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29.盗賊討伐
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「あっと言う間だな」
セイチさんが苦笑いして言う。
「オーガは強いはずなんだけどなぁ」
「ああいう近接戦闘型の魔物には遠距離攻撃が一番楽」
そう言うのは魔法使いのウィースさん。
「私の矢じゃ無理かな。やっぱり火力が欲しいなぁ」
弓矢使いのレイビスさんが言う。
そんなことを言ってるけど3人はそれぞれAランク冒険者だ。弱気な言葉とは裏腹に実際は強いんだろうな。
「やっぱりラソマ君ならBランクの魔物は楽勝だったね。今度はAランクの魔物に挑戦してみるかい?」
「はい!」
「その前にギルドに報告に行かないとね」
それから来た時と同じ方法で王都に帰り、ギルドに報告に行く。
「ただいま帰りました」
「お帰りなさい。どうでしたか?」
「無事にオーガを3匹、倒しました」
「…本当みたいですね。凄いです!セイチさん、ラソマさんの闘い方はどうでしたか?」
「詳しい内容は言えないけど、あっさりと倒したよ。俺達でも、あんなに簡単に倒すのは無理だ」
そう言ってセイチさんは苦笑いする。
「だから今度はAランクの魔物の討伐に行こうと思うんですけど」
「うーん…Aランクですか…いくら強くてもEランクの冒険者に紹介する事はできないです」
「俺達が一緒でもか?」
「はい。やはり高ランクの依頼を受けるには、自分もそれに見合った高ランクになるしかないです。申し訳ありません」
「それじゃあ仕方ないですね。地道にランクを上げていきます」
やっぱり無理か。いくら強くてもランクが全く違う依頼を受けるのは無謀と取られるのが普通だからな。
「セイチさん、レイビスさん、ウィースさん、今日はありがとうございました。またこれから地道に頑張ってランクを上げていきます」
「うん、俺達と同じランクになるのを楽しみにしているよ」
「その言い方だと私達はずっとAランクなの?」
「え?いや…うーん…Sランクは無理だろう。あのランクは次元が違い過ぎる。俺達の目標はAランクをキープする事だ!」
セイチさんの言葉にレイビスさん達は苦笑いしている。上昇志向の強い冒険者でも諦めてしまうSランク、か。どうせなら俺はSランクを目指してみるかな。
その後、セイチさん達と分かれた俺はギルドでEランクの依頼を受けて達成するという事を数回続けて、宿に帰る事にした。
そして3ヶ月の時が流れた。この間、特に目新しい事はなく、ひたすらEランクの依頼を受け続けていた。
「おめでとうございます!ラソマさん、Dランクに昇格です!」
「ありがとうございます!」
ギルドでのミオナさんの言葉に喜ぶ。そう、俺はDランクになったんだ。EランクからDランクになるまでの俺の時間は平均より早いらしい。それでも3ヶ月もかかってしまったけどな。1ヶ月くらいで昇格できると思ってたんだけど、現実はそんなに甘くなかった。
「おはようございます!今日も早いですね」
「おはようございます。早くCランクに上がりたいですから、たくさん依頼を達成したいんです」
朝、ギルドに着くとミオナさんが挨拶してくれる。
「Cランクに上がりたいのであれば、経験しておかなければいけない依頼があります」
「何ですか?」
「護衛と対人戦です。護衛は言葉通りです。貴族や商人が街から街まで移動する際の護衛です。誰かを護りながら移動をする、という事に慣れておかなければいけません」
「なるほど。それは一人で護衛するんですか?」
「いえ、複数人です。と言っても依頼主がギルドに支払う金額によりますし、依頼主が護衛の人数を決めてくる事もあります。それでも最低3人はいますね」
「俺は仲間がいないですけど受ける事はできますか?」
「可能です。足りない人数分はギルドで冒険者を探し、臨時のパーティーを組んで受ける事になります」
「なるほど、分かりました」
護衛か。前に王子と兵士を護衛して王都に来たけど、あんな風で良いのかな。いや、念動力で浮かす事は辞めておいた方が良いかな。
