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『猟奇的、美形兄は』
9:兄、肉食につき【微R】
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──な、なんだこりゃ!
このお店に入るのは確かに初めてではあったが、メニューを見て驚く。
ステーキが厚切りなのはいいのだが、盛り方が斬新だ。お尻型である。
お肉の下に野菜などをひいてカーブ状。付属のサラダもお尻のように盛り付けてあり、真ん中にバナナが刺さっていた。
「メニューはどうする?」
「んーと?」
「俺に任せる?」
どれを選んでも見た目はお尻だ。愛都は兄に任せることにした。そして店員に再びギョッとする。彼らは原始人コスプレだった。
──なんなの、この店。
隣のテーブルに目を向ければ、丁度デザートのアイスが届いたところのようである。テーブルに視線を移すと、ピンク色の双子アイスの真ん中に、ポッ○ーが刺さっていた。えらくアダルトな盛り付けだ。
「お、来た来た」
お尻が……もとい、ステーキが運ばれてくると、兄が嬉しそうな声をあげる。盛り付けかたはともかく、とてもおいしそうだ。
「頂きます」
愛都は手を合わせ、ステーキを頂くことにした。
「おいしい!」
厚切りお肉は、ジューシーかつ柔らかい。ボイル海老のサラダは、意図的なのか海老が反り返っている。さわやかな梅ドレッシングがとてもよく合うのだが、どうも海老のそり具合と盛り付けが気になる。
ステーキに添えられた野菜は、オーソドックスに人参、ジャガイモ、アスパラなど。だが、桃に近いハート型にくり抜かれたジャガイモの中央を、分断するかの様に置かれている、反り返ったスティック状の人参。
そして、ジャガイモの下に置かれている、飛び出したアスパラが気になる。考えすぎかもしれないが、この盛り付け方はアダルトでは?
ふと、スープカップに目を移しギョッとする。
でかでかと”厚切り原始人”と書いてあった。どう見てもこの文字のつながり方ではスライスされるのが、原始人だ。
石オノを両手で持ち、まるで記念撮影のようなポーズで、可愛い原始人とマンモスが描かれている。
「お兄ちゃん、ここよく来るの?」
「たまにかな。『寿司 ”新鮮原始人”』には良くいくけど」
──え? 系列店?
何でもいいけど、それだと寿司が新鮮じゃなくて、原始人が新鮮みたいになってるんですけど-?!
**
──あー恥かいたよ。
愛都はノリノリだったくせに、そんな事を思っていた。店から出た二人は、ドライブがてらに国道へ。
「まなー。そういえば、タピオカって流行ってるんだって?」
「え? うん」
流行に疎い兄が、そんなことを言い出したのであまりいい予感はしなかった。むしろ嫌な予感しかしない。
「ちょっと寄りたいところがあるんだ。流行の最先端だよ!」
ますます嫌な予感がした。
──え?
『タピオカ ”プルプル原始人”』
なんで原始人系列のお店?
しかもプルプルしてるのタピオカじゃなくて、原始人みたいになってるけど?
どんなプルプル具合なんだと、兄に付いて車を降りると数人の客が露店部分に並んでいた。どうやらお持ち帰り用らしいのだが。
──なんでカップの下のほうモザイクなの?
透明なカップに、氷と太いストローとフタ。タピオカが入っている部分には何故かモザイク模様。不思議に思って兄の傍に立っていると、すぐに順番がまわって来る。
「まな、アイスティーでいいよね?」
「うん」
兄が買ってくれるのを、黙って待っていた。これなら車を降りなくてもいいのではと思いつつ。
「はい、まなの分。プルプルだよー」
「うん」
「はやく飲んでみて」
ちゅるっと吸い上げると、何の変哲もない味だったが、変な感触がした。
いや……正しくは、タピオカの形が変だ。
「なんか割れ目あるけど?」
「お尻型だから」
兄がちゅるちゅる吸い上げているのを凝視すると、桃尻が吸い上げられていくのが見えた。
桃尻ならいいかと、愛都が吸い上げた時、更に変な感覚が!
