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4話『開かれる真実の扉』
4 とろけるように【R】
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****♡side・塩田
本当は何処だっていい。
修二と一緒にいられるなら。
塩田はそんなことを思いながら、修二の体温を肌で感じていた。
「塩田は……」
続く言葉に思わず赤くなる。
「それは、セクハラだぞ」
「だって、こんなに欲しがって」
「やめ……」
奥を犯されながら、塩田自身を握りこまれぎゅっと彼に抱きつく。
「俺だって、性欲くらいある」
涙目で訴えると耳たぶを噛まれ、快感に仰け反った。
「んッ……」
「声、あげてもいいんだぞ」
耳元で甘い囁き。
優しい彼の行為の最中の意地悪な言葉は、塩田の欲情を煽るだけ。
「いい子だ」
「ああッ……」
彼の手はリズミカルに塩田を絶頂に導いていく。彼はいつだって欲望のままに熱を吐き出す塩田を、愛しいと何度も求めてきた。
そう、修二が既婚者だったと知るまでは。
何度も自分の手で、犯されるままに感じる塩田に満足そうな顔をするのだ。いつもはただ優しく笑みを浮かべる彼が。
そんな姿を見るたび、どれだけ満たされたことか。
「はあ……ッ」
卑猥な音が二人を包む。優しい熱と共に。
何度目か分からない熱を放ちながら、彼が嬉しそうに塩田の鈴口を見つめる姿を見ていた。
──このまま溶けてしまいたい。
修二と二人、決して離れないように。
潤んだ瞳に映る現実という名の世界はいつだって残酷だ。
ただ、好きなだけなのに。
こんなに想い合っているのに。
今だけが現実で全てならば、どんなに良いだろう。
三年先の未来に変わらない自分たちがいる保証はどこにもない。
それでもこの手を放さないと決めた。いつか来る未来が自分たちにどんなに酷い現実を突きつけたとしても。
「なに……して」
塩田の放った熱を指先で救い上げ、ペロリと舐める修二。
「なあ、塩田」
艶めかしささえ感じるその表情に釘付けになりながら、
「お前を汚したい」
と言われドキリとする。
付き合うまで、そんな素振りも見せなかった修二。
だから性欲があまりないのだと思っていた。
彼の事情を知り、それでも傍に居たいと願っても、二人の間の問題について大人の対応をした彼。
だからあまり自分に魅力がないのかと思ってしまったりもした。
だが違うのだ。
彼は理性で自分を抑え込んでいるだけ。
そのストイックさに塩田は欲情してしまうのだ。
我ながらマニアックだなと思うものの、その欲は止めることはできない。
「お前の中、俺のでドロドロに汚してやりたい」
上気し欲望に染まる彼は、塩田の瞳を捉えて離さない。
「いいよ」
彼が一度自分自身を引き抜くのが分かった。
何が変わるのか。
何が違うのか分からない。
でも彼になら、何をされてもいいと思った。
「あッ……んんんッ」
再び入ってくるそれに、胸を仰け反らせる塩田。
修二は悪戯っぽい笑みを浮かべると、塩田の股の裏に手を差し入れて、大きく開く。
「や……あッ」
羞恥に染まる塩田を満足げに見下ろす彼。
「何が嫌なんだ? ココこんなにして」
塩田に覆い被さり、耳もとで羞恥を煽る。
「イイって言ってごらん?」
ぷちゅッぷちゅッと奥から響く卑猥な音に塩田は身を捩った。
「うんッ……いい……気持ちいい」
潤んだ瞳で、まるで救いでも求めるように。
──おかしくなりそうだ。
本当は何処だっていい。
修二と一緒にいられるなら。
塩田はそんなことを思いながら、修二の体温を肌で感じていた。
「塩田は……」
続く言葉に思わず赤くなる。
「それは、セクハラだぞ」
「だって、こんなに欲しがって」
「やめ……」
奥を犯されながら、塩田自身を握りこまれぎゅっと彼に抱きつく。
「俺だって、性欲くらいある」
涙目で訴えると耳たぶを噛まれ、快感に仰け反った。
「んッ……」
「声、あげてもいいんだぞ」
耳元で甘い囁き。
優しい彼の行為の最中の意地悪な言葉は、塩田の欲情を煽るだけ。
「いい子だ」
「ああッ……」
彼の手はリズミカルに塩田を絶頂に導いていく。彼はいつだって欲望のままに熱を吐き出す塩田を、愛しいと何度も求めてきた。
そう、修二が既婚者だったと知るまでは。
何度も自分の手で、犯されるままに感じる塩田に満足そうな顔をするのだ。いつもはただ優しく笑みを浮かべる彼が。
そんな姿を見るたび、どれだけ満たされたことか。
「はあ……ッ」
卑猥な音が二人を包む。優しい熱と共に。
何度目か分からない熱を放ちながら、彼が嬉しそうに塩田の鈴口を見つめる姿を見ていた。
──このまま溶けてしまいたい。
修二と二人、決して離れないように。
潤んだ瞳に映る現実という名の世界はいつだって残酷だ。
ただ、好きなだけなのに。
こんなに想い合っているのに。
今だけが現実で全てならば、どんなに良いだろう。
三年先の未来に変わらない自分たちがいる保証はどこにもない。
それでもこの手を放さないと決めた。いつか来る未来が自分たちにどんなに酷い現実を突きつけたとしても。
「なに……して」
塩田の放った熱を指先で救い上げ、ペロリと舐める修二。
「なあ、塩田」
艶めかしささえ感じるその表情に釘付けになりながら、
「お前を汚したい」
と言われドキリとする。
付き合うまで、そんな素振りも見せなかった修二。
だから性欲があまりないのだと思っていた。
彼の事情を知り、それでも傍に居たいと願っても、二人の間の問題について大人の対応をした彼。
だからあまり自分に魅力がないのかと思ってしまったりもした。
だが違うのだ。
彼は理性で自分を抑え込んでいるだけ。
そのストイックさに塩田は欲情してしまうのだ。
我ながらマニアックだなと思うものの、その欲は止めることはできない。
「お前の中、俺のでドロドロに汚してやりたい」
上気し欲望に染まる彼は、塩田の瞳を捉えて離さない。
「いいよ」
彼が一度自分自身を引き抜くのが分かった。
何が変わるのか。
何が違うのか分からない。
でも彼になら、何をされてもいいと思った。
「あッ……んんんッ」
再び入ってくるそれに、胸を仰け反らせる塩田。
修二は悪戯っぽい笑みを浮かべると、塩田の股の裏に手を差し入れて、大きく開く。
「や……あッ」
羞恥に染まる塩田を満足げに見下ろす彼。
「何が嫌なんだ? ココこんなにして」
塩田に覆い被さり、耳もとで羞恥を煽る。
「イイって言ってごらん?」
ぷちゅッぷちゅッと奥から響く卑猥な音に塩田は身を捩った。
「うんッ……いい……気持ちいい」
潤んだ瞳で、まるで救いでも求めるように。
──おかしくなりそうだ。
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