「対人戦は盗賊などの討伐です。これは護衛任務と重なるかもしれないんですが、貴族や商人が道中で盗賊に襲われる事が良くあります。護衛対象者を護る時は、相手が魔物だけではなく、盗賊もいるという事は覚悟しておいてください」
「はい」
既に盗賊を討伐した事がある事は言わなくても良いな。
「護衛とは関係なく、盗賊を討伐する依頼もあります」
「え?それも冒険者の仕事なんですか?衛兵とか…」
「兵士の皆さんは貴族や商人の関係でなければ街から出る事はありません。色々な手続きがあるからです。そこで手続き関係で言えば身軽な冒険者が盗賊討伐の依頼を受ける事になっています」
「盗賊の生死はどうしたら良いんですか?」
「どちらでも構いません。ただし生かしておくならば捕らえて王都に連れてくるか、護衛途中であれば行く先の街まで連れて行かなければいけません」
「もし護衛途中なら、護衛対象者に被害が及ばないようにしないといけないですね」
「はい。ですから主に盗賊は捕らえるよりも殺害してしまった方が良いとギルドは考えています。実際にそうする冒険者の方が多いですね」
「分かりました。俺もその方向で考えておきます」
「ラソマさん、盗賊とは言え人を殺す事には覚悟が要ります。いざその時に迷ってしまえば、その隙をついて逃げるか反撃される可能性があります。その点には注意してください」
「はい。ありがとうございます」
実際に今までも躊躇して反撃された冒険者はいるだろうな。王子を助けた時、俺は盗賊を殺す事に躊躇しなかった。前世では絶対に躊躇する筈なんだけど。こういう世界に転生するから、そういう事に関して脳が躊躇しないようになったのかもしれない。
「それで今日はどうしますか?」
「盗賊の討伐依頼を受けます。ありますか?」
「はい、こちらになります」
依頼書には盗賊が頻繁に出現する場所と、盗賊の人数が書かれている。
「この人数に関してはあまり信用しない方が良いです。あくまでも目安程度に思っておいてください」
「分かりました」
それから俺は盗賊討伐の依頼を受けて、盗賊が頻繁に出現する場所に来た。そこは王都から隣の街に行くための街道だ。道は森の中を突っ切っている場所で、見晴らしは悪い。盗賊としては襲うなら格好の場所だろうな。
とは言っても俺は透視で盗賊が近くまで来ている事を把握している。あとは襲ってくれるのを待つだけだ。その為に荷物を背負わせた馬を借りている。荷物は大きいから重く見えるけど中は空だから馬に影響はない。この馬は盗賊討伐系の依頼の際にギルドから借りる事ができる。もしも馬が被害にあった場合は俺が馬の代金と慰謝料をギルドに納めなければいけない。
まあ結界で馬も護っているから余程の事でもなければ安心だけどな。
「そこの男!止まれ!」
やっとか。俺と馬を囲むように刀剣類を持った男が15人現れる。さっきから全く襲ってこないからイライラしていたところだ。
「俺に何か用かい?」
「その馬と荷物を置いて行け!それと金目の物も置いていってもらおうか」
「逆らうなよ?頭はキレやすいからな。お前なんて一瞬で切り殺すぞ」
俺の目の前にいるのが盗賊の頭か。…読心を使ったけど、確かに目の前の男が盗賊の頭のようだ。それじゃあ、こいつは残して、他の奴は倒してしまってもかまわないな。
そう考えて結界刃で頭以外の盗賊の首を切って殺す。首を切られた盗賊達はその場に倒れた。
「き、貴様!?何をした!?」
頭が怒っている。
「言う必要はない。さて、お前に仲間はいるのか?」
仲間がいるなら居場所を聞き出して、殲滅しないといけない。
「言うと思ってんのか!?喰らえ!」
そう言って頭は切りかかってくる。
俺は念動力で頭の動きを止めて、地面に背中から叩きつけた。
「がはっ!?」
「さて、仲間はいるのか?」
「さあな」
頭はしらばっくれる。でも読心が使える俺には無意味だ。…どうやら仲間はいないみたいだな。
「さて、終わらせるか」
「良いのか?俺の手下がお前を倒しに行くぜ?」
「そういうハッタリは無駄だ。お前に、ここに転がってる奴以外に仲間がいない事は分かっている」
「…調べて来たのか」
「いや、今調べただけだ」
俺は頭の首を切った。仲間の連中共々、森の中に避けておく。道に転がしたままだと街道を通る人達にとって邪魔だからな。おそらく魔物の餌になると思う。…そういう末路は嫌だな。少なくとも盗賊にはなりたくないものだ。
