R18【オメガバース】愛を持たざる者ども─αとΩに愛されたβ─

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14話『βとαが交わる時』

5 己を刺激するα【R】

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****♡Side・β(カイル)

───可愛い。興奮する。

 αにとって、性的な行為がどれほど特別な事なのかカイルは、程なくして理解した。自慰をしないからといって、感度が悪いわけでも皮膚が厚いというわけでもない。
 度胸が据わっているレンとは違い、時々恥ずかしそうにこちらに目を向けるのが堪らない。カイルは自分が確かにβ男性体であることを自覚した。
 カイルは彼の股の裏を掴むと、ぐいっと左右に開く。
「カ……カイル⁈」
 驚いて声を上げるクライス。カイルの目には、彼自身ときゅっと縮まる睾丸、自分自身では見ることの出来ない蕾が見えている。
「大丈夫、怖くないよ」
 カイルはそっと微笑むと、睾丸を転がしながら彼自身を口に含んだ。中途半端な硬さのそれは、ビクンビクンと口の中で揺れる。

───大丈夫、ちゃんと使えなくてもけるはず。

 彼自身を舐め上げ、蕾へ続く筋の部分をクニクニと親指の腹で押せば、彼は声にならない声をあげ胸を仰け反らせる。
「んんッ……あああッ」
「そう、ここ。感じるんだね」
「わかんなッ……」
「ほら、見てごらん」
 中途半端に立ち上がった彼自身。鈴口は透明でネバっとした雫で濡れている。指の腹で、そっと雫だけに触れた。
 この程度の湿り気では、直に触れば痛むだろう。指先に触れた雫を持ち上げれば細く糸を引く。
「カ……イル……はあッ……」
 快楽を覚え始めた彼が、上気した顔、潤んだ瞳でこちらを見る。カイルはまるで、もっと欲しいと言われているように感じた。

 カイルは硬質なジェルを手に落とす。αの蕾は自ら濡れることはない。内壁を保護するために、塗り込めなければならない。
 手で温め少し柔らかくなったところで、まずは彼自身を握りこむ。するとぬちゃぬちゃと厭らしい水音が部屋に響く。
「んんッ……」
 手を上下しながら、カイルは彼の蕾に舌を這わせた。
「んあッ……やッ……何してるのッ」
「男性体同士は、ここ使うんだよ。クライス」
「だってそこは……」
 親指と人差し指でくぱあっと蕾を拡げると、彼は真っ赤な顔をしたが快感が勝ったように身を捩る。
「中……へんッ」
「気持ちいいって、言うんだよ」
「んッ……はあッ……んん」

 クライス自身を扱きながら、蕾を舐めまわす。蕾は綺麗なピンク色をしており、厭らしく引くついていた。
 早く欲しいと急かされているような錯覚に陥り、やっとのことで自分を押しとどめるカイル。ここはじっくりと慣らす必要がある。
「あッ……カイル……んんッ」
 鈴口から蜜を滴らせ、ジェルでテラテラと光る彼自身。カイルの理性は崩壊寸前。もう少し楽しみたいところだが、自分の方が限界だった。
カイルは再びジェルを手に垂らすと手の上で少し温め、利き手の中指で救い上げる。
「力、抜いてるんだよ」
 言い聞かせるように彼に告げると、ジェルと共に中指を彼の蕾へ潜りこませた。
「やッ……指……はいって……」
「慣らさないと、はいらないだろ」
「慣らす? 何を入れ……あああッ」
 胸の突起がかたく立ち上がりのけ反らせた胸が、カイルの視線を釘付けにする。
「んッ……ああ……ッ」
「良い眺めだよ、クライス」

───早く、君の全てを手に入れたい。

 カイルは甘い声を漏らす彼に、夢中になっていたのだった。
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