46 / 73
46・女の子を運ぶのは男の仕事なんだ!3
しおりを挟む
「ぶふぉ!」
剛速球のボールが翠名の顔面にドストライク! と直撃した。だから翠名は声を出すと同時に勢いよくひっくり返ってしまった。
「翠名!!」
途端にドッジボールの場は騒然となる。女子たちはぶっ倒れてしまった翠名に駆け寄り、翠名、翠名、死んだらダメ! と必死に言う。この学校が始まって以来の初めて、体育の授業で死人が出たのか! と、大きな不安がグランド中に広がる。
「翠名、死んだらダメ、翠名!」
「やだ、学校で死人が出るなんてそんなのって……」
女子たちが泣きだし始めた。と、そういう光景を少し離れたところから、やっとこさ腹痛が収まって戻ってきた望が見る。
「なんだ……なんかあったのか……」
ただ事ではないって感じにドキッとした望だったが、その存在に気付いた女子のひとりが振り返る。その目には涙がいっぱい浮かんでいて望を驚かせる。
「翠名が、翠名が……」
その声と涙を受け取った望はダッシュでその場に駆け寄る。すると体操着にトレパンという格好の佐藤翠名っていとしい彼女が、つめたいグランドに仰向けで倒れている。苦痛って表情にはかなり痛い思いをしたのであろうハレがあったりする。
「おれが保健室に連れて行く!」
望はとっさに力強くそう言い切った。他の誰か、たとえそれが先生でもダメ、佐藤翠名を抱えて保健室に運ぶのは自分でなければならないと表情を引き締める。
「ん……」
まずは彼女の真横にかがみ、内心ちょいドキドキしつつ……今は非常事態なんだぞ! と自分の心を律する。そして少しばかり彼女に顔を近づけると、ムワーっと不思議すぎるほどいいニオイが浮かび上がってくる。
(ぅ……)
翠名のものすごくいいニオイにドキドキを高めながら、まずは体操着と地面の下に手を入れる。するとどうだ、手の甲はつめたく固いって感覚にさみしさを覚えるのに、手の平の方はとっても温かくてやわらかいって情報にしびれる。
(あ、あったかい……)
ドギマギしながらもう少し手を奥に突っ込むが、すると今度は体操着の下にあるモノに触れる。それはF80ってブラのバックであり、触れる指先がなんとも言えないキモチへとつながっていく。
「ん!」
気合と共に気絶している翠名を抱え立ち上がる。すると体操着にスポーツブラってふくらみがユッサっとやわらかく揺れ動く。
「保健室に連れて行きます」
望はそう言うと男らしくクルっと回れ右して校舎方面に歩き出す。おぉ、望がかっこういい! とか、彼氏なんだから彼女のために動くのは当然だよとか、そういう声が後ろから聞こえたりした。
(み、見たらダメだ……)
望、まるでロボットのごとくまっすぐ前を見て無表情で歩き続ける。でもそれは仕方のない事だった。いま、目を下に向けたらすぐそこに翠名の豊かでやわらかそうってふくらみ具合があって、それは歩行の振動でフルフルっと揺れる。しかも抱いている今は翠名のやわらかさや熱や良いニオイがぜいたくなほど伝わる。だから翠名を見ない、見たら邪念に溺れそうで怖いとして。
「先生、先生、開けてください」
やっと保健室についたので内にいるであろう先生にドアを開けて欲しいと思った。でもいくら呼んでも返事がないから出払い中とし判断するしかない。
「ぅ……」
つめたく汚い廊下に最愛の彼女を寝かせるわけにはいかない。だから翠名をだいたまま肩をドアにつけると必死になって動けとがんばる。そうやって中に入ったら、誰もいない聖域の奥に進んでベッドにたどり着く。
「よいしょっと……」
ゆっくりと翠名をベッドに寝かせた。するとどうだ、翠名って彼女を抱いていたゆえに味わっていた温かさや良いニオイ、その他モロモロが哀しい感じで消えてしまった。幸せから不幸に転落したみたいと言っても過言ではないその感覚を持って、眠っている翠名を見ると透き通るみたいなドキドキが沸いてしまう。
