上 下
77 / 127

77・光の熱意はすべておっぱい星人として成り立っている

しおりを挟む
 77・光の熱意はすべておっぱい星人として成り立っている


「それでさ……」

 今日のわたしはとっても調子がいい。だからウォーキングデートの会話がとってもよく弾む。
 そしていま、サーっと風が吹いた。それはわたしのショートレイヤーって髪の毛の前部分をいたずらっぽく揺らした。

「あ……」

 となりの光がちょっと思わせぶりっぽい声を出した。

「え、なに? いまマリーの髪の毛がちょっと揺れたじゃん。なんかいい感じっていうか可愛いっていうか、ほんのり色っぽく見えたっていうか、とにかくグーだった」

「光!」

「な、なんですか?」

「そういう一瞬もちゃんと見てくれるんだ!」

「え、なにその言い方」

「5割が顔、残りの5割がおっぱいという感じで目線を向ける光が、そんな一瞬を見落とさないとか、なんかうれしい」

「ぅ……お、おれだって……」

「おれだって……なに?」

「ちゃんと見るところは見てるっていうか……」

「いいね、今日の光は合格!」

 こんな感じでいい感じが沸き上がったとき、腕組みしてあげようか? と言おうとしたら、光の目線が気迷いモードの入っていた。それは向こう側からすごい爆乳! って外人さんがやってきたから。中1でEカップってわたしでもドキ! っとさせられるユッサユッサボリューム。

「こら!」

「あいたた、脇腹とかつねるなよ……」

「人がせっかく合格ってほめてやったのにすぐ裏切ったりして」

「う、裏切りなんかしてない……」

「まったく……最近のわたし真剣に思うんだよね」

「なにを?」

「光の眼球に機械を仕込んで、わたし以外を見たら眼球を目玉焼きをつぶすみたいに突いて破壊するコントローラーが欲しいかなって」

「マリー怖すぎ……」

 こんな風にギャーギャー言い合っていたら、今日の風はエロい感情を持っているらしく突然に巻き上げ型の強風を放ったりしたんだ。あんまりやらないミニスカートをやっているのを狙っているみたいな、おまえはエロ親父かよ! みたいな風が吹いた。

「あ……」

 スカートがまくり上げられてしまった。内側にある黒のパンツを向き合う光にカンペキ見られてしまう。

「はんぅ!」

 慌てて両手でスカートを抑えたわたしは光に問う。

「見た?」

 すると光は見ていないって言って歩き出した。でもわたしが気になったのはほんとうは見たでしょう? ではなく、光がまったくもって無関心ってオーラを立てている事だった。

「光……」

「なに?」

「パンツとか全然興味ないんだ?」

「あるか……ないない! まさかあるとか言って欲しいわけ?」

「そんなわけないけれど……いま改めてわかったんだよ」

「なにを?」

「光って……熱意に才能それらすべておっぱいに向いている人なんだね。それ以外はまったく興味がなくただの凡人ってレベルなんだね」

「なんだよ凡人って……」

「いや、我が彼氏はすごい極端だなぁと思って」

 わたしはいま改めて光は天才型のおっぱい星人なんだと思ったんだ。だって天才と狂人は紙一重とかいうから、まさにそれなんだと痛感させられた。

「光、わたしと光は完全な一蓮托生ラバーだね」

「え?」

「わたしを大事にした方がいいぞぉ光くん、わたしを失ったらきみは絶対に生きていけないからね」

 わたしは光がパンツに見事なまでに興味を示さなかったことを嬉しく思う。そうだよ、これだけ天才的なおっぱい星人だからこそわたしとお似合いになるってことなんだよ! と思った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

OLサラリーマン

廣瀬純一
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

処理中です...