52 / 127
52・そろそろ両親に紹介したいであります
しおりを挟む
52・そろそろ両親に紹介したいであります
「光、お願いがあるというかお誘いしたいんだけれど」
土曜日の午後、一周およそ2kmの〇〇池をグルーっと歩き回って会話するデートをしながらわたしは切り出した。
「お願いがあるというかお誘いしたい?」
横を歩く光は少し怪訝な顔をして見せつつ、しっかりと巨乳って部分も上手にチラ見する。別にふつうに見てくれてもいいんだよと思いつつ、この一瞬チラッと片想いのように向けられる彼氏の目線っていうのも悪くないから、あえて言わないって感じかな。
「そのうち我が家に誘いたい」
「え?」
「お母さんにさ、これがわたしの彼氏って紹介したい」
「えぇ……い、いきなり言われたら緊張する……」
「でも、光のお母さんはわたしを知って気に入ってくれているわけだから、そろそろ完全な話にしたいよ」
「完全な話?」
「お互い相手の家族から歓迎されてハッピーとしたい」
光はわたしをチラチラ見ながら、ドギマギ中ですって表情のアピールを兼ねたりする。
「光、将来わたしたちは結婚するんだから、これは避けられない話の第一歩だよ、言っとくけど逃がさないよぉ」
「け、結婚なんてまだまだ先の話じゃんか」
「ま、だけどさ、わたしの家に来れるようになるっていうのはいい事だと思うんだ。わたしの部屋で会話できるようになるって、デート場所がひとつ増えるだけでも一歩前進じゃん」
「そ、その……」
「なに?」
「マリーのお母さんに会ってなんて言えばいいのかわかんない……」
「べつに普通でいいんだよ」
「普通っていうのがわからないっていうか」
「まったく、小説では巨乳女子をベッドに押し倒すラブシーンを書いたりするくせに」
「ぅ……」
「とにかくわたしは光を家に招きたいんだよ」
わたしのお母さんは正々堂々と付き合うなら全然オーケーみたいな感じだから、言っちゃって光を家族の一員みたいなノリを作ってしまいたい。そういうのあこがれがわたしの中にある。
「それにさぁ、光……」
「な、なに?」
「光はあれだよね、おっぱい星人でいい格好しいで精神は意外なまでにモロいとは思いつつ……性格はいいしマジメだよね。好きっていう表現の中には信頼もあるんだぞ」
「信頼?」
「そ、光は女心に鈍いけれど、女心を傷つけたり裏切ったりするようなことはしないと。そしてなんだかんだと言いながら一途でもあるから、まっすぐな恋愛ができるやつだと思って言っているんだよ」
「そ、そんなに評価されているとか……知らなかった」
「光、カン違いないで欲しいんだけれど……」
「カン違い?」
「わたしが親に恋愛報告したいのはさぁ、いい格好したいとか、光を信用していないとかじゃないよ。逆だよ逆。親に報告して気に入ってもらって家族の一員として付き合えるようにしたいって事なんだよ」
「じゃ、じゃぁ……そのうちに」
「よし、じゃぁ近いうちに招くから、逃げないように!」
「に、逃げないよ……」
「急にお腹が痛くなったとか、そういうので逃げたりしないように」
「逃げないつーんだよ」
「よし、いまの男らしい声、しかと受け取った!」
こうしてわたしは光に言うべきは言った。後は頃合いを見計らって光を我が家に招き、我が家の一員みたいな認識とムードを完成させ光との恋愛を深めていくだけだ。
「光、お願いがあるというかお誘いしたいんだけれど」
土曜日の午後、一周およそ2kmの〇〇池をグルーっと歩き回って会話するデートをしながらわたしは切り出した。
「お願いがあるというかお誘いしたい?」
横を歩く光は少し怪訝な顔をして見せつつ、しっかりと巨乳って部分も上手にチラ見する。別にふつうに見てくれてもいいんだよと思いつつ、この一瞬チラッと片想いのように向けられる彼氏の目線っていうのも悪くないから、あえて言わないって感じかな。
「そのうち我が家に誘いたい」
「え?」
「お母さんにさ、これがわたしの彼氏って紹介したい」
「えぇ……い、いきなり言われたら緊張する……」
「でも、光のお母さんはわたしを知って気に入ってくれているわけだから、そろそろ完全な話にしたいよ」
「完全な話?」
「お互い相手の家族から歓迎されてハッピーとしたい」
光はわたしをチラチラ見ながら、ドギマギ中ですって表情のアピールを兼ねたりする。
「光、将来わたしたちは結婚するんだから、これは避けられない話の第一歩だよ、言っとくけど逃がさないよぉ」
「け、結婚なんてまだまだ先の話じゃんか」
「ま、だけどさ、わたしの家に来れるようになるっていうのはいい事だと思うんだ。わたしの部屋で会話できるようになるって、デート場所がひとつ増えるだけでも一歩前進じゃん」
「そ、その……」
「なに?」
「マリーのお母さんに会ってなんて言えばいいのかわかんない……」
「べつに普通でいいんだよ」
「普通っていうのがわからないっていうか」
「まったく、小説では巨乳女子をベッドに押し倒すラブシーンを書いたりするくせに」
「ぅ……」
「とにかくわたしは光を家に招きたいんだよ」
わたしのお母さんは正々堂々と付き合うなら全然オーケーみたいな感じだから、言っちゃって光を家族の一員みたいなノリを作ってしまいたい。そういうのあこがれがわたしの中にある。
「それにさぁ、光……」
「な、なに?」
「光はあれだよね、おっぱい星人でいい格好しいで精神は意外なまでにモロいとは思いつつ……性格はいいしマジメだよね。好きっていう表現の中には信頼もあるんだぞ」
「信頼?」
「そ、光は女心に鈍いけれど、女心を傷つけたり裏切ったりするようなことはしないと。そしてなんだかんだと言いながら一途でもあるから、まっすぐな恋愛ができるやつだと思って言っているんだよ」
「そ、そんなに評価されているとか……知らなかった」
「光、カン違いないで欲しいんだけれど……」
「カン違い?」
「わたしが親に恋愛報告したいのはさぁ、いい格好したいとか、光を信用していないとかじゃないよ。逆だよ逆。親に報告して気に入ってもらって家族の一員として付き合えるようにしたいって事なんだよ」
「じゃ、じゃぁ……そのうちに」
「よし、じゃぁ近いうちに招くから、逃げないように!」
「に、逃げないよ……」
「急にお腹が痛くなったとか、そういうので逃げたりしないように」
「逃げないつーんだよ」
「よし、いまの男らしい声、しかと受け取った!」
こうしてわたしは光に言うべきは言った。後は頃合いを見計らって光を我が家に招き、我が家の一員みたいな認識とムードを完成させ光との恋愛を深めていくだけだ。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる