巨乳です。おっぱい星人です。あれこれお話BOX

jun( ̄▽ ̄)ノ

文字の大きさ
上 下
5 / 204

魔法のほうきで飛ぶ!(後編)

しおりを挟む
 魔法のほうきで飛ぶ!(後編)


「お姉ちゃん、お姉ちゃん!」

 帰宅した真治は玄関のドアを開けて、2階の自室にいる優子を呼びまくった。

「うるさいなぁ、なに?」

 今日こそはコミックの読破をしようと思っていた優子、ジャマするな! と声はアングリー色。それでも弟がお姉ちゃんコールをくり返すから負けてしまった。

 クツを履いて庭に出ると、弟がみすぼらしい竹ぼうきを持って待っていた。トンネル内にてあやしいおじいさんから買ったという。そのあげく魔法だとか空を飛べるとかはしゃぐ。その姿は小4にしてはダメっぽく幼く見える。

「真治……」

「なに?」

「おっぱい星人の上にバカとかやめて欲しい」

 そう言われたらググ! っと腹を立てかける真治。でも実に効果的な態度をとることにした。それは優子って巨乳女子のプライドを刺激するにはもってこいだ。

「お姉ちゃん、もしかして怖いの?」

「はい? なんだって?」

「お姉ちゃんっておっぱいは大きいけど、心はちっちゃいんだねぇ」

「こら、なに勝手なことほざいてんのよ」

 弟の思ったとおり、姉はムキになって近寄ってきた。むんず! とほうきを奪いとると、家の庭でまたがろうとする。

「ちょっと待って、後ろに座る」

「こ、こら、なんで後ろに座るのよ」

「だって空を飛びたいんだもん。女の子がいないと飛べないんだもん」

「んぐぅ……」

 美白女子な優子が顔を赤らめた。ほうきにまたがって後ろに弟を置くって事は、うっかりするとおしりを触られるような気がした。

「真治、言っとくけどおしりを触ったら死刑だよ」

「触らないよ」

 真治はとっても素直に即答した。なぜっておしりには興味がナッシングだから。やっぱり姉の優子といえば、豊満でやわらかい胸のふくらみ。触りたいのはそっちだから、おしりなんかどうでもよい。

「真治、おっぱい触ったら単なる死刑では済まないからね?」

 さすが姉の優子だった。弟の考えは丸わかりの様子。それからほうきにまたがり、後ろに真治がまたがるのを確認してからつっこんだ。

「飛ばないじゃん!」

「呪文を唱えないとダメなんだよ」

「呪文? どんな?」

「チチミル チチミル キョニュウダーって言うの」

「わかった」

 姉弟そろって深呼吸。それから優子は、口にするのが恥ずかしいって感じの呪文を唱えた。それはほうきにまたがった2人が、広大な空に近づいていくことの始まりだった。

「あん?」

 ドキッとして目を丸くする優子。

「ほ、ほうきが……」

 夢か真かとおどろきで顔面が固まる真治。

「あぅ!」

 グラグラっとする2人の体。竹ぼうきが上がっていけば、両足が地面から離れていく。

「あっとっと……」

 慌てる真治、うっかり前にいる優子のスカートことおしりをつかんでしまう。けっこう大きくてやわらかい気がしたものの、いまは空へ上がることにおちつけない。

「あぅ……ぅ」

 優子は真剣に青ざめた。きゅっとしっかり竹ぼうきをにぎり、少し前かがみの姿勢になる。クッとTシャツのふくらみが寄せ合うように動くが、そんなの気にする余裕なし。

「お、おち……」

 バランスをとるのがとってもむずかしかった。うっかりすればグルンと反転してしまいそう。でも、落ちたって大丈夫さ! なんて言える高さじゃなくなっていく。

「に、二階の窓が……」

 必死になって姿勢コントロールしながら、眼前に二階の窓があって衝撃を受ける。目を下に向けたら、まったく足場のない所にいるのでサーっと血の気がひく。

「こわいよぉ……」

 下を見て真治はこわがってしまう。結果として不本意ながらまた姉のおしりを触ってしまう。

「こ、こら……触るなって……」

 ガクンガクンと揺れる。いま、優子はでっかい責任を背負っていた。ここから落ちれば死ぬかもしれない。後ろの弟を落としても同じこと。わが身と弟の命を、小6の少女は引き受けてしまったのだ。

