中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ

文字の大きさ
上 下
80 / 127

80・自転車の2人乗りは青春だからやりたい!1

しおりを挟む
 80・自転車の2人乗りは青春だからやりたい!1


「ありがとうございます」

 光は自転車屋さんの人に一礼したら、自転車を押しながら回転して出入口方面に向けた。そしてゆっくり待っているわたしの前に戻ってきたんだ。光によるとその自転車は家族兼用のモノらしく、保険の更新を光が代表でやったということ。

「じゃぁ、行こうか」

 光は何気ない顔で自転車を押し出す。

「待って!」

 わたしが突然にグッと自転車のお尻をつかんだから、光が躓きかけてしまう。

「なに変なサプライズやっているんだよ!」

「光、この自転車って後ろに座ろうと思えば座れる」

「え?」

「今日はまだまだくっそ暑いなぁ……って日だから、いまのわたしはショートパンツ」

「なに、マリーは何が言いたい?」

「鈍い! どうして光はいつも女心に鈍いのですか?」

「えぇ?」

「わたし後ろに乗るから、よろしくマイダーリン」

「ちょ、2人乗りするってわけ?」

「そんなの当たり前じゃんか、わたしと光は相思相愛のカップルなんだよ、自転車で青春の2人の乗りをやらないなんて笑えない冗談みたいなモノじゃん。それに……」

「そ、それに?」

「光だってやりたいと思っているはず。わたしが後ろに乗ってしっかり抱きついてドキドキしながら風を切るって、そういう事をしたいと思い焦がれたりしているはず」

「ぅ……」

「あ、ほら! 光って正直者! そういうかわいいところ好きだよ。それでわたしも後ろに座って光に抱きついてみたいとか思っているのだから、これでやらないっていうのは犯罪と同じ」

「犯罪……」

「だいたいこれは光のせいでもあるんだよ」

「はぁ? なんでそうなる」

「光がお勧めした萌えアニメに、わたしみたいな巨乳女子が自転車の後ろに乗って主人公がドキドキするってシーンがあったから、わたしもそういう経験をしたいと思った。これは光のせい、だから責任を取らないと」

「じゃ、じゃぁ……あっちの道から行こうか。あっちの方が車は少ないから」

「やった!」

 まだまだ暑くてたまらないけれど、明るい中で着々と青春を消化するって日常が後れたらわたしはいい感じで生きられているとか思ってうれしくなる。

「じゃぁ乗っていいよ」

 光が自転車にまたがって振り返ると、かっこういい! とわたしは胸にズキュン! って表現が当たったのを感じた。

「よいしょっと」

 わたしは横向きに座るとかいう芸当をしたいなどとは思わないから、光の後ろ姿を見ながらまっすぐに座る。

「動いてもいい?」

「あぁ、まだダメ、ちょっと待って!」

 わたし両手を前に伸ばして回すと、くぅっと……ちょっとだけ光に甘えてみたいです的なキモチを押し出して抱きついてみる。

「はぅ!」

 光がドキッとした声をだした。前の方でどういう顔を浮かべたか見えないに見えたような気がした。

「マリー」

「なに?」

「あ、いや……なんでもない……」

 このとき本来なら言えよ! と突き刺すところだけれど、あえてそれをしなかった。ドキッとして……言ってもいい? と思った事を言わないのは悶々として苦しいんじゃないか? たまにはそういう青春薬を光に飲ませるのもいいんじゃないかと思った。

「そう、じゃぁ出発してください!」

「わ、わかった」

 こうしてわたしと光は青春の自転車という、誰しもが一度は経験するべし! って絵を描き始めたんだ。

「光、もうちょいスピード出してくれてもいいよ?」

「いや……そんなの危ないじゃんか」

「お! 彼女を気遣ってくれている?」

「き、気遣うっていうか……責任。彼女に何かあったらどうするんだよ! って思うのが正しい男っていうか……」

「うわ……光って時々ステキ……」

 たまらず顔を上手に背中へ押し付けギュウっとつよく抱きついたら、運転手の鳥肌とドキドキしている感が伝わってとっても心地よい。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

OLサラリーマン

廣瀬純一
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり

柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日―― 東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。 中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。 彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。 無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。 政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。 「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」 ただ、一人を除いて―― これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、 たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。

処理中です...