そんな事を考えながら王都のギルドに帰った。
セイチさんが苦笑いして言う。
「オーガは強いはずなんだけどなぁ」
「ああいう近接戦闘型の魔物には遠距離攻撃が一番楽」
そう言うのは魔法使いのウィースさん。
「私の矢じゃ無理かな。やっぱり火力が欲しいなぁ」
弓矢使いのレイビスさんが言う。
そんなことを言ってるけど3人はそれぞれAランク冒険者だ。弱気な言葉とは裏腹に実際は強いんだろうな。
「やっぱりラソマ君ならBランクの魔物は楽勝だったね。今度はAランクの魔物に挑戦してみるかい?」
「はい!」
「その前にギルドに報告に行かないとね」
それから来た時と同じ方法で王都に帰り、ギルドに報告に行く。
「ただいま帰りました」
「お帰りなさい。どうでしたか?」
「無事にオーガを3匹、倒しました」
「…本当みたいですね。凄いです!セイチさん、ラソマさんの闘い方はどうでしたか?」
「詳しい内容は言えないけど、あっさりと倒したよ。俺達でも、あんなに簡単に倒すのは無理だ」
そう言ってセイチさんは苦笑いする。
「だから今度はAランクの魔物の討伐に行こうと思うんですけど」
「うーん…Aランクですか…いくら強くてもEランクの冒険者に紹介する事はできないです」
「俺達が一緒でもか?」
「はい。やはり高ランクの依頼を受けるには、自分もそれに見合った高ランクになるしかないです。申し訳ありません」
「それじゃあ仕方ないですね。地道にランクを上げていきます」
やっぱり無理か。いくら強くてもランクが全く違う依頼を受けるのは無謀と取られるのが普通だからな。
「セイチさん、レイビスさん、ウィースさん、今日はありがとうございました。またこれから地道に頑張ってランクを上げていきます」
「うん、俺達と同じランクになるのを楽しみにしているよ」
「その言い方だと私達はずっとAランクなの?」
「え?いや…うーん…Sランクは無理だろう。あのランクは次元が違い過ぎる。俺達の目標はAランクをキープする事だ!」
セイチさんの言葉にレイビスさん達は苦笑いしている。上昇志向の強い冒険者でも諦めてしまうSランク、か。どうせなら俺はSランクを目指してみるかな。
その後、セイチさん達と分かれた俺はギルドでEランクの依頼を受けて達成するという事を数回続けて、宿に帰る事にした。
そして3ヶ月の時が流れた。この間、特に目新しい事はなく、ひたすらEランクの依頼を受け続けていた。
「おめでとうございます!ラソマさん、Dランクに昇格です!」
「ありがとうございます!」
ギルドでのミオナさんの言葉に喜ぶ。そう、俺はDランクになったんだ。EランクからDランクになるまでの俺の時間は平均より早いらしい。それでも3ヶ月もかかってしまったけどな。1ヶ月くらいで昇格できると思ってたんだけど、現実はそんなに甘くなかった。
「おはようございます!今日も早いですね」
「おはようございます。早くCランクに上がりたいですから、たくさん依頼を達成したいんです」
朝、ギルドに着くとミオナさんが挨拶してくれる。
「Cランクに上がりたいのであれば、経験しておかなければいけない依頼があります」
「何ですか?」
「護衛と対人戦です。護衛は言葉通りです。貴族や商人が街から街まで移動する際の護衛です。誰かを護りながら移動をする、という事に慣れておかなければいけません」
「なるほど。それは一人で護衛するんですか?」
「いえ、複数人です。と言っても依頼主がギルドに支払う金額によりますし、依頼主が護衛の人数を決めてくる事もあります。それでも最低3人はいますね」
「俺は仲間がいないですけど受ける事はできますか?」
「可能です。足りない人数分はギルドで冒険者を探し、臨時のパーティーを組んで受ける事になります」
「なるほど、分かりました」
護衛か。前に王子と兵士を護衛して王都に来たけど、あんな風で良いのかな。いや、念動力で浮かす事は辞めておいた方が良いかな。
「対人戦は盗賊などの討伐です。これは護衛任務と重なるかもしれないんですが、貴族や商人が道中で盗賊に襲われる事が良くあります。護衛対象者を護る時は、相手が魔物だけではなく、盗賊もいるという事は覚悟しておいてください」
「はい」
既に盗賊を討伐した事がある事は言わなくても良いな。
