114 / 127
114・色気より健康的な魅力が好きって彼氏が言ってくれるとめっちゃハッピー
しおりを挟む
114・色気より健康的な魅力が好きって彼氏が言ってくれるとめっちゃハッピー
事の発端は昨日の帰り道だった。光ではなく友人とおしゃべり下校下のだけれど、そこでふっとこんな事を言われた。
「マリーってちょっと不思議だよね」
「不思議?」
「だってさぁ、中1でおっぱい92cmだっけ? ブラはEカップとかそんな巨乳な割には……言ってもいい?」
「この流れで言わなかったら拷問マシーンにかけるぞ!」
「いや……マリーって巨乳な割には色気がないよなぁと思って」
「え……」
「あ、決して悪口じゃないつもり。でもさぁ、マリーが色っぽいと見えたことってないからさ、色気と乳のボリュームは関係ないのかぁと勉強しちゃうわけで」
「ん……」
なんとなく……奇妙な感情にさせられた。わたしは自分が色っぽいとは思っていなかったし、別に色っぽい女って言われたいと思った事もないはずなんだけど、色気ないよなぁ……とかストレートに言われたりすると、心をほんのちょっとかじられたみたいな気がしてしまう。
で、本日、わたしは朝に両目がパッと開いてから学校が終わるまでの、およそ8時間くらいを忍耐強く待った。そして時が来たら光を引っ張って、〇〇公園に到達。
「光、聞きたい!」
「え、なに?」
「これはわたしの女心に直結する問題だから、真剣かつ偽りなく答えて欲しい」
「わ、分かった」
「ん……」
公園で向き合うとき2人の間を通り抜けるように風が吹く。予想以上に緊張させられると思いながら、わたしは思い切って胸の内を伝えてみたんだ。
「光は……色っぽい女って好き?」
「へ?」
「これとってもマジメな話だよ」
「別に……どうでもいいかなって」
光はわたしを見て顔を赤くしながらも、けっこうさっぱりとした色気はどうでもいいと口にした。その時わたしにはただひたすら正直な心が伝わってきた。
「えぇ、うっそぉ……ちょっとくらいはさぁ、色っぽさをわたしに求めたりしないの?」
「全然……」
「え、なんで?」
「だ、だって……」
「言って」
「マリーって女の子のすべて文句なしにバツグンに好み。その……そういう顔とかそういう髪型が似合ってかわいいとか、そういう声とかそういうキャラとか、そしてそういう巨乳とか、自分から見てたまらない……っていうのは全部揃っているから、色気とか言われても別に……としか言えない」
「た、たしかにわたし巨乳だけれど、おっぱい大きいけれど……それで色気が足りない事になんとも思わない?」
「思わない。だって……色気があればグッドなんて思った事ないから。むしろその、マリーの健康的な感じ……太陽とかオレンジみたいな魅力が好き。その魅力を思ったら色っぽさなんてどうでもいいよ。そんなのなくてもいいオマケみたいなモノだよ」
うわ……光からふんだんに真心っていうのが流れ伝わってくる。それがわたしの胸に当たって沁み込んでくる。
「ほ、ほんとうかなぁ……」
わたしはテレくさくてついそんな事を言ってしまった。ありがとうって光に一言差し出せば話は終わるのに、アハアハってテレながら話を引き延ばしてしまう。
「だ、だったらマリー」
「なに?」
「あ、握手しよう」
「握手?」
「握手している間なんにも言わない。その代わり、いま言っていた事にウソなんかないって思い続ける。それを……マリーが感じ取ってくれたら、話は終わるってことで」
「ぅ……わ、わかった」
光がこんな申し出をしてくるなんて、いつもならわたしが言い出して光がテレてイヤがる感じだと思うから、すでにカンゲキが胸の中にジワーっと湧いちゃっている。
「ん!」
「んぅ!」
光とわたしはクッと握手した。そして何にも言わず、お互い顔を赤くしてちょっと居心地が悪いとテレながら見つめ合ったりした。
あぁ、すごい……ほんとうに伝わってきた。もしここが室内だったら、見つめ合うだけではガマンできなくなってキスに発展するんじゃないかと思う。
「ぁ……」
わたしが思わず小さな声を漏らしたのは、光が何にも言わずに手を離したから。もうちょっとつないでいたかった、そしてもう少し見つめ合っていたかった。
「じゃぁ、帰ろうか?」
光はテレるからこの話はここで終わろうぜ! とアピールするような笑顔を作ってそう言った。
「そうだね、帰ろうか」
わたしも笑顔で返したけれど、胸の中は光が愛しくてシ・ア・ワ・セ!という思いで埋め尽くされていた。
