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7『それぞれが抱える問題と難関』
2【微R】そんなプレイがお好み?
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****side■唯野
『一緒に入りましょうよ』
と板井に言われ、
『ふ、風呂にか?』
と動揺してしまった唯野。
『他に何処に一緒に入るんです? トイレとか?』
板井は困ったように眉を寄せ、
『あんな狭いところに、どうしても一緒に入りたいと言うのなら俺は別に……。そういうプレイがお好みなら』
板井の言葉に唯野が赤くなっていると、彼は吹き出した。どうやら冗談で言っているらしい。
塩田や電車にはよく冗談を言うらしいが、唯野はその機会がなかなか無かった為、分からなかったのだ。
『冗談ですよ。トイレで襲ったりなんてしませんから、安心してください』
なんと返して良いのか分からず、じっと彼を見つめていると手を引かれ脱衣所に連れていかれた。
そして今……。
「どうしたんです? 脱がないんですか?」
”ベッドの上では積極的だったのに”と耳元で囁かれ、初めての日を思い出す。
自分から脱ごうとして、
『俺が脱がせたい』
と言われたのだ。
とてもドキドキして板井の顔を見ることができなかった。
「それとも、俺が脱がせましょうか?」
唯野のネクタイに彼の指がかけられる。その指であんなところや、そんなところを弄られた記憶が蘇り、思わず彼の手に自分の手を添えてしまう。それは軽い制止。板井は一瞬、驚いた顔をしたがすぐに笑みを浮かべ唯野のネクタイをスルリと引き抜く。唯野は心拍数が上がっていくのを感じた。
──ただ一緒に風呂に入るだけなのに、何故こんなに身体が疼くんだろう。
何を期待しているんだ、俺は。
ぐいっと彼に腰を引かれ、ウエストからワイシャツの裾が引き抜かれる。唯野は軽く彼の胸に手を置いた。身体のバランスを保つためである。
「いいですね。そそります」
しかし彼には、その体勢が誘っているように見えたようだ。口づけられ目を閉じると、裾からワイシャツのボタンをゆっくりと外されていく。片手で器用に。全てのボタンが外されると、ストンとワイシャツは床へ落ちる。
「まあ、そうですよね」
板井はワイシャツを脱いだら地肌ではないということを言ったらしい。
「夢を壊して悪い」
なんだか申し訳のない気持ちになりながら、肌着を取り払う唯野。彼は自身のネクタイを引き抜くと、ワイシャツの襟の方からボタンを外していく。ランニングタイプの肌着から覗く板井の筋肉質の肌が、あの日のことを思い出させた。
『初めてなのに、こんなに感じて可愛い』
『んんッ』
寄せては返す波のように、何度も何度も快感の波が唯野を襲った。抱かれるのはもちろん初めて。だが好きな人と抱き合おうことが、こんなにも気持ちよく、そして幸せに満たされるものなのだと知った。
「何考えてるんです?」
彼の手が唯野の肌を撫でる。その感触で現実に引き戻された。
「い、いや別に。板井は良い身体してるな……って」
「触っても良いですよ」
悪戯っぽく笑う彼。唯野のスラックスのベルトに手をかけ、
「でも、いやらしく触るのはエッチの時で」
と続ける。
唯野は激しく動揺した。
「あ、いや……別な変なこと考えてたわけじゃないぞ!」
「そうなんですか? 変なこと考えてないのに……」
彼の視線は唯野の下着に向けられている。少し形を持ち始めたそこに。唯野は自分が欲情していたことに気づき、恥かしくなって腕で顔を覆った。
「後でいっぱいしましょうね」
優しく囁かれ、髪にちゅっとキスされる。
相変わらずロマンチックなことをする奴だと思いながらチラリと彼に目をやると、
「早く入りましょう」
と容赦なく下着を下ろされたのだった。
『一緒に入りましょうよ』
と板井に言われ、
『ふ、風呂にか?』
と動揺してしまった唯野。
『他に何処に一緒に入るんです? トイレとか?』
板井は困ったように眉を寄せ、
『あんな狭いところに、どうしても一緒に入りたいと言うのなら俺は別に……。そういうプレイがお好みなら』
板井の言葉に唯野が赤くなっていると、彼は吹き出した。どうやら冗談で言っているらしい。
塩田や電車にはよく冗談を言うらしいが、唯野はその機会がなかなか無かった為、分からなかったのだ。
『冗談ですよ。トイレで襲ったりなんてしませんから、安心してください』
なんと返して良いのか分からず、じっと彼を見つめていると手を引かれ脱衣所に連れていかれた。
そして今……。
「どうしたんです? 脱がないんですか?」
”ベッドの上では積極的だったのに”と耳元で囁かれ、初めての日を思い出す。
自分から脱ごうとして、
『俺が脱がせたい』
と言われたのだ。
とてもドキドキして板井の顔を見ることができなかった。
「それとも、俺が脱がせましょうか?」
唯野のネクタイに彼の指がかけられる。その指であんなところや、そんなところを弄られた記憶が蘇り、思わず彼の手に自分の手を添えてしまう。それは軽い制止。板井は一瞬、驚いた顔をしたがすぐに笑みを浮かべ唯野のネクタイをスルリと引き抜く。唯野は心拍数が上がっていくのを感じた。
──ただ一緒に風呂に入るだけなのに、何故こんなに身体が疼くんだろう。
何を期待しているんだ、俺は。
ぐいっと彼に腰を引かれ、ウエストからワイシャツの裾が引き抜かれる。唯野は軽く彼の胸に手を置いた。身体のバランスを保つためである。
「いいですね。そそります」
しかし彼には、その体勢が誘っているように見えたようだ。口づけられ目を閉じると、裾からワイシャツのボタンをゆっくりと外されていく。片手で器用に。全てのボタンが外されると、ストンとワイシャツは床へ落ちる。
「まあ、そうですよね」
板井はワイシャツを脱いだら地肌ではないということを言ったらしい。
「夢を壊して悪い」
なんだか申し訳のない気持ちになりながら、肌着を取り払う唯野。彼は自身のネクタイを引き抜くと、ワイシャツの襟の方からボタンを外していく。ランニングタイプの肌着から覗く板井の筋肉質の肌が、あの日のことを思い出させた。
『初めてなのに、こんなに感じて可愛い』
『んんッ』
寄せては返す波のように、何度も何度も快感の波が唯野を襲った。抱かれるのはもちろん初めて。だが好きな人と抱き合おうことが、こんなにも気持ちよく、そして幸せに満たされるものなのだと知った。
「何考えてるんです?」
彼の手が唯野の肌を撫でる。その感触で現実に引き戻された。
「い、いや別に。板井は良い身体してるな……って」
「触っても良いですよ」
悪戯っぽく笑う彼。唯野のスラックスのベルトに手をかけ、
「でも、いやらしく触るのはエッチの時で」
と続ける。
唯野は激しく動揺した。
「あ、いや……別な変なこと考えてたわけじゃないぞ!」
「そうなんですか? 変なこと考えてないのに……」
彼の視線は唯野の下着に向けられている。少し形を持ち始めたそこに。唯野は自分が欲情していたことに気づき、恥かしくなって腕で顔を覆った。
「後でいっぱいしましょうね」
優しく囁かれ、髪にちゅっとキスされる。
相変わらずロマンチックなことをする奴だと思いながらチラリと彼に目をやると、
「早く入りましょう」
と容赦なく下着を下ろされたのだった。
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