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48・恋愛に対してそんなに早く飽きる方が信じられない
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48・恋愛に対してそんなに早く飽きる方が信じられない
「マリーって光と付き合って何ヶ月?」
「えっと……中1生活が始まってすぐだから……だいたい5ヵ月くらいかなぁって」
「キスとかやった? マリーはステキな巨乳だからそれ以上の何かとかやったりしていて」
「やってないよ、やっていたらもっと色気が出まくり」
「キスもしてないのかぁ、それで5ヵ月とか飽きない?」
「飽きる?」
「3ヵ月もすれば飽きるのがふつうとか聞いた事がある」
「はぁ? 3ヵ月なんて恋愛の幕すら上がっていないって話じゃんか、それで飽きたら何にも出来ないじゃんか」
「うわぁ、マリーって純愛&熱愛な巨乳女子なんだねぇ」
「え、なに、わたしってふつうじゃないの?」
「多分めずらしい派」
「やだぁ、なんかショック」
会話がこんな展開になったら、貴重な昼休みとか関係がなくなる。彼氏の光はグランドでサッカーとかやっているから、ここは腰を据えて女同士の会話を徹底的にやりたいと思うのみ。
「実をいうとわたしさぁ、小6のときにクラスメートと付き合ったことがあるんだ」
前の席に逆向きで座る友人は、意外だと思う告白をした。え、そうなの? ってわたしが顔に出したら、マリーはすごい巨乳のくせに遅れているよねぇとか笑ったりした。
「で、すぐに飽きちゃった」
「飽きちゃったって……いいの? そんな言い方して……それって相手が気の毒とかひどい話とかにならない?」
「うわ、マリーって純情巨乳! そんなの考えたこともなかった」
「えぇ……ちょっとマジメに質問してもいい?」
「いいよ、女の同士の話を引っ張りまくろうか」
「すぐに飽きたってどのくらいで?」
「2ヵ月くらいかな」
「ブッ! それ早すぎ! 信じられないと思うわたしの方がまともだと信じたいんですけれど」
「そうかなぁ、マリーの方がめずらしいよ」
「だからなんで、そもそもそんなに早く飽きるってどういう感覚なの? それがわたしには分かんない」
「ふっと……消えるんだ、目が覚めたら夜明けの霧が消滅していた」
「おぉ、なかなかの表現だねぇ。でもほんとうに? 好きだってキモチがそんなにあっさり消え失せちゃうものなの?」
「消えたよ。朝起きたら恋は終わっていたって話だね」
「なんで? なんでそんなにさっくり飽きちゃうの?」
「熱しやすく冷めやすいってことかな」
「相手は? 相手にはなんて言ったの?」
「飽きたから別れよう! ってド直球に言った」
「えぇ、それってむごい……」
「うわ、マリーってやさしい巨乳。わたしなんか前を向いて歩こうって一言付け足してすぐバイバイしたけれど」
「言ってもいいですか?」
「なにかな?」
「外道……」
「そうかなぁ、マリーの方がめずらしいと思うんだけれどなぁ。実際みんな言っているよ、あの2人よく続いているねって」
「えぇ……」
わたしは友人の話を聞いて、将来ちゃんとした恋愛できるの? なんて思わずにいられなかった。そして胸の内で密かに、自分は純情だったんだなぁと自画自賛しちゃった。
「でもさぁマリー、大事なことを忘れていない?」
「なんですか? 大事な話って」
「言っとくけど、すぐに飽きるのは女だけじゃないよ? 男だっていきなり飽きて女をガムのようにポイ捨てする可能性はあるんだぞ」
「そりゃまぁ、外道な男なんていっぱいいるでしょうよ」
「マリーの彼氏はどうなのかなぁ? だいじょうぶなのかなぁ?」
ここで友人はゲスな目線をうっすらと浮かべた。だからわたしは反射的に両手で机を叩いて立ち上がる。
「だいじょうぶに決まってる!」
ちょっと興奮気味な声が出た。教室の中にいる人間は少ないけれど、それの人数×両目って目線をもらってしまう。
「あるわけないじゃん、光がわたしをポイ捨てするとか、そんなの小説でも起こりえない展開だから」