事の発端は昨日の帰り道だった。光ではなく友人とおしゃべり下校下のだけれど、そこでふっとこんな事を言われた。
「マリーってちょっと不思議だよね」
「不思議?」
「だってさぁ、中1でおっぱい92cmだっけ? ブラはEカップとかそんな巨乳な割には……言ってもいい?」
「この流れで言わなかったら拷問マシーンにかけるぞ!」
「いや……マリーって巨乳な割には色気がないよなぁと思って」
「え……」
「あ、決して悪口じゃないつもり。でもさぁ、マリーが色っぽいと見えたことってないからさ、色気と乳のボリュームは関係ないのかぁと勉強しちゃうわけで」
「ん……」
なんとなく……奇妙な感情にさせられた。わたしは自分が色っぽいとは思っていなかったし、別に色っぽい女って言われたいと思った事もないはずなんだけど、色気ないよなぁ……とかストレートに言われたりすると、心をほんのちょっとかじられたみたいな気がしてしまう。
で、本日、わたしは朝に両目がパッと開いてから学校が終わるまでの、およそ8時間くらいを忍耐強く待った。そして時が来たら光を引っ張って、〇〇公園に到達。
「光、聞きたい!」
「え、なに?」
「これはわたしの女心に直結する問題だから、真剣かつ偽りなく答えて欲しい」
「わ、分かった」
「ん……」
公園で向き合うとき2人の間を通り抜けるように風が吹く。予想以上に緊張させられると思いながら、わたしは思い切って胸の内を伝えてみたんだ。
「光は……色っぽい女って好き?」
「へ?」
「これとってもマジメな話だよ」
「別に……どうでもいいかなって」
光はわたしを見て顔を赤くしながらも、けっこうさっぱりとした色気はどうでもいいと口にした。その時わたしにはただひたすら正直な心が伝わってきた。
「えぇ、うっそぉ……ちょっとくらいはさぁ、色っぽさをわたしに求めたりしないの?」
「全然……」
「え、なんで?」
「だ、だって……」
「言って」
「マリーって女の子のすべて文句なしにバツグンに好み。その……そういう顔とかそういう髪型が似合ってかわいいとか、そういう声とかそういうキャラとか、そしてそういう巨乳とか、自分から見てたまらない……っていうのは全部揃っているから、色気とか言われても別に……としか言えない」
「た、たしかにわたし巨乳だけれど、おっぱい大きいけれど……それで色気が足りない事になんとも思わない?」
「思わない。だって……色気があればグッドなんて思った事ないから。むしろその、マリーの健康的な感じ……太陽とかオレンジみたいな魅力が好き。その魅力を思ったら色っぽさなんてどうでもいいよ。そんなのなくてもいいオマケみたいなモノだよ」
うわ……光からふんだんに真心っていうのが流れ伝わってくる。それがわたしの胸に当たって沁み込んでくる。
「ほ、ほんとうかなぁ……」
わたしはテレくさくてついそんな事を言ってしまった。ありがとうって光に一言差し出せば話は終わるのに、アハアハってテレながら話を引き延ばしてしまう。
「だ、だったらマリー」
「なに?」
「あ、握手しよう」
「握手?」
「握手している間なんにも言わない。その代わり、いま言っていた事にウソなんかないって思い続ける。それを……マリーが感じ取ってくれたら、話は終わるってことで」
「ぅ……わ、わかった」
光がこんな申し出をしてくるなんて、いつもならわたしが言い出して光がテレてイヤがる感じだと思うから、すでにカンゲキが胸の中にジワーっと湧いちゃっている。
「ん!」
「んぅ!」
光とわたしはクッと握手した。そして何にも言わず、お互い顔を赤くしてちょっと居心地が悪いとテレながら見つめ合ったりした。
あぁ、すごい……ほんとうに伝わってきた。もしここが室内だったら、見つめ合うだけではガマンできなくなってキスに発展するんじゃないかと思う。
「ぁ……」
わたしが思わず小さな声を漏らしたのは、光が何にも言わずに手を離したから。もうちょっとつないでいたかった、そしてもう少し見つめ合っていたかった。
「じゃぁ、帰ろうか?」
光はテレるからこの話はここで終わろうぜ! とアピールするような笑顔を作ってそう言った。
「そうだね、帰ろうか」
わたしも笑顔で返したけれど、胸の中は光が愛しくてシ・ア・ワ・セ!という思いで埋め尽くされていた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました
女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる