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22・姉妹裁判2
しおりを挟む「翠名」
いま、まさにジャストタイミング! で椎名が声を出し色白手でドアをコンコンとノックした。
「はんぅ!」
室内から仰天したような翠名の声がしたら、その次にはドシーン! とベッドから転がり落ちたとか、床の何かを蹴ってしまったとか、いったい何事だよ! 的な慌ただしい音が聞こえる。もちろんそれは椎名が予想した通りに発生したサウンド。
「翠名、何やってんの?」
妹がすぐに出てこれない事を知っていながら、何にも知らないという声を出せる椎名の演技力はけっこう大したモノ。
「翠名、いるんでしょう? 開けるよ?」
「ま、ま、ま、待って、い、今はダメ、開けないで、開けちゃダメ!」
「ダメってなに、一体なにやってんの!」
椎名、心の中でざまーみろ! とか思いながら、それは表に出さず娘を心配する母親みたいな感じで勢いよくドアを開けたのだった。
「はんぅ!」
開けないで! と言ったのにドアを開けられてしまった翠名が身固まりを起こしブルブルっと震えてしまう。
色白むっちりな全裸で、大急ぎでパンツを穿いている真っ最中で硬直。ちょっと前かがみなので左右のふっくら豊かな94cmって乳房がフルフルっと揺れる。すごい巨乳! ってふくらみ具合と谷間が、一見必殺! という神々しさを放つ。
「開けないでって言ったのに!」
怒る翠名、本気の赤面でパンツをグッと引き上げる。そうして体を起こすと、豊かでやわらかい弾力いっぱいのふくらみも揺れ動く。
「なんで裸なの?」
「そ、それはその、ちょっとね、体操していたっていうか……」
「裸で体操? っていうか翠名……顔がテカってる」
「う、うるさいな、っていうか、着替えるから出て行ってよ」
「いいじゃん、翠名の巨乳っておっぱいもブラを装着するシーンも拝みたいから」
「お姉ちゃんはDカップなんだから、自分のおっぱいを見て、スタンドミラーを見ながらブラを装着したらいいじゃんか」
「自分の乳なんて見てもつまらないけれど、翠名の巨乳は見ているとドキドキしてキモチいいんだよ」
「やだもう……」
翠名、ベッドに腰かける姉に真正面からジーっと見つめられながら白いフルカップブラに、自分の豊かなふくらみをゆっくり丁寧に収納し整え落ち着かせる。それから水色の青色のTシャツ着て、下は黒のロングスカートとして完了。
「で、なに? なんか用なの?」
妹が着替え終えると、少しは冷静になった姉、部屋の床に座布団を2枚置き、座り向き合うよう指示。
「大事な話があるんだよ翠名」
「なに、まるで裁判でもやるみたいなこの感じ……」
「裁判、そうかもね、その表現は当たっているかもね」
「え?」
「翠名、わたしに隠している事ってない?」
「別にないよ……」
「む、その巨乳ってふくらみに誓ってそう言えるか?」
「いちいち巨乳とか言わないで、っていうか普通に誓えるし」
「むぅ……翠名」
椎名、座布団をつかんでズイっと前進。そしてドキ! っとした妹のTシャツ下にある谷間にクッと左手を当てる。そうするとプクッとやわらかい弾力が手の平に伝わる。
「お、お姉ちゃん?」
「翠名、もう一回聞く。わたしに隠していること……あるよね?」
「そ、その前に、あんまり谷間を押したりしないで……」
「先に質問に答える! 答えるまで谷間押しするから」
「き、昨日の残りのショートケーキを食べたこと……怒ってるの?」
「む……今はそれじゃない」
「勝手にコミックを借りたから怒っているとか?」
「翠名、ちがうでしょう、ねぇ、ちがうでしょうが!」
「はんぅ……あ、あんまり谷間押しまくらないで……お、おっぱいが感じて……」
「翠名……いま男の子と付き合っているよね? 彼氏がいるんだよね? わたしに内緒で男の子と恋愛しているんだよね!」
「え、え?」