ぶつぶつ言いながら着席したけれど、それはわたしの重要な本心だ。光が浮気するとわたしをポイ捨てするとか、そんな物語はどうあっても思いつかない。
「マリー」
「なに?」
「聞いてもいいかなぁ?」
「どうしてそんなに自信を持てるの?」
友人はいま、明らかに心が黒いモードになっている。質問するときの中々いやらしい目というのがまぶしいほど印象的。そこには恥ずかしがらずに言えるのかよ! って裏通りの声が含まれていると、わたしいんはそう伝わる。
「わたし巨乳、おっぱい大きいんだ」
「そ、そんなのとっくに知ってる……」
「で、光は性格のいいおっぱい星人なんだよ、ものすごく。これだけでも宇宙の引力で惹かれあったベストカップル。これだけでもさぁ、もうわたしたちは何者にも引き裂かれない砕かれないって断言ができちゃう」
「そ、そりゃぁ、そうだろうって気はするけれど、でもマリー、今はだいじょうぶでもいずれは近くにマリーと同じ巨乳が登場するかもしれないわけで、その時は捨てられるかもよ?」
「だいじょうぶ」
「なんでそう思う?」
「なんかそういう気がするんだ。断言してもだいじょうぶって、根拠のない自信と純愛が神さまから保証されているって気がしているから」
「くぅ……」
「だいたいあれだもん、2ヵ月で飽きて捨てるって女より、わたしみたいな純情の方が報われるべきって思っちゃうんだ」
「勝手に言ってろ、マリーの色ボケ」
会話の最後部分はなぜかケンカみたいになった。でも、これはどう考えてもわたしの方が正しいじゃん! と思うから、わたしは何もまちがっていないと胸を張ることにする。
後でネットで調べてみると恋愛してもすぐ飽きる人は多いと見受けられた。それはなんとなくショックかもって気にさせてくれた。
でも色々見てみると早くからの純愛を結婚まで持ち込んだって2人もいるらしい。中学生から結婚までどころか、小学生とか幼稚園生とかもいる。そういう話はわたしにきれいな勇気を与えてくれる。だからわたしは力強くつぶやく事ができた。
「よし、だいじょうぶ! わたしと光は絶対に将来は結婚。子ども3人くらいといっしょにたのしく過ごす生活は約束されている」
「マリーって光と付き合って何ヶ月?」
「えっと……中1生活が始まってすぐだから……だいたい5ヵ月くらいかなぁって」
「キスとかやった? マリーはステキな巨乳だからそれ以上の何かとかやったりしていて」
「やってないよ、やっていたらもっと色気が出まくり」
「キスもしてないのかぁ、それで5ヵ月とか飽きない?」
「飽きる?」
「3ヵ月もすれば飽きるのがふつうとか聞いた事がある」
「はぁ? 3ヵ月なんて恋愛の幕すら上がっていないって話じゃんか、それで飽きたら何にも出来ないじゃんか」
「うわぁ、マリーって純愛&熱愛な巨乳女子なんだねぇ」
「え、なに、わたしってふつうじゃないの?」
「多分めずらしい派」
「やだぁ、なんかショック」
会話がこんな展開になったら、貴重な昼休みとか関係がなくなる。彼氏の光はグランドでサッカーとかやっているから、ここは腰を据えて女同士の会話を徹底的にやりたいと思うのみ。
「実をいうとわたしさぁ、小6のときにクラスメートと付き合ったことがあるんだ」
前の席に逆向きで座る友人は、意外だと思う告白をした。え、そうなの? ってわたしが顔に出したら、マリーはすごい巨乳のくせに遅れているよねぇとか笑ったりした。
「で、すぐに飽きちゃった」
「飽きちゃったって……いいの? そんな言い方して……それって相手が気の毒とかひどい話とかにならない?」
「うわ、マリーって純情巨乳! そんなの考えたこともなかった」
「えぇ……ちょっとマジメに質問してもいい?」
「いいよ、女の同士の話を引っ張りまくろうか」
「すぐに飽きたってどのくらいで?」
「2ヵ月くらいかな」
「ブッ! それ早すぎ! 信じられないと思うわたしの方がまともだと信じたいんですけれど」
「そうかなぁ、マリーの方がめずらしいよ」
