（R18）おとなのお話BOX（短編集）

抜けられなくなった巨乳を救出せよ１６

　美依がいまイキそうと言った。だから一瞬止まりそうになった動きをそのままに、より大きく左右のやわらかい巨乳を揺さぶり動かしながら伝えた。

「イッて……イッていいんだよ」

「ぁんぅう……」

「美依にキモチよくなって欲しいから……美依に……キモチいいと思って欲しいから」

「い、イキ……」

「イッて、イッて！」

「はんんんぅ！！！！」

　その瞬間というのは劇的だった。おれは美依という女子の快感を具体的にはわからない。でも美依が達したのであろうってとき、自然と腰の動きを止めて両手でギュウっと巨乳を揉み掴んでいた。ほんとうに自然にそうなったんだ。

「は……ぁん……んふぅ……」

　美依がブルブル震えながら声を沈ませていく。その間、おれはピストンに一時停止をかけ乳房をゆっくり揉みほぐしながらジッとしていた。すると少ししてから美依の泣き声が聞こえた。それは感じ入る声ではなく、グスグスっと泣いている声。

「み、美依？」

「ぅ……ん、う、うれしい……うれしいんです。だ、だってこんなにもキモチいいのは初めてで、それに、それに……お兄さんから……わたしみたいな巨乳女子が好きだって……その想いがいっぱい伝わってきて……」

　美依は小さく泣き震えた声で言った後、今度はお兄さんが射精して満たされる番と続けた。そうしてくれたら２人でいっしょに結ばれたと思えるから……と。

「美依……」

「あ、で、でもひとつだけ……お願いが」

「お願い？」

「お兄さんの顔が見たいです。お兄さんがキモチいいって達するときの顔……見たいです」

　おれは美依に言われてノーと言うわけはなかった。ほんとうなら……見られたくないとなる顔だ。見たい、見せて欲しいと言われたら、イヤだ！　と返すべくモノのはずだ。だけどここで拒むと不誠実と素直に思えた。おれが美依と愛し合って結ばれるためには、これは決して拒否してはいけないモノなのだ。

「じゃ、じゃぁ……体位を変えよう」

「お兄さん……もうガマンとかしなくていいですから……」

「美依……」

　おれと美鈴はゆっくりと体位を変更する。いまこういう場所でなければ……体を横にできる場所とかベッドがあれば……と思わずにいられない中、最後の体位と決めて挑むのは立ち鼎だ。おれはこの体位で美依への想いを伝えきるとつよい心を持つ。

「美鈴……好きだ、ほんとうに好きだ」

「お兄さん……」

　おれと美依は立ち鼎という体位で見つめ合う。もっとも表情には明らかな差があった。こっちは今にもイキそうって、どうしたって顔面すべてがトロっとなってしまう。一方の美依はとっても真剣にしてやさしい表情、まるでおれを見守り包み込もうとしている母親みたいだ。

「美依……おれ、もうガマンとか出来ないから……」

「ガマンしなくていいです、キモチいいって……素直に震えて……そのまま達してください。わたしに想いを伝えてくれたら……わたし……その想いをしっかり受け止めます！」

　おれは美依と３秒くらい見つめ合ってから、もうこれ以上はガマンできないというピストンを始めたんだ。