翠名、やわらかい谷間を押されまくって困惑していたが、ここでハッと両目が開いたみたいにおどろく。
「彼氏、いるんだよね? ゲーム好きでゲーマーな彼氏が……」
「え、なんでお姉ちゃんが知ってるの?」
「女は細かい事を気にしないで質問に答えるものだよ、翠名!」
「わ、わかった、言うから、言うから谷間を押しまくらないで」
翠名、谷間から姉の手が離れるとちょっと赤らめながら、やっぱり言わなきゃダメ? と甘えるような顔を浮かべてみる。すると姉は当たり前だろう、早く言えよ! と毅然とした表情を妹に見せつける。
「クラスメートの男の子とお付き合いしてる」
「名前は望とか言うんじゃないの?」
「だから何で知ってるの?」
「姉は妹の事なら何でも知ってるんだよ」
「げぇ……」
椎名、ズイっと妹の顔に自分の顔を接近させた。そしてドキドキしている妹に重要な事を問いかける。
「翠名」
「な、なに?」
「まさかもう初体験済みとか言わないよね?」
「そ、そんなのまだまだ先の話だよ、いきなりそんな事できるわけないよ」
至極まっとうな反論をする妹ではあるが、できるなら早くやりたいなぁと言わんばかりに赤らんだ顔がデレっとなる。
「初体験はしていなくても、おっぱいでイカせてあげるって、パイズリとかはしたんじゃないの?」
「してないってば……してみたいとは思っているけれど」
「じゃぁおっぱいに甘えさせるくらいは? キスは?」
「してません! だってわたしと望はとっても健全に愛を育んでいるんだから」
ここで翠名が勢いを盛り返す。見ればわかるでしょう、わたしが不純な事をしている女子に見える? とか、そんなに人の事を気にしてどうするの? とか、そして最後にはお姉ちゃんも早く彼氏を作ればいいじゃん! などと。
「わたしはどうでもいいんだよ、翠名の方が問題なんだよ」
「だからなんでわたしばっかり問題になるの?」
「決まってるでしょう、翠名がわたしよりおっぱいが大きいから。中2のくせしてバスト94cmのブラはFカップって巨乳だから。心やさしい姉であるわたしは心配なんだよ、翠名のおっぱいしか見ていない男が言い寄ったりしないかって」
「だいじょうぶだよ、望はそんな男の子じゃないもん」
「翠名、同じ女でも翠名の巨乳は大きくてやわらかそう……いっかい揉んでみたいとか思うんだよ? 男子が冷静でいられるわけないでしょうが。男子が翠名の乳を揉んでみたいと思わないわけがないでしょうが」
母親みたいな感じ、説教のオーラ、それらが部屋の中に渦巻くと勢いはすぐさま椎名に戻る。それはまるで母は強し! みたいな、1歳しか違わないけれど姉を甘く見るなよ! みたいな感を強める。
が、しかし! 椎名のペースに丸め込まれると思われた翠名が大マジメな顔で反抗という態度に出る。
「別にいいよ、全然かまわないよ」
「は?」
「わたし……実際におっぱい大きいし巨乳だから、これを意識されるのは仕方ないと思った方がキモチは楽。それにさ、わたしの事が好きだ! とか言っている相手が、巨乳はキライだとつぶやいたらすごいショックになるじゃんか」
「むぅ、翠名……生意気な事を」
「お姉ちゃん」
ここで今度は翠名の方がずいっと前に出た。そして色白むっちりな左手を動かすと、イライラし始めている姉の制服ブレザーの内にあるシャツの上、Dカップの谷間というところに平を当てる。そしてやわらかいって弾力を感じながら言う。
「お姉ちゃん、とっても大事な事を言ってもいい?」
「な、なによ」
「お姉ちゃんもそろそろ女として一皮むけよう。わたしの事ばっかり考えるんじゃなくて、自分の幸せを追及したらいいのだと思うよ」
椎名、妹のこの言葉に反応できなかった。谷間を押されたまま、まるで自分がなだめられているみたいなミジメなキモチを噛みしめ始める。
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