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30・光の隠されていた部分と努力のありかた1
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30・光の隠されていた部分と努力のありかた1
夏休みに入って数日後、プールでも行こうよ、ビキニ姿をちゃんと好きなだけ見せてあげるから! と言いたいのをガマンして、わたしはクッソ暑い中で光とデートを開始する。
「やだぁ、午前10時からこんなに暑いなんて……」
「だよね、もう帰ろうか?」
「バカ、いま会ったばかりでしょうが」
この怒り狂った太陽の下を歩いていると、中1って制限はいろいろとつらいなぁと思うしかない。アルバイトとかやって夏休み中のデート資金を確保していたら、もうちょい洒落たデートもできるんじゃないかなと思うから。
「あのさぁ、ちょっと行きたいところがあるんだけどいい?」
「え、どこどこ、光が誘ってくれるならどこでも行くよ」
「顔文字書店ってところなんだ」
「え、どこにあるの?」
「ここから20分くらい歩いたところ」
「え、そんなお店あったっけ?」
わたしは白いTシャツに浮かぶ巨乳ってふくらみ部分を何度となく光にチラチラ見られながら、突然裏通りに進んだことに意表を突かれた。なぜならあんまり通らないから頭になかったのだ。
「あそこ、顔文字書店の立て看板」
「あれぇ、なんで気づかなかったんだろう、いま初めて見たよ」
「まぁ、出来て日が浅いから」
「え、なんか慣れた感じがするけれど詳しいの?」
「それとなく」
わたしの知らない光って感じが浮かんだところで、わたしは顔文字書店の前に立っておどろいた。
「え、これってオタクのお店なんじゃ」
「まぁ、そうだな」
「光ってこんな店に通っていたの」
「こんな店って言い方はよくない。こういう店って言った方が、みんなで幸せになれる」
光はそう言ってニコっと笑ったけれど、わたしはこういうたぐいの店には馴染みがないので免疫不足。
「うわ……」
中に入るとケバケバしいって表現がわたしに襲い掛かった。萌えとか、ピンク色だらけって世界が危なっかしいまぶしさを醸し出している。冷房のキモチよさがあるからいいけれど、そうでなかったら見た目の刺激に対してすぐにはおおらかとなれない。
「えぇ、光ってこんな店に来てたの?」
「うん」
「ちょっとおかしくない?」
「え、なにが?」
「なんで彼女であるわたしに教えてくれなかったの? なんか知らないところでひとり楽しんでいるとか思ったら、わたしちょっと寂しくなるんだけど」
「ご、ごめん、でも……」
「でも?」
「こういう店に誘ったらどうなんだろう、なんか言われるのかなぁって不安だったから」
「もう、かわいいこと言っちゃって」
わたしはとりあえず、前向きなキモチで馴染みのない世界をやさしく見つめてみようと思った。
「ん……」
アニメとかさ、まったく知らないわけじゃないし、アニメキャラを見てかわいいと思う事はある。だけど目がつぶれるようなまぶしさで萌えが並ぶと、なんかこうまぶしい液体の中に沈められて窒息するような感じがしてないでもない。
「えぇ、こんな店にひとりでせっせと通っていたの?」
わたしがつぶやいて顔を横に動かしたら光がいない。わたしみたいに魅力的な彼女を突然放置するとか、なんですかそれは! って話だ。
「信じられないなぁもう! 彼女を置いてどこに行くわけ?」
なんかイライラしてきた。っていうか光ではない誰かにだまされてここにいるみたいな気さえしてきた。
「光……どこに行った……」
わたしが目の毒って感じいっぱいの空間を少しさまよったら、「おっぱい星人のためのたいせつなコーナー」 というところがあって、そこにいる光の後姿を発見!
夏休みに入って数日後、プールでも行こうよ、ビキニ姿をちゃんと好きなだけ見せてあげるから! と言いたいのをガマンして、わたしはクッソ暑い中で光とデートを開始する。
「やだぁ、午前10時からこんなに暑いなんて……」
「だよね、もう帰ろうか?」
「バカ、いま会ったばかりでしょうが」
この怒り狂った太陽の下を歩いていると、中1って制限はいろいろとつらいなぁと思うしかない。アルバイトとかやって夏休み中のデート資金を確保していたら、もうちょい洒落たデートもできるんじゃないかなと思うから。
「あのさぁ、ちょっと行きたいところがあるんだけどいい?」
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「顔文字書店ってところなんだ」
「え、どこにあるの?」
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「え、そんなお店あったっけ?」
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「まぁ、出来て日が浅いから」
「え、なんか慣れた感じがするけれど詳しいの?」
「それとなく」
わたしの知らない光って感じが浮かんだところで、わたしは顔文字書店の前に立っておどろいた。
「え、これってオタクのお店なんじゃ」
「まぁ、そうだな」
「光ってこんな店に通っていたの」
「こんな店って言い方はよくない。こういう店って言った方が、みんなで幸せになれる」
光はそう言ってニコっと笑ったけれど、わたしはこういうたぐいの店には馴染みがないので免疫不足。
「うわ……」
中に入るとケバケバしいって表現がわたしに襲い掛かった。萌えとか、ピンク色だらけって世界が危なっかしいまぶしさを醸し出している。冷房のキモチよさがあるからいいけれど、そうでなかったら見た目の刺激に対してすぐにはおおらかとなれない。
「えぇ、光ってこんな店に来てたの?」
「うん」
「ちょっとおかしくない?」
「え、なにが?」
「なんで彼女であるわたしに教えてくれなかったの? なんか知らないところでひとり楽しんでいるとか思ったら、わたしちょっと寂しくなるんだけど」
「ご、ごめん、でも……」
「でも?」
「こういう店に誘ったらどうなんだろう、なんか言われるのかなぁって不安だったから」
「もう、かわいいこと言っちゃって」
わたしはとりあえず、前向きなキモチで馴染みのない世界をやさしく見つめてみようと思った。
「ん……」
アニメとかさ、まったく知らないわけじゃないし、アニメキャラを見てかわいいと思う事はある。だけど目がつぶれるようなまぶしさで萌えが並ぶと、なんかこうまぶしい液体の中に沈められて窒息するような感じがしてないでもない。
「えぇ、こんな店にひとりでせっせと通っていたの?」
わたしがつぶやいて顔を横に動かしたら光がいない。わたしみたいに魅力的な彼女を突然放置するとか、なんですかそれは! って話だ。
「信じられないなぁもう! 彼女を置いてどこに行くわけ?」
なんかイライラしてきた。っていうか光ではない誰かにだまされてここにいるみたいな気さえしてきた。
「光……どこに行った……」
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