 そうして2人は屋根より高く舞い上がった。電柱よりも高いところに上がった。町がまるごと見渡せるところにまで上がった。

「ぅ……く」

 ドキドキする優子の髪の毛が風で揺らされる。

「お姉ちゃん、ちゃんと運転してよ? ぼくまだ死にたくない」

「う、うるさい、ちょっとだまって……」

 優子が怒ってバランスを崩しかけると、後方の真治は思わず落とされそうになった。それはとっても怖い事だから、姉の背中に顔を押し当てるだけではすまない。おびえるあまり、優子の豊満にしてやわらかい弾力をつかんでしまう。

 ムニュ! っとすごい揉み応えがきた!

(うわ……こ、この手触り)

 真治にジュワっと沸き立つ脳内麻薬。それはあまりにも豊かで、あまりにもキモチいい弾力。同じ女子がさわっても、女神の弾力! と表現してしまうレベル。それを真治の両手がしっかりつかむ。

(このおっぱいの揉み応え……ものすごくキモチいい!)

 あまりのキモチよさにいっぱい揉んでしまう。グラグラっとほうきがゆれる事もあり、思わず優子のTシャツをまくり上げそうになってしまう。

「あ、あほか……何やって……」

 顔を真っ赤にして取り乱す優子。弟にバストをつかまれながら、それでも死なないためにとひっしに運転をがんばる。

「ゆ、ゆれて……お、おち……」

 ちょっと冷静さを失う真治の動きが、少々ながら姉のTシャツをまくり上げてしまう。片方だけとはいえ、ボワン! と揺れて顔を出す白いフルカップ。

 ぐぎぎ……っと歯を怒りをこらえる優子。そんな努力が実って、ようやくほうきがおちついてきた。落ちたら即死って高さにて、いい具合に運転できるようになった。

「いつまでおっぱい触ってるのよ、このおっぱい星人!」

 Eカップのふくらみをつかみっ放しの弟に、軽くひじを当てる。ほんとうなら思いっきり当ててやりたいところだった。いっそ死ねば? と弟に言いたかった。

「こ、この高さ……」

 真治がふるえながら真下を見た。吸い込まれていきそうなほど地上が小さい。あんなちっぽけな領域で生活がなされているのかと、感慨深くなってしまう。

「お姉ちゃん……おねがい……」

「なに?」

「お、おっぱいは触らないからさ……だきついてもいい? 怖くて……」

「しっかりしなさいよ男の子!」

「こんなことに男も女もないよ……」

 あきれる優子に許可をもらったら、真治は姉のふくらみを触りたいとか思ってもガマンして、お腹の辺りに手を回し、背中にピタッと頬をあてた。

(あぁ……これなら安心)

 不安がうすれるようでキモチいい。真治はトロっと甘えた目をしながら、空を飛ぶって感覚を楽しみ始めるのだった。

「だんだん慣れてきた」

 優子の口から少々の余裕が出てきた。今や白い雲が身近に感じるほどの位置にいる。自分をひっぱっている重力を無視し、魔法のほうきで飛び回るのがたのしくなってきた。

「おぉ……風を切るときもちいい!」

 優子の口調がだんだんノッてきている。キュイーン! と魔法のほうきで突き進む爽快感。風とカベを生身でぶち破っていく感覚。足場がないという特異な状態。地上ではあじわえないおもしろさが出てきた。

