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恐怖のメス猫と真治

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「いま何時?」

 夜道を歩く中野真治がつぶやいた。手をポケットに入れてスマホを取り出す。そいつの顔面が教えてくれるタイムは、20時20分。

「この時間になっても涼しくない……」

 夜の散歩とかいうのにくり出していた真治は、モワーっとする暑さにゲンナリした。ここ最近とかいうのは、朝も昼も夜も暑いときている。地球温暖化ならぬ地球サウナ化だ。

「ノドが渇いた……」

 それとなく立ち止まって、暗い夜道で光まくる自販機を見る。ノドがべったり渇くので、ポケットから小銭とかいうのを取り出す。でも哀しいかな、小4の男子はお金に余裕がない。あるのは50円玉と10円玉が5枚。それなのに自販機ってやつは120円を要求する。

「20円が足りない……20円……現実はきびしいなぁ」

 そう思っていたら、ふと夜道に白いモノが目に止まった。それは近くにある有名高校の門の前にいる。外灯によって見えるのはフサフサの白い猫。

(なんか女の人みたい……)

 どういうわけか真治はそう思った。なんというか、ホワイト猫がすこし色っぽいように見えた。ふっくらしているから? それともメス猫だと感じるから? 理由はわからないが、脅かしてやろうって考えにいたる。足音を立てず、そっと近づていく。

(こんなに近づいて気づかないなんて、けっこうマヌケ猫)

 くふふと笑いながら近寄っていく。そしてスーッと息を吸い込んだら、爆弾を吐くように大きめの声でさけんでやった。

「ワッ!!」

 その声に猫はとってもビックリした。

「ハハハ正義は勝つ!」

 両手を腰にあてて勇者を気取る真治だった。

「ちょっと楽しかったかな」

 暑くてたまらない夜だけど、ほんのちょっと楽しめたとし歩き出す。真治としてはこのまま家に帰るってつもりだった。

 ところが……なぜか変な事が発生。知っている道を歩いているはずなのに、どうしてか周りの風景が知らないってモノになっている。

「あれ?」

 思わず立ち止まる真治。まるでアニメのキャラみたいにつぶやいた。ここどこ? どこで道をまちがった? と変なキブンになる。

「うん?」

 ここでふとふり返る真治。暗くてまっすぐな一本道がある。それはいいとして、ずーっと奥、ずーっと向こうの方に赤い光が生じた。

(なに……)

 ドキドキっとする真治が思うかぎり、あの赤い光とかいうのはおかしかった。まずちょっと小さくて丸い。そして位置が変な高さにある。あれは車でもなければ自転車でもないのだろう。
 
「え……ひ、人?」

 ゆっくりと少しずつ浮かんできた。初めは赤い点のみだったが、つぎに人の輪郭が見えてきた。夜道だからか異常なほどきれいに見える。何がといえば白い着物ってやつが、それをまとっている女性っていうのが、信じられないほどビューティフルに思えて見入ってしまう。

(う……)

 ガタガタとふるえる真治の体。夜中のこわいテレビを見ているみたいになって、いますぐ走り出したいのに、どうしてか体は動かせない。

「坊や、ひとり?」

 接近してきた女性から声がかかる。

「あ、あの……」

 心臓がびびりまくりの真治。うっかりすればおしっこ漏らしてしまいそう。

「こんなかわいい坊やが夜に何をしているの?」

 なんとも不思議な魅力をもった女性の声。

「あ、暑くて……夜の散歩を……」

 バカ正直に自分のやっていることを説明する真治。

「やることがないのね。だったらわたしといい事しない?」

 そういって女性がほほ笑んだ。なんて透き通るような魅力だろうと、小4ながらもドキドキさせられる。白って着物ばかり見てしまうが、女の人自身も色白ですごい美人だ。

「坊やはこういう女ってキライ?」

 とつぜん甘い果物みたいなセリフをかけられた。

「そ、そんな……ぼく……」

 どんどん熱くなる小4の胸の内。まるでコロコロ弄ばれるみたいになってきた。

「坊やはどういう女が好きなの?」

「え、えぇ……そんなこと言われても……」

 そんなやりとりをしていたら、突然に女性の手がのびる。それは真治のひたいにピタッと当てられた。いったい何をしているのだろう? とか思ったら、おどろく事を言われてしまう。

「坊やはおっぱい星人なのね?」

「あぅ……ぅ……」

「じゃぁこういうのはどう?」

 ちょっと前かがみになった女性。するとすごい谷間がサービスショットされた。すごい! デカい! やわらかそう! 揉んだりしてみたい! などと思えばカンペキに動けなくなる真治だった。

「さぁ、2人でいい事をしましょう」

 豊満な谷間を見せつけながら、女性は真治に両手を伸ばす。そうして真っ赤な顔する少年を、突然にその胸にギュッと抱きしめた。

「あんぅぅ」

 ムニュン! と弾むやわらかい乳のぬくもり。びっくりするやらキモチいいやらで困ってしまう真治。何がなんなのかわからないけど、なんかヤバい気がするけど、でもうれしいからグッジョブ! みたいなキモチになっていた。だからCM調子でいいたくなってしまうのだった。