「す、翠名……」
望、ブルブルっと震える手を動かしかけた。さすがに、眠っているからと豊満でやわらかそうってふくらみを触るわけにはいかないし、そんな事をしたら自己嫌悪に陥る。されど手の平を頬にそっと当てるくらいなら……とやりたくなる。でも結局はそれをやらなかった。眠っているときにやるのではなく、彼女が起きているときにちゃんと正面から向き合ってそれをやりたいと思ったから。
(戻るか……)
望が動きだす。ところが数歩歩いた所で突然に後ろから翠名の声がした。
「ん……望……」
それを聞いた望、目が覚めたのか? と振り返った。すると寝返りを打ち左肩を下にした翠名は眠ったままだ。体操着にスポーツブラって豊かなふくらみは、肩を下にして寝ることですごいボリューム増しという絵になっている。そして翠名は寝言を津続けるのだった。
「ん……望の甘えん坊……そんなにおっぱいチュッチュしてもミルクなんか出ないんだからね」
どうやらピンク色な夢を見ているらしい。だから翠名の顔はちょっとえへえへっと嬉しそうな感じになっていたりする。
「ね、寝言か……」
真っ赤な顔をして出口に向かい歩き出す望、まぁ、だいじょうぶだろうとか、彼女に大ごとがなくてよかったとか思った。でももうひとつ思った事もあった。それは翠名が見ている夢の中に登場しているのであろう自分、それがちょっとうらやましい……と。
剛速球のボールが翠名の顔面にドストライク! と直撃した。だから翠名は声を出すと同時に勢いよくひっくり返ってしまった。
「翠名!!」
途端にドッジボールの場は騒然となる。女子たちはぶっ倒れてしまった翠名に駆け寄り、翠名、翠名、死んだらダメ! と必死に言う。この学校が始まって以来の初めて、体育の授業で死人が出たのか! と、大きな不安がグランド中に広がる。
「翠名、死んだらダメ、翠名!」
「やだ、学校で死人が出るなんてそんなのって……」
女子たちが泣きだし始めた。と、そういう光景を少し離れたところから、やっとこさ腹痛が収まって戻ってきた望が見る。
「なんだ……なんかあったのか……」
ただ事ではないって感じにドキッとした望だったが、その存在に気付いた女子のひとりが振り返る。その目には涙がいっぱい浮かんでいて望を驚かせる。
「翠名が、翠名が……」
その声と涙を受け取った望はダッシュでその場に駆け寄る。すると体操着にトレパンという格好の佐藤翠名っていとしい彼女が、つめたいグランドに仰向けで倒れている。苦痛って表情にはかなり痛い思いをしたのであろうハレがあったりする。
「おれが保健室に連れて行く!」
望はとっさに力強くそう言い切った。他の誰か、たとえそれが先生でもダメ、佐藤翠名を抱えて保健室に運ぶのは自分でなければならないと表情を引き締める。
「ん……」
まずは彼女の真横にかがみ、内心ちょいドキドキしつつ……今は非常事態なんだぞ! と自分の心を律する。そして少しばかり彼女に顔を近づけると、ムワーっと不思議すぎるほどいいニオイが浮かび上がってくる。
(ぅ……)
翠名のものすごくいいニオイにドキドキを高めながら、まずは体操着と地面の下に手を入れる。するとどうだ、手の甲はつめたく固いって感覚にさみしさを覚えるのに、手の平の方はとっても温かくてやわらかいって情報にしびれる。
(あ、あったかい……)
ドギマギしながらもう少し手を奥に突っ込むが、すると今度は体操着の下にあるモノに触れる。それはF80ってブラのバックであり、触れる指先がなんとも言えないキモチへとつながっていく。
「ん!」
気合と共に気絶している翠名を抱え立ち上がる。すると体操着にスポーツブラってふくらみがユッサっとやわらかく揺れ動く。
「保健室に連れて行きます」
