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115・授業参観

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 115・授業参観


 今日は授業参観という日だ。小学生じゃないのだから、もう来なくてもいいよと言ったけれど、お母さんは遠慮する事はないよとか返す。そしてしっかりやってくる。 だけど問題! お母さんはGカップって、Eカップのわたしよりずっとおっぱいの大きさが目立つのだから、服装には気を使うべし! と思うのに、ニットのセーターなんか着てくる。

「マリーのお母さん、マリーよりもすごい巨乳じゃん!」

「だからマリーが生まれるわけか、納得」

「これでお祖母ちゃんも巨乳だったらマジですごいって話だよね」

 友だちはお母さんの巨乳って部分を見て騒ぐ。しかしわたしがムッ! っとするのは、お母さんは光と廊下で話をすること。2人で向き合ってけっこう長くおしゃべりする。

(むぅ……)

 わたしは教室の中で光のお母さんに声をかけられ、ちょっとおしゃべりをしているのだけれど、光が自分のお母さんと向き合って顔がデレデレしているのがとっても気に入らない。

「こら、光!」

 わたしは着席になると隣の光に対してだまっていられない。放課後になったら裁判でもやりたいキブン。

「な、なんだよ」

「人のお母さんにデレデレして……」

「で、デレデレなんかしてないし」

「お母さんってわたしより巨乳だしね、あれを前にしたら心惹かれちゃうよね、そういう顔をしていた」

「な、なに言ってんだよ……」

「そんなにお母さんのおっぱいが気になるなら、赤ちゃんにでもなったらいいじゃん」

「いまは授業中だぞ」

「お母さんのおっぱいばっかり見て……顔を赤くしたりして、それわたしに対する裏切りだから、後で絶対に……」

 と、しゃべっていたら先生に声をかけられた。光ではなくわたしだけ名前を呼ばれて注意された。

「橘、授業中におっぱいとかくり返すのはやめようね」

(くぅ……)

 なぜわたしだけ怒られるのかと思って光を見ると、ノートに書いたメッセージをちらっと見せられる。バーカ! とか書いてある。わたしはそれを見て反射的に何かを言いかけたら、また先生に注意された。そして何気に振り返るとおそろしい顔つきのお母さんがいたりした。

(ったく……)

 きっと家に帰ったらわたしはお母さんに怒られるのだと思う。でもこれ、そもそもはお母さんが悪いと言いたい。学校も入り次に検問所を設けて、エロい格好をしている保護者は出入り禁止にするとかするべき。
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