「護衛とは関係なく、盗賊を討伐する依頼もあります」
「え?それも冒険者の仕事なんですか?衛兵とか…」
「兵士の皆さんは貴族や商人の関係でなければ街から出る事はありません。色々な手続きがあるからです。そこで手続き関係で言えば身軽な冒険者が盗賊討伐の依頼を受ける事になっています」
「盗賊の生死はどうしたら良いんですか?」
「どちらでも構いません。ただし生かしておくならば捕らえて王都に連れてくるか、護衛途中であれば行く先の街まで連れて行かなければいけません」
「もし護衛途中なら、護衛対象者に被害が及ばないようにしないといけないですね」
「はい。ですから主に盗賊は捕らえるよりも殺害してしまった方が良いとギルドは考えています。実際にそうする冒険者の方が多いですね」
「分かりました。俺もその方向で考えておきます」
「ラソマさん、盗賊とは言え人を殺す事には覚悟が要ります。いざその時に迷ってしまえば、その隙をついて逃げるか反撃される可能性があります。その点には注意してください」
「はい。ありがとうございます」
実際に今までも躊躇して反撃された冒険者はいるだろうな。王子を助けた時、俺は盗賊を殺す事に躊躇しなかった。前世では絶対に躊躇する筈なんだけど。こういう世界に転生するから、そういう事に関して脳が躊躇しないようになったのかもしれない。
「それで今日はどうしますか?」
「盗賊の討伐依頼を受けます。ありますか?」
「はい、こちらになります」
依頼書には盗賊が頻繁に出現する場所と、盗賊の人数が書かれている。
「この人数に関してはあまり信用しない方が良いです。あくまでも目安程度に思っておいてください」
「分かりました」
それから俺は盗賊討伐の依頼を受けて、盗賊が頻繁に出現する場所に来た。そこは王都から隣の街に行くための街道だ。道は森の中を突っ切っている場所で、見晴らしは悪い。盗賊としては襲うなら格好の場所だろうな。
とは言っても俺は透視で盗賊が近くまで来ている事を把握している。あとは襲ってくれるのを待つだけだ。その為に荷物を背負わせた馬を借りている。荷物は大きいから重く見えるけど中は空だから馬に影響はない。この馬は盗賊討伐系の依頼の際にギルドから借りる事ができる。もしも馬が被害にあった場合は俺が馬の代金と慰謝料をギルドに納めなければいけない。
まあ結界で馬も護っているから余程の事でもなければ安心だけどな。
「そこの男!止まれ!」
やっとか。俺と馬を囲むように刀剣類を持った男が15人現れる。さっきから全く襲ってこないからイライラしていたところだ。
「俺に何か用かい?」
「その馬と荷物を置いて行け!それと金目の物も置いていってもらおうか」
「逆らうなよ?頭はキレやすいからな。お前なんて一瞬で切り殺すぞ」
俺の目の前にいるのが盗賊の頭か。…読心を使ったけど、確かに目の前の男が盗賊の頭のようだ。それじゃあ、こいつは残して、他の奴は倒してしまってもかまわないな。
そう考えて結界刃で頭以外の盗賊の首を切って殺す。首を切られた盗賊達はその場に倒れた。
「き、貴様!?何をした!?」
頭が怒っている。
「言う必要はない。さて、お前に仲間はいるのか?」
仲間がいるなら居場所を聞き出して、殲滅しないといけない。
「言うと思ってんのか!?喰らえ!」
そう言って頭は切りかかってくる。
俺は念動力で頭の動きを止めて、地面に背中から叩きつけた。
「がはっ!?」
「さて、仲間はいるのか?」
「さあな」
頭はしらばっくれる。でも読心が使える俺には無意味だ。…どうやら仲間はいないみたいだな。
「さて、終わらせるか」
「良いのか?俺の手下がお前を倒しに行くぜ?」
「そういうハッタリは無駄だ。お前に、ここに転がってる奴以外に仲間がいない事は分かっている」
「…調べて来たのか」
「いや、今調べただけだ」
俺は頭の首を切った。仲間の連中共々、森の中に避けておく。道に転がしたままだと街道を通る人達にとって邪魔だからな。おそらく魔物の餌になると思う。…そういう末路は嫌だな。少なくとも盗賊にはなりたくないものだ。
そんな事を考えながら王都のギルドに帰った。
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