ー甘えてもいいの? やっちゃえ真治ー

 ところが……最初はやさしく抱き寄せてくれていたのに、だんだんギュッときつく締め付けられてくる。真治はだんだん窒息っぽくなってきた。

「あぅぐぅ……」

 グギギっと背骨が痛くなってくる。 

「オホホ、どうしたの坊や」

 女性の声がちょっとおかしい。そこで真治は女性の必死になって顔を動かす。そうしてなんとか目を上に向かてみた。

「あ……」

 真治が死ぬほどびっくりした。だってそこにいるのは女性じゃない。白い着物を着たホワイトキャットだ! 人に化けた白い猫がいて、真治の背骨をへし折ろうとしている。

「あぅいたぅ……」

「どうしたの坊や? まだまだこれからよぉ!」

 化け猫ってやつはすごい力だった。やばい、これはめちゃくちゃやばい! そう思ったとき、真治は必死も必死になって右手を動かす。そうして着物の上から相手の股間辺りに手を当てた。

「きゃん!」

 化け猫が顔を赤らめちょっと思わず真治を離してしまった。

ーいまだ逃げろー

 真治が夜の道をダッシュ。持てる力を総動員して走る。それはたしかに速い。なんせ命がかかっているから、いまは100mを8秒で走っていた。

「う、うわ……」

 チラッと後ろを振り返ったらびっくりだ。なんせ白くて巨大な猫が自分を追いかけている。真治は二本足だが、向こうは四本足。ハッキリ言って勝負は見えている。

 今やおそろしい顔と目つきで真治に迫る化け猫。もしつかまったらどうなるのだろう。真治はノドを食い破られるかもしれない。肉を割かれ血だらけになって死ぬのかもしれない。

「あんぅ!」

 思わず転んでしまう真治。足を打った。かなりのダメージを負ってしまった。立ち上がれないまま、ハッと後ろを見ると、まるでトラみたいにでっかい猫がいる。

「ガルゥゥゥ」

 猛獣のように唸る猫。立ち上がれない真治はガクガクするのが精一杯。うまれて初めて死んじゃうかも? って恐怖を感じた。

「やだ……まだ死にたくないよ」

 目に涙をうかべる真治は思う。まだ青春なんかしてない。彼女を持ったことない。デートしたことない。他にもあれこれ未体験。それもやらずに死ぬなんて、なんのために生まれてきたのか意味不明。神さま! と真治が思わず手を合わせた。まさにその時だった。

ーバキューン!ー

 すごい銃声が響いた。

「ギャオォォォォ!」

 化け猫が二本足で立って大絶叫。額の中央から赤い液体が流れている。どうやら弾丸をまともに食らったということらしい。

「な、なに?」

 おどろいた真治が振り返ると、そこにはライフルを持った狩人が立っていた。

「坊主だいじょうぶか?」

 60代くらいであろう狩人の男は、ガクガクふるえて立てない真治をなだめた後、血を流して倒れる化け猫の横にかがみこむ。そして真治に説明するようにつぶやくのだった。

「こいつはうちで飼っていた猫なんだ。ふつうの猫は長くても寿命が15年くらいなんだが、こいつはもう30年も生きた。おかげでこいつは妖術を身に着けてしまったんだ。飼い主である俺の手で葬ってやりたくて探し回っていた。怖い思いをさせて悪かったな。でももうだいじょうぶだ」

 立ち上がった真治は、化け猫がちょっとかわいそうな気がした。だから両手を合わせてやる。その事にお礼を言った狩人は、夜空の星を見上げてつぶやく。

「夏に生まれたこいつが、夏の空に帰っていく。運命とは不思議なもんだよなぁ」

 ポロっと流れる狩人の涙。そうして周囲はいつしか元の風景に戻っていた。真治は夏の夜がもたらしたささやかな出来事を胸に思いながら帰宅。

「ただいま」

 玄関に到着すると、トイレから出てきた優子が前に立つ。

「小4のくせにあんまり夜に歩くなってば」

 いちおう心配してくれているらしい。あぁ、持つべきはやさしい姉だなぁとカンゲキした真治、さっきの出来事を聞かせようと思った。そのときクツ脱ぎ損ねて前に倒れてしまう。

「あぅ……」

 倒れる! と思って青ざめる真治。

「んぐぅ!」

 ビックリしたけど身動きできない優子。

「はんぅ!」

 おどろきながら真治は甘えん坊な声をだした。だって受け止めてくれたものは、ボワン! と音が聞こえるような感じにやわらかくて気持ちいいから。

(あぅんぅ……)

 優子のEカップって場所にまっすぐ顔をうずめた真治。それはラッキースケベとしてはSRカードっていうくらいお得でキモチいい。マジでめっちゃ最高って感じそものも。

「し、真治……」

 Tシャツのふくらみに顔を押しつけられる優子の声は、ちょっと爆発しそうな音色。これはやばいかも! そう思いつつ、キモチいいから顔を放す代わりに甘えた声を出す真治だった。

「にゃーん!」

 猫のようにかわいい声を出して優子の胸に甘えてみた。

「アホか!」

 はげしく怒った優子、真治の顔面を床に落とす。ビターン! と音がするほど、弟の顔面は床にあたってしまう。イタイよぉ……と泣きそうな声を出す。でも姉は全然やさしくしてくれなかった。

「何がにゃーん! だバカ!」

 すっかりご機嫌ナナメになってしまった優子が二階に上がっていく。ドスドスって階段を鳴らしながら、真治のエロボケ! とか言ったりもする。

「うぅ……」

 真治は鼻を抑えながら思ってしまった。たしかにあの猫は怖かったけど……でもあの女の人に抱きしめられたときはキモチよかった。もっとしっかり甘えておけばよかったのかなぁ……と。
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