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35・夏、縁日これはもう活用必至のイベント2
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35・夏、縁日これはもう活用必至のイベント2
わたしはここで光と手をつなぎながら、地味にラブラブな2人って感じで歩きながらある事を伝えた。
「ねぇ、光」
「なに?」
「お母さんがさ、おたがい中学生でお金がないのは当然だからバックアップしてあげたいとか言ってかなり多めにお金を持たせてくれたんだ。だからその、何を食べるもやるもわたしが会計持ちでいいよ?」
わたしはそう言った次、光がどういう反応をするか興味と不安の両方を持った。
「いや、そういうのはよくない、いらない……」
「え、どうして?」
「貸し借りとかそういうの嫌いなんだ」
「なんのあと腐れもなくおごってあげるって話だよ?」
「でもこう、やったぁ! おごってくれてありがとう! ってバカっぽいノリになったら、正々堂々と出来なくなる感じがしてイヤだ」
「おぉ! 光……かっこういい! 光のそういうところ……好き。今ちょっと見直した!」
こういうさりげない小さな話でもわたしには非常にうれしいことだった。彼氏にはかっこういいって部分がいろいろあるってわかるのは、彼女にとってみれば快感物質の放出につながる。
「わかった。でもほら、どうしてもみたいな展開が発生した時は言ってよ。その時はよろこんで財務大臣をやってあげるから。ね? 遠慮しなくていいからちゃんと言ってよ?」
「あ、ありがとう」
こうしてわたしと光はゆっくりと味わい深く縁日を楽しみ始めた。彼氏彼女って2人でドキドキを共有すると、何かを食べるとか飲むとか、何かやって少し遊ぶとか、何をやってもとにかく一瞬一瞬がメモリアルって感じになる。
(明日の朝までこんな感じだったらいいのに……)
巨乳って胸いっぱいにくぅっと甘い感覚をあじわっていたら、突然にハプニングはやってくるんだ。向かいから高校生かなって2人組の男子、絶対女にモテないって断言ができてしまいそうなのがわたしたちの前に立ちはだかった。
「中学生でカップルかよ」
「でも女の方はなかなかかわいくね?」
「お、ちょっと待て、こいつ、もしかしたら巨乳かもしれないぞ。こういう感じは乳のボリュームを隠し持っている可能性が高いって、えらい先生が言っている動画を見た事がある」
「マジで! だったらごちそうじゃん! おれらでもらおう!」
こんな感じになったら当然場は荒れるんだ。光はわたしの前に立ってやめろ! とか言ってくれるけれど、相手は高校生で2人だから重圧の度が過ぎる。悪いのは見ているだけで助けてくれない周囲だと、わたしはそんな風に腹を立てたりする。
「待ちな!」
ここで突然に……聞きなれた気のする声がした。するとなんということか、お祖母ちゃんがユニフォーム姿でやってきたんだ。
「お、お祖母ちゃん?」
わたしが思わず出した声というのは2人のバカには聞こえなかったみたい。
「なんだ……合気道のババア?」
「老い先短いババアは引っ込んでろ!」
「まったく若いくせに心持ちが悪いこと。そういう者にはお仕置きをしないといかんな」
わたしは光の腕を軽く引っ張り離れていようと声をかける。もちろんあれはわたしのお祖母ちゃんだけれど、お祖母ちゃんであるからこそ心配する必要ナッシン。
「このうめぼしババア!」
やめておけばいいのにひとりがお祖母ちゃんに手を出した。すると、お祖母ちゃんの必殺なる一瞬が生じるんだ。
ドーン! あまりにも軽やかなお祖母ちゃんの動きと同時に、地面に叩きつけられた無様な男がひとり。
「え……」
何にも知らない光は両目を丸くして驚いた。まぁ、仕方ないね、今まで言っていなかったから。
「うちのお祖母ちゃん、爆乳さんであると同時に合気道の超達人なんだよ」
「超達人?」
「日本で一番つよい女の称号を得たこともあるから」
「えぇ!」
「ほら、もう2人ともやっつけちゃった。相手が10人以下なら絶対に負けない実力はまだ健在みたい」
どうやらお祖母ちゃんは祭りの見回り隊で動いていたみたいだ。聞けばわたしと光を守るために参加したという。
「そりゃぁなぁ、マリーに彼氏が出来たと聞いた時から、だったらこういうデートもするんだろうなぁと予想がつくわけで、かわいい孫娘に汚いハエがつかないよう守るのは超達人の役目」
「お祖母ちゃん、ありがとう」
「あ、ありがとうございます」
「なぁ、光」
「は、はい?」
「うちのかわいい孫娘をよろしくな!」
「は、はい!」
「でも今はまだほどほどにな?」
「わ、わかっています」
「余計なこと言わないでよお祖母ちゃん……」
