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7・巨乳に嫉妬されても困るんです
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「橘さん、ちょっと」
となりクラスという違う世界に住んでいる女子から突然に声をかけられた。
「なに?」
わたしが教室からろうかに出ると、階段のところに連れて行かれていきなりうっすら悪意と敵意を混ぜたような目を向けられた。
「橘さんって巨乳だよね、すごい巨乳だよね」
「別にすごいってつけなくてもいいよ」
「で、巨乳だからっていい気になっていない?」
「え、なんで?」
「なんでって色々……」
巨乳への嫉妬かぁ……と思ったけれど、理不尽なモノでこういう時は絡んでいる方が弱者、絡まれている被害者が強者にされるんだ。つまり何かつよく言い返したら相手の方がかわいそうとなって、こっちが悪者にされるって話だからたまらない。
「でも……」
「な、なによ?」
「いや、見た感じ、そっちもそれなりにおっぱいは大きいんじゃないのかなぁと思って」
「そ、そりゃぁ一応Cカップはあるけれど」
「だったらいいじゃん、それでみんな幸せってオチじゃん」
「よくない、だって腹が立つから」
「なんでそうなるの?」
「な、なんでって……橘さんの方がわたしよりおっぱいが大きいから」
「そんなにCカップを自慢したいの?」
「じ、自慢なんかしてないし」
「じゃぁなんで絡んでくるの?」
「くぅ……ああいえばこういうで……」
「じゃぁ、話を結論に進めちゃおう」
「結論?」
「わたしどうしたらいいの?」
「ど、どうって……」
「おっぱいを分けてあげるとかできないよ?」
「そんなの当たり前でしょうが!」
「じゃぁどうしたらいいの?」
「だから、いい気になるなってことで」
「さっき言ったじゃん、絡んできたのはそっちだよ? わたし自分からおっぱいの大きさがどうとか言ってないし」
「あぁもう、なんでそんなにうざいの」
「まぁまぁ落ち着いて」
「うるさいな、橘さんみたいな巨乳は将来ホルスタインになってミルクでも出せばいいんじゃないかな」
「そうだね、そういう生き方もあるよね」
「くぅ、いいよもう、ほんとううっとうしい」
相手はわたしをムカつく女だと睨んだりしたけれど、これって絶対わたしの方が被害者だ。なのにわたしが相手をイラつかせた悪者みたいって空気を作られるから萎えるわ。
幸いこういう事は小学生の時から何度もあったから慣れているんだ。わたしマリーはそうかんたんにはへこたれないのでありますよ、それが早く
からおっぱいが大きい巨乳女子のつよさなのですよ。
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