「んん!?」
──何かこう、ちょっと長細いような……。
しかも先端が丸いのが二つあるような。
こちらを見ている兄の眼が、明らかに嬉しそうだ。
「まな。大当たりだね。あたりにはお×××ん型が入ってるんだよ!」
「ブッ」
愛都は思わず吹いた。
「飲み辛いわ!」
「ぐはっ!」
愛都は兄に蹴りを入れたのだった。
兄の変態趣味につき合わされ、ぐったりしてベットに横になっていると、兄が服を脱ぎだした。部屋着に着変えるようなのだが……履いているパンツをみてびっくりする。
「お、お兄ちゃん。パンツ真っ赤?!」
「ん? 素敵なおパンティだろ?」
真っ赤でスーパービキニ。丸い丸いあれが、横から”こんにちは!”していた。
「男は股間が命だからな」
「でも、はみ出てるよ。おたまたまが」
「ビックマグナムが隠れていれば、それでいいのだ」
兄は肉体を自慢したいのか、おパンティ一枚で腕立て伏せをし始める。しかし愛都は、おパンティからはみ出たおたまたまが気になってそれどころではない。
──おたまたまの皮がパンツにひっぱられて、すっごくツルんてなってるのが気になるの! 卵みたい!
「どうだ、まな」
起き上がった兄は、激しい動きをしたせいか、完全にスーパービキニからおたまたまがポロンしていた。
ビックマグナムもちょっと”こんにちは!”している。かなりシュールな状況だ。愛都は笑いそうになり、思わず両手で口元を押さえた。
しかし兄は、”素敵!”と勘違いしたのか、腹筋を始めた。おパンティから大事なところをはみ出させ、無心に腹筋をする兄。
笑ってはいけないと、愛都は頬をつねった。
「どうだ、惚れ直したか?」
「うん、惚れてる惚れてる」
──めっちゃはみ出てる。
爆笑しそう。
「そうかそうか」
兄はまなを見ながらジーンズを履き……、
「ぬあ!」
おたまおたまがジッパー部からはみ出た状態となった。つまりジーンズの股間部分に乗っている状態だ。挟まなかったのが幸いである。
「変質者みたいになってるじゃないか」
──大丈夫、変態なのはいつもだよ。
兄は少々パニックになり、おたまおたまをしまおうとしたがジッパーを途中まであげているのでパンツに入り辛い状態となっている。
「一旦脱いだらどうかな?」
「さすが、まな」
兄はグッジョブと親指を立てズボンをおろした、ジッパーを下ろさずに。
「!」
想定内ではあったが、ジーンズのジッパーはパンツを噛んでいたらしく、完全に兄の股間は”こんにちは!!!!!”した。
愛都は耐え切れず笑い転げる。
「なんということだ!」
兄は股間丸出しで壁に頭を打ち付け、悶絶していたのだった。
このお店に入るのは確かに初めてではあったが、メニューを見て驚く。
ステーキが厚切りなのはいいのだが、盛り方が斬新だ。お尻型である。
お肉の下に野菜などをひいてカーブ状。付属のサラダもお尻のように盛り付けてあり、真ん中にバナナが刺さっていた。
「メニューはどうする?」
「んーと?」
「俺に任せる?」
どれを選んでも見た目はお尻だ。愛都は兄に任せることにした。そして店員に再びギョッとする。彼らは原始人コスプレだった。
──なんなの、この店。
隣のテーブルに目を向ければ、丁度デザートのアイスが届いたところのようである。テーブルに視線を移すと、ピンク色の双子アイスの真ん中に、ポッ○ーが刺さっていた。えらくアダルトな盛り付けだ。
「お、来た来た」
お尻が……もとい、ステーキが運ばれてくると、兄が嬉しそうな声をあげる。盛り付けかたはともかく、とてもおいしそうだ。
「頂きます」
愛都は手を合わせ、ステーキを頂くことにした。
「おいしい!」
厚切りお肉は、ジューシーかつ柔らかい。ボイル海老のサラダは、意図的なのか海老が反り返っている。さわやかな梅ドレッシングがとてもよく合うのだが、どうも海老のそり具合と盛り付けが気になる。
ステーキに添えられた野菜は、オーソドックスに人参、ジャガイモ、アスパラなど。だが、桃に近いハート型にくり抜かれたジャガイモの中央を、分断するかの様に置かれている、反り返ったスティック状の人参。
そして、ジャガイモの下に置かれている、飛び出したアスパラが気になる。考えすぎかもしれないが、この盛り付け方はアダルトでは?
ふと、スープカップに目を移しギョッとする。
でかでかと”厚切り原始人”と書いてあった。どう見てもこの文字のつながり方ではスライスされるのが、原始人だ。
石オノを両手で持ち、まるで記念撮影のようなポーズで、可愛い原始人とマンモスが描かれている。
「お兄ちゃん、ここよく来るの?」
「たまにかな。『寿司 ”新鮮原始人”』には良くいくけど」
──え? 系列店?
何でもいいけど、それだと寿司が新鮮じゃなくて、原始人が新鮮みたいになってるんですけど-?!