「だからなんで、そもそもそんなに早く飽きるってどういう感覚なの? それがわたしには分かんない」
「ふっと……消えるんだ、目が覚めたら夜明けの霧が消滅していた」
「おぉ、なかなかの表現だねぇ。でもほんとうに? 好きだってキモチがそんなにあっさり消え失せちゃうものなの?」
「消えたよ。朝起きたら恋は終わっていたって話だね」
「なんで? なんでそんなにさっくり飽きちゃうの?」
「熱しやすく冷めやすいってことかな」
「相手は? 相手にはなんて言ったの?」
「飽きたから別れよう! ってド直球に言った」
「えぇ、それってむごい……」
「うわ、マリーってやさしい巨乳。わたしなんか前を向いて歩こうって一言付け足してすぐバイバイしたけれど」
「言ってもいいですか?」
「なにかな?」
「外道……」
「そうかなぁ、マリーの方がめずらしいと思うんだけれどなぁ。実際みんな言っているよ、あの2人よく続いているねって」
「えぇ……」
わたしは友人の話を聞いて、将来ちゃんとした恋愛できるの? なんて思わずにいられなかった。そして胸の内で密かに、自分は純情だったんだなぁと自画自賛しちゃった。
「でもさぁマリー、大事なことを忘れていない?」
「なんですか? 大事な話って」
「言っとくけど、すぐに飽きるのは女だけじゃないよ? 男だっていきなり飽きて女をガムのようにポイ捨てする可能性はあるんだぞ」
「そりゃまぁ、外道な男なんていっぱいいるでしょうよ」
「マリーの彼氏はどうなのかなぁ? だいじょうぶなのかなぁ?」
ここで友人はゲスな目線をうっすらと浮かべた。だからわたしは反射的に両手で机を叩いて立ち上がる。
「だいじょうぶに決まってる!」
ちょっと興奮気味な声が出た。教室の中にいる人間は少ないけれど、それの人数×両目って目線をもらってしまう。
「あるわけないじゃん、光がわたしをポイ捨てするとか、そんなの小説でも起こりえない展開だから」
ぶつぶつ言いながら着席したけれど、それはわたしの重要な本心だ。光が浮気するとわたしをポイ捨てするとか、そんな物語はどうあっても思いつかない。
「マリー」
「なに?」
「聞いてもいいかなぁ?」
「どうしてそんなに自信を持てるの?」
友人はいま、明らかに心が黒いモードになっている。質問するときの中々いやらしい目というのがまぶしいほど印象的。そこには恥ずかしがらずに言えるのかよ! って裏通りの声が含まれていると、わたしいんはそう伝わる。
「わたし巨乳、おっぱい大きいんだ」
「そ、そんなのとっくに知ってる……」
「で、光は性格のいいおっぱい星人なんだよ、ものすごく。これだけでも宇宙の引力で惹かれあったベストカップル。これだけでもさぁ、もうわたしたちは何者にも引き裂かれない砕かれないって断言ができちゃう」
「そ、そりゃぁ、そうだろうって気はするけれど、でもマリー、今はだいじょうぶでもいずれは近くにマリーと同じ巨乳が登場するかもしれないわけで、その時は捨てられるかもよ?」
「だいじょうぶ」
「なんでそう思う?」
「なんかそういう気がするんだ。断言してもだいじょうぶって、根拠のない自信と純愛が神さまから保証されているって気がしているから」
「くぅ……」
「だいたいあれだもん、2ヵ月で飽きて捨てるって女より、わたしみたいな純情の方が報われるべきって思っちゃうんだ」
「勝手に言ってろ、マリーの色ボケ」
会話の最後部分はなぜかケンカみたいになった。でも、これはどう考えてもわたしの方が正しいじゃん! と思うから、わたしは何もまちがっていないと胸を張ることにする。
後でネットで調べてみると恋愛してもすぐ飽きる人は多いと見受けられた。それはなんとなくショックかもって気にさせてくれた。
でも色々見てみると早くからの純愛を結婚まで持ち込んだって2人もいるらしい。中学生から結婚までどころか、小学生とか幼稚園生とかもいる。そういう話はわたしにきれいな勇気を与えてくれる。だからわたしは力強くつぶやく事ができた。
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