に負担が掛かる。あと少しだってのに!
 俺は走る。ただ走る。我武者羅に走る。自分がこの程度で死ぬとは思ってない。あの島で戦った化け物たちに比べれば大した威力じゃないだろう。だがこの子供は違う。一瞬で死ぬ。それだけは駄目だ。絶対に駄目だ。赤の他人であろうが、助けると約束したんだ。だから絶対に助けてみせる!
 その瞬間隣の車両内部が見えた。

「おらあああああっ!」
 ドオオオオオオオオォォンッ!!
 渾身の蹴りで隣車両へ滑り込む。
 それとほぼ同時に車両が爆発した。音からしてやはり俺たちがいた車両だけに爆弾は仕掛けられていたみたいだな。

「ジンさん!」
「よ、無事助けたぜ」
「は、はい!」
 涙を流しながら嬉しそうに返事をするシャルロット。まったく成功したのになんで泣いてんだよ。
 煤を軽く払い落としていると。

「ありがとうございます!娘を助けていただいて!」
「いや、気にするな」
「お兄ちゃん、顔が黒くなってるよ」
「こらっ!」
「まったくこの状況でそんな事が言えるなんてお前は大物だな」
 そのあと緊急停車し、乗客は別の車両に集められた。爆発の際に脱線しなかったのは運が良かっただけだ。とグレンダが言っていた。

「それで、このあとどうしますか?」
「逃げる」
「何故だ。警察が来れば保護してもらえるんだぞ。逃げる必要はないだろ」
「アホか。相手は政治家だぞ。それも自国の市民を平然と巻き込む糞政治家。そんな奴が警察に手を回していないわけないだろ」
「うっ」
「ほら、さっさと他の乗客たちにバレないように逃げるぞ。爆発の原因が俺たちを狙ったものだとしったら悪者にされかねないからな」
「そうだな」
 俺たちは列車から降りて近くの森の中へと逃げ込んだ。
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