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11話『一時の安息と独立記念日』
2 愛の重なる夜【R】
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****♡Side・β(カイル)
「ねえ、カイル」
「うん?」
二人は熱めの湯につかり疲れを癒した後、リビングで寛いでいた。
「ぎゅってして?」
「おいで」
「えっ」
一人掛けのソファーに腰かけていたカイルは両手を拡げ、レンをキャッチするとそのまま抱き上げる。
「そろそろイチャイチャしたいな、レン」
腕の中のレンにちゅっと口づけると、カイルは自分の希望を告げた。
ベッドに向かうのを確認すると、
「僕とエッチしたいの?」
と、問う彼。
カイルは途端に真っ赤になる。カイルはいつだってオブラートに包もうとするのに、彼はわざとそれ取り払う。
レンはカイルの羞恥を煽るのが好きなのだ。
だが今日は、カイルも負けてはいない。
「うん、したい」
と、カイルは勇気を出して言ったつもりであったが、
「じゃあ、いっぱいしてあげるねッ」
と、むぎゅっと抱きつかれた。
どうやら彼の方が一枚上手だったようだ。彼をベッドの上におろすと、ぎゅっと抱きしめ合う。彼の体温はとても心地いい。
「カイル」
「好きだよ、レン」
ふふふっと笑う彼に押し倒され、カイルはベッドに身を沈める。
初めて彼に抱かれてからまだ一か月程度のはずなのに、既に身体は快楽を刻み込まれていた。
わき腹を撫でる手、首筋を這う舌。欲情を知らないはずのΩの彼が自分だけに欲情してくれるのが堪らなく、嬉しい。
───きっとこれは優越感だ。
「カイル、もっと僕を見ていて」
シャツのボタンを片手で器用に外しながら、何度もカイルに口づける彼。
そんなに身体を重ねた回数が多いとは思えないのに、自分たちのリズムを作り始めている。
「レン。いつか結婚しようね」
「ふふ。約束だよ」
口に出さずとも彼がクライスにヤキモチを妬いていることは、気づいていた。確かに自分はクライスのことを気に入っている。
けれどこの好意はレンへの気持ちとは違うと思っていた。
少なくとも、今は。
「んんッ」
肌を滑る手が、カイルの胸の飾りに触れる。
彼とこんなことをするまではそんなところが感じるなんて、思っていなかった。
───けれど、レンが喜ぶなら。
全身性感帯だっていい。
「カイル、今日はどうしたの?もう、こんなにして」
寝巻は薄布一枚。
下着をつけていたって欲望の変化は丸見えだ。寝巻のズボンの上から、カイルの中心部をゆっくりと厭らしく撫でる彼。
カイルは、そんな彼の腕に自分の手を添えた。
「手まで熱くなってるよ」
と、彼。
「だって、レンが欲しくて堪らないから」
「誘うの上手になったんだね、カイル」
にっこりと笑うとレンはカイルの下着の中へと直に手を挿し挿れ、カイル自身を握りこみ、焦らすように扱き始めたのだった。
「ねえ、カイル」
「うん?」
二人は熱めの湯につかり疲れを癒した後、リビングで寛いでいた。
「ぎゅってして?」
「おいで」
「えっ」
一人掛けのソファーに腰かけていたカイルは両手を拡げ、レンをキャッチするとそのまま抱き上げる。
「そろそろイチャイチャしたいな、レン」
腕の中のレンにちゅっと口づけると、カイルは自分の希望を告げた。
ベッドに向かうのを確認すると、
「僕とエッチしたいの?」
と、問う彼。
カイルは途端に真っ赤になる。カイルはいつだってオブラートに包もうとするのに、彼はわざとそれ取り払う。
レンはカイルの羞恥を煽るのが好きなのだ。
だが今日は、カイルも負けてはいない。
「うん、したい」
と、カイルは勇気を出して言ったつもりであったが、
「じゃあ、いっぱいしてあげるねッ」
と、むぎゅっと抱きつかれた。
どうやら彼の方が一枚上手だったようだ。彼をベッドの上におろすと、ぎゅっと抱きしめ合う。彼の体温はとても心地いい。
「カイル」
「好きだよ、レン」
ふふふっと笑う彼に押し倒され、カイルはベッドに身を沈める。
初めて彼に抱かれてからまだ一か月程度のはずなのに、既に身体は快楽を刻み込まれていた。
わき腹を撫でる手、首筋を這う舌。欲情を知らないはずのΩの彼が自分だけに欲情してくれるのが堪らなく、嬉しい。
───きっとこれは優越感だ。
「カイル、もっと僕を見ていて」
シャツのボタンを片手で器用に外しながら、何度もカイルに口づける彼。
そんなに身体を重ねた回数が多いとは思えないのに、自分たちのリズムを作り始めている。
「レン。いつか結婚しようね」
「ふふ。約束だよ」
口に出さずとも彼がクライスにヤキモチを妬いていることは、気づいていた。確かに自分はクライスのことを気に入っている。
けれどこの好意はレンへの気持ちとは違うと思っていた。
少なくとも、今は。
「んんッ」
肌を滑る手が、カイルの胸の飾りに触れる。
彼とこんなことをするまではそんなところが感じるなんて、思っていなかった。
───けれど、レンが喜ぶなら。
全身性感帯だっていい。
「カイル、今日はどうしたの?もう、こんなにして」
寝巻は薄布一枚。
下着をつけていたって欲望の変化は丸見えだ。寝巻のズボンの上から、カイルの中心部をゆっくりと厭らしく撫でる彼。
カイルは、そんな彼の腕に自分の手を添えた。
「手まで熱くなってるよ」
と、彼。
「だって、レンが欲しくて堪らないから」
「誘うの上手になったんだね、カイル」
にっこりと笑うとレンはカイルの下着の中へと直に手を挿し挿れ、カイル自身を握りこみ、焦らすように扱き始めたのだった。
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