望はそう言うと男らしくクルっと回れ右して校舎方面に歩き出す。おぉ、望がかっこういい! とか、彼氏なんだから彼女のために動くのは当然だよとか、そういう声が後ろから聞こえたりした。
(み、見たらダメだ……)
望、まるでロボットのごとくまっすぐ前を見て無表情で歩き続ける。でもそれは仕方のない事だった。いま、目を下に向けたらすぐそこに翠名の豊かでやわらかそうってふくらみ具合があって、それは歩行の振動でフルフルっと揺れる。しかも抱いている今は翠名のやわらかさや熱や良いニオイがぜいたくなほど伝わる。だから翠名を見ない、見たら邪念に溺れそうで怖いとして。
「先生、先生、開けてください」
やっと保健室についたので内にいるであろう先生にドアを開けて欲しいと思った。でもいくら呼んでも返事がないから出払い中とし判断するしかない。
「ぅ……」
つめたく汚い廊下に最愛の彼女を寝かせるわけにはいかない。だから翠名をだいたまま肩をドアにつけると必死になって動けとがんばる。そうやって中に入ったら、誰もいない聖域の奥に進んでベッドにたどり着く。
「よいしょっと……」
ゆっくりと翠名をベッドに寝かせた。するとどうだ、翠名って彼女を抱いていたゆえに味わっていた温かさや良いニオイ、その他モロモロが哀しい感じで消えてしまった。幸せから不幸に転落したみたいと言っても過言ではないその感覚を持って、眠っている翠名を見ると透き通るみたいなドキドキが沸いてしまう。
「す、翠名……」
望、ブルブルっと震える手を動かしかけた。さすがに、眠っているからと豊満でやわらかそうってふくらみを触るわけにはいかないし、そんな事をしたら自己嫌悪に陥る。されど手の平を頬にそっと当てるくらいなら……とやりたくなる。でも結局はそれをやらなかった。眠っているときにやるのではなく、彼女が起きているときにちゃんと正面から向き合ってそれをやりたいと思ったから。
(戻るか……)
望が動きだす。ところが数歩歩いた所で突然に後ろから翠名の声がした。
「ん……望……」
それを聞いた望、目が覚めたのか? と振り返った。すると寝返りを打ち左肩を下にした翠名は眠ったままだ。体操着にスポーツブラって豊かなふくらみは、肩を下にして寝ることですごいボリューム増しという絵になっている。そして翠名は寝言を津続けるのだった。
「ん……望の甘えん坊……そんなにおっぱいチュッチュしてもミルクなんか出ないんだからね」
どうやらピンク色な夢を見ているらしい。だから翠名の顔はちょっとえへえへっと嬉しそうな感じになっていたりする。
「ね、寝言か……」
真っ赤な顔をして出口に向かい歩き出す望、まぁ、だいじょうぶだろうとか、彼女に大ごとがなくてよかったとか思った。でももうひとつ思った事もあった。それは翠名が見ている夢の中に登場しているのであろう自分、それがちょっとうらやましい……と。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
恋愛
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
脅され彼女~可愛い女子の弱みを握ったので脅して彼女にしてみたが、健気すぎて幸せにしたいと思った~
みずがめ
青春
陰キャ男子が後輩の女子の弱みを握ってしまった。彼女いない歴=年齢の彼は後輩少女に彼女になってくれとお願いする。脅迫から生まれた恋人関係ではあったが、彼女はとても健気な女の子だった。
ゲス男子×健気女子のコンプレックスにまみれた、もしかしたら純愛になるかもしれないお話。
※この作品は別サイトにも掲載しています。
※表紙イラストは、あっきコタロウさんに描いていただきました。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる