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抜けられなくなった巨乳を救出せよ10
しおりを挟む「お兄さん、お兄さん……お兄さん!」
おれは名前を呼ばれていると思ったとき、ハッと目を覚ました。
「え……」
何事……とか思ったけれど、すぐにこの状況を理解。おれは美依の温もりで達したとき、快感があまりにすごくて気絶してしまったのだ。どのくらい? と思ったけれど、外の明るさが全然変化していないから、何時間も気を失っていたわけではないのだと思う。
「み、美依」
おれは立ち上がってすぐビルの外に出た。そうすると両目にジワーっと涙を浮かべる美依と顔を会わせる。
「よかった、生きていたんですね」
「勝手に殺すなよ」
「だって、急に何にも言わなくなって、急に……おチンチンを抜いて、しかもドタって倒れたような音がして、ずっとお兄さんって呼んだのに全然返事がなかったんですよ?」
「あ、あぁ……ご、ごめん、実はその……気絶していたから」
「き、気絶?」
「あんなにキモチいいの……初めてだったから……」
「そ、そんなに……キモチよかったですか?」
「一瞬だけれど天国が見えたくらいキモチよかった」
「ん……」
おれはそう言って美依の顔を見たとき、自分だけ超濃厚に快感を得て満たされたという事実を思い知らされた。そうしてものすごく申し訳ないって、泣きたいほどに切ない感じで胸がいっぱいになっていってしまう。
「あれ?」
急に、ほんとうに突然、まるでアニメかよ! と思うほどいきなり空が暗くなってうなり出した。数秒前の晴天が真っ赤なウソみたいな早さだ。
「やだ……こんな状態で雨なんか降ったら……」
当然の事として美依が戸惑い騒ぎ始める。
「おちつけ美依、おれが試してみるから」
そう言ったおれ、ビルの中に入り抜けられない美依のお尻を見ながら、その周囲のカベを蹴ってみる事にした。意外とモロイのはもうわかっているからやってみるしかない。
「どりゃ!」
おれはパンツと靴をまとってから、カベに飛び蹴りをかましてみた。するとどうだ、それまで美依を拘束していた無慈悲なカベが敗北したのだ。ガラガラって音を立ててうまく部分的に崩壊してくれた。
「ぁんん!」
美依がドタっと地面に転がる。
「美依、だいじょうぶか?」
おれはすぐさま美依に駆け寄り抱えてやる。すると信じられないほどの大雨が一気に降って来た。印象的な灰色で世界が滝に打たれるみたいなすごさだ。
おれと美依はビルの中に入った。すると美依が顔を赤くしてTシャツやらブラやらが乱れた状態のまま、おれを見て後ずさりして離れる。
「美依?」
「お兄さん……わたし、わたし……処女だったんです」
「ん……わ、悪かったよ……」
「し、しかも、お兄さんが入れたとき……けっこう痛かったです」
「ん……」
何も聞こえなくなるような大雨、そしてホラーアニメを連想させるような灰色、そういう中でおれと美依は少し距離を置いて見つめ合う。
「美依……お願いがある」
「なんですか?」
「おれの……一生の彼女になってくれ! もう……離れたくない、この大雨が止んだら赤の他人に戻るなんて、そんなの耐えられない。おれ……美依みたいな巨乳女子と結ばれたいって、ほんとうにずっとそう思っていたんだ。だから美依が彼女になってくれたら、おれ……自分のすべてを捧げて美依を愛するよ。美依に永遠の愛を誓うよ」
「ぅ……んぅ……」
「それに美依……美依だって、おれみたいなおっぱい星人の男と付き合う方が幸せじゃないのか? その方が心から深く愛し合っていけるって……そう思わないか?」
「むぅ……」
「美依……」
おれがまっすぐな想いを持って見つめ、ゆっくりと近づくと……真っ赤な顔の美依はゆっくり後ずさりをする。
「美依、おれ……美依みたいな女の子が好きだ……美依と……結ばれたい」
美依が後ろのカベに行き当たって動けなくなった時、おれは巨乳女子のその顔を見つめ、結ばれたいとくり返した。
「ダメかな? おれではダメなのかな?」
おれは自分の内側に心臓を刺激するような熱さが湧いてくるのを感じ、切なくてたまらないって叫びたくなってしまう。そしてそれは叫び声を出すって事ではなく、美依への求愛行動というカタチへ変換された。おれはこらえきれないとばかり動いた。
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