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80・自転車の2人乗りは青春だからやりたい!1
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80・自転車の2人乗りは青春だからやりたい!1
「ありがとうございます」
光は自転車屋さんの人に一礼したら、自転車を押しながら回転して出入口方面に向けた。そしてゆっくり待っているわたしの前に戻ってきたんだ。光によるとその自転車は家族兼用のモノらしく、保険の更新を光が代表でやったということ。
「じゃぁ、行こうか」
光は何気ない顔で自転車を押し出す。
「待って!」
わたしが突然にグッと自転車のお尻をつかんだから、光が躓きかけてしまう。
「なに変なサプライズやっているんだよ!」
「光、この自転車って後ろに座ろうと思えば座れる」
「え?」
「今日はまだまだくっそ暑いなぁ……って日だから、いまのわたしはショートパンツ」
「なに、マリーは何が言いたい?」
「鈍い! どうして光はいつも女心に鈍いのですか?」
「えぇ?」
「わたし後ろに乗るから、よろしくマイダーリン」
「ちょ、2人乗りするってわけ?」
「そんなの当たり前じゃんか、わたしと光は相思相愛のカップルなんだよ、自転車で青春の2人の乗りをやらないなんて笑えない冗談みたいなモノじゃん。それに……」
「そ、それに?」
「光だってやりたいと思っているはず。わたしが後ろに乗ってしっかり抱きついてドキドキしながら風を切るって、そういう事をしたいと思い焦がれたりしているはず」
「ぅ……」
「あ、ほら! 光って正直者! そういうかわいいところ好きだよ。それでわたしも後ろに座って光に抱きついてみたいとか思っているのだから、これでやらないっていうのは犯罪と同じ」
「犯罪……」
「だいたいこれは光のせいでもあるんだよ」
「はぁ? なんでそうなる」
「光がお勧めした萌えアニメに、わたしみたいな巨乳女子が自転車の後ろに乗って主人公がドキドキするってシーンがあったから、わたしもそういう経験をしたいと思った。これは光のせい、だから責任を取らないと」
「じゃ、じゃぁ……あっちの道から行こうか。あっちの方が車は少ないから」
「やった!」
まだまだ暑くてたまらないけれど、明るい中で着々と青春を消化するって日常が後れたらわたしはいい感じで生きられているとか思ってうれしくなる。
「じゃぁ乗っていいよ」
光が自転車にまたがって振り返ると、かっこういい! とわたしは胸にズキュン! って表現が当たったのを感じた。
「よいしょっと」
わたしは横向きに座るとかいう芸当をしたいなどとは思わないから、光の後ろ姿を見ながらまっすぐに座る。
「動いてもいい?」
「あぁ、まだダメ、ちょっと待って!」
わたし両手を前に伸ばして回すと、くぅっと……ちょっとだけ光に甘えてみたいです的なキモチを押し出して抱きついてみる。
「はぅ!」
光がドキッとした声をだした。前の方でどういう顔を浮かべたか見えないに見えたような気がした。
「マリー」
「なに?」
「あ、いや……なんでもない……」
このとき本来なら言えよ! と突き刺すところだけれど、あえてそれをしなかった。ドキッとして……言ってもいい? と思った事を言わないのは悶々として苦しいんじゃないか? たまにはそういう青春薬を光に飲ませるのもいいんじゃないかと思った。
「そう、じゃぁ出発してください!」
「わ、わかった」
こうしてわたしと光は青春の自転車という、誰しもが一度は経験するべし! って絵を描き始めたんだ。
「光、もうちょいスピード出してくれてもいいよ?」
「いや……そんなの危ないじゃんか」
「お! 彼女を気遣ってくれている?」
「き、気遣うっていうか……責任。彼女に何かあったらどうするんだよ! って思うのが正しい男っていうか……」
「うわ……光って時々ステキ……」