「やだ、すっごいキモチいい!」

「お姉ちゃん……はしゃぎすぎ……」

「だらしないなぁ、男の子!」

 めずらしくハイテンションな優子がいた。いまとってもハッピー! とか、いまのわたしは魔法少女! とか、とにかく満面の笑みでたのしんでいる。

「キブン最高!」

 そうやって大いに楽しんだ。でもしばらくすると、優子はたいへんな事に気づく。それは股間がヒリヒリイタイってこと。できればメンソレータムが欲しい……という風にイタイ。

「真治、いちど地上にもどるから」

「ちょ、お姉ちゃん……急降下でスピード出し過ぎ!」

 マジに青ざめる真治がいる。

「うるさいな……股間がイタイんだよ……」

 早く地上に降りて股間をやすませたい優子。でもその焦りのせいで、いきなりの突風にしてやられた。2人が同時にサーっと青ざめる。

「あぅん!」

「うぅぐ……」

 同時にバランス崩壊した姉弟、空から地上へと落下し始めた。

「ほ、ほうきが……魔法のほうきが……」

 血の気が引く優子の手からほうきが離れていく。魔法のほうきがどこかに飛んでいってしまう。少女は青い空と同時に、どこかへ去っていくほうきを見つめずにいられない。

「ほうき……」

 ステキな夢が消えていく。優子は地上へ落下するって最中なのに青空を見つめ続ける。とってもさみしそうな目で、どんどん地上へとおちていく。

「お、おち……おちたら死んじゃう!」

 真治は姉の手をつかみながら、猛スピード落下に恐怖する。地面にぶつかったら即死だ。ぐちゃ! と音がして、ドバ! っと何かがたくさん弾けとぶのだろう。

「いやだ、まだ死にたくない!」

 小4の少年はうっすら涙うかべながら思った。まだ人生をたのしんでいない。おっぱい星人としての生き様だってまだまだ夢半ばだ。

「死にたくない!」

 その叫びがかみさまに通じたらしい。2人はとなり町にあるスーパー金持ちの庭に引き寄せられる。そこには学校のグランドほどのデカいプールがある。深さは50mにもおよび水はたっぷり入っている。

 ざっぱーん! 2人がいきおいよく落下。まずはドッパー! と沈んでから、酸素が欲しい! とずぶぬれになって顔を出す。

「お姉ちゃんバカじゃないの?」

「うるさいな、悪いのは風であってわたしじゃない」

 全身をびしょぬれにしてギャーギャー言い合いかけた。でも、真治は後方におそろしいモノを見る。それは水中の凶悪者たるサメの背びれ。大きさからするとホオジロザメと思われる。

「にげろ!」

 2人は必死になって泳いだ。オリンピックの金メダリストもかなわないスピードだった。まずは優子がプールサイドにたどりつく。続いて真治がたどりつく。そしたらすぐ後ろでドでかい口が開いていた。

「ひいぃぃ!」

 ずぶ濡れで抱き合う2人、もう少しでサメの食事になるところだった。そのあと家の主に厳重注意を食らってから解放される。

「ビショビショとかサイテー」

 どっぷり濡れて体にまとわりつくTシャツ。それは内側にあるEカップブラや谷間を、クッキリ映し出す。真治は言われるまでもなく、何度となくおいしい部分をチラ見しまくった。そのおっぱい星人の情熱をゆるしてやる代わり、優子は弟に任務を与えた。

「また魔法のほうきを買ってきて」

 どうやら姉はもういちど空を飛びたいらしい。魔法のほうきで魔法少女みたいなキブンになって、自由に大空を飛び回りたいと目が言っている。

 もちろん! と真治は即答。もういちど後ろにすわって、いい気分や手触りを味わいたいとか思う。でもそれについては神さまが応援してくれなかった。

 その日から何度もあのトンネルに行く。いつだって買えるようにと300円は必ずサイフに入れる。だけどあのあやしい男も魔法のほうきも、どうしてか再会できないのであった。それはすーっと消え去った夢のようで、もう一度出てきて! と願っても相手してもらえないのだった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
恋愛
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

処理中です...