とまぁ、ちょっと予想外のハプニングも交えて甘味でたのしい祭りの時間は進んでいく。
わたしはここで光と手をつなぎながら、地味にラブラブな2人って感じで歩きながらある事を伝えた。
「ねぇ、光」
「なに?」
「お母さんがさ、おたがい中学生でお金がないのは当然だからバックアップしてあげたいとか言ってかなり多めにお金を持たせてくれたんだ。だからその、何を食べるもやるもわたしが会計持ちでいいよ?」
わたしはそう言った次、光がどういう反応をするか興味と不安の両方を持った。
「いや、そういうのはよくない、いらない……」
「え、どうして?」
「貸し借りとかそういうの嫌いなんだ」
「なんのあと腐れもなくおごってあげるって話だよ?」
「でもこう、やったぁ! おごってくれてありがとう! ってバカっぽいノリになったら、正々堂々と出来なくなる感じがしてイヤだ」
「おぉ! 光……かっこういい! 光のそういうところ……好き。今ちょっと見直した!」
こういうさりげない小さな話でもわたしには非常にうれしいことだった。彼氏にはかっこういいって部分がいろいろあるってわかるのは、彼女にとってみれば快感物質の放出につながる。
「わかった。でもほら、どうしてもみたいな展開が発生した時は言ってよ。その時はよろこんで財務大臣をやってあげるから。ね? 遠慮しなくていいからちゃんと言ってよ?」
「あ、ありがとう」
こうしてわたしと光はゆっくりと味わい深く縁日を楽しみ始めた。彼氏彼女って2人でドキドキを共有すると、何かを食べるとか飲むとか、何かやって少し遊ぶとか、何をやってもとにかく一瞬一瞬がメモリアルって感じになる。
(明日の朝までこんな感じだったらいいのに……)
巨乳って胸いっぱいにくぅっと甘い感覚をあじわっていたら、突然にハプニングはやってくるんだ。向かいから高校生かなって2人組の男子、絶対女にモテないって断言ができてしまいそうなのがわたしたちの前に立ちはだかった。
「中学生でカップルかよ」
「でも女の方はなかなかかわいくね?」
「お、ちょっと待て、こいつ、もしかしたら巨乳かもしれないぞ。こういう感じは乳のボリュームを隠し持っている可能性が高いって、えらい先生が言っている動画を見た事がある」
「マジで! だったらごちそうじゃん! おれらでもらおう!」
こんな感じになったら当然場は荒れるんだ。光はわたしの前に立ってやめろ! とか言ってくれるけれど、相手は高校生で2人だから重圧の度が過ぎる。悪いのは見ているだけで助けてくれない周囲だと、わたしはそんな風に腹を立てたりする。
「待ちな!」
ここで突然に……聞きなれた気のする声がした。するとなんということか、お祖母ちゃんがユニフォーム姿でやってきたんだ。
「お、お祖母ちゃん?」
わたしが思わず出した声というのは2人のバカには聞こえなかったみたい。
「なんだ……合気道のババア?」
「老い先短いババアは引っ込んでろ!」
「まったく若いくせに心持ちが悪いこと。そういう者にはお仕置きをしないといかんな」
わたしは光の腕を軽く引っ張り離れていようと声をかける。もちろんあれはわたしのお祖母ちゃんだけれど、お祖母ちゃんであるからこそ心配する必要ナッシン。
「このうめぼしババア!」
やめておけばいいのにひとりがお祖母ちゃんに手を出した。すると、お祖母ちゃんの必殺なる一瞬が生じるんだ。
ドーン! あまりにも軽やかなお祖母ちゃんの動きと同時に、地面に叩きつけられた無様な男がひとり。
「え……」
何にも知らない光は両目を丸くして驚いた。まぁ、仕方ないね、今まで言っていなかったから。
「うちのお祖母ちゃん、爆乳さんであると同時に合気道の超達人なんだよ」
「超達人?」
「日本で一番つよい女の称号を得たこともあるから」
「えぇ!」
「ほら、もう2人ともやっつけちゃった。相手が10人以下なら絶対に負けない実力はまだ健在みたい」
どうやらお祖母ちゃんは祭りの見回り隊で動いていたみたいだ。聞けばわたしと光を守るために参加したという。
「そりゃぁなぁ、マリーに彼氏が出来たと聞いた時から、だったらこういうデートもするんだろうなぁと予想がつくわけで、かわいい孫娘に汚いハエがつかないよう守るのは超達人の役目」
「お祖母ちゃん、ありがとう」
「あ、ありがとうございます」
「なぁ、光」
「は、はい?」
「うちのかわいい孫娘をよろしくな!」
「は、はい!」
「でも今はまだほどほどにな?」
「わ、わかっています」
「余計なこと言わないでよお祖母ちゃん……」
とまぁ、ちょっと予想外のハプニングも交えて甘味でたのしい祭りの時間は進んでいく。
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