たまらず顔を上手に背中へ押し付けギュウっとつよく抱きついたら、運転手の鳥肌とドキドキしている感が伝わってとっても心地よい。
「ありがとうございます」
光は自転車屋さんの人に一礼したら、自転車を押しながら回転して出入口方面に向けた。そしてゆっくり待っているわたしの前に戻ってきたんだ。光によるとその自転車は家族兼用のモノらしく、保険の更新を光が代表でやったということ。
「じゃぁ、行こうか」
光は何気ない顔で自転車を押し出す。
「待って!」
わたしが突然にグッと自転車のお尻をつかんだから、光が躓きかけてしまう。
「なに変なサプライズやっているんだよ!」
「光、この自転車って後ろに座ろうと思えば座れる」
「え?」
「今日はまだまだくっそ暑いなぁ……って日だから、いまのわたしはショートパンツ」
「なに、マリーは何が言いたい?」
「鈍い! どうして光はいつも女心に鈍いのですか?」
「えぇ?」
「わたし後ろに乗るから、よろしくマイダーリン」
「ちょ、2人乗りするってわけ?」
「そんなの当たり前じゃんか、わたしと光は相思相愛のカップルなんだよ、自転車で青春の2人の乗りをやらないなんて笑えない冗談みたいなモノじゃん。それに……」
「そ、それに?」
「光だってやりたいと思っているはず。わたしが後ろに乗ってしっかり抱きついてドキドキしながら風を切るって、そういう事をしたいと思い焦がれたりしているはず」
「ぅ……」
「あ、ほら! 光って正直者! そういうかわいいところ好きだよ。それでわたしも後ろに座って光に抱きついてみたいとか思っているのだから、これでやらないっていうのは犯罪と同じ」
「犯罪……」
「だいたいこれは光のせいでもあるんだよ」
「はぁ? なんでそうなる」
「光がお勧めした萌えアニメに、わたしみたいな巨乳女子が自転車の後ろに乗って主人公がドキドキするってシーンがあったから、わたしもそういう経験をしたいと思った。これは光のせい、だから責任を取らないと」
「じゃ、じゃぁ……あっちの道から行こうか。あっちの方が車は少ないから」
「やった!」
まだまだ暑くてたまらないけれど、明るい中で着々と青春を消化するって日常が後れたらわたしはいい感じで生きられているとか思ってうれしくなる。
「じゃぁ乗っていいよ」
光が自転車にまたがって振り返ると、かっこういい! とわたしは胸にズキュン! って表現が当たったのを感じた。
「よいしょっと」
わたしは横向きに座るとかいう芸当をしたいなどとは思わないから、光の後ろ姿を見ながらまっすぐに座る。
「動いてもいい?」
「あぁ、まだダメ、ちょっと待って!」
わたし両手を前に伸ばして回すと、くぅっと……ちょっとだけ光に甘えてみたいです的なキモチを押し出して抱きついてみる。
「はぅ!」
光がドキッとした声をだした。前の方でどういう顔を浮かべたか見えないに見えたような気がした。
「マリー」
「なに?」
「あ、いや……なんでもない……」
このとき本来なら言えよ! と突き刺すところだけれど、あえてそれをしなかった。ドキッとして……言ってもいい? と思った事を言わないのは悶々として苦しいんじゃないか? たまにはそういう青春薬を光に飲ませるのもいいんじゃないかと思った。
「そう、じゃぁ出発してください!」
「わ、わかった」
こうしてわたしと光は青春の自転車という、誰しもが一度は経験するべし! って絵を描き始めたんだ。
「光、もうちょいスピード出してくれてもいいよ?」
「いや……そんなの危ないじゃんか」
「お! 彼女を気遣ってくれている?」
「き、気遣うっていうか……責任。彼女に何かあったらどうするんだよ! って思うのが正しい男っていうか……」
「うわ……光って時々ステキ……」
たまらず顔を上手に背中へ押し付けギュウっとつよく抱きついたら、運転手の鳥肌とドキドキしている感が伝わってとっても心地よい。
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