**
──あー恥かいたよ。
愛都はノリノリだったくせに、そんな事を思っていた。店から出た二人は、ドライブがてらに国道へ。
「まなー。そういえば、タピオカって流行ってるんだって?」
「え? うん」
流行に疎い兄が、そんなことを言い出したのであまりいい予感はしなかった。むしろ嫌な予感しかしない。
「ちょっと寄りたいところがあるんだ。流行の最先端だよ!」
ますます嫌な予感がした。
──え?
『タピオカ ”プルプル原始人”』
なんで原始人系列のお店?
しかもプルプルしてるのタピオカじゃなくて、原始人みたいになってるけど?
どんなプルプル具合なんだと、兄に付いて車を降りると数人の客が露店部分に並んでいた。どうやらお持ち帰り用らしいのだが。
──なんでカップの下のほうモザイクなの?
透明なカップに、氷と太いストローとフタ。タピオカが入っている部分には何故かモザイク模様。不思議に思って兄の傍に立っていると、すぐに順番がまわって来る。
「まな、アイスティーでいいよね?」
「うん」
兄が買ってくれるのを、黙って待っていた。これなら車を降りなくてもいいのではと思いつつ。
「はい、まなの分。プルプルだよー」
「うん」
「はやく飲んでみて」
ちゅるっと吸い上げると、何の変哲もない味だったが、変な感触がした。
いや……正しくは、タピオカの形が変だ。
「なんか割れ目あるけど?」
「お尻型だから」
兄がちゅるちゅる吸い上げているのを凝視すると、桃尻が吸い上げられていくのが見えた。
桃尻ならいいかと、愛都が吸い上げた時、更に変な感覚が!
「んん!?」
──何かこう、ちょっと長細いような……。
しかも先端が丸いのが二つあるような。
こちらを見ている兄の眼が、明らかに嬉しそうだ。
「まな。大当たりだね。あたりにはお×××ん型が入ってるんだよ!」
「ブッ」
愛都は思わず吹いた。
「飲み辛いわ!」
「ぐはっ!」
愛都は兄に蹴りを入れたのだった。
兄の変態趣味につき合わされ、ぐったりしてベットに横になっていると、兄が服を脱ぎだした。部屋着に着変えるようなのだが……履いているパンツをみてびっくりする。
「お、お兄ちゃん。パンツ真っ赤?!」
「ん? 素敵なおパンティだろ?」
真っ赤でスーパービキニ。丸い丸いあれが、横から”こんにちは!”していた。
「男は股間が命だからな」
「でも、はみ出てるよ。おたまたまが」
「ビックマグナムが隠れていれば、それでいいのだ」
兄は肉体を自慢したいのか、おパンティ一枚で腕立て伏せをし始める。しかし愛都は、おパンティからはみ出たおたまたまが気になってそれどころではない。
──おたまたまの皮がパンツにひっぱられて、すっごくツルんてなってるのが気になるの! 卵みたい!
「どうだ、まな」
起き上がった兄は、激しい動きをしたせいか、完全にスーパービキニからおたまたまがポロンしていた。
ビックマグナムもちょっと”こんにちは!”している。かなりシュールな状況だ。愛都は笑いそうになり、思わず両手で口元を押さえた。
しかし兄は、”素敵!”と勘違いしたのか、腹筋を始めた。おパンティから大事なところをはみ出させ、無心に腹筋をする兄。
笑ってはいけないと、愛都は頬をつねった。
「どうだ、惚れ直したか?」
「うん、惚れてる惚れてる」
──めっちゃはみ出てる。
爆笑しそう。
「そうかそうか」
兄はまなを見ながらジーンズを履き……、
「ぬあ!」
おたまおたまがジッパー部からはみ出た状態となった。つまりジーンズの股間部分に乗っている状態だ。挟まなかったのが幸いである。
「変質者みたいになってるじゃないか」
──大丈夫、変態なのはいつもだよ。
兄は少々パニックになり、おたまおたまをしまおうとしたがジッパーを途中まであげているのでパンツに入り辛い状態となっている。
「一旦脱いだらどうかな?」
「さすが、まな」
兄はグッジョブと親指を立てズボンをおろした、ジッパーを下ろさずに。
「!」
想定内ではあったが、ジーンズのジッパーはパンツを噛んでいたらしく、完全に兄の股間は”こんにちは!!!!!”した。
愛都は耐え切れず笑い転げる。
「なんということだ!」
兄は股間丸出しで壁に頭を打ち付け、悶絶していたのだった。
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