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19・おっぱい星人なのに意識は崇高な彼氏3

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 19・おっぱい星人なのに意識は崇高な彼氏3


「光……」

「なに?」

「わたし、光の意識は尊重する。夢を叶えたいってがんばっている光を応援するのが大好きゆえにジャマなんかしないよ。でもさ、光の方もあんまり深く考えないでと言いたい、それくらいは言ってもいいでしょう? だってわたしはきみの彼女なんだし」

「う、うん」

「えぇい! この際だ、わたしが思う事も言わせて。夢を叶えたいという男子ならちょっと言われたくらいですぐに凹んではいけないのだから」

「わかった」

「光の言っていることはわかるよ、ちゃんと理解できる。でもほら、逆から考えたらさ、実際に見て実際に経験して、それがどんなモノかわかったからダメになるっていうのは、もしかしたらその程度の能力だって話かもしれないじゃん」

「ん……」

「少しくらい気楽になっても揺るがない才能って話でもよくない?」

「まぁ、それも一理あるよな……って思う」

「わかった、今日はこれでこの話は終えよう。ただひとつだけ覚えておいて」

「なに?」

「わたし、光のキモチをいたずらに刺激したいとかそんな風に思っていないから。光といっしょに2人でキモチを分かち合って青春したいなと思っているだけだから」

 とりあえずこんな感じで話は終わりにした。まぁ光が変な事を言いだすわけじゃなくてよかったし、崇高な意識を持っているのも高く評価する。とはいえ、そういう考えを持つのかぁ……と少し疲れたのも事実だ。

 家に帰ったらマイルームのベッドにどさっと仰向けになる。そして天井を見つめながらわたしはつぶやかずにいられない。

「いいんだけどさ……軽いとか不真面目な男よりはずっといいんだけどさ、もうちょい気楽に青春をたのしもうって思って欲しいなぁ、愛しの光くん」

 それからわたしは寝返りを打つと、クッションを巨乳って胸に抱きながらカレンダーを見つめる。

「光のキモチはわかる。だけど……だけど……わたしだって青春したい。一回くらい、一回くらいはわたしのビキニ姿を見せたい。っていうかふつは逆だよね、一回でいいからビキニ姿を見たいって彼氏の方が訴えてくるべきだよね」

 カレンダーの数字を見ながら迫っている夏を思うと、ちょっとばっかり腹が立ってくる。わたしは光が好きだ、そして光のキモチもわかるし、そういう男子の方がいいとも思う。だけどそれがゆえに腹を立てる自